ホームステイ期間は必ず短期にする理由とは？

短期ホームステイは節約留学の第一歩？

まず、留学を希望されていらっしゃる皆様から「ホームステイ期間を短期にすると留学費用は安くなりますか？」というご質問を多数お受けするので、そちらにご回答させて頂きたいと思います。

ホームステイ斡旋業者とは？

まず、ホームステイ費用についてのお話をさせて頂く前に、簡単に「ホームステイ斡旋業者がどのような業務を行っているのか？」について皆様に簡単に知っておいて頂ければと思います。

ホームステイ斡旋業者の仕事内容とは？

ホームステイ斡旋業者のメインとなる仕事は留学生やワーキングホリデー者とホームステイファミリーの間に入り、お家の紹介や仲介業務などを担うことですが、具体的な業務内容としては以下のようなものがあります。

• ホームステイファミリーの面接・登録
• ホームステイファミリー探し・勧誘
• 留学生・ワーホリ者に対して情報公開・集客
• スクールとの仲介業務
• 留学エージェントとの仲介業務
• ホームステイ開始後のサポート
• ホームステイへの入金管理
• トラブル発生時の対応

上記のように業務内容が学校・留学エージェント・ホームステイファミリー・留学生などの間に入り、良い滞在先を見つけてきては面接・契約、そして留学生に紹介するという業務を行っています。

ただ、実際には滞在先の斡旋と言うのは生活に大きく関わってくる業務になりますので、トラブルやクレームに繋がるケースは非常に多く、紹介する留学生の数が増えれば増えるほど維持管理が大変になる仕事です。

ホームステイ斡旋業者の収入構造は？

ホームステイ業者の収入源と言うのは、当たり前のことですがホームステイ希望者が業者に対しホームステイ先の紹介料で、業者によって名称や金額等で多少誤差はありますが『ホームステイ紹介料・仲介手数料』と言う名目で、1ファミリーの斡旋につき約3万円(200～350ドル程度)が発生します。

また、あまり知られていませんが、月々のホームステイ料の中に含まれている『月間サポート料金(ホームステイ対応料金含む)』というものがあり、一般的にホームステイ費用が月額1,200ドル(約12万円：国によって違います)ほどだとすると、50～100ドル(約5,000円～1万円)が利益になっています。

ホームステイ斡旋業者を使わない？

さて、こうしてホームステイ業者の手数料についてのお話をすると、「ホームステイ斡旋業者を使わずに手配したら安くなりますか？」というものが御座いますが、そのご回答として「安くなると思います！」というのが正解になります。

ただし、最近では業者とホームステイファミリーの間で業者抜きでの直接契約が禁止されているケースがほとんどなので、事実上は業者を仲介しない契約はできないことがほとんどとなっています。

しかしながら、今でもウェブサイトや掲示板等で募集しているファミリーもいますので、そういったご家庭の場合には仲介手数料なしでの契約も可能だったりいたします。

ただ、本当に注意をしなくてはいけないのは、先にお伝えさせて頂いたとおりホームステイなど生活に関係することにはトラブルやクレームが付き物ですので、直接的に契約をすると金銭的な被害や精神的・身体的被害などトラブルに巻き込まれる可能性はかなり高くなると思っておいてください。

2020年にSAY NO!により行われた留学生向けのアンケート調査結果によると、216/516人が留学中に性被害を経験したとのデータもあるので注意が必要です。

ホームステイを短期にすると安くなる？

ホームステイは仲介業者が入っているので費用的には高くなる傾向がありますが、実際に他の滞在費と比べてどのような状況にあるのでしょう？

実は、コロナ以降は世界的な物価の高騰により、ホームステイ費用は滞在費だけでなく食費まで含まれているため、『滞在費用』として考えると他の方法よりも安くなる傾向があります。

一昔前までは、ホームステイ期間を短くすることで留学費用の節約が可能になる時期もありましたが、最近は真逆で、ホームステイ期間を少しでも長くすることによって費用を安くする方法が取られています。

ホームステイってトラブルが多いのですね・・。

留学中に発生するトラブルの中で圧倒的に1番報告が多いのが滞在先でのトラブルなので注意してくださいね！

ホームステイについて知りたい？

ホームステイについてこれから調べようと考えていらっしゃる方は、こちらからご覧になってください！ホームステイに関する『イロハ』の全てがココにあります！

ホームステイの真実教えちゃいましょう！【2024年版】

短期ホームステイで英語は伸びる？

ホームステイについて関心があるご家族から「1ヵ月のホームステイで英語は身に付きますか？」と言うご質問を度々お受けするのですが、正直、「99％英語が身に付くことはありません！」というのが本音です。

