留学費用を経費で落とせるの?経費とする方法とは?
近年になりフリーランスで仕事をされていらっしゃる個人事業主の皆様や、会社を経営されていらっしゃるご家族の皆様から「留学費用はどこまで経費で落とせますか?」と言うご相談をいただきます。
そこでここでは「留学費用が事業経費に当たる境界線」と「どうすれば留学費用を経費として計上できるか?」と言うお話をさせていただきたいと思います。
留学費用の節約や節税にご興味のある方は最後までお付き合いいただけましたら幸いです。
そもそも留学費用は経費にならない?
いきなり核心からのお話になってしまうのですが、そもそも留学と言うものは「経費として計上することができない!」と考えておく必要があります。
例えば、個人事業者として配線の工事事業に携わっているご家庭の高校生のお子さんが、イギリスの語学留学を行った時の留学費用が事業経費として経理上されていたら、一般サラリーマンのご家庭からすごい不満が吹き出しますよね?
こんなことが世の中に出回った時には「〇〇さんのご家庭は個人事業主だから、先日の子供の留学を経費で落としたそうなのよ!そんなことって信じられる?」と、ご近所の噂になることは間違いありません。
それもそのはず、事業者の方々ならきっと知っていらっしゃると思いますが、事業経費と言うのは『事業が利益を生み出すために掛かった費用』のことで、お子様の教育費用のためにかかった費用ではないためです。
そこでこちらにいらっしゃる経営者や事業主の皆様には、当然のことではありますが『基本的に留学費用は経費として計上することができない!』という意識を持ったまま続きを読み進めていただければと思います。
個人事業主の経費はどうなる?
次に、個人事業主の事業経費についてですが、個人事業主の事業経費は法人の経費と比較して制約がつきますが、その職種によっては留学費用が事業経費と計上させることができる場合もあったりします。
「それは一体どのような理由からなのでしょうか?」詳しく読み進めていただければと思います。
留学ブロガーのケース
近年では、留学ブロガーと言う以前にはなかった職業についていらっしゃるフリーランスの方がいらっしゃるのですが、このブロガーさん達は、何かしらの記事を書くことによってスポンサーから補修を受けて生計を立てていらっしゃいます。
そのため、数はかなり少ないですが留学会社や旅行代理店から取材依頼を受けて海外出張される方もいらっしゃったり、学校の体験レポートを書く方もいらっしゃいます。
そうした方々の場合、海外に出ることや海外で学校に通レポートを書くこと自体が『収入を得るための労働』になっていますので、記事を書くための最低限の範囲であれば経費として計上できることが考えられます。
しかし、残念ながらただブログや記事を書けば経費として計上できるというものではなく、必ず取材や留学によって書いた記事に対しての報酬が支払われており、その報酬に見合った分の経費とならなくてはいけませんのでご注意ください。
例えば、3ヵ月の留学費用が30万円だったとして、その時に書いた記事の総額報酬が2~3万円であったとしたら、確実に留学の目的が収入を得るためのものではないと言えますので、税務署の方々から見ると『突っ込みどころのオンパレード』になるのでご注意頂けたらと思います。
個人事業主の経費の一覧
続いて、個人事業主の経費について主なものとして可能性があるものについてご案内させて頂きたいと思いますが、必ずを上記の内容を踏まえて頂いた上でご覧ください。
修繕費
資産や器具、それに機械などが壊れてしまって留学先で記事を書けなくなった時の修繕費などですが、ライターさんたちであれば、主にパソコンやカメラなどの修理代ですと記事を書くのに必須だと分かりますので経費として計上しやすいです。
荷造運送費
留学先までの荷物を運んだり梱包したりするために使った費用になりますが、例えば、留学先にマウスやカメラの三脚などを持って行くのを忘れてしまい留学先へと送ったときの費用です。
もちろん、仕事に必須となっていた場合に適応される可能性がありますので、ガムテープや段ボール箱代、それに緩衝材などの費用も経費として視野に入れることができます。
留学先での水道光熱費
水道料・電気代・ガス代などの費用ですが事業に必要となった分にのみ経費となる可能性があります。間違ってもすんでいる家の全体の光熱費を経費とすることはできませんのでご注意ください。
