キャビンアテンダントは英語が必要!?CA留学とは?
「どうしても私はキャビンアテンダント(客室乗務員)になりたいんです!」や「恥ずかしくて言い出せなかったですが、私でもフライトアテンダントになれますか?」と言う留学相談は、実はかなり多かったりします。
しかし残念なことに、たとえ海外のフライトアテンダントコース(キャビンアテンダント養成講座)を受講したとしても、実際にキャビンアテンダントとして勤務できるようになる人はほんの一握りしかいらっしゃいません。
「それは一体どうしてでしょう?」
そこでここでは将来キャビンアテンダント(CA:客室乗務員)として勤務したい皆さんのために、「なぜ普通の留学ではキャビンアテンダントにはなれないのか?」そして「キャビンアテンダントになるための理想の留学とは?」と言うお話をさせていただきたいと思います。
CAになるために普通の留学ではダメな理由とは?
キャビンアテンダントを志す人たちに留学についてのイメージを聞くと、その大部分が『留学=英語力アップ』と言うふうに答えられます。
それもそのはず、キャビンアテンダントには英語力が求められている印象が強く、国内の航空会社ならば最低でもTOEIC600点以上、海外のエアラインなどであればTOEIC800点程度は少なくとも必要になるためです。
こういった現実的な英語力の壁をクリアするため、キャビンアテンダントの卵の皆様が留学に出る事は決して珍しいことでは無いのですが、実は、こうやって英語力を目的にして留学に出られた方のほとんどが、『航空会社の採用面接で散々な目にあっている事』はあまり知られておりません。
それもそのはず。自分の成功談話だったらいくらでも語りたいし書きたいですが、わざわざ高いお金を払ってまで行ってきた留学経験を否定されるような事は、なかなか話したくないですしブログやYouTubeなどでの投稿なんて普通はできませんよね。
CAは普通の留学ではダメなの?
皆様もご存知の通り、キャビンアテンダントの面接はものすごい数の方が希望されており、その採用倍率は一般的に100~300倍にもなっています。
そして、その採用試験において、周りを見渡して頂ければ、当然のことながら『英語がネイティブクラスにできる人』はゴロゴロいらっしゃいます・・。
そうした中で、「私は留学に行って英語力をアップしてきました!」と面接で元気に答えたとしても、採用担当官からは「へ~英語のために留学したんだ!?日本でもTOEIC満点や英検1級を取れる人は沢山いるのに、あなたは、なぜ海外留学をしたの?」と聞かれるのは目に見えています。
そうなんです。もう『留学は英語だけじゃダメな時代!』だと言うことを覚えておいて頂ければと思います。
キャビンアテンダントは学歴じゃない?
次に学歴のお話についてですが、キャビンアテンダントを目指す皆さんの中には、「やっぱりいい大学を出ていると面接も有利なんでしょ?」と言うお話をされる方がいらっしゃいます。
しかし意外なことに、新卒でキャビンアテンダントとして採用された方々の出身大学のデータを取ってみると、意外なことに『採用基準が学歴ではないこと』に気づきます。
特に、キャビンアテンダントの採用件数でダントツのトップとなる『関西外国語大学』は、他にも高偏差値の大学がたくさんある中で比較してみると、突出して偏差値が高い大学では無かったりします。
それでも採用率が非常に高い要因として挙げられるのは、皆様もご存知の通り関西外国語大学は『キャビンアテンダントの養成講座』や『エアライン論』『エアライン就活講座』などの特別なクラスを開講しているためだったりします。
ここで多くの方は「あれ?」と気づくはずです。
もしかして、エアラインで採用されている人と言うのは、「学歴よりもキャビンアテンダントとして働くために学生時代からしっかりと訓練を積んできた人なの?」という率直な思いです。
そうです。確実に面接をパスしている人の多くは、何かしらのこうした養成講座などを受けていらっしゃるのが現実です・・。
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No | 大学名 | 就職者数 | 偏差値 | No | 大学名 | 就職者数 | 偏差値 |
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1位 | 関西外国語大学 | 88 | 50.0~57.5 | 38位 | 北九州市立大学 | 9 | 42.5~57.5 |
