建築・建設技術者が英語?キャリア留学で年収アップ!
建築や建設技術技術者が、海外留学やワーキングホリデーに出る機会が増えてきていることはご存知でしょうか?
特に、数年前であれば建築関連の方々の中でも「海外の建築技術や設計を学びたい」といった方々が多かったのですが、最近では留学希望者の目的が変わってきています。
そこでここでは、建築・建設・土木技術者の皆様のために、『海外で英語を身につけるとどうなるか?』と言うお話と『建設関係者のための理想の海外留学とは?』という2つのポイントについて詳しくご紹介させていただきたいと思います。
建築・建設技術者が求められる時代がやってきた!
建築・建設現場で働いていらっしゃる皆様だったら既にご存知かと思いますが、最近では完全なる人手不足になり、建築や建設現場での求人情報は増え続けています。
そうした中で建設現場の作業員の年収も大幅に向上してきており、2018年度に国税庁により発表された『民間給与実態統計調査』によると、建設業で働く作業員の平均年収は約440万円にもなっています。
2019年度の日本人の平均年収は約441万円となっておりますので、建設業は中卒・高卒が多い職場となることを考えますと、他業種ではなかなか考えられない、異例の高収入となっています。
建設業の求人は求職者の6倍!
そうした好待遇になってきている建設現場でのお仕事ですが、実際に2019年度の建設業の離職率は5.2%(厚生労働省)となっており、全体の離職率が8.6%となっていることを考えますと、かなり低い離職率だと言えます。
少し前までは、高卒で建設業に入ると約50%の離職率となっていた時代もありましたが、現在では人材不足と作業員の高齢化により休みの取り方などの環境も全体的に見直され、離職率はかなり改善しています。
そして現在では、建設作業員としての求職者1人に対して、なんと6社からの採用募集がある状況となっており、仕事は比較的に選びやすい状況になっています。
※ グラフをクリックすると詳細が絞り込めます
年 | 企業からの求人 | 求職者 | 有効求人倍率 |
---|---|---|---|
2014年 | 614,102 | 154,687 | 3.97 |
2015年 | 585,111 | 143,922 | 4.07 |
2016年 | 621,167 | 130,399 | 4.76 |
2017年 | 663,627 | 118,298 | 5.61 |
2018年 | 688,095 | 111,403 | 6.18 |
※ 建設技術者の有効求人倍率は何と6倍を超えている。
(厚生労働省:2019年度調べ)
建築・建設技術者が英語が使えると?年収がヤバい!
そうした中、人材不足の建設業では、海外からやってきた技能実習生たちを積極的に雇用する動きが加速してきており、ここ数年では1年あたり1万人以上の建設作業員が増えてきています。
そして、日本政府が発表した『外国人労働者向けの就労ビザ緩和』を受けて、今後は5年単位での日本での就労が可能になるため、建設現場での外国人労働者の活躍がますます大きくなることが予想されています。
そのため、すでに建設業だけではなく、介護士やコンビニ・レストランなど、他の業種では始まっている、『日本人労働者1人に対して外国人労働者4人』となる、グループでの勤務体制が主軸になってきています。
外国人と一緒に働く日本人
こうした日本人労働者1人に対して外国人労働者4人となるようなグループ業務において、日本人労働者に期待されるのは、一般的な労働業務ではなく『外国人労働者の管理業務』になります。
そのため、外国人労働者に対して指示を出すことができたり、コミュニケーションを円滑にして働くことができる日本人労働者に脚光が当たっている状況となっています。
それがどのレベルで脚光が立っているかといいますと、『建設関連の経験+ビジネスレベルの英語力』さえ身に付けていると、年収にして800万円を超える人材募集がゴロゴロ出てきて、当然、年収1000万円の大台を超える仕事も見つかります。
いかに建設現場や土木に建築の知識がある日本人労働者が求められているか?皆様にも共有していただけたのではないでしょうか?
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年 | 建設業 | 技能実習生 | 外国人建設就労者 |
---|---|---|---|
2011年 | 12,830 | 6,791 | 0 |
2012年 | 13,102 | 7,054 | 0 |
2013年 | 15,647 | 8,577 | 0 |
2014年 | 20,560 | 12,049 | 0 |
2015年 | 29,157 | 18,883 | 401 |
2016年 | 41,104 | 27,541 | 1,480 |
2017年 | 55,168 | 36,589 | 2,983 |
2018年 | 68,604 | 45,990 | 4,333 |
※ 7年で外国人建設労働者は5倍にもなっている。
(国土交通省:2019年度調べ)
2028年からの建設ラッシュで英語力が光る!
このような建設業に携わる皆様の労働状況に対して、実は、2028年からの建設業は、さらに大きなチャンスを秘めていることがあります。
それは1960年代の高度経済成長時に整備された日本各地のインフラ設備なのですが、今度は一気に50年を経過する老朽化した建造物になってしまうため、国を挙げてこれらを整備する必要が生まれてきています。
例えば、最近はトンネルの崩落事故などもありますが、『橋』の老朽化は著しく進んでおり、2019年の道路局発表によると「2028年には、日本にある橋梁の約半数が建設後、約50年以上になる」とされています。
つまりはこれらの老朽化したインフラ整備のために、大量の政府資金が建築・建設業者に流れる事は間違いないため、外国人労働者の採用が急ピッチで行われていると言うことになります。
そうした状況で日本人に求められているのは、先にもお伝えしたように『外国人労働者に指示を出すことができる、リーダーシップ力』です。
建設現場の作業員の皆様にとって『英語ができる・できない』で、今後は、年収1000万円どころではない、『驚くほどの待遇差』になってくるとお考えいただければと思います。
建築・建設関係の会社より、休職時の留学を作って欲しいなどのご相談がチラホラ出てきています。もし休職のチャンスがある方がいらっしゃったら以下の休職についての記事もご覧ください。
建築・建設関係者のための理想の留学とは?