留学保険
留学中の旅行保険や現地で車をレンタルした時の保険料等です。留学保険は留学には必須になりますが、その部分も経費の範囲となる可能性があります。
消耗品費
パソコンやタブレットに一眼レフなどのカメラなど、価格が10万円未満のもの消耗品費として計上することができます。
ただし、仕事に使うものであって、私用に使っているパソコンやスマートフォンの購入費用などは消耗品として扱うことが難しくなるためご注意ください。
地代家賃
留学先で取材などで移動が頻繁に必要になった際に駐車場などを借りたり、滞在費として支払った家賃や使用料などの一部も経費として計上できます。
外注工賃
例えば、記事を納付するための仕上げ作業で、記事や写真は揃っているが文章の整形や写真の加工を外注した場合などに発生する外注費です。
新聞図書費
留学先で記事を書くために読んだ新聞や雑誌に資料なども経費とし計上できる可能性があります。特に、留学先に関する雑誌などは、記事や何かしらのお仕事をするための情報として必須になる可能性も高いので経費として考えられやすいです。
支払手数料
例えば、留学には必須となる海外送金手数料などや記事を執筆する際に、現地コーディネーターを利用した仲介手数料なども経費の可能性があります。
旅費交通費
航空券代や空港前のリムジンバスやタクシー代、それに留学先でのホテル代なども経費として計上できる可能性があります。しかしながら、これはあくまでも留学が仕事の一環として認められるケースですので公私混同は絶対にやめてください。
通信費
最近の留学では必須となっている海外のSIMやスマホの電話代にWifi利用料なども、日本の企業へのデータ送信をする際に利用すれば利用した分だけ経費と計上できます。
接待交際費
接待や交際などを通じて、現地で新しい仕事を得るために繋がったと考えられる費用です。なお、個人事業主の場合には公私混同となっているケースも多く、チェックが最も厳しい項目になりますのでご注意ください。
個人事業主の申告漏れに注意したい仕事
※ グラフをクリックすると金額が分かります
グラフの操作方法
上のグラフでTOP3位(ピンク)をクリックしてみてください!するとグラフ上に個人事業主の申告漏れに注意したいTOP3位の業種が表示されます。
特にTOP10位の業種の皆様は、高額の所得になっているケースがありながらも確定申告等で収入の申告を行っていないケースが目立ちますので、税務署もチェックも当然のことながら厳しくなっています。
まさかシステムエンジニアもランキングに入っているんですね!!😭
はい!特にIT関連💻の皆さまは、海外🌏で日本の仕事をアウトソーシングで受注しながらも所得申告をしていないケースが増えていますので、チェックはかなり厳しいと思っておいてください😭
業種目 | 申告漏れ金額 | 申告漏れ割合 | |
---|---|---|---|
1位 | キャバクラ | 2,897 | 93.7 |
2位 | 風俗業 | 1,974 | 89.7 |
3位 | 不動産代理仲介 | 1,774 | 30.6 |
4位 | システムエンジニア | 1,365 | 53.2 |
5位 | 機械器具、部品修理 | 1,357 | 56.4 |
6位 | 焼肉 | 1,356 | 60.9 |
7位 | 冷暖房設備工事 | 1,254 | 54.4 |
8位 | 人材派遣 | 1,246 | 65.8 |
9位 | バー | 1,245 | 71.7 |
10位 | ダンプ運送 | 1,233 | 64.5 |
※ 上位にIT関係が入ってきているので注意してください。
(国税庁:2018年度調べ)
会社が社員教育や福利厚生とするとどうなる?
次に、会社が社員教育のためや福利厚生費として会社従業員の留学をサポートする場合ですが、この場合は留学費用を福利厚生として認められることがあるので、税理士や社労士の先生方と打ち合わせをされることをお勧めいたします。
しかしながらこの場合においても必ず事業と直結する必要があり、例えばオーストラリアと全く縁もゆかりも無い会社が、『一生懸命働いてきてくれた従業員のためだから』と言って留学費用のサポート代を経費として落としていたらおかしいですよね?
