大学生が海外ボランティア応募前に知っておきたい3つの話

大学生の皆様の中には、夏休みや冬休みの長期休暇を利用して海外ボランティアを考えていらっしゃる方も少なくないかと思います。
しかし、海外ボランティアは世界の人たちと触れ合うなど、魅力的な面もある一方で、目的を間違うと、時間やお金がとてももったいないことになってしまうものでもあります。
そこでここでは、大学生の皆様のために海外ボランティアについて、応募前に知っておきたいことを詳しくご紹介させていただきたいと思います。
海外ボランティアに応募する前に

大学生の中には海外ボランティアに興味を持っていらっしゃる方も少なくなく、実際、留学相談をされる方の5人に1人は、「海外ボランティアを視野に入れた留学を作って欲しい」とおっしゃられます。
ただ、皆様が思っていらっしゃる以上に、海外ボランティアの世界と言うのは様々なしがらみがあり、中には『ボランティア=人助け』という考え方を、再度考えていただかなければいけないケースもあります。
そこでここでは、海外ボランティアを考えていらっしゃる大学生の皆様のために、3つの重要なポイントについてご紹介させて頂きます。
ボランティアと言っても、一旦申し込んでしまいますと、労働契約書にサインをさせられることになってしまいますので、ぜひ、その前にご覧になっていただければと思います。
1.海外ボランティアって意味ある?

こちらにいらっしゃる大学生の皆様は海外ボランティアを考えていらっしゃると思うんですが、「そもそも、どうして海外ボランティアに参加されるのでしょう?」と言うお話をさせていただきたいと思います。
と言うのも、海外ボランティアの皆様の目的や将来のビジョンと大幅にずれることがあるためです。
海外留学とは別物と考える必要
まず最初に知っておいていただきたいのは、海外ボランティアと海外留学の大きな違いについてです。
海外ボランティアは、参加者は海外で何かしらの労働を提供し、その見返りとして報酬ではなく『お金には変えることができない経験値』を得ることができます。
その一方で、海外留学と言うのは、学校に学費等を納付することにより、授業を受けることで、語学力向上や資格または学位取得を目指すものになります。
そのため、多くの方が勘違いされているものとして、『海外ボランティアに参加することで英語力の向上させる』と言うのは、そもそも海外ボランティアの趣旨に沿わないものとなっています。
特にこちらは、他の誰でもなくボランティアを提供する側が期待しているのが無償の労働力である以上、決して動くことのない真実となります。
就職活動には意味がない
次に、『海外ボランティアを経験していれば就職活動に有利』と考える学生も中にはいらっしゃいます。
特にガクチカ(学生時代に力を入れてきた事)に記載するために海外ボランティアを考える大学生もいらっしゃいます。
しかし、ここで注意していただきたいのは『企業の採用担当はボランティアを高く評価していない現実』があります。
企業の採用担当が評価するのはボランティア経験ではなく、「ボランティア経験を経たことで、その学生が将来どれほど貴社に貢献することができる人材に成長することができたか?」です。
そのため、単に海外で何かしらのボランティアを経験しただけでは、就職活動の役に立つ事は無いとお考えいただければと思います。
一方で、将来、赤十字やNPO法人等での勤務を視野に入れていらっしゃる方にとっては、ボランティア経験があると企業面接時にとても有利になる事を覚えておいていただければと思います。

私は人のためではなく、自分のために人助けをします!ボランティアさせて頂いてありがとうございます!

その謙虚さがあれば、どんな企業も欲しがる人材になれるでしょう。それでも、企業の事業内容に即したボランティアをした方が、優先的に採用されるでしょう。
2.インターンのが有益になる?

