カナダ入国審査

カナダ入国審査に注意して欲しいこととは?

カナダ入国審査に注意して欲しいこととは?のイメージ

極めて例は少ないのですが、留学やワーキングホリデーでカナダを訪れた際、入国時にトラブルとなる方がいらっしゃるのですが、留学の場合『初めての海外』と言う方も少なくないと思うので、カナダ入国時にトラブルに巻き込まれないための幾つかのポイントを紹介したいと思います。

もちろん、カナダ入国については『カナダの入国審査官による審査』が行われるため、ここで紹介する内容で「100%これで入国できる!」と言う保証は無いのですが、入国審査についてある程度の知識を持っておいて頂けると、思わぬトラブルだけは避けられます。

特に、入国審査は、英語が上手に話せない状態で審査を受ける事になるので、記事の冒頭の基本的な部分だけでも良いので、しっかり読んで要点を押さえておきスムーズな入国審査にして頂ければと思います。

入国審査時に注意すべき5カ条

カナダの国旗をイメージした落ち葉

始めに、入国の際のトラブル回避のために、「最も基本であり最も大切な5カ条」を紹介しておきたいと思います。まずは下のリストをご覧ください。

入国審査時に注意すべき5カ条

  1. 嘘は絶対につかない
  2. 余計な事は言わない
  3. 要求される可能性の有る資料、書類はまとめて提出
  4. 取得予定のビザの目的に合わせた滞在予定期間の予定を言えるようにしておく
  5. 滞在先が決定している場合は、住所・電話番号等を紙に書いておき一緒に提出

上の5カ条の内、最も重要なのは(1)と(2)の『嘘は絶対につかない』『余計な事は言わない』の2点です。

正直、(3)のその他の3つが入国審査時にきっちりまとめて提出できない場合には、入国審査の再度並び直しを要求されたり、入国審査官の機嫌を損ねる可能性があるので『軽いトラブルになる可能性がある』とお考え下さい。

しかしながら、(1)と(2)の2つでトラブルが起きた場合には、間違いなく別室に連れて行かれ、最悪の場合にそのまま強制送還と言う結果も有り得えるので注意が必要になります。

1.嘘は絶対につかない

『嘘は絶対につかない』は小学生でも知っている当たり前のことなのですが、良くあるケースとして「さすがに他の国のことだったらバレないでしょ?」と考えて、過去にアメリカの入国審査やビザ審査でトラブルになったことを隠して入国しようとして問題になるケースもあります。

パスポートは、犯罪や虚偽それに入国審査などのトラブルなどで1度でも傷が付いたら、一生涯、海外の出入国審査は厳しくなりますので、他の国でも問題があった場合にはキチンと申請するようにしてください。

2.余計な事は言わない

こちらも良くあるケースとして、入国審査の際に緊張して必要ないことまで言ってしまう方がいらっしゃいます。

例えば、審査官から聞かれても無いのに「実は、私の家族が政治活動に参加していて日本で逮捕されたことがあります・・」などと言ってしまった時、直ぐに別室でマンツーマンもしくは2~3人態勢での取り調べが始まるのでご注意ください。

3.書類はまとめて提出

やっぱり提出書類はまとめている人の方が印象は良いですよね?

学校や仕事の提出物も、しっかりと整理されていて提出されている人の方が「準備してきたね!」と言うイメージになると思うのですが、審査官からしても安心して入国許可を出されやすいです。

4.取得予定のビザに合わせた目的を言う

例えば、観光ビザで入国をし、その後、学校決定後に学生ビザ(就学許可)を取得する場合、目的について『観光・英語学習(Sightseeing・Studying English)』と言う風に2つ記載しておいてください。

留学目的での観光ビザでの入国をしたにもかかわらず「英語学習のため(To study English)」のみの記載だと、審査官によっては「英語を勉強するのに、なぜ学生ビザを取らない?」と聞かれて、トラブルとなる事もあるので注意が必要です。

5.滞在先について

滞在先について細かく突っ込まれる事は余り無いのですが、例えばホームステイ先や滞在予定場所がまだ決まっていない場合、事前に渡航先のホテルなどの住所や電話番号を調べておき『○○ホテルに滞在予定』としておくと安心です。

