25歳以上の女性必見!大人の留学はこれで差を付けろ!
日本政府が2020年までに『指導的地位に占める女性の割合30%まで引き上げること』を目標にしていたことを皆さんご存知でしょうか?(NHK「指導的地位の女性割合30%程度」目標を先送りに)
しかしながら、2023年となった今もこの目標は未だ達成されず、帝国データバンクによると、政府目標である女性管理職30%以上を超えている企業は日本全国でたったの9.4%とのことで、世界の先進国の中でも著しく低い結果が出ています。
ただ、就業人口の減少や共働き世帯の増加などの影響が大きくなり、25歳以上の女性の力がより多く必要になってくる中で、「これから留学に行って何をしてくるべきなのか?」今後の経済動向を踏まえつつ紹介してみたいと思います。
海外大学院進学ルートとは?
内閣府の発表によると、日本では50%以上の高校生が短大や大学に進学し、進学したうち90%以上が無事卒業し短大卒業資格(短期大学士:Associate Degree)や大学卒業資格(学士:Bachelor)を取得しています。
そこで、「大学院進学者の割合は?」というと、日本人女性の大学院進学率は大学進学者のうち5.6%となっており、単純計算で女性全体の約36人に1人しか進学していないことが分かります。
そうした中で、「25歳以上の社会人女性がキャリアアップのために大学院進学ルートは果たして現実的なのでしょうか?」解説してみたいと思います。
- 25歳以上の社会人女性の大学院進学はキャリアアップに繋がる?
学校種類別進学率の推移(2020年度)
※ グラフを押すと進学率(%)が表示されます
女性の大学院進学は現実味がある?
「キャリアアップを目指した女性の大学院進学は現実味があるかどうか?」についてですが、結論から申しますと「全然あり!」です。
というのも、一般的に「大学院進学者は就職活動に苦労をする!」といわれていますが、文部科学省が発表している学校基本調査(2021年)によると、大学(学士課程修了者)・大学院(修士課程修了者)・大学院(博士課程修了者)の就職者の割合は以下のようになっています。
●学位別の就職率
- 大学生の就職者:74.2%
- 大学院修士の就職者:75.8%
- 大学院博士の就職者:68.4%
上記は、各学位別の就職者(正社員)の割合を示したデータとなっており、例えば、進学や契約社員や有期雇用者として就職をした人は含まれておりません。
ご覧になって頂ければお分かりになられると思いますが、大学院生の就職割合は大学(学士)の学生と比較して高くなっており、博士課程に進まない限りは大きな問題にならないことが分かります。
つまり、キャリアアップを考えて大学院(修士)進学をしても就職に苦労する可能性は低いことが分かります。
- 大学院に進学しても就職に苦労する可能性は低い!
女性の年齢と就職の関係は?
ただし、皆様もお気づきの通り女性には年齢によるライフイベントが複数あるため、内閣府『男女共同参画局』が2020年に発表したデータによると、女性の就業率は25~29歳の85.9%がピークとなり、30~34歳になると77.8%と大幅に落ちることがわかっています。
そのため、25歳以上の社会人女性が大学院進学を考える場合、就職活動時の年齢を29歳以下にすることを意識することで、採用が有利になりやすいことが分かります。
また、女性の29~30歳という年齢は転職成功者の平均年齢とも一致するため、1つの節目として30歳までに就職活動を行うことを意識しておき、就職時期が30歳を超えそうな場合には、社会的に需要が高いSTEM分野(科学・テクノロジー・工学・数学)へと進学されることをオススメいたします。
- STEM分野(科学・テクノロジー・工学・数学)への進学を意識すると就職に強い!
チャンスがあればMBAも視野に!
また、STEM分野に進学希望をされていらっしゃる女性の皆様には、MBAの取得についても視野にいれて頂ければと思います。
MBA(Master of Business Administration)は、日本で『経営学修士』と呼ばれるもので、文字通り経営や経営をサポートするための知識を身に付ける学問で、世界中の起業家やコンサルタントが取得している修士号となります。
冒頭でも紹介させて頂きました通り、日本政府は『指導的地位に占める女性の割合30%まで引き上げること』を目指している過程で、今後、女性のMBA取得者の需要が大幅に上昇してくることが考えられております。
特に、海外でもMBA取得者は高く評価される傾向にあり、アメリカでMBAを取得した女性のうち「5年以内に給料が上がった!」と回答した方は全体の半数以上にもおよびます。
ただし、海外大学院進学の注意点としては、大学時の専攻内容や取得単位の内容が入学基準に入っていることがありますので注意が必要です。
- 今後、女性のMBAホルダーに対する需要が大幅に上がる!
結婚もあるので大学院進学は悩みます!
