留学先は留学生への歓迎度で選ぶ時代に!?
日本人の留学先と言えば多くの方が真っ先に思い浮かべるのはアメリカではないでしょうか?
しかし、コロナの影響を受け世界的な状況の変化により、アメリカ留学の人気は大幅に落ち、世界3位まで陥落してしまいました。
ここではそんな留学生たちの心境の変化と、これからの留学についてご紹介させていただきたいと思います。
終わりを告げたアメリカ留学最高説
先程も申し上げましたが、留学といって思い浮かべるのはアメリカという方が多いのではないでしょうか。
しかし、コロナがでアメリカの留学人気は『1人負け』と言うような状況が続き、現在では世界第3位まで後退してしまいました。
そうしたアメリカの留学の人気が落ちた最大の要因として挙げられるのは、『トランプ政権以降で悪化した移民や留学生の待遇の悪さ』です。
例えば、学生ビザは最近は世界各国のオンラインでの申請のみで完結する中、アメリカは今もなお留学生に対して個別面談を行っています。
正直、コロナ以前に世界中で学生ビザの取得を縮小させる動向があったとはいえ、面接審査がある国は主要な英語留学先ではアメリカのみでした。
また、まだ協議中でどうなるかは分かりませんが、今後はビザの期間も短くなる事が想定されており、学校の出席日数や成績によってはビザの延長も困難になることが予想されています。
こうしたアメリカの留学生への対応が、留学生によるSNSによって爆発的に拡散され、今回の人気の大幅ダウンにつながったことが教育専門家やアナリストの間で考えられています。
留学生の歓迎度で選ばれる国々
さてアメリカの留学人気が落ちる一方、人気留学先として1位と2位になった国があるのですが、その2カ国と言うのはイギリスとカナダです。
それではなぜこの2カ国は、留学生の人気国としてそれぞれアメリカを抑えることができたのでしょう?
それぞれの国の状況について説明させていただきたいと思います。
1位になったイギリス
イギリスが留学人気先1位となった最大の要因として挙げられるのは、コロナ禍においてEUからの離脱が決定し、留学生の対応策を次々と打ち出しているためです。
例えば、世界中の留学生にとって印象深いのは、コロナのパンデミックを受け帰国した学生たちを再び国に迎え入れるため、大学の再開時にチャーター便をいち早く飛ばしたことなどがあげられます。
困っている学生のためにいち早く動いたイギリスの評価は、留学生にとって非常に印象深いものとなりました。
また、イギリスは留学生を積極的に迎える入れることを掲げており、それは質の高い英語教育の提供と学費の上限設定などにも見えています。
例えば、2021年度から2022年度にかけての学費の上限は、9250ポンドと設定されており、年間約130万円ほどとなります。
アメリカの大学の学費が約400~900万円ことになることを考えると、留学生にとって非常に魅力的な事は言うまでもありません。
ただし注意点として、実際に留学生が支払う費用は手数料などが加わり、上限設定を超えていることがほとんどだと言う報告が、裏では問題となっているので注意は必要があります。
2位になったカナダ
カナダが2位になった理由として、卒業後のカナダ永住資格までのルートがしっかりしていると言う点が挙げられます。
アメリカが不法移民を次々と国外退去させていく中で、カナダは世界中のどの先進国よりも移民を次々と受け入れる施策を打ち出しています。
特に2021年度以降は、カナダ史上最も移民に解放させる予定となっており、年間の移民者受け入れ人数も40万人が想定されています。
年間移民者40万人と言えば日本の約40倍になり、日本の人口の約3分の1となる3800万人ほどしかいないカナダから考えて、どれほど大きいな人数かは言うまでもありません。
また、カナダはただ移住させるのではなく、移住希望者を育成した上での移住を想定した留学プログラムを持っている国でもあります。
特に、親の留学期間中に子供が無償で公立学校に通うことができるようなプログラムを持った国は、世界を探してもカナダしかありません。
その国にしかない制度や取り組みいろいろあるんですね!
そうなんです!ただ、「その制度が利用できるのかどうか」は人それぞれ条件が異なるので、決断する前にちゃんと確認していくことが大切になってきます。
日本の留学にも変化が?
このように世界中の留学が次々と変わっていく中、日本人留学生からのご相談内容も大幅に変わりつつあります。
以前であれば、1ヵ月以内の短期留学についてのお問い合わせをされる留学生が、大学生を中心にたくさんいらっしゃいましたが、今ではそうした姿を見る事は一切なくなってしまいました。
多くの大学生は、日本での就職難を受け、将来の就職に役立つ留学を考えるようになりキャリアを意識してご相談される方々ばかりとなりました。
また、これまであまり海外に縁が無かったIT系人材からも、海外の給料が3~5倍まで跳ね上がることを知り、永住権を見据えたご相談も急増しています。
日本の留学も長期が主流に
これまで日本の留学と言えば1ヵ月以内の留学ばかりで、海外の留学生から「それって留学ですか?バケーションですか?」と言われてしまうことも少なくありませんでした。
ただ、コロナがきっかけで短期留学がことごとく不可能になったことから、こうした長期留学とキャリアの育成に興味をもたれる方が増えました。
ただし、優秀な人材であればあるほど海外の生活待遇は良くなるため、今後日本から優秀な人材が数多く流出することが懸念されています。
気になるコロナ禍での留学までの道のり
そこで最後に、コロナ禍での留学までの道のりはどのような過程をたどれば良いのか?と言うお話をさせていただきたいと思います。
以下に、まとめてみましたのでどうぞご覧になっていただければと思います。
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- Step.1 コロナの収束前に留学を申し込む
- コロナで留学に制限がかけられている中留学費用は過去最大に下がっています。
留学は1部再開されている国などではすでに学費が上昇しているので注意です。
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- Step.2 コロナ状況によって渡航時期を選ぶ
- 申し込みと学費の納付済完了していれば費用は変わる事はありません。
後はコロナ状況見ながら渡航時期を選んでいきます。
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- Step.3 完全に収まる前に留学する
- コロナが完全に収束しそうになると、当然のことながら留学生が殺到します。
ちなみにコロナ関連で需要のあるビザコンサル費用などは、既に3~5倍程度の値上がりとなっています。
学生寮などの建物がどれほど上がるか、心配しておく必要があります。
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- Step.4 ワクチンの必須化
- ワクチンが入国に必須となる可能性も出てきています。
オーストラリアなどは飛行機に乗る前にワクチンの接種証明書の提出が必要になる可能性が高く、導入されればワクチン接種がなければ入国もできないような状況になりそうです。
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- Step.5 忘れてはいけない現地の治安
- 最後に状況によっては留学先の治安がかなり悪化している国もあります。
そうした情報を留学会社などと連休とりながら留学のタイミングを決定していただければと思います。
留学先は留学生への歓迎度で選ぶ時代に!?まとめ
さて、今回は『コロナの影響で留学生の行動が大きく変わった』と言う話をさせていただきました。
正直、留学中の留学生からのご相談内容も大きく変わっており、特に精神的なストレスを感じている学生が増えている印象が強いです。
これまでであれば、聞かれたことがなかったような質問や言われた事が無いような強い口調でストレスを訴える方もいらっしゃいます。
コロナ禍で留学される方は、メンタルのケアについても忘れないようにしていただければと思います。