そうした中で、やはり現場の空気をいち早く察知している建設現場の作業員やCADや設計などを担当している建築現場の責任者の皆さんからの留学・ワーキングホリデーのご相談は、日に日に加速しています。
特に、留学者は全体の約6割が女性であるため(弊社の場合は約8割が女性)、建設現場で働く女性からの留学相談は数年前から本格的に始まっており、『東京の女性建設作業員の間では当たり前』のようになってきています。
そうした女性の中には転職を希望される方もいらっしゃいますが、英語ができる建設関係車は非常に貴重なため、会社から『休職扱い』として留学に出られる方も増え始めています。
そこでまず、建設関係者の皆様が留学に出る際には、「退職するかもしくは休職するか?」と言う選択肢も生まれてくるとお考え下さい。
そして理想の留学の流れとしては、以下のように進んでいくことになります。
建築・建設関係者の理想の留学準備ステップ
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- Step.1 留学相談をスタートさせる【留学6~8ヵ月前】
- 留学相談のスタートさせて、留学に関してある程度のプランニングを考えていきます
(※ キャリアアップ・転職・海外永住希望など、最初の時点でカウンセリング内容が変わります)
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- Step.2 留学計画を立てる【留学3~5ヵ月前】
- 『語学の計画』や『将来のライフプランの設計』を行います
(※ 建設関係の男性の多くは、将来のプランについて心配される方が多いです)
社会人が留学すると不安になってしまう3つの重大要因!
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- Step.3 英語力を測定して留学期間と時期を決める【留学3~5ヵ月前】
- 学校のオンラインテスト(民間の英語試験)などを受講して英語力を診断します
(※ 英語力を明確化することで語学学校期間やカレッジ期間、さらに就労までの期間も分かります)
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- Step.4 学校の申し込みを行う【留学3~5ヵ月前】
- 学校に願書・入学申し込みを行い入学証明を受ける
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- Step.5 ビザ手配をスタートさせる【留学3~5ヵ月前】
- カウンセリングのプランに合わせて必要なビザを手配し完了させる
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- Step.6 退職調整や航空券・荷物の準備をする【留学3ヵ月前】
- 会社の退職(休職)時期の調整と航空券や保険の手配
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- Step.7 住民票を抜くなど役所の手続きを済ませる【留学1ヵ月前】
- 会社の退職・留学によって役所での手続きが幾つか発生します
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- Step.8 荷物をパッキングして出発!
- 荷物の最終チェックをして留学に出発します!
留学に必要・便利な持ち物リスト【2024年版】【印刷可】
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- Step.9 留学生活スタート!
- 海外で何をするか?迷わないプランニングが大切です
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- Step.10 インターンシップorボランティア【就労体験期間】
- 必要に応じて海外でキャリア育成に向けてのステップを踏む
(※ 特に転職希望の方や別業種を経験したい方はこのステップが非常に重要です)
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- Step.11 滞在延長or帰国!【帰国予定3ヵ月前】
- 就労資格を使って更に滞在期間を延長させて英語力やスキルに磨きをかける!
(※ ここで帰国ルートに入る場合にはStep.12をスキップしてください)
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- Step.12 海外での就労経験+収入!【就労期間】
- 海外は日本同様に建設現場での仕事も多くあります
(※ 転職が希望の方は必ずここで転職希望関連の仕事に就きます)
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- Step.13 帰国前に就職カウンセリングを受ける!【帰国予定2ヵ月前】
- 帰国をしてしまう前に必ず就職カウンセリングを受け、帰国と同時に面接を手配する
(※ 先にキャリアコンサルを入れることで自分に足りないスキルを確認。場合によってはStep.11で留学期間の延長へ)
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- Step.14 帰国!
- 帰国前に留学先での銀行や賃貸契約などを全て切ってから帰ります
(※ 帰国後には面倒ですが役所の手続きなども済ませます)
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- Step.15 企業面接!【帰国2週間以内】
- 帰国前に手配しておいた企業との面接を受けます
(※ 英語力がプラスされているので年収800万円以上の建設関連の仕事も視野に入ります)
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- Step.16 就職していよいよ日本での新生活スタート!【帰国1ヵ月以内】
- 滞在先の相談もココアで合わせて手配しているので新生活がスムーズにスタートします!
建築・建設技術者が英語?キャリア留学で年収アップ!まとめ
建設現場や建築現場で働いていらっしゃる皆様にとって、以前は留学がかなり遠い存在となっていたため、同僚や先輩に留学経験者はほとんどいらっしゃらないはずです。
しかしながら、先日も現場監督をしていらっしゃる建設作業員の方が留学に出ることになりました。
そうした中で1点だけ、建設業で働く皆様が留学に出る際の注意があります。
それは、建設業で働く皆様が口を揃えておっしゃるのですが、「私は建設業しか知らないから、例えば転職を考える場合、私に何の仕事ができるか本当に不安です」という、建設業が専門職である点です。
建設業関係者の皆さんのほとんどが他の業種を経験したことがないため、気がつけば専門的な人材になってしまっています。
そうした皆様が、例えばワーキングホリデーを利用して海外で就労経験し転職まで希望される場合、かなり慎重に留学を作り上げる必要が生まれてきます。
こうした留学は、なかなか1人では作り上げることができないため『必ずプロの助けを借りること』を強くおすすめさせていただきます。
将来に対する安定感と安心感が全く違ってきますので。
そして万が一相談先が見つからないような場合であれば、ココア留学にご相談いただけましたら幸いです。
長いお話に最後までお付き合いいただきまして心より感謝いたします。