留学と年齢の深い関係!年齢に合わせた留学計画とは?

よく聞かれる名言に「人生は何歳になってもやり直せる!」と言うものがありますが、ほとんどの人は「そんなはずは無い!」と薄々気づいていらっしゃるかと思います。
そこでここでは、切っても切れない『海外留学と年齢の話』について詳しくご案内させていただきたいと思います。
少し長いお話になりますが最後までお付き合い頂きましたら幸いです。
留学と年齢の関係は重要?

まず初めに「なぜ留学と年齢の関係がそんなに重要なのか?」という根本的なお話をさせていただきたいと思います。
既に皆様もご存知かと思いますが、どうしても留学と年齢の関係は深いものになっています。
しかしながら、「具体的には一体どういう風なポイントで年齢が影響してくるのでしょう?」以下の例をご覧になってみてください。
語学と耳の関係
多くの方はご存知かと思いますが、人間の耳は歳を重ねると段々と聴き取りづらくなってきます。
そこで「何歳ごろから聴力が落ちてきますか?」という質問をすると、多くの方が「50歳以降じゃないかな?」や「仕事を退職する60歳以降じゃないですか?」と言った後回答されます。
しかし、実は、聴力は10代ごろから高音域で徐々に低下していき、ほとんどのかたで20代には老化が始まります。
そのため、聴力の低下は言語を聞き分けるための能力の低下を意味するため、どうしても年齢を重ねると語学の習得が遅れると言う傾向があります。
以下のグラフのように『聞く能力そのもの』が年を重ねることで衰えてくることが分かっています。

※ (出典:NHK健康ch)
年齢と新しい環境
次に大きなポイントになるのが、年齢と新しい環境への適応能力の関係性です。
人は年齢を重ねると、だんだんと新しいことに取り組むことから逃げようとする傾向が生まれます。
また、そうした精神的な適応能力の低下もあるのですが、肉体的な適応能力の低下もまた、全く新しい環境に身を置く海外留学では大きなハードルとなる傾向があります。
特に、コミュニケーションに関するストレスは年を重ねると上がっていくことが分かっていて、年齢や世代別の友達の数に関するアンケートを取った結果を見ても、年齢を重ねるごとに友人や親友の数が減ってくることが分かります。
年齢 | 友達の人数 | 親友の人数 |
---|---|---|
18~22歳 | 44.8人 | 4.9人 |
20代 | 21.4人 | 3.3人 |
30代 | 15.1人 | 2.9人 |
(出典:オリコン調べ)
- 年齢を重ねると耳の聞き取り力が英語の伸びに影響する
- コミュニケーションのストレスが大きくなることも
留学に最適な年齢は何歳?

留学と年齢の関係について知っていただけたところで、続いては「留学に最も最適な年齢は何歳なのか?」と言うお話をさせていただきたいと思います。
留学に最適な年齢のお話をすると、どうしても「それは違うよ!」否定される方が出てくるのですが、それはどうしてか分かりますでしょうか?
実は、留学と一括りに言ってもその目的は様々で、単純に語学を伸ばすことを目的とした『語学留学』から、大学進学を目指した『海外進学留学』、それに社会人の転職を目指した『転職キャリア留学』や海外永住を目指したような『永住権取得留学』など目的はバラバラだからです。
つまり、留学をされる方が留学までにどのようなことをされていらっしゃって、「留学中にどのようなことをしたいのか?」そして「帰国後はどういったことを目指していらっしゃるのか?」によって留学に最適な年齢が変わってくるとお考え下さい。
当然のことながら、言語を覚えるような語学留学であれば年齢的には10代が好ましいですし、永住権を目指すような留学であれば30代になると「かなり厳しい」と言うご回答になります。
語学留学と年齢に関して

※ (出典:幻冬舎 GOLD ONLINE)
幻冬舎のデータによると、英語学習を本格的に始めた年齢(アメリカ到着年齢)が英語力に対して大きく影響を及ぼすことが分かります。
特に、8歳以降になるとスコアが落ち始めるため、語学を学ぶことを目的とした語学留学の場合、年齢が8歳以降であれば若ければ若いほど有利になることも分かります。
- 英語学習は7歳以前に開始すると良い
- 8歳以降の語学学習は出来るだけ早めに始めると良い

やはり英語学習は早い方が良いですよね。。
私、勉強始めるの遅かったな・・。

実は、同じように思っていらっしゃる方って物凄い多いんです。
ただ、何もしないと更に英語力は伸びなくなってくるので、今からでも良いので勉強を続けて頂けたらと思います!
年齢に応じた留学の大切さ