日本では女性の『結婚平均年齢は29.4歳』で『初産平均年齢は30.9歳』となります。
大学院進学の際は年齢を考慮することが大切ですね!
海外就職ルートとは?
次に海外就職ルートについてですが、社会人女性の多くは『働く=ワーキングホリデー(以下、ワーホリ)』と考えていらっしゃるので、ここでは「社会人女性がワーホリをした場合にキャリアアップに繋がるのか?」というお話をさせて頂ければと思います。
ワーキングホリデーはキャリアアップに繋がる?
ワーホリは「海外で働ける!」といっても、実際に雇用先となっているのは、日本食レストラン(ジャパレス)や居酒屋系レストラン、それに清掃員や農家の収穫作業員のアルバイトというケースが大部分を占めています。
そのため、社会人になってからキャリアアップを考えてワーホリに出てしまうと、帰国後、大きなギャップに苦しむことも考えられます。
というのも、25歳を過ぎて海外に出られると帰国後は20代後半~30代になってくるため、企業から求められるスキルやキャリアも大きく変わってきて『管理職の経験』や『リーダーシップ力』など、自分以外の人を組織するスキルが必要になってくるためです。
ただし最近では、生き方や働き方も多様化しているので一概には言えませんが、「海外でスキルアップしてバリバリ働きたい!」という方については、社会人のワーホリの選択は将来を複雑にする可能性があるので注意しておいてください。
- キャリアを意識するならワーホリの選択に注意する!
- ワーホリはレストラン・清掃員・収穫作業員などのアルバイトで働くためキャリアとして評価されづらい!
キャリアの延長線上にある職を目指す?
そこで海外でのキャリアアップを目指した海外就職を考えていらっしゃる社会人の皆様には、可能であれば将来のキャリアに繋がるワーホリにすることを視野にいれて頂ければとおもいます。
例えば、日本で営業担当として4年間のキャリアを積んできた方であれば、海外でもセールスやマーケティングなどの営業系に繋がる仕事にて勤務することができれば、これまで積み上げてきたキャリアにプラスにすることが可能です。
しかしながら、そうしたキャリア育成が可能なポジションに海外で挑戦していくためには、少なくとも『英語で会議に出席できる・英語で上司の指示が聞ける・英語で営業ができる』など、目安として最低でも英検準1級(TOEIC850点以上)の英語力は必須になると意識しておいてください。
また、就労可能なビザ期間が短くなればなるほどキャリアに繋がる就職はドンドンと難しくなってくるため、ワーホリビザの安易な取得も避けておくことも強く推奨させていただきます。
- キャリアに繋がるワーホリを目指すと良い!
- ワーホリビザの安易な取得も避ける!
ワーキングホリデー以外で海外就労は可能?
国によっては就労が可能なビザ種類は異なっていますが、就労経験を帰国後のキャリアに繋げることを考えた場合、基本的に留学先でカレッジや大学にて卒業したあとに取得できる『卒業ビザ』や『ポスグラ(Post Graduate Work Permit)』を利用するという方法があります。
こちらの海外就労ルートは、海外のカレッジや大学で学位を取得したあとに就労経験を積むことなるため、キャリア育成を考えた場合、かなり信頼性の高い留学ルートになります。
特に、企業の多くは『ワーホリビザ=出稼ぎ労働者(一時的な労働者)』という認識を持って採用・雇用していますが、卒業ビザの保有者は永住権の取得も視野に入ってくるため、『正社員(長期労働者)』としての就職も可能になります。
そのため、就職後に任されるポジションも大きく異なってくるため、ワーホリでの海外就労ルートとは大きく違うキャリアデザインが可能になります。
- キャリアアップにはカレッジや大学にて卒業したあとに取得できる就労ビザを考える!
海外就職はあこがれるけど、難易度は高そうですよね・・・。
海外でキャリアアップを目指した就職活動をする際、就活のライバルは世界中から集まった超が付くほど優秀な留学生たちになります。
最低でもビジネスレベル以上の英語力は必須になると考えておいてください!
キャリアチェンジルートとは?
本来であれば25歳までキャリアを積んでこられたならば、同じ職種や業界での勤務を続けられることを強く推奨いたしますが、中には人生を大きく変えるキャリアチェンジを考え、留学も検討される方もいらっしゃいます。
ただし、25~30歳のキャリアチェンジの際に注意しなければいけないのが、海外でのキャリアチェンジは難易度MAXという点についてです。
海外就職で未経験歓迎はない?
