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大学生の海外留学では住民票は抜く?健康保険・年金は?

大学生の海外留学では住民票は抜く?健康保険・年金は?のイメージ

大学生から留学やワーキングホリデーで渡航される準備段階で、役所の手続きとして「住民票はどうすれば良いですか?」や「健康保険はどうしたら良いですか?」と言ったご相談をお受けすることが良くあります。

そこでここでは、これから海外留学をされる皆様や、役所関連の手続きについて心配されていらっしゃるそのご家族の皆様のために『住民票』『健康保険』『年金』『在留届』などの手続きをどうすれば良いか?詳しくご案内させて頂きます!!

住民票を抜くとはどういうこと?

住民票を抜こうとしている男性

まず、大学生の皆様が最も心配していらっしゃるであろう「住民票を抜くことのメリット・デメリット」についてお話をさせて頂きたいと思います。

そもそも『住民票を抜く』とは、正確には『海外転出届を住民登録窓口に提出すること』を意味しており、基本的に1年以上の海外留学時に「私は海外で1年以上滞在するから日本の住所を削除してくださいね!」という手続きになります。

と言っても、何を言っているか良くわからないと思いますので、まずはザックリですが大学生が留学時に住民票を抜くことによるメリットとデメリットについてまとめてみましたのでご覧ください(クリックで詳細に移動できます)。

〇住民票を抜くメリット

  1. 住民税の支払い義務がなくなります
    (※ 1年以上滞在の収入が103万円以上の大学生だけ注意)
  2. 国民年金の支払い義務がなくなります
    (※ 20歳以上の大学生に関係あり)
  3. 国民健康保険の支払い義務がなくなる
    (※ 収入が103万円以上の大学生だけ注意)

×住民票を抜くデメリット

  1. 住民票の発行ができない
  2. 国民健康保険に加入できない
    (※ 収入が103万円以上の大学生だけ注意)
  3. 銀行口座・クレジットカードが作れない
  4. 失業保険(失業手当)給付がなくなる
    (※ 一般の大学生には関係ないが、休学中・夜間大学・オンライン大学の学生は関係あり)

正直、「あれ?もしかして住民票を抜いたらもしかしたらお得なのかな?」ということは何となく気が付きますが、正直、これだけ読んでも何を言っているのか良く分かりませんよね?w

しかしながら、そこはご安心ください!!この後で世界一丁寧に「大学生が住民票を抜くべきかどうか?」について解説していきますので!!

住民票を抜く記事を読むのが面倒な方へ

こちらの記事では、かなり詳しく住民票を抜くことのメリットやデメリットについて解説をしております。ただ、読むのが「メンドクサイよ!w」と言う方は以下のものを全て持参して役所に行ってきてください。

海外転出届け・海外在住中の国民年金任意加入制度に必要なもの

  • 本人確認書類(パスポート・マイナンバーカード・運転免許書等)
  • マイナンバーカード(住民基本台帳カード有れば)
  • 印鑑
  • 年金手帳
  • 通帳とその口座の届け印

そもそも私は住民票を抜くべきですか?

そこに住んでいる住民をイメージしたカモ

早速ですが、先ほど見て頂いた住民票を抜くことでのメリット・デメリットについての解説へと進んでいこうと思うのですが、まずは「そもそもこれから留学しようとしている自分に関係あるか?」また「関係があるならいつ住民票を抜けばよいのか?」という点について知っておいた方が良いですよね?

海外転出届を出すか出さないかの基本的な判断は?

まず、海外転出届を提出するかどうか?(住民票を抜くかどうか?)の判断についてですが、「基本的に自分が1年以上の海外留学に行くかどうかで決まる!」と考えてください。

つまりは、1年以上の留学時には海外転出届を提出する必要があるということになりますが、期間がそれ以下の留学、大学生の留学で最も多い1~3カ月間の短期留学などの場合には海外転出届を提出する必要がないということになります。

収入によって決まる海外転出届を出すか出さないかの判断!

