なにかとかかる留学費用!どうやって用意する?

「留学に行きたい!よし、行こう!」そう決意したのは良いけれど、金銭的なことはよく考えていなかった・・そのような方は意外と多いのではないでしょうか?
留学経験が無いから、そもそも留学にどういうコストがどれくらいかかるのかも分からないし、留学費用ってどういう風に貯めるのが効率的で、良い方法なのだろう・・。
貯金をするには働かなければいけないのは分かるけど、本当は勉強や将来のために時間を割きたい!労働に無駄な時間は割きたくない・・。
そんな声にお答えし、この記事では『留学費用について』と『留学費用を上手に用意する方法について』を、詳しく解説していきたいと思います。
そもそも留学費用って?

留学費用の主な3つ
まず、留学にかかる費用とはどういうものを言うのか?確認してみましょう。
主にかかるものとしては、『学費』『生活費』『滞在費』の3つが挙げられます。
①学費
学費とは、留学先の高校や大学、語学学校の「授業料」や「テキスト代」のことを指します。
授業料は事前に学校のホームページ等で調べやすいのでイメージが付くと思いますが、なんとなく忘れられがちなテキスト代の存在を侮ってはいけません。
海外のテキストは、ものによっては1冊で日本円換算で5,000円~10,000円もするものもあり、それを何冊か購入しなければならないとすると、教科書購入代だけで数万円かかることがあります。
②生活費
生活費には「食費」や携帯電話契約等の「通信費」、現地での「交通費」などが挙げられます。
食費に関して、自炊する場合は海外のスーパーで色々なものを発見するのが楽しいですし、値段も野菜や果物など、地域ごとに日本よりもかなり安く手には入るものも多いので良いのですが、留学中は現地で出来た友達と外食する機会が多くなると思います。
外国人の友達との交流はとても大事で積極的に参加するべきですし、友達との交流以外にも期末等の課題提出や試験の時期は自炊している時間が無いので、どうしても外食の回数が増えるものです。
この外食を節約のために減らす必要は無いのですが、海外、特に北米やヨーロッパは外食にかかる値段が日本よりも割高な地域が多いので注意が必要です。
食費は日本で普通に生活している時よりもかかるものとして、多めに見積もっておいて下さい。
また、交通費ですが、地域ごとに日本の定期券のようなものや、1カ月電車やバスに乗り放題のマンスリーチケットを購入出来、さらに学生割で安く手に入れられるサービスがあるはずなので、しっかり下調べしておいて出来るだけ無駄な出費をしないようにしましょう。
③滞在費
滞在費は「学生寮」「アパートの家賃」「ホームステイ」にかかる費用のことですね。
地域によっては家賃が非常に高く、一人一室のアパートに住むとかなりの出費になってしまうため、シェアハウスが主流となっていることもあります。留学先の学校に指定された学生寮やホームステイを選ばなかった場合、事前に自分の留学先の家賃事情がどうなっているのかチェックしておいて下さい。
じゃあ、実際に使う費用はいくら?
留学費用の主な3つが分かったところで、実際に現地でかかる費用はいくらなのか?
ズバリ、①、②、③を合計すると、留学費用としては『月々20万円ほど』かかることになります。
更に留学をする際は語学能力試験の受験費、パスポートやビザの申請費、予防接種代、保険料などの細々とした出費もありますし、せっかく海外に滞在するのだからと近場の都市にプチ旅行をしたり、帰国の直前には家族や友達へのお土産を買ったりもするでしょう。そうすると「旅行費」や「お土産代」もかかります。
「旅行費」に関しても、例えば留学先からバスで1時間程度の所に、日帰りで行くくらいのものでしたらそこまでの費用はかかりませんが、せっかく留学で日本から遠い所まで来たのですから『色々な場所に行ってみたい!』と思うものですよね?
留学先で大人気のバンクーバーでしたらアメリカのシアトルが結構近場ですし、カナディアンロッキーやオーロラの見えるイエローナイフにも比較的簡単に行くことが出来ます。 トロントでしたら、モントリオールやニューヨークが近いので、留学生はその辺りの都市によく旅行に行く傾向があります。
また、ヨーロッパに留学した人は、交通費等コストはかかりますが、それでも日本からそれぞれの国に旅行に行くよりは遥かに安く済むため、ヨーロッパ諸国を何か国も回る人が多いです。
そして、忘れてはいけないのが『航空券代』です。アジアなど近場の場合は比較的安く抑えられますが、日本から遠い北米やヨーロッパに行く場合、航空券代だけで20万円以上かかることもあります。
年間の留学費用はズバリ・・?
これらをトータルすると、大体1年間留学をするには『250~300万円ほど』かかるのが相場となっています。 300万って、かなりの金額ですよね・・。
よく大学生でバイトをすごく頑張っている人が、「やばい、扶養外れそう!」と言っている金額が103万円(子どもの収入が103万を超えると、親は「特定扶養控除」を使えなくなり、払わなければいけない税金の額が増えてしまいます)ですから、300万円というとその約3倍。気が遠くなりそうです・・。
しかし、結論から言うと、アルバイトの収入は『100万円の貯金を目指すこと』がポイントになります!
「・・え?100万円だと、ほんの一部分しか貯まらないじゃないか!」「それって3カ月分くらいの留学費にしかならないのでは!?」
そうお考えだと思いますが、どうしてまずは100万円で良いのか・・?そちらは、後ほど改めて解説いたします。
貯金するなら英語にまつわるバイトがおすすめ!