こうした年齢と留学についてのお話をすると、必ず留学生からお受けする質問と言うのは「一体、自分の年齢に合った留学ってなんなんだろう?」という重要なポイントについてです。
年齢に応じた留学を作るためには、まず「皆様の年代の人が一体どのようなことをしているのだろう?」と言うことを考えていただく必要があります。
例えば、自分の同級生が高校生として生活を送っているのであれば、海外留学で現地高校に通うような留学をすることができれば、将来のために充分大きな財産にすることができます。
また、周りの友達たちが既に社会に出ているような環境にいると言うのであれば、海外で語学を学ぶ語学留学だけではなく、さらに一歩踏み込んでインターンや職業経験を積む必要がでてきます。
『周りにいる5人を見れば、その人を知ることができる』とよく言いますが、実際に皆様の周りにいらっしゃるよく会う5人を見て、自分がどのような留学をすれば良いかイメージしていただければと思います。
9歳までの留学に関して
10代になるまでの留学は、その後、小学校5~6年生になるとどうしても反抗期が始まる前であるため、ご家族の考えにより留学を推奨できる唯一の機会であるとお考え下さい。
留学目的としては『海外体験をすること』『親元を離れること』『英語を使うチャンスを持つこと』が理想的で、将来、海外高校やカレッジ進学を視野に入れるために、海外留学に関しての精神的なハードルを下げることを目的にすると大きな成果になります。
10代の留学に関して
10代のご留学は一刻も早く留学を経験することで、ネイティブレベルまたはネイティブレベルに近い英語力を身に付けることができる可能性がある年齢となります。
そのため、メインの留学プログラムとしては15歳までは『英語を学ぶこと』や『長期で海外滞在をする』ことを目的にすると成果が大きくなりやすく、16歳以降は『英語力の向上』に加えて『海外での高校や大学・カレッジなどでの学位取得』を視野に入れると帰国子女枠での有名大学への進学や留学生枠での就職活動なども視野に入れることが可能です。
また、日本の大学生であればカナダのCOOPプログラムなどの海外インターンシップ経験が出来るものが、就職活動に一筆加えることができるため、就職活動のタイミングまで考えて休学などを利用して行うと非常に効果的です。
20代の留学に関して
20代の留学は、大学を卒業された時点で学生としてのステータスでは無く社会人となるため、留学へのキャリアブランクがリスクとして年を重ねる毎に大きくなってしまう年齢になります。
そのため留学では『英語の習得』を目標とするのでは物足りなくなってくるため、『最低でも海外でのキャリア育成はやってくる』という感覚を持ち、日本で培ったキャリアに上乗せするような進学プログラムを行ったり、転職を希望される場合にはピンポイントでの将来数年に渡るルート設計が必須になります。
特に、大学生であれば先にご案内した海外インターンシップ経験などは有効ですが、大学を卒業された後の社会人になると、インターンシップの経験は厳密には職歴にはならないので注意が必要になります。
30代の留学に関して
30代の留学は20代と比較してリスクが非常に大きくなってくるため、語学力を伸ばすような留学をお考えの場合、先ずは「現職を辞めないで留学することができないか?」を考える必要があります。
特に、30代の留学になると英語力の伸びが限定的になり、英語力を伸ばす期間は10代前半と比較して約2倍、海外就職に関しては就労ビザ取得の難易度が著しく上がる(国によっては不可能な水準)、海外でのビザ延長や永住権取得も厳しくなるため、帰国後の生活も視野に入れた留学が必須になります。
40代以降の留学に関して
40代以降の留学になると、海外でのキャリア育成や転職関連を意識した留学をお作りすることが困難になってくるため、『ストレス発散を目的にした留学』や『海外体験をするための留学』という位置づけをお考えになられると大きな効果を発揮します。
特に、1~3ヵ月程のバケーションや長期休暇を目的にした留学をされる方々も増えているので、『幼いころからの夢を叶える』などの留学を希望されると満足の行くものとなるかと思います。

こうして並べてみると、留学に求められるものが年齢によって大きく変わっていますね・・。

小中学生の留学と大学生や社会人の留学目的が同じだったら不味いので、年齢によって求められるものはどうしても異なってくるんです!
留学年齢から考えるモデルケース

さてそれは実際に、皆様それぞれの年齢が違うと思いますが、「どのようにすれば自分の年齢に合った留学を作ることができるか?」と言うお話をさせていただきたいと思います。
実際に留学の詳細まで作り上げるとなると、どうしても留学の専門家の力が必要になるため、ここでは大きな枠組みを作る方法をご紹介させていただきたいと思います。
年齢を意識した留学の作り方
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- Step.1 自分の英語力を知る
- まずは自分の英語力を明確にしてコミュニケーション能力を考えます
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- Step.2 自分の能力を知る
- 海外では英語はスキルでは無くツールなので、他に「自分の持っている武器は何か?」考えます
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- Step.3 自分の周りの状況を知る
- 自分の周りの人たちが今何をしているのか?見て、「少なくとも同等のことを海外でやらなくてはいけない」と意識します
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- Step.4 自分の現在の状況と目指す将来の様子との差を知る
- 「目指す先と現在の差がどれだけあるのか?」考えます
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- Step.5 4で知った差を埋めるような留学を作る
- 理想と現実のギャップを埋めていきます。過程でプロにも相談すると良いです。
留学と年齢の深い関係!年齢に合わせた留学計画とは?まとめ

さて今回は「年齢に応じて留学は変える必要がある」と言うお話をさせていただきましたがいかがでしたでしょうか?
実際こういう風に語る私自身もまた、毎日が後悔の連続で、「あの日あの時にこういうことをやっておけばよかった」と思うことばかりです。
そうした思いがあるのも自分が失敗したと言う経験を持っているためで、失敗がなければそうした気持ちにもならないと言うジレンマがございます。
ですので、「年齢的に遅い」と言う事はありますが、「最終的には自分が諦めた時こそが遅い」と言う風になると皆様も思っていただけたら幸いです。