次に、大学生の海外転出届は、基本的に1年以内の留学の場合は提出しないのですが、先ほどから何度も言っている『基本的に』という言葉を使っていますが、この『基本的』がキーワードがポイントになるとお考え下さい。

海外転出届には、ご想像の通り基本だけではなくて例外があり「1年以内の留学であったとしても海外転出届を提出しておいた方が良いケース」があるのですが、これが一般的には全く知られていないので、この機会に詳しく解説を入れておきたいと思います。まずは以下をご覧ください。

海外転出届を提出する例外とは?

  1. 1年間のアルバイトの収入が普通に103万円を超えている大学生
  2. 親の扶養から抜けている大学生
  3. 留学期間中に新年(1月1日)を迎える大学生
  4. 1年以上の滞在に伸びる可能性がある大学生

海外転出届を提出する例外について解説

海外転出届を提出する例外とは、上記のように、例えば「大学生だけど1年間のアルバイトの収入が普通に103万円を超えてしまって、既に親の扶養を抜けてしまっています」、加えて「留学期間は1年以下ですが留学先で新年を迎えます!」と言う方が該当します。

まず、上記の内『1年間のアルバイトの収入が普通に103万円を超えている大学生』+『親の扶養から抜けている大学生』は、海外転出届により毎月支払っている『国民健康保険の支払い免除』が受けられます。

続いて、『1年間のアルバイトの収入が普通に103万円を超えている大学生』+『親の扶養から抜けている大学生』+『留学期間中に新年(1月1日)を迎える大学生』該当している方は、海外転出届の提出を行うだけで『住民税の支払い義務からの免除』が受けられる可能性があります。

これだけで節約できる費用だけ考えても軽く数十万円超にはなりますので、アルバイト収入の多い大学生が留学に出る際には注意してください。

※ 注意点としては住民税の支払い義務からの免除は『1年以上の海外滞在が必要』になるので注意が必要です。

海外転出届は1年以下でも提出できるの?

「海外転出届は1年以下の留学の時は提出できないと聞いたんですが・・」と言うご相談が寄せられることがあるのですが、実は、1年以下の海外転出届を役所が受理してくれるかどうか(受け取ってくれうかどうか)は各役所の判断によって違っています

そのため、「海外転出届の提出が必要無い!」と記載している留学サイトも多いですが、実際、弊社の留学生の場合には渡航期間が1年以下の方(半年:183日以上の海外滞在予定者)でも受理して貰っているお話を多くお伺いいたしております。

特に、最近はビザ切り替えなどで滞在を伸ばす留学生が多いので、半年以下の滞在予定の方でも住民票を抜いて渡航される方が増えているとお考え下さい。

自分は親の扶養を抜けているか分からない?

次に、「自分が親の扶養を抜けているいるかどうか?」についてですが、こちらはアルバイトによる収入が年間103万円以上になるケース(月給にすると約8万5000円以上)の方がボーダーで、実際に扶養を抜けている対象になる方の年収は130万円以上となっています。

扶養を抜けてしまっているほどアルバイト代が出ている大学生は、親の収入(所得税)にも大きな影響を与えているはずなので、まず気づかないことは無いと思いますが、「12月辺りでの留学予定で月の給与が10万円を毎月超えてきているようなケースでは、半年の留学であったとしても海外転出届を出すことを視野に入れることを忘れないでください。

住民税のポイントは1月1日に日本にいるか!

そもそも住民税は1月1日に住民票が日本にある場合には掛かってくる税金で、昨年度の収入に対して5月頃に通知が行われて6月に徴収が行われます。

例えば、2022年1~12月までの収入合計が130万円あった場合、2023年1月1日にまだ日本に居ると(それ以降に留学に出ても)、2023年5月に『2022年度分の〇〇円の住民税の納付をお願い致します』と言う通知が行われて、『2023年6月に納付がしなくてはいけない』とお考え下さい。

また、『1年以下の滞在での帰国』や『ワーキングホリデービザによる海外滞在(観光ステータスになります)』は、住民税の免除対象にはならないので注意してください。

海外転出届は渡航の30日以内で渡航14日前が目安

「1月1日に日本に住民票があるか無いかで決まりますよ?」と言うと、「じゃあ、先に海外転出届を提出しちゃおう!」と何カ月も先に海外転出届の提出をしようとする人がいますが、海外転出届の受け取りは渡航の14日前が提出の目安になります。

また、帰国時に住民票を戻す際には、海外滞在記録の提出のため、パスポート(自動化ゲートを利用された方は『帰国日がわかる航空券の半券の提出』)が必要になりますので、あまり余計なことは考えないようにしてくださいね!!