「まずは100万!」・・そう言っても、それだって高額であることに変わりありません。
これだけの金額を支払うには、アルバイトを頑張って沢山お金を稼がなくてはなりませんし、数百万単位のお金を蓄えるには、かなりの時間と労力が必要となってきます。
それに、勉強の時間を割いて働くのですから、ただ働いて消耗するのではなく、出来るだけ有意義な時間にしたいですよね?
そこで皆様におすすめなのが、働きながらがら英語に触れることが出来るアルバイトです!
オススメ①英語を教えるバイト
まず思い浮かぶのは「英会話教室の先生」や「塾講師として英語を教えること」ではないでしょうか?
普段英語の勉強をする際は受け身で学習することがほとんどだと思いますが、自分から発信して英語を教えることによって、より一層語学力を上げることが出来ます。
また、一般的な塾よりも個別に生徒さんの自宅に訪問する「家庭教師」だと時給が高く、よりお金を貯めやすいので、すでにある程度英語力に自信のある人にはおすすめです。
オススメ②レストランやカフェのバイト
先生系のアルバイト以外にも、観光客や外国人在住者の多い地域や、外国人の多い場所のレストランやカフェの仕事もおすすめです。
また、レストランやカフェなどの「接客のお仕事」をすることによって、お客様との対話を通したリアルな英会話を学ぶことができるため、おすすめです。
オススメ③リゾートバイト
長期休暇などのまとまった時間を取りやすい人には「リゾートバイト」も良いですね。
外国人観光客が多く訪れる地域のホテルに、住み込みで一定期間働くことによって、ずっと英語環境に身を置ける+お金も貯まりやすいです。
肉体労働になってくるので体力に自信の無い人は疲れてしまうかもしれませんが、楽しい雰囲気の観光地で長時間過ごすことができ、外国人との交流も出来るため、勉強をしながら楽しく働くことができる一石二鳥の環境です。
スキルアップに繋がる仕事にチャレンジしよう!

語学力をアップさせたい!ということ以外に、「留学で成し遂げたい目標がある人」や「将来の夢が定まっている人」は、その目標や夢に直結する仕事にチャレンジしてみましょう!
『直結する仕事』とは、どういう事か?
例えば、「海外でネイリストになりたい!」という人が居たとします。
日本では特に何も専門的なことはせず、いきなり海外に行って「全くの初心者ですが、ネイリストになりたいです!」そう言ったとしても、道のりはかなり長くなってしまいそうではありませんか・・?
そもそも、全くのスタートから始めるのは日本でも大変ですし、それに加えて語学の障壁もあるためかなり厳しい状況になってしまうということは、皆様もご想像頂けることでしょう。
その一方で、日本である程度ネイリストとしての経験を積んでいれば、多少語学力が足りていなくてもすぐスタート地点に立つことが出来ます。
その上、現地のネイルサロンで雇ってもらえる可能性も圧倒的に高くなりますし、実際の仕事場で「活きた英語」を吸収することも出来るため、語学力もアップし相乗効果が狙えます。
他にも、もし海外でダンサーになりたければ『ダンス教室でコーチに挑戦』したり、バリスタを目指している人であれば『カフェでアルバイト』をしてみたり・・
そのように、自分の目標・やりたいことに寄り添った仕事をすることで、アルバイトの時間を、留学費用をためる“お金稼ぎのための時間”というものだけでなく、より有意義な時間にすることが出来るのです。
併せて奨学金の申請もしよう!