最近、IT分野へのキャリアチェンジを考えて、これまでの職業を辞めて「海外で未経験からプログラマーを目指したい!」という方が増えているのですが、実は、こうした海外でのキャリアチェンジは非常に難しいものになっています。
というのも、海外企業は日本のように「企業が人材を育てる」という意識がなく、「人材は学校が育てる」という認識なため、「採用されてからスキルを伸ばします!」という考えが全く通用しないためです。
そのため、求人の大部分は『経験者』もしくは『就労分野での学位取得者』となっており、IT分野での経験がない方が海外で採用を勝ち取るのは非常に困難なものになっているとお考え下さい。
IT未経験の海外キャリアチェンジルートは?
IT未経験者が海外でキャリアチェンジを本気で考えた場合、例えば、カレッジや大学などに進学(2~4年程度の学習期間)をし、学位と共に先に紹介している卒業ビザなどの『就労可能なビザ』を取得すると確率が一気に上がります。
特に、IT分野の就労経験が無くても、就労希望先国の学校に進学し学位を修めることは信用に値するため、キャリアチェンジの可能性が一気に上がります。
- 海外でのキャリアチェンジは難易度が高い!
- 海外企業は「人材を育てる!」という意識を持っていない
キャリアチェンジの難易度を下げる?
また、他のキャリアチェンジの難易度を下げる方法として、『異業界で同職種の職業を目指す』という方法があります。
例えば、これまで化粧品のマーケティングを担当していたかたの場合、食料品のセールスやマーケティング部門の採用を目指すことでキャリアチェンジの難易度を下げることが可能です。
というのも、化粧品と食料品は異なる業界にはなりますが、セールスやマーケティングは商品の販売促進という意味では職務内容が似ているため、これまで培ったキャリアを活かしつつ新しい環境に挑戦していけるためです。
また、同職種でのキャリアチェンジを目指すことによって、留学先での学習内容も『足りないスキルのみ』に絞ることができ、学習期間の短縮や留学費用の節約にも繋げることが可能です。
どうしても社会人が退職して海外に出ていってしまうと、キャリアにブランクができてしまったり、帰国後はメンタルヘルスの不調を疑われたりしやすいので、キャリアの延長線上の留学を行うことで、キャリアを中断させずに済むことも覚えておいて頂ければと思います。
- キャリアチェンジを考えるなら異業界で同職種の職業を目指す!
海外や自宅で自由に働けるIT系の仕事に憧れていました・・。
海外のIT系分野にて就職を考えた場合、ライバルとなる留学生はIT分野を専攻してきた大学生や大学院生になるとお考え下さい!
「彼らを押しのけて就職を勝ち取れるか?」がカギです!
遊びの留学にさせないために
これまで25歳以上の女性社会人の皆様のために3つのルートを紹介いたしましたが、最後にこれらのルートでの渡航を成功させるためのプランニング方法についてお伝えしていきます!
キャリアのための留学の作り方!
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- Step.1 留学後の将来ビジョンを明確にする
- その場限りの目的ではなく、留学を終えた後のご自身がどういった仕事について、どんなポジションで働いていたいのか、どんな人生を歩んでいきたいのかを出来る限り明確にしましょう。
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- Step.2 ビジョンに対して必要な学ぶ内容を検討する
- 将来ビジョンに対して留学中に学ぶべきことを検討してみる。
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- Step.3 国を検討する
- 学びたい内容が決まれば、どこの国で学ぶことが一番なのかも見えてきます。
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- Step.4 学校を検討する
- 語学学校、私立・公立カレッジ、大学、大学院、ビジネススクールなど様々な学校が存在します。
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- Step.5 お申込み⇒渡航準備
- 学校さえ決まってしまえば、具体的に準備を進めていくだけです。
- 重要なのは留学前にどれほど明確なキャリアデザインができるか!
安易な留学にするのはやめて、将来を考えた留学に行きたいと思います!
人それぞれ人生は違いますので、ご自身の将来を見据えて「何が必要になるのか?」を考えた留学にしてくださいね!
25歳以上の女性必見!大人の留学はこれで差を付けろ!まとめ
さて、どんな留学をするべきなのか悩んでいらっしゃるかたにとって、少しでも参考にして頂けるお話となっていましたでしょうか?
最近は『人出不足』ということもあり、「転職がしやすくなってきたよ!」とおっしゃるかたも増えていますが、実際、キャリアアップを意識した留学を考えようとすると、「なかなか一筋縄ではいかない」というのが本音です。
特に女性の場合、本人が希望をしていなくても出産や育児などのライフイベントによる影響を受けやすく、自分では「良い留学をした!」と思っていても、企業から正当に評価されないことも珍しくありません。
そこでもし「どのようなキャリアデザインを行っていけば良いのか?」と迷うことがあれば、海外教育を使ったキャリア育成のプロにご相談頂ければと思います。