2位 | 青山学院大学 | 49 | 55.0~65.0 | 38位 | 神戸市外国語大学 | 9 | 55.0~62.5 |
3位 | 立教大学 | 39 | 55.0~67.5 | 38位 | 京都女子大学 | 9 | 47.5~55.0 |
4位 | 早稲田大学 | 35 | 62.5~70.0 | 38位 | 昭和女子大学 | 9 | 52.5~57.5 |
5位 | 関西学院大学 | 33 | 52.5~65.0 | 42位 | 甲南大学 | 8 | 47.5~55.0 |
6位 | 上智大学 | 29 | 57.5~67.5 | 42位 | 藤女子大学 | 8 | 35.0~45.0 |
6位 | 明治学院大学 | 29 | 52.5~62.5 | 42位 | 武庫川女子大学 | 8 | 37.5~55.0 |
8位 | 名古屋外国語大学 | 28 | 52.5~57.5 | 45位 | 愛知県立大学 | 7 | 50.0~55.0 |
9位 | 法政大学 | 27 | 52.5~65.0 | 45位 | 大妻女子大学 | 7 | 47.5~55.0 |
9位 | 明治大学 | 27 | 55.0~62.5 | 45位 | 京都産業大学 | 7 | 47.5~52.5 |
11位 | 同志社大学 | 26 | 55.0~65.0 | 45位 | 甲南女子大学 | 7 | 42.5~47.5 |
12位 | 西南学院大学 | 24 | 50.0~55.0 | 45位 | 椙山女学園大学 | 7 | 47.5~52.5 |
12位 | 同志社女子大学 | 24 | 50.0~55.0 | 45位 | 成蹊大学 | 7 | 50.0~60.0 |
12位 | 獨協大学 | 24 | 47.5~57.5 | 45位 | 創価大学 | 7 | 42.5~52.5 |
15位 | 関西大学 | 23 | 52.5~60.0 | 45位 | 中京大学 | 7 | 47.5~57.5 |
16位 | 中央大学 | 20 | 55.0~62.5 | 45位 | 阪南大学 | 7 | 40.0~47.5 |
17位 | 学習院女子大学 | 19 | 52.5 | 54位 | 都留文科大学 | 6 | 55.0~60.0 |
18位 | 神田外国語大学 | 18 | 42.5~55.0 | 54位 | 神奈川大学 | 6 | 40.0~50.0 |
18位 | 日本大学 | 18 | 37.5~67.5 | 54位 | 京都外国語大学 | 6 | 47.5~52.5 |
18位 | 日本女子大学 | 18 | 50.0~60.0 | 54位 | 京都ノートルダム女子大学 | 6 | 35.0~40.0 |
21位 | 金城学院大学 | 17 | 35.0~52.5 | 54位 | 共立女子大学 | 6 | 45.0~52.5 |
21位 | 聖心女子大学 | 17 | 52.5 | 54位 | 熊本学園大学 | 6 | BF~40.0 |
23位 | 学習院大学 | 16 | 55.0~60.0 | 54位 | 東海大学 | 6 | 37.5~65.0 |
23位 | 立命館大学 | 16 | 50.0~62.5 | 54位 | 北星学園大学 | 6 | 35.0~50.0 |
26位 | 白百合女子大学 | 15 | 42.5~47.5 | 62位 | 玉川大学 | 5 | 37.5~55.0 |
26位 | 東京女子大学 | 15 | 45.0~57.5 | 62位 | 筑紫女学園大学 | 5 | BF~37.5 |
26位 | フェリス女学院大学 | 15 | 40.0~47.5 | 62位 | 安田女子大学 | 5 | 35.0~47.5 |
29位 | 東洋英和女学院大学 | 12 | 35.0~42.5 | 62位 | 立命館アジア太平洋大学 | 5 | 55.0 |
29位 | 福岡女学院大学 | 12 | 35.0~40.0 | 66位 | 大阪大学 | 4 | 57.5~70.0 |
31位 | 神戸女学院大学 | 11 | BF~50.0 | 66位 | 愛知淑徳大学 | 4 | 45.0~52.5 |
31位 | 専修大学 | 11 | 50.0~57.5 | 66位 | 大阪女学院大学 | 4 | 35.0 |
31位 | 東洋大学 | 11 | 45.0~60.0 | 66位 | 近畿大学 | 4 | 45.0~67.5 |
31位 | 南山大学 | 11 | 47.5~60.0 | 66位 | 清泉女子大学 | 4 | 47.5~52.5 |