住民票を抜くことでのメリットを徹底解説!

メリットをイメージさせる女性のハートマーク

ここまで読んで頂けたら自分が「住民票を抜いた方が良いか?」それとも「住民票を抜かなくても良いか?」と言うイメージは掴んで頂けたかと思うのですが、もう少し具体的に大学生が住民票を抜くことで得られるメリットについてお話をしていきたいと思います。

住民税の支払い義務がなくなるメリット!

住民票を抜くことで、収入が130万円以上の大学生の住民税の支払いが免除されることについて皆様にはご理解頂けているかと思いますが、「実際にどれほど免除になるか?」具体的な数字を見ておいて頂けたらと思います。

住民税の免除対象金額
年収 免税対象
年収130万円の場合 約17,000円が免除対象
年収150万円の場合 約34,000円が免除対象
年収200万円の場合 約89,000円が免除対象
年収300万円の場合 約162,000円が免除対象

※ 大学生でも年収が多い生徒は免除になる金額が大きい。

国民年金の支払い義務がなくなるメリット!

続いては、20歳以上が納付対象になっている国民年金に関してですが、大学生の多くは『学生納付特例制度』を利用することにより保険料納付の猶予を得ているかと思います。

こちらの制度利用は申請することによって「20歳以上であっても学生の間は国民年金の納付を待ってもらえる!」というものですが、実は、20歳以上の大学生の皆様は納付を待ってもらっているだけでは無くて、『国民年金第1号被保険者』となっており保険に入っている資格もまた持っていたりします。

そのため、国民年金第1号被保険者となっている皆様が、障害を負うような病気やケガを負った場合には毎月の障害者年金を受け取る資格を持つことができますし、万が一、亡くなってしまった時には遺族年金がご家族に支払われることになります。

国民年金を支払いを辞めるデメリット

しかしながら、海外留学によって、住民票を抜いてしまうことで日本居住者では無くなってしまうため『国民年金第1号被保険者』の適用外とすることも可能になるため、国民年金を納付しなくても良くなる一方で『国民年金第1号被保険者』も失ってしまいます。

そのため、『障害基礎年金』と『遺族基礎年金』の受給資格も失ってしまうので、国民年金を渡航まで収めていたとしても、留学中に万が一の事故なので後遺症が出た場合に支給される障害者年金受給および留学中の不慮の事故なので自分が亡くなってしまった場合に遺族が受け取る遺族年金の対象外になるので注意が必要です。

住民票を抜いて国民年金だけを支払う

そこで、住民票を抜く皆様に推奨させて頂くのは『海外在住中の国民年金任意加入制度に加入する』という方法で、デメリットとして国民年金の納付は続けなくてはいけませんが、留学中であったとしても保険の適用者になることができます。

海外留学中でも『国民年金第1号被保険者』の適用が受けられると言うことは、将来受け取ることができる『国民年金』の受け取りも減りませんし、万が一の事故や病気時の『障害基礎年金』『障害基礎年金』の対象となることができるということを意味しますので留学中でも安心できるかと思います。

なお、良くある質問として国民年金任意加入制度申請を行っている大学生から「保険料の免除申請」も合わせてできますか?と言うものがありますが、任意加入中に免除申請はできません

国民年金(海外在住中の国民年金任意加入制度)の手続き方法

国民年金に関する手続きは、『市区町村役所の国民年金課』が請け負っており、住民票を抜くときと一緒に以下のものを持参してください。

  • 本人確認書類(パスポート・マイナンバーカード・運転免許書等)
  • 海外転出届(先に申請を済ませて受け取ってください)
  • マイナンバーカード(住民基本台帳カード有れば)
  • 印鑑
  • 年金手帳
  • 通帳とその口座の届け印

国民健康保険の支払い義務がなくなるメリット!