そのため、会社従業員の留学費用を経費として落とすためには、研修費用のような形で留学費用を計上する必要があります。
例えば、警備会社ような会社の場合には、なかなか海外と触れ合う機会はないと思いますが、今後、外国人富裕層のご家庭の警備を携わることができるように、海外の警備会社へと研修に行く場合などに経費が適用される可能性があります。
また、最近では福利厚生を外注してしまい『代行サービス』を行っている企業も多くなっていますが、そういった代行サービスの中に研修留学は入っていることもありますのでチェックされると良いです。
オリジナルの研修留学をお作り致します!
ここにいらっしゃる個人事業者や会社経営者の皆様は、バラバラの事業を経営していらっしゃる事は間違いありませんが、例えば、お花屋さんを経営していらっしゃる方々から、金融関係やM&Aの企業、それにIT事業などを運営されていらっしゃる方など様々でしょう。
そうした皆様が海外研修でき、実際に収益を伸ばすことにつながるような『オリジナル留学』をお作りすることもココア留学では可能です。
以下には、その流れをまとめてみましたのでご覧ください。
研修留学の作成ステップ
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- Step.1 研修留学の相談をスタートさせる【留学8~10ヵ月前】
- 研修留学のスタートさせて、どのような研修留学を作り出すのかを一緒に考えます
(※ ご相談はページ下部のお問い合わせより『その他』を選択してください)
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- Step.2 具体的に日程と計画を立てる【留学7~8ヵ月前】
- 参加人数が決まれば、続いては研修留学の内容と日程を決定します
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- Step.3 研修留学の手付金を支払います
- 実際の留学費用によって異なりますが手付金は留学費用の約10%です
(※ 研修留学は費用の指定も可能ですが1週間で『約30~60万円/1名』だとお考え下さい)
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- Step.4 ココア留学でカリキュラムを作る【留学6~7ヵ月前】
- ココア留学と海外留学先とで連携を取りながらカリキュラムを作ります
(※ 留学の種類によりますが作成までに1~2ヵ月を考えておいてください)
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- Step.5 研修留学プランが完成する【留学3~6ヵ月前】
- オファーを受けた会社へと研修留学の日程と内容をお伝えします
カナダの映像技術視察&特別講義でプロを体験する!
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- Step.6 航空券(ビザ)・保険手配などの手配を完了させる【留学3~5ヵ月前】
- 特に航空券は値上がりがとても早いのでいち早く取得します
(※ ココア留学の方で航空券・保険の専属スタッフを手配しお付け致します)
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- Step.7 滞在方法なども全てが完成致します【留学1~3ヵ月前】
- ホームステイや寮などの滞在をご希望の場合には留学が近くなって場所が決まります
(※ 特に繁忙期の場合にはなかなか滞在先が決まりにくいこともありますが、必ず出発前にはご連絡が入ります)
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- Step.8 研修留学に出発
- 荷物をしっかりとパッキングしたら、いよいよ出発です!
留学に必要・便利な持ち物リスト【2024年版】【印刷可】
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- Step.9 研修後に帰国
- 研修期間中や帰国後に会社へとフィードバックを入れるなどする
(※ お疲れ様です!無事に帰国して会社の利益に貢献出来たら研修留学終了です)
留学費用を経費で落とせるの?経費とする方法とは?まとめ
「私は日本で小さな会社を経営しているんですが、来年の春にヨーロッパでピッチイベントがあるんです。そのイベントはすべて英語で行われ、その場で認められたら自社の売り上げが何倍にもなるんです。是非、留学をお作りしていただけませんでしょうか?」
ココア留学には、こんなご相談が寄せられることもあります。
こうした留学をお作りする場合、経費として計上することを考えるよりも、「そのピッチイベントを成功させるためにはどのような留学をすれば良いか?」を考えるところから留学のサポートは始まります。
当然のことながら経営者の皆様には長期留学に出る余裕など全くないため、あくまでも短期集中で詰め込んだ留学を作る必要があります。
例えば、現地の商工会などの顔合わせのイベントをセッティングし、そこで事業ミーティングが行われる形で留学を作りこんだり、1週間という短期間でピッチイベントで話す内容と言うものを全て叩き込むようなコースを特別にお作りするなどです。
ココア留学がお手伝いしてるのは節税ではなく、皆様の事業を大幅に成長させるための留学であることも忘れないでいただければと思います。
そして皆様の事業が大成功した暁には、我々留学カウンセラーと一緒に喜びを分かち合っていただけましたら幸いです。