35位 | 桜美林大学 | 10 | 37.5~50.0 | 66位 | 大東文化 | 4 | 42.5~52.5 |
35位 | 駒澤大学 | 10 | 47.5~57.5 | 66位 | 東京家政大学 | 4 | 42.5~60.0 |
35位 | 福岡大学 | 10 | 42.5~65.0 | 66位 | 武蔵野大学 | 4 | 42.5~55.0 |
※ フライトアテンダント(CA)就職者と大学の偏差値は余り関係無い。
(みんなの大学情報・大学通信:2019年度)
現役CA語る『CAになるために何故留学が必要なのか?』
続いて、ココア留学で留学を経験した後にCAに転職したMさんに、留学がCAになるために何故必要なのか?と言うお話をお伺いしてみましたのでご覧ください。
【留学が必要な理由①】周りに知り合いが誰もいない
留学に出ると自分のことをじっくり考える時間が確保できるようになります。
どうしても日本にいるとなんだかんだ周りからの声が気になり、本当にやりたいことを見失いがちですが、私は留学期間中に『何故CAになりたいのか?』その理由を明確にすることができました。
新卒の時もCAの面接を受けましたが、その時は「こうやって言った方がいいのかな?」などといろいろ考えて自分らしさを失っていたことを思い出します。
しかし、留学中は周りの影響を一切受けることなく『自分のことだけを考えることができた』ので、「なんで私の夢がCAなのか?」その理由をはっきりさせることができました。
【留学が必要な理由②】訓練が始まると語学学習時間は無い
キャビンアテンダントの採用面接に受かってからは、『保安やサービス』など、語学以外のことを習得することだけで必死なので、英語の勉強をする時間はほとんどないです。
しかしながら、外国人のお客様からは「フライトアテンダントの英語力が足りない」という意見もあり、多くの航空会社は『グローバルな人材』を求めているのは間違い無いです。
特に、東京オリンピックなどで4000万人以上の訪日を目標に掲げていることを考えると、今後も英語力は必須になっていくと思います。
【留学が必要な理由③】留学で自信を持てる
せっかく海外に来たんだから、「下手でも話しかけてみよう!」「毎日同じ時間に会う人には朝の挨拶だけでもしてみよう!」と思い切った行動により自分に自信をもてるようになります。
どうせ数ヵ月後には日本に帰るんだし、せっかく来た機会を無駄にしないために勇気を出して行動することが大切だと考えてました。
そして、毎日挨拶をしていると、相手から会話を切り出してくれることもあるし、下手な英語でも話そうとする姿勢で相手に伝わることもあります(ホストファミリーからはコミュニケーションをなかなかとらない日本人が多いという意見も伺いました)。
留学中は、英語を完璧に話そうとしなくていいし「私たち日本人は平仮名、カタカナ、漢字を習得しているすごい人種なんだ!!!」と思い込んで、完璧でなくてもコミュニケーションを取ることが大切だと思ってました!
【留学が必要な理由④】経験に勝るものはない!
どれだけたくさんの人から話を聞いても、自分で経験することが何よりの財産だと思います。『百聞は一見にしかず』ということわざは、まさにその通りだと思います。
もちろん辛い経験もあるかもしれないが「その経験をどう乗り越えたのか?どうすれば乗り越えられるのか?」を考えて行動することが大切だと思っています。
日本ではどうって事ないことも海外では困難なことだと感じることもあり、日本にいた時は1人でも生きていけると思っていたが、海外に来てから、『私1人じゃ何もできない・・』と強く落ち込んだこともあります。
しかしながら、これだけは言えます『経験は説得力』へと繋がります。
【留学が必要な理由】番外編
私がいつも思っていたこと、それは『若さは武器w』ということです。
若い時の失敗はある程度許されますし、思い切った行動は若いうちの方がしやすい。だから留学だけでなく、沢山のことを経験しておくことが何事においても武器になると考えています。
また、CAに受かる前は「どうすれば受かるのか?」「どう面接で答えれば受かるのか?」など評価ばかりを気にしてましたが、今は、「自分らしくいることが何よりも大切」「私と同じ経験をしてる人はいないし、いろんなお客様がいるからこそCAだっていろんなキャリアを持った人が求められているんだ!」と考えています。
だからこそ、『自分の軸を見つけられるか?』どうかが大切になる訳ですが、そのために留学はやっぱり自分を見つめ直すには最高の機会だと思います。
CAになるための理想の留学とは?
