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調理師が英語で海外シェフ?日本で転職?【料理留学】

調理師が英語で海外シェフ?日本で転職?【料理留学】のイメージ

数年前に、ホリエモンさんの「寿司職人は何年も修行するのは馬鹿」と言う発言がメディアで何度も取り上げられましたが、最近では『調理師の修行』と言う言葉を本当に聞かなくなりました。

そうした中で、現在の調理師や料理人の皆様が海外を目指すケースがかなり増えてきており、特に誰もが知っているような大手ホテルレストランやミシュランの星付きコックさんからの留学相談が来るようになりました。

そこでここでは『調理師の料理留学』についてと『キャリア留学を経ての転職』または『調理師として海外永住を目指す話』についてご紹介させていただきたいと思います。

調理師の離職率がヤバい!

綺麗に盛り付けられたサラダ

まず初めに日本の調理師業界のお話について、皆さんはよく知っていらっしゃると思いますが、日本政府が発表している職業別のデータなどを用いておさらいをしてみたいと思います。

日本には様々な職業がありますが、その中でも調理師と言えば、昔から『飲む・買う・打つ』を全てする人が多いと言われており、その性格から離職率が高いとされてきました。

そこで2019年度調べの政府発表となるデータを見てみますと、日本全体の離職率が14.6%となっていることに対して、飲食業の離職率はなんと26.9%と全ての業種の中でトップになっています。

日本国内において新しいレストランがオープンしたと思ったら、次の週には潰れてしまったりしてますが、離職率も4人に1人が退職するとと言う『考えられないほど高い数字』になっています。

ちなみに公務員の離職率が0.8%ほどであることを考えると、飲食業者の離職率は30倍以上になりますので、それがいかにヤバいか?想像しやすいと思います。

※ グラフをクリックすると詳細が絞り込めます

産業別入職率・離職率(単位: %)
  入職率 離職率
建設業 10.0 9.2
製造業 9.3 9.4
情報通信業 14.4 11.8
運輸業・郵便業 11.7 10.5
卸売業・小売業 13.1 12.9
金融業・保険業 10.4 11.1
不動産業・物品賃貸業 17.9 13.7
学術研究・専門技術サービス業 11.0 10.1
宿泊業・飲食サービス業 29.3 26.9
生活関連サービス業・娯楽業 28.1 23.9
教育・学習支援授業 16.2 16.6
医療・福祉 16.2 15.5
複合サービス事業 10.0 9.3
サービス業(他) 21.4 19.9
総合 15.4 14.6

※ 宿泊業・飲食サービス業の離職率は全業種でTOP。
(厚生労働省:2019年度調べ)

英語を身に付けた海外のシェフがヤバい!

野菜炒めを作っている外国人女性

そうした中で「なぜ調理師の皆さんの多くが海外を志しているか?」なんとなく知っていらっしゃる方も多いと思いますが、ご紹介させていただきたいと思います。

調理師の皆さんが海外を志す最大の理由は、そうですご存知の通り『お金(給料)』が全く違うからです。

例えば、日本で調理師補助としてアルバイトをすると、日本の平均時給は958円となっており、パチンコやテレアポの時給が2000円を超える中、驚くほど安く設定されていることが分かります。

その一方で業務内容は、かなり厳しい環境となっているケースが多く、特に個人店では『料理の修行は丁稚奉公のようなもの』という意識が残っており、「時給が出るだけでも嬉しい」と言う田舎の店舗も未だにあります。

海外と日本の調理師の時給の差

しかしながら、調理師の皆様が海外に目を向けてみると、その好待遇に驚かれる人が後をたちません。

それもそのはずで、例えばオーストラリアの調理師の時給は日本の約2倍ですし、アメリカやカナダのようなチップ制度が導入された国では、時給と同じほどのチップを給与として支給されます。

さらにチップは非課税となっているため、この収入が海外でどれほど生活に大きな影響与えるか?言うまでもありません。

そのため、例えば日本で調理補助(修行の身)として働いている人が、カナダで同じような労働時間で働くと軽く給料は4倍ほどになりますので、海外で調理師を目指す人が増えているのは言うまでもありません。

※ グラフをクリックすると詳細が表示されます。

世界の調理師の時給(単位: 円)
国名 給与(時給)
日本 958円
アメリカ 1,353円(12.15/hour)
カナダ 1,376円(C$15.85/hour)
イギリス 1,322円(£8.73/hour)
オーストラリア 2,053円(A$24.27/hour)
ニュージーランド 1,370円(NZ$17.46/hour)

※ 三菱UFJリサーチ&コンサルティング2018年年間平均TTS為替レート採用。
(indeed:2019年度調べ)

海外で高給の調理師?それとも転職を目指す?