英語に触れることの出来る仕事や、自分のやりたいこと、将来の夢につながる仕事に就けて、こつこつお金を貯められれば、いずれ留学に必要な金額は自ずと貯まります。
しかし、アルバイトで貯めたお金を一銭も使わないということは難しいですよね。
勉強のために参考書を買ったり習い事に通ったりもするでしょうし、友達との食事を完全にシャットアウトするのは厳しいです。さらに実家を離れて一人暮らしをしている人であれば月々の家賃や光熱費を払わなければいけない・・・
「それではいつまでたっても留学費用なんて貯まらないじゃないか!」「なんとか工面して100万円貯めたけど、まだまだ1年間の留学費用の相場の300万円には全然届かない、どうすれば良いの?」
そんな時に活用できるのが、奨学金です!
奨学金というと、学校で成績トップでないともらえない、ハードルの高いものというイメージがあるかもしれませんが、今ではより多くの人がもらえるようになっています。
勿論、誰でももらえる訳ではありませんし、一定の語学力を有する人に支給される等、基準が定められています。
ただ、多くの財団や団体が奨学生を募集しているので、いくつかチャレンジしてみれば奨学金の受給者に選ばれるチャンスはあります。
また、返済不要の奨学金もあるので、そういったものを選べば、留学から帰って来た後に返済のことを考えなければいけないという事態も避けられます。
では、具体的にどういった所から申請すれば良いのでしょうか。奨学生を募集している団体を3団体ご紹介します、是非参考にしてみて下さい。
【JASSO/日本学生支援機構】
海外留学奨学金の種類が様々で、『貸与型』の奨学金と『給付型』の奨学金があります。対象となる留学は、主に大学または大学院への留学となります。
特に、給付型の場合は給付額が多いので是非挑戦してみて頂きたいですが、求められる条件が様々あり『英語力』も必要になります。
選考の基準となる語学力として、TOEFLの得点がiBT80点、又はIELTS6.0以上といった基準がありますので、条件を満たすことが出来るようにしっかり勉強しましょう。
【トビタテ!留学JAPANの日本代表プログラム】
トビタテ!留学JAPANは、2013年に始まった海外留学支援制度です。その中のプログラムに、留学希望の学生に奨学金を出して海外へ送り出す「日本代表プログラム」というものがあります。日本代表だなんて、身が引き締まりますね。
こちらのプログラムは高校生向けのものと大学生向けのものが揃っており、様々な留学スタイルに対応しています。
そして給付額は地域によって変動しますが、現地での学校の授業料や生活費として支給され、渡航費等も負担してもらえます。
更にこのプログラムは、留学前に留学計画や留学準備のサポートを手厚く行ってもらえる点、同じプログラムに参加する志高い留学生と知り合うことが出来る点もメリットです。
2020年度の募集は残念ながら現在コロナウイルスの影響で中止となっているそうですが、今後の動向に是非注目していきたいです。
【日本政策金融公庫】
日本政策金融公庫は、他の奨学金制度と比べて、利用できる方の幅が広いのが特徴です。
英語力に自信のない高校生・大学生や、大学・大学院以外の形で留学したい方、他の奨学金制度で対象外だった方なども、こちらの奨学金であれば利用できる可能性があります。
また、日本学生支援機構の奨学金と併用でき、学費以外の部分についても奨学金対象となりますので、是非ご相談してみてくださいね。
ただし貸与型の奨学金なので、あらかじめ留学計画を立てておいて、必要な分の奨学金を利用するのがおすすめです。
そして奨学金の申請者は、留学する本人ではなく『親御様』になりますので、まずはお父様・お母様に相談してみましょう!
なにかとかかる留学費用!どうやって用意する?まとめ

留学費用を準備する時間も、将来の自分の成長の糧にしてしまおう!
以上、留学費用の上手な用意の仕方について解説してきましたが、最後にもう一度要点をまとめます。
まずは留学費用の相場ですが、大体1年間の留学で250から300万円ほどかかると思っておいて下さい。また、旅行代や生活費は渡航前にイメージすることが難しいと思いますが、学校の授業料や往復の航空券等、大体どれくらいかかるかはっきりしているものは自分でメモする等してしっかり把握しておくことがおすすめです。
300万円を全額アルバイトで貯めるのはかなり大変ですが、あらゆる団体が充実した奨学金を支給しています。 経済的水準や語学力の基準が選考に考慮されたり受給出来る人数に制限があったりと、誰しも受けられるものではありませんが、申請出来るならしないと勿体無いので要チェックです。 めでたく奨学生に選ばれた場合、年間120万円以上の奨学金を受け取ることも出来たりします。
そして最後に、留学費用の一部を貯める手段としてのアルバイトですが、やみくもに時給の高そうなものを片っ端から選ぶことは、やはりお薦めしません。 せっかく貴重な時間を沢山割いてお金を稼ぐのですから、自分のスキルアップにつながる仕事を選ぶようにしましょう。
アルバイトを通して留学前に語学力や専門的なスキルを磨くことが出来れば、留学費用も貯まって一石二鳥な上に、これから行く留学がより充実した質の高いものになること間違い無しです。さらには留学終了後の将来の道も、より一層輝かしいものにすることが出来るでしょう!
留学費用は決して安いものでは無く、貯めるのは大変だと思いますが、必要に応じて奨学金も組み合わせながら、上手に留学費用を用意出来ますよう応援しています!