次に、海外ボランティアとインターンシップについてのお話をさせていただきたいと思います。
大学生の留学相談所の中には、海外ボランティアかインターンシップで悩まれる方々も少なくないのですが、悩まれる前に次のことを知っておいていただければと思います。
就活時の優先者はインターン経験者
海外ボランティアを経験されようと考えていらっしゃる方のほとんどが、どうしても日程の関係で夏休みや冬休みの長期休暇を利用されることになるのですが、その期間は企業のインターンシップ期間と完全に被ってしまいます。
そうした中で、大学生の皆様は海外ボランティアか企業インターンシップのどちらに参加するか?を選ばなくてはいけません。
そこで、「海外ボランティアかインターンどちらが採用に有利に働くか?」と言うと、こちらは言うまでもなく、企業は自社提供のインターンシップ経験者を採用することになります。
そのため、海外ボランティア経験が就職活動に対して『マイナスに働くこともある』と覚えておかなくてはいけません。
企業ボランティアでスキルを磨く
また、日本人留学生でやられる方はかなり少ないですが、『海外企業においてボランティアとして勤務する』ということを目指される方もいらっしゃいます。
こちらは、海外インターンシップに似たような形になるわけですが、海外で実際にキャリアを積み帰国することができると言う大きな特徴があります。
しかしながら、正直、海外の企業ボランティアもインターンシップ経験者も、日本での就職中には注意する必要があります。
と言うのは、将来マーケティングで活躍したいと考えている方が、『海外でホスピタリティーを学びホテルでの接客業でインターン経験をした』というケースも少なくないからです。
特に、最近の大学生の傾向として、『海外インターンシップ』が1つの就職活動の武器としてトレンドになる中で、「ただ単純に海外インターンシップを経験すれば良い」と考えてしまっている方がとても多いためです。
ただ、残念なことに海外インターンシップで任されることは、皆様が海外で外国人として扱われる以上、日本のインターンシップよりも就職活動に有益な経験を得る事は簡単ではありません。
海外ボランティアや海外インターンシップは有給無給に関係なく「将来に繋がる経験を積んできたかが最も大切」とお考えいただければと思います。
3.ボランティアなのに参加費?

そして最後に3つ目の海外ボランティアに応募される前に知っておいていただきたい事ですが、それは『ボランティアなのに費用がかかるものがある』という点です。
ボランティアは、先にお伝えさせていただいた通り、ボランティア参加者は『無償で労働を提供する代わりに経験値を得る』ことが大きな目的になります。
その一方で、ボランティア主催者は『無償で労働を提供して貰える代わりに経験を提供する』というギブ&テイクが成立しています。
しかし、最近では海外ボランティア活動に参加するために数十万円の費用が必要になるものも増えてきています。
「ボランティアなのにお金を取るって変じゃないですか?」と思われた方も少なくないはずです。
そうした海外ボランティアの多くは、欲しいのはボランティアによる無償の労働力ではなく、『参加費用』だったりすることもあるので応募前には十分注意していただく必要があります。
特に、参加費を支払って受け取ったボランティア体験と海外旅行や海外体験ツアーとの違いについても、是非一度、考えておいていただければと思います。
当然のことながら、海外旅行に近いものであるならば、就職活動で評価されるのは難しいことになるはずです。
大学生が海外ボランティア応募前に知っておきたい3つの話まとめ

今回は海外ボランティアについて、厳しいお話をたくさんさせていただきましたがいかがでしたでしょうか?
ただ、皆様に勘違いしていただきたくないのは、費用を支払ったボランティアだからといって、全ての海外ボランティアが海外体験旅行になる訳ではないということです。
実は、イギリスのオックスフォード大学やケンブリッジ大学、またはアメリカのハーバード大学といった超名門校の学生の中には、旅費を自分で支払ってでも日本へとボランティアにやってきてくれる方もいらっしゃいます。
そうした自費で来た大学生と交流すれば一発でわかるのですが、海外ボランティアに対する意識が非常に高いです。
『参加する』と言うよりも、『何かを残してやる』や『必ず何かを得てやる』という意識がビシバシと伝わってきます。
もし、こちらにいらっしゃる皆様の中に海外ボランティアを考えていらっしゃいましたら、そうした海外学生たちの考え方を参考にしていただければと思います。
また、キャリア育成に特化してる留学会社のため単なるボランティアをご紹介することは難しいことが多いですが、キャリアを絡めて頂けると皆様にとって大きな戦力になるかと思いますので、もしココア留学に興味がありましたらご相談いただければと思います。
今回も最後までお付き合いいただきまして本当にありがとうございます。