さて、いよいよ本題となるCAのための理想の留学プランについてですが、以下に理想の留学ステップをまとめてみましたのでご覧ください。ポイントになるのは『英語を学ぶ留学』にするのでは無くて、英語を使って『あなたしかできない経験を積む』と言う点だとお考え下さい。
キャビンアテンダントへの理想の留学ステップ
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- Step.1 留学相談をスタートさせる【留学6~8ヵ月前】
- 留学相談をスタートさせて、留学に関してある程度のプランニングを考えていきます (※ 日系か海外の航空会社か?についてもこの時点で考えておきます)
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- Step.2 留学計画を立てる【留学3~5ヵ月前】
- 『語学の計画』や『将来のライフプランの設計』を行います
(※ 『キャビンアテンダントの面接時に話すことができる経験を何にするか?』も設定します)
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- Step.3 英語力を測定して留学期間と時期を決める【留学3~5ヵ月前】
- 学校のオンラインテスト(民間の英語試験)などを受講して英語力を診断します
(※ 英語力を明確化することで語学学校期間やカレッジ期間を考えます)
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- Step.4 学校の申し込みを行う【留学3~5ヵ月前】
- 学校に願書・入学申し込みを行い入学証明を受ける
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- Step.5 ビザ手配をスタートさせる【留学3~5ヵ月前】
- カウンセリングのプランに合わせて必要なビザを手配し完了させる
(※ 絶対に先にビザ取得はしないでください。ビザはプランニングが終わった後に取得します)
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- Step.6 退職調整や航空券・荷物の準備をする【留学3ヵ月前】
- 退職・学校の時期調整と航空券や保険の手配
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- Step.7 住民票を抜くなど役所の手続きを済ませる【留学1ヵ月前】
- 退職・留学によって役所での手続きが幾つか発生します
大学生の海外留学では住民票は抜く?健康保険・年金は?
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- Step.8 荷物をパッキングして出発!
- 荷物の最終チェックをして留学に出発します!
留学に必要・便利な持ち物リスト【2024年版】【印刷可】
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- Step.9 留学生活スタート!
- 海外に慣れる⇒学べる・働ける環境を作るの順で動きます
(※ 必要に応じて語学学校やキャビンアテンダント(フライトアテンダント)養成講座を受講します)
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- Step.10 インターンシップorボランティア【就労体験期間】
- 留学の最大のポイントである『人に語ることができる経験と人間性』を学びます
(※ 評価のためだけでは無く、本当に自分が興味がある分野で勤務します。海外のグランドスタッフなども視野に入れます)
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- Step.11 滞在延長or帰国!【帰国予定3ヵ月前】
- 必要に応じて滞在期間を延長させて英語力やスキルに磨きをかける!
(※ ここで帰国ルートに入る場合にはStep.12をスキップしてください)
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- Step.12 海外で就労+キャリアを積む【就労期間】
- インターン経験をした職場で勤務して就労経験も持ち帰ります
(※ 海外のグランドスタッフなどで実際に就労した経験はキャビンアテンダントにとって大きな宝になります)
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- Step.13 帰国前に就職カウンセリングを受ける!【帰国予定2ヵ月前】
- 帰国をしてしまう前に必ず就職カウンセリングを受け、帰国と同時に面接を手配する
(※ 先にキャリアコンサルを入れることで自分に足りないスキルを確認。場合によってはStep.11で留学期間の延長へ)
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- Step.14 帰国!
- 帰国前に留学先での銀行や賃貸契約などを全て切ってから帰ります
(※ 帰国後には面倒ですが役所の手続きなども済ませます)
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- Step.15 いよいよキャビンアテンダントの面接へ!【帰国2週間以内】
- 海外でのインターン・ボランティア経験や海外での養成学校での経験など、大きなアドバンテージを持って面接に挑みます!
(※ 新卒の場合、ここまでの経験とプランニングをしている生徒はまずいません。転職の方の場合も現地での活動内容と前職からの計画性までアピールできます)
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- Step.16 就職していよいよ日本での新生活スタート!【帰国1ヵ月以内】
- 滞在先の相談もココアで合わせて手配できますので新生活がスムーズにスタートします!
キャビンアテンダントは英語が必要!?CA留学とは?まとめ
キャビンアテンダントへの道のりは、正直言って他の職業と比較してもかなり難しいものになりますが、ココア留学で個別に留学を作り上げることで、意外にも道が開けてしまうことも珍しくありません。
中には留学中にプランを変更して、キャビンアテンダントコースからITエンジニアコースやマーケティング(広報)コースへと移って行かれる方もいらっしゃいますが、最後まで貫き通された方には「やはり何らかの道が開けている」というのが率直なところです。
キャビンアテンダントの面接官が見ているポイントは幾つもありますが、「どれほど計画をしてキャビンアテンダントを目指してきたのか?(面接までに積み上げた努力)」「あなたにしかできないことは何なのか?(オリジナリティ)」と言う2点であることはデータが示しています。
例えば、留学中に動物関連の輸送に関するボランティアの現場に携わった経験がある方ならば、『輸送されている動物の気持ち』や『ペットを(貨物室に)預けている旅行者の気持ち』が痛いほど分かるようになるはずですが、それは他の人には超えることのできない「あなたにしかできないこと」になります。
そうしたポイントを集めることこそが、「キャビンアテンダントになるための留学には必須である」とお考え下さい。
そして、こうした留学は『ぶっつけ本番では決してできない』ので、『必ず事前に計画して留学に出るからこそできる』ということを覚えておいて頂ければと思います。