また、1度だけ審査官から「ホテルの予約証明書を提示しろ!」と言われた事が有りますが、その際は「これからホテルに行って部屋を確認してから決めます」と、しっかりとした姿勢で説明して入国を許可された生徒もいます。

外国人渡航者の中には『ホテルの部屋を見てから決定する』と言うスタイルでの旅行をされる方も少なくないので、こうした説明を行っても、特に滞在先については大きな問題にはならないとお考えください。

入国時の残高証明について

時折、入国審査時に滞在中の資産証明を求められることがあるのですが、その際には、必ず何らかの方法で資産証明を行わなくてはいけません

※ 以前は、滞在能力の証明として残高証明が有効でしたが、近年では審査官は残高証明を余り信用しておらず、提示をしても資金保持証明の参考とされないケースがあります。

そのため、入国時に、現金・クレジットカード・学校の入学許可証・ホームステイなどの滞在先の住所や連絡先などをしっかりと用意しておくと安心できます。特にワーキングホリデーの方がターゲットになるので注意してください。

ある留学生が経験したカナダ入国時のトラブル

入国の注意を示した入国審査

こちらはある留学生から聞いた話ですが、その留学生は、カナダ留学の際に安い航空券だったため『アメリカ・ニューヨーク経由でカナダ・バンクーバー行き』と言う航空券を購入し、カナダへ入国する事にしました。

しかし、カナダの入国審査官は『アメリカのニューヨーク経由』と言う、不自然なカナダ入国ルートに対して「なぜ、ニューヨークを経由してバンクーバーにやってきたのか?」「なぜロサンゼルスでは無い?」と質問をしたそうです。

それもそのはず、イメージとしては北海道から東京に行くのに『北海道⇒沖縄⇒東京』という航空券を購入してしまっていたためです。それも3つとも国が違う訳ですもんね・・。

その留学生は、初めての留学だったこともあるのですが、審査官からの英語での攻めに怯えてしまい、つい「お金が無い(I have no money.)」と言ってしまった事から大きなトラブルとなってしまいました。

発言後、直ぐに別室へと連行されると「お金が無いのに留学ができるはずは無いだろう?不法滞在するつもりか?日本や外国での犯罪歴は?」など徹底的な取り調べが始まり、その質問が2~3時間も続き、完全な監禁状態だったそうです。

もちろん、英語がほとんどができない状態だったため、「ここに電話をしてくれ!」と、何度も語学学校や留学エージェントの電話番号を提出するものの、審査官は危険な外部連絡だと思ったのか簡単には連絡を入れてくれず、強制送還寸前まで事態は悪化してしまったそうです。

最終的に、語学学校の支払い証明書と入学許可書から審査官が学校へ連絡を入れてくれ、たまたまその時に居た語学学校の校長先生が、データベースから入学予定者のリストを入国審査官に提出した事で、その後、語学学校側から厳しく指導する事を条件に友人の入国は許可される事になりました。

しかしながら、その留学生の到着日は土曜日で・・、校長先生が学校に居たのは本当に「たまたま」だったそうで、もしも校長先生が学校に居なかったならば、友人の強制送還は確定していたと言う事を考えると、やはり「入国審査はキッチリとした回答を用意しておく」と言う事が大切だと分かります。

強制送還になる人は少なくない?

実は、入国拒否をされて強制送還になる日本人は少なく無く、当然ですが強制送還を1度でも経験するとパスポートに傷が付いてしまうとお考え下さい。

ココア留学にご相談された方の中には、当然、過去に強制送還を経験された方々がいらっしゃるのですが、その多くは、やはり違う国であったとしても学生ビザやワーキングホリデービザ申請を却下されてしまったのでご注意ください。

また、一度、ビザ却下を受けてしまうと、それもパスポートに傷が増えた状況になりますので、基本的には留学先で移民・ビザコンサルタント資格を持っている先生や弁護士の先生にご相談されることをオススメいたします。

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カナダ入国時に審査官が良く聞く質問

入国の注意を示した入国審査

初めて留学をされる方や、その御両親から「カナダ入国の際にはどのような質問が有りますか?」と言う質問を受ける事が多くあります。

もちろん、審査官は1人では無く複数人いますので審査官によって質問内容は全く違ってくるわけですが、審査の際に聞かれる基本的な内容は決まっています。

そこで、カナダの入国審査官が質問する一般的な質問内容を紹介しておくので、ご自身の渡航内容に合った回答をご用意しておいて頂ければと思います。

カナダに来た目的は何か?