年収が130万円以上で既に扶養から抜けてしまっている大学生は、住民票を抜くことによって国民健康保険料を払う義務から解放されると言うメリットがあります。

国民健康保険料は収入や状況によって大きく異なりますが、年収が200万円ほどの大学生の場合、年間約130,000円以上の納付が必要になるため収入がある大学生にとって大きな節約となります。

住民票を抜くデメリットは外注のアルバイト!

デメリットをイメージするテンションの低い男性

ここまで詳しく大学生の住民票について説明してくるとは思っていませんでしたよね?w最後に、一気に住民票を抜くデメリットだけを列挙していきますので引き続きお付き合いください!

住民票の発行ができない

住民票を抜くことで、当然ですが「日本には居住していない」と言うステータスになってしまいますので、そもそも住民票の発行が出来なくなります。住民票が発行できないこと事態は、多くの場合には問題ないのですが、以下に続く問題の際には大きなポイントになります。

国民健康保険に加入できない

住民票を抜くと国民健康保険の支払い義務からは免れますが、例えば留学先で事故やケガをして一時帰国した場合の医療費が全額負担となってしまうため、単に住民票を抜くことは命取りとなります。

そのため、国民健康保険を支払わない代わりに留学保険(旅行保険)に加入することになるのですが、ここで注意をしておいて頂きたいのは、最近、留学先の保険に安いからと加入する留学生が増えていますが、こちらは海外での医療にのみの適用となる点についてです。

「これがどういうことか?」と言いますと、例えば留学中に大きなケガや病気をした場合、その多くは『応急処置は海外で行って手術は日本で行うこと』を希望されるかたが多いのですが、その際、住民票を抜いてしまっている学生は国民健康保険に加入していないので、日本の医療費が全額自己負担になってしまいます。

日本の留学保険は国内での一時帰国時の診療や手術についてもカバーされていますが、海外の保険は日本での治療費について一切のカバーが無いため住民票を抜いた人は絶対に国内での保険加入を行うことを忘れないでください。

留学・ワーキングホリデーの保険について

留学・ワーキングホリデーの保険について、さまざまな保険がありますが詳しくは以下のページを参考にしてください。

留学ワーホリの保険は節約できるのか?

銀行口座・クレジットカードが作れない

当然ですが、住民票も発行できない状況ですので、銀行口座やクレジットカードが作れない状況になります。ただし、住民票を抜いてから出国までの日数は14日程度になりますので、多くの方はそれ以前に作っているので、大きな問題とはならないでしょう。

失業保険(失業手当)給付がなくなる

失業保険(失業手当)給付について、大学生の多くは問題にならないのですが住民票を抜いてしまうと問題になる学生がいらっしゃいます。

失業保険(失業手当)給付を注意する学生

  • 休学中の大学生
  • 夜間大学の学生
  • オンライン大学の大学生

一般的な大学生は昼間に学校があるため失業保険の対象者とはならないのですが、上記の学生は「一般的に夜間にスクールが開かれていたり、昼間のアルバイトで生計を立てている」と言うケースが多いです。

そうした方々の場合、失業保険の受給資格を住民票を抜くことで失ってしまう可能性があるので、たとえアルバイトを辞めて留学に出る場合においても住民票を抜くタイミングには注意が必要になります。

大学生の海外留学では住民票は抜く?健康保険・年金は?まとめ

カフェで留学について話し合う学生

いかがでしたでしょうか?

大学生が留学に出る際に、「簡単に分かるような住民票は抜くお話」から「読めば読むほど留学の準備って深いな・・って思って頂けるような、真剣なお話」までをご紹介させて頂きました。

ですが、ここまでの知識はなかなか一般的には紹介されていないと思いますので、留学を考えていらっしゃる大学生の皆様にとって小さな助けとなるのでは無いでしょうか?

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