日本人の多くは小学生または中学生から義務教育として少なくとも3年、多くの場合においては高校生までの6～10年も英語教育を受けているのですが、「英語に自信がある！」というのは本当に少ないです。

ですので、1～3ヵ月程度のホームステイで語学力をアップさせようと考えるのは、そもそもホームステイへの期待が大きすぎる可能性が高いので注意しておく必要があります。

短期のホームステイに期待するのは体験！？

「ホームステイを数ヵ月ほど体験したくらいでは英語力がアップに期待することは難しい！」ということはご理解いただけたと思いますが、それでは一体何を“成果”として求めれば良いのでしょう？

そこで、短期のホームステイにおいて“成果”として求めたいものとして、異国の方々と一緒に衣食住を共にする事から得る新しい体験(衝撃)とお考えください。

短期間で大幅に成長が期待できる？

実は、ホームステイを経験されたお子様を持つご家族から、「本当にたくましくなって帰って来たように思います！」や「急に大人になってしまったようで少し寂しさもあるほどです！」と言う意見をお伺いすることは非常に多いです。

留学した本人は全く自分自身に起きている変化には気が付かないのですが、ホームステイを体験して帰国すると、周りの人たちからすると「人が変わったかのように成長しているように思う！」という感想や評価を受けることも珍しくありません。

それは、たとえ短期間であったとしても海外の人と一緒に生活をすることにより衝撃を受け、日本では体験したことのない孤独やストレスを感じることで、親や友人それに恋人の有難みを改めに知ることができるためです。

将来に繋がるケースもある？

また、ホームステイ中に英語の必要性や魅力に気付かれることで、帰国後も英語を必死に学習を続けて、数ヵ月後に「英検1級を獲得した！」や「TOEICで800点取れるようになった！」なんて言うのは良くある話だったり致します。

短期間のホームステイでは英語力アップに期待することはできませんが、長い目でみると英語力アップに対してプラスに働いていたり、将来、海外で永住権取得などを目指す切っ掛けになったりと、人生の転機としても期待するのは大アリだったりもします。

社会人なんですが、それでもホームステイしたほうが良いと思いますか？

もしホームステイ経験が全くないのであれば、是非、一緒に1度は経験されてみてください！
それが切っ掛けになってあなたの人生が大きく変わる可能性は十分にあります！

ホームステイファミリーとの英会話は？

留学に出かける前の生徒さんからは、「英語は全くできないのですが、ホームステイファミリーとはどのようにコミュニケーションを取れば良いですか？」と言う質問を受ける事が度々あります。

特に、お互いを理解していく時間があれば良いのですが、中には短期のホームステイを選択されていらっしゃる方もいらっしゃると思いますので、英語に自信がないかた向けにホームステイファミリーとの英会話の攻略法についてご紹介させて頂きます。

伝えることは常にシンプルに！

短期間のホームステイのため、人間関係を構築する時間がないかたでもファミリーとの英会話を楽しむことができる方法があります。

その質問のヒントとなるのは『赤ちゃん』です。

赤ちゃんは言葉を使っていない！

赤ちゃんは、日本語や英語どころか『言葉』についても全く理解していませんが、いつも家族と一緒にいて「お腹がすいた！」や「もう眠たいよ！」と、泣いてみたり指を咥えてみたりと何かしらの方法を使って意思表示をしています。

その様子を見習って、自分からの意思表示は赤ちゃんと同じように単純で構いませんので、ファミリーとの時間を増やしていきます。

英語の意味が分からずともホストファミリーと一緒に生活していく中で、彼らの話を聞き続けている中で、何となくですがファミリーの考え方や興味があること、好きなことや嫌いなことまで表情や仕草から分かってくるようになります。

そして、1度、そこまでの人間関係を作ってしまえば、言葉を超えた異文化交流ができますし、個人差はありますが時間と共に英語が伸ばせる環境が完成するので、滞在期間が長くなればなるほど英語力アップまで期待できるようにもなります。

赤ちゃんに学ぶ英語力アップ？

余談ですが、英語に不安を感じていらっしゃるかたのために、ホームステイ期間中に英語を伸ばす方法についても簡単にですがご紹介させて頂きたいと思います。

日本では英単語や文法などから英語学習をはじめますが、ホームステイで英語力を伸ばす場合には赤ちゃんが語学を覚えていく過程に沿うことで学習効率が加速しやすくなります。

赤ちゃんが言葉を理解し話すようになるまでの手順として以下のような手順を踏んでいます。

1. 聞く(最初は理解しなくても良い)
2. 片言とジェスチャー(100％伝わらなくも良い)
3. 話す(英単語のみから会話へ)
4. 読む(絵本などから文章へ)
5. 書く(簡単な日記からレポートへ)