夜遅くまで厨房に残る外国人シェフ

海外を目指す調理師の皆さんは、大きく分けて2種類の目的を持っていらっしゃいます。

1つ目は、海外留学を経て、海外の高給な調理師を目指される方で、2つ目は、調理師の道を止め日本での転職を目指し留学に出るかたです。

海外で調理師を目指す料理留学

海外で調理師を目指される方の大部分は、日本で既に調理師として勤務されていらっしゃる方で、全体の約10~20%が調理師業が未経験と言うことになります。

正直言ってしまえば、調理師の世界において『英語などのコミニケーション言語はほとんど必要ない』と言うのが本音で、特に日本食レストランで働いてしまえば日本語だけでも十分に生活ができてしまいます。

しかしながら、例えば海外で自分のお店をオープンさせようと考えた場合、英語力だけではなく、海外でのビジネススキルに永住権や就労ビザまで必要になってきます。

そのため、万が一海外で調理師として生き抜こうとすると、バケーションを意識したような料理留学をする時間は一切なくなってしまいますので注意が必要になります。

また、ワーキングホリデーなどの就労ビザを安易に使ってしまいますと、その後の就労ビザや永住権取得にかかる費用が数百万円は軽く違ってしまいますので、留学プランニングが非常に重要になると覚えておいてください。

転職を目指す調理師の海外留学

調理師の皆さんが転職を目指して海外留学に出る機会と言うのが、若い日本人調理師さんの中で増え始めています。

特に、冒頭でお話しさせていただいたように、ホリエモンさんなどの有名人や著名人による『調理師の修行が無駄だ』や『海外で調理師をやる方が儲かるから日本でやる意味がない』と言う話などに触発されているケースが多いです。

そうした中で、調理師のみなさんの転職・キャリアアップまでを視野に入れた留学を作る場合、その最大のポイントとなるのが、留学先で英語力にプラスして『調理師以外での職歴を得る』と言う点にあります。

正直、調理師にとって他の業種で働く事と言うのは日本でも難しいのに、当然ですが言葉や文化が違う海外でやろうとすると、その何百倍も難しいです。

そのため、留学プランニングをする上で、海外企業インターンシップや海外ボランティアなどの下積み経験が出来る機会を作ったり、英語圏の2カ国に渡っての職歴を作るなどと言うふうに工夫を凝らします。

しかしながら、こうした留学は『留学期間の設定』や『学スキルと資格習得の設計』など、個人で作るには限界がありますので、必ずプロの留学コーディネーターや留学カウンセラーの力が必要になるとお考え下さい。

とりあえず自分でやってみる!』は一生チャンスがなくなってしまう可能性がありますので絶対にNGです。

とりあえず相談してみる!』が、転職を志す調理師の皆様には大切だとお考え下さい。

調理師の皆様に読んで欲しい留学記事

留学が切っ掛けで遠距離恋愛になるカップルの皆様はかなり多いです。良かったら心理学を使って遠距離恋愛に立ち向かう以下の記事も読んでみてくださいね!

留学で遠距離恋愛になるカップルは続く?【恋愛心理学】

調理師のための理想の留学とは?

綺麗に盛り付けられたフランス料理

そこで最後に調理師の皆様にとっての理想の留学プランについての単純な流れを作ってみましたので、是非、参考にしていただければと思います。

特に、ここでは帰国を題材にした留学プラン設計を行っていましたが、もし海外でレストランをオープンさせるようなところまでお考えであれば、『英語と技術のスキルアップ』『資金調達』『永住権取得』なども考慮しなければいけませんのでご注意ください。