「入国の目的」は非常に多い質問で、海外旅行・海外留学・ワーキングホリデーなど、ビザの種類を問わず入国審査で100%と聞かれる質問でしょう。

この質問の回答として以下のような例が考えられますが、大事な事は取得を考えているビザの種類と回答を合わせおくことです。

  • 観光目的(Sightseeing: サイトシーン)
  • 友人を訪ねる(To see my friends: トゥ シー マイ フレンド)
  • 英語学習のため(To study English: トゥ スタディ イングリッシュ)
  • ワーキングホリデー(Working Holiday: ワーキングホリデー)

先にも紹介していますが、観光ビザで留学を予定している場合は『観光と英語学習』と言う風に、しっかり2つの目的を答えておく必要があります。

それは、繰り返しになりますが、もしも審査に引っ掛かった場合『観光目的』だけにしていると、「学校の入学許可証があるじゃないか!」と後々トラブルの原因となる事があるためです。

また、ワーキングホリデービザの場合、間違っても「お金を稼ぐため!」や「就労ビザ取得のため!」と言う事は言わず、悪魔でワーキングホリデーは休暇目的だと言う認識で意思表明をしてください。

当然ですが、仕事やお金を稼ぐ目的での入国となると、審査が厳しくなってしまいます・・。

滞在予定期間はどれくらいか?

滞在予定期間についても、ほぼ100%近い確率で聞かれる質問ですが、回答には以下のようなものになります。

  • ○○日です(For ○○ days: フォー ○○ デイズ)
  • 1年間です(For 1 year: フォー ワン イヤー)

冗談が通じそうな審査員の場合には「カナダ人の女性がどれほど美しいか?によるよね♪」などと冗談を挟む事のある質問ですが、基本的には滞在予定日数をしっかり答えておく必要がありますw

また、観光ビザによる入国の際は『滞在が最大でも半年まで』と決められているため、それ以上ビザを変更して滞在する予定でも、必ず『半年間』と言う回答をしなくてはいけませんが、その場合には、簡単な観光予定を質問される事があるので、事前に簡単な旅行プランを説明できる用意をしておくと安心できます。

滞在予定先は何処ですか?

滞在予定先についての質問も、ほとんどの場合に聞かれる定型質問の1つですが、回答例は以下のようなものです。

  • 紙に書いた住所や連絡先を提示(滞在先が決まっている)
  • ホテルなどの住所や電話番号の提示(滞在先が決まっていない)

この時、「どのように滞在予定先まで向かうのか?」と言う質問を合わせて聞いてくる事も有りますが、その時は「学校からの迎えが有る」や「バス」それに「タクシー」と答えておけば問題有りません。

税関申告が必要な物を持っていないか?

これも必ずと言って良いほど聞かれる質問の1つですが、税関申告が必要な物をカナダに持ち込む際には必ず申告書に記載をしておいてください。

特に日本人の場合に注意して欲しいのは『食べ物』や『植物(切り花)』や『出国時に友達から貰ったプレゼントの中身』などで、それらカナダへ持ち込み禁止物だった場合には全て没収されてしまう可能性もあるのでご注意ください。

また、調味料や加工食品などについても、審査官によっては問題とされる場合があるので、入国のトラブルを避ける意味でも十分注意をして頂ければと思います。

カナダの渡航安全情報を確認しておく

外務省ホームページトップ画像

カナダ入国に際、もしかするとカナダ国内において強い伝染病が発生していたり、またはハリケーン等の大きな自然災害発生している可能性も否定できません。

このような場合に備えて、「外務省の海外安全ホームページ」や「在バンクーバー日本国領事館ホームページ」などを渡航前に必ず確認してから日本出国の判断をして頂ければと思います。

少し大げさかも知れませんが伝染病やインフルエンザ等の病気についても、酷い場合には先に紹介している政府ホームページにて注意喚起が行われているので、渡航時に参照をしておいて頂ければと思います。