一般的な語学学習と違い、聞くことから始まり、その後、英単語とジェスチャーなどを交えて意思を伝えられるようになり、次の段階として言葉だけで伝えられるようになって、最後に文章として理解したり書いたりできるようになります。

ホームステイは学校ではありませんので、英語力がアップしていく流れや意識しておきたいことは大きく異なってくることを、心の片隅において頂ければと思います。

そっか！学校じゃないから赤ちゃんに学んだほうが良いんですね！

最初はちょっと辛いかも知れませんが、耳に英語が入ってくるような環境で生活することで効率よく英語を伸ばせるようになってきます！

日本で英語の勉強はあり？

コロナの影響もあり「英語は日本で勉強します！」とおっしゃられるかたも少なくありません。「それってどれくらい効率的でしょうか？」良かったらこちらも参考にされてみてください！

「日本で英語を勉強します！」は難しい？その理由は？

ホームステイファミリーとの話題は？

最後に、短期のホームステイを選択された皆様のために、「ホームステイファミリーとの話題はどうすればよいのか？」という点についてご紹介させて頂きます。

ファミリーと何を話せばよい？

留学生から「ホームステイファミリーと何を話せば良いのか分からないです・・」というご相談を頂くことが本当に多いですが、よくよくお話をお伺いしていると、実際には話題よりも次のような悩みを抱えていらっしゃる方が多かったりいたします。

• 自分はホストファミリーと沢山話したいけど英語が上手く出てこないんです
• もっと英語が話せたなら仲良くなれそうなのに・・
• 私が話すといつも何を言っているんだ？という顔をされて怖い
• 簡単な話題しか話せないから、話が続かない・・
• 正直、自分の英語に自信が持てない
• 学校のクラスメイトとは話せるのにファミリーの英語が速すぎて分からない
• どうすれば、話せるようになるんだろう・・

中には思い悩んでしまわれている方も少なくないので、ホームステイをされる皆様に自信を持って頂けるお話を1点ご紹介させて頂ければと思います。

語学学習者が感じる感情とは？

語学を学ぶ留学生に対して行われたアンケート統計によると、語学を新たに学ぼうとする人たちが最も多く感じる感情として『恥ずかしい』と『悔しい』という思いが、TOP1位と2位を占めることが海外の調査で分かっています。

これは語学の学術研究などや留学事業者向けのメディアでも有名な調査結果なのですが、日本人を対象にしたアンケートではなく、世界中の語学学習者を対象にしたものになりますので、つまりは日本人だけでなく世界中の語学学習者は、皆、恥ずかしいや言葉を話せない自分に対して悔しいという感情を持っているという訳です。

あなただけが持っている感情ではなく、皆が通る道なので心配しないでくださいね！

話題に困ったら学校の話？

それでは本題となるファミリーとの会話内容に関してですが、もし会話内容に困ったら、まずは今日あった出来事を説明するようにしてください。

学校に通っている方は学校のお話になるでしょうし、アルバイトをされていらっしゃる方は働いている時間にあった、面白かったこと、辛かったこと、悲しかったことなど、なんでも良いので伝えるようにしてみてください。

そして、「それでもダメだ！」という方には、日本のビジネスシーンでもよく使われる『木戸に立ちかけせし衣食住』というものを使ってみてください。

• 『き』：気候
• 『ど』：道楽
• 『に』：ニュース
• 『た』：旅
• 『ち』：知人
• 『か』：家庭
• 『け』：健康
• 『せ』：世間
• 『し』：仕事
• 『衣食住』：衣食住の話題

上記は、ホームステイファミリーとの会話だけでなく、留学中のアルバイトや仕事などでの接客においても話の切っ掛けとして使えますので、是非、覚えておいてください！

「木戸に立ちかけせし衣食住！」覚えておきます！

日本でもそうですが、海外の人と話す時は『宗教』や『政治』についてはタブーです！
感覚が全く違うことが多々あるので注意してくださいね！

ホームステイ期間は必ず短期にする理由とは？まとめ

今回は「ホームステイ期間は必ず短期にする理由とは？」というタイトルでお話をさせて頂いておりますが、実際、こちらの元記事が書かれたのは2007年で、コロナ以降は状況が大きく変わり、現在ではホームステイを長期にするほうが留学生にメリットが多くなってきています。

もしホームステイ期間に迷っていらっしゃる方がいらっしゃいましたら、滞在先探しがかなり難航している国も少なくないので、最低でも2～3ヵ月は設定して頂くことをオススメさせて頂きます。

また、情勢は刻一刻と変わり続けていますので、最適の滞在方法に関しては各国の留学に関して知識のある留学カウンセラーや留学コンサルタントと相談されることをオススメさせて頂きます。