調理師の理想の留学準備ステップ

  1. Step.1 留学相談をスタートさせる【留学6~8ヵ月前】
    留学相談のスタートさせて、留学に関してある程度のプランニングを考えていきます
    (※ キャリアアップ・転職・海外永住希望など、調理師を続けるかどうかでカウンセリング内容が全く変わります)
  2. Step.2 留学計画を立てる【留学3~5ヵ月前】
    『語学の計画』や『将来のライフプランの設計』を行います
    (※ 調理師の多くは将来お店を開くことを考えているので、留学に『ビジネス・マーケティング』を組み込むケースも多い)
    社会人が留学すると不安になってしまう3つの重大要因!
  3. Step.3 英語力を測定して留学期間と時期を決める【留学3~5ヵ月前】
    学校のオンラインテスト(民間の英語試験)などを受講して英語力を診断します
    (※ 英語力を明確化することで語学学校期間やカレッジ期間、さらに就労までの期間も分かります)
  4. Step.4 学校の申し込みを行う【留学3~5ヵ月前】
    学校に願書・入学申し込みを行い入学証明を受ける
  5. Step.5 ビザ手配をスタートさせる【留学3~5ヵ月前】
    カウンセリングのプランに合わせて必要なビザを手配し完了させる
    (※ 海外でレストランオーナーを目指す時はビザの選択には必ず注意する)
  6. Step.6 退職調整や航空券・荷物の準備をする【留学3ヵ月前】
    調整と航空券や保険の手配
  7. Step.7 住民票を抜くなど役所の手続きを済ませる【留学1ヵ月前】
    留学によって役所での手続きが幾つか発生します
  8. Step.8 荷物をパッキングして出発!
    荷物の最終チェックをして留学に出発します!
    留学に必要・便利な持ち物リスト【印刷可】
  9. Step.9 留学生活スタート!
    調理師は給与がかなり良いので就労ビザ期間は学校では無くフルに働けるようにする
  10. Step.10 インターンシップorボランティア【就労体験期間】
    転職希望の場合には必ずこのステップを行います
  11. Step.11 滞在延長or帰国!【帰国予定3ヵ月前】
    就労資格を使って更に滞在期間を延長させて英語力やスキルに磨きをかける!
    (※ ここで帰国ルートに入る場合にはStep.12をスキップしてください)
  12. Step.12 海外での就労経験+収入!【就労期間】
    調理師or転職予定の職業で海外勤務
    (※ ステップを踏んでいるので転職or調理師継続のどちらの場合も給与は日本よりもかなり良いです)
  13. Step.13 帰国前に就職カウンセリングを受ける!【帰国予定2ヵ月前】
    帰国をしてしまう前に必ず就職カウンセリングを受け、帰国と同時に面接を手配する
    (※ 転職の場合には先にキャリアコンサルを入れることで自分に足りないスキルを確認。場合によってはStep.11で留学期間の延長へ)
  14. Step.14 帰国!
    帰国前に留学先での銀行や賃貸契約などを全て切ってから帰ります
    (※ 帰国後には面倒ですが役所の手続きなども済ませます)
  15. Step.15 企業面接!【帰国2週間以内】
    帰国前に手配しておいた企業との面接を受けます
    (※ 転職の場合も現地就労経験+英語力になるので、面接も順調に手配できます)
  16. Step.16 就職していよいよ日本での新生活スタート!【帰国1ヵ月以内】
    滞在先の相談もココアで合わせて手配しているので新生活がスムーズにスタートします!

調理師が英語で海外シェフ?日本で転職?【料理留学】まとめ

デザートのお菓子を作るコック

ここでは調理師の皆さん料理人の皆さんのために、『海外で高給で働ける調理師を目指す方法』と「永住権取得におけるプランニングの大切さ』、そして『転職などのキャリアアップ留学』についてご紹介させていただきましたがいかがでしたでしょうか?

調理師として料理留学をされた生徒さんの中には、日本で花板(調理長)に憧れて、16歳から懐石料理店で追い回し(坊主)として本気で修行をしていた方もいらっしゃいますが、その方は「給料は本当に安かったですが、やっぱり日本で修行していてよかった」とおっしゃっておりました。

日本でも海外でも、調理師としての門戸は広く開いていますが、突き詰めれば突き詰めるほど、非常に奥が深い世界になっています。

日本で料理のプロとして何年も活躍されていらっしゃる調理師であれば、海外での待遇を、一般の調理師とは比較にならないほど良いものにすることも留学のプランニング1つで可能になります。

そうした皆様の場合も、一度はキャリアコンサルの意味も含めて、留学カウンセリングを受けることを強く推奨させていただきます。

そして長いお話に最後までお付き合いいただきましたこと、日本料理・技術を世界に広めていただけること、心より感謝いたします。