留学エージェントなしでの留学は無謀ですか?
留学希望者の中には、時折、「留学エージェントなしでの留学は厳しいですか?」や「留学エージェントを利用するメリットってなんですか?」とおっしゃる方がいらっしゃいます。
そうした方々には必ず「自力で留学することももちろん可能です!」とお伝えするようにしております。
そこでここでは、気になっている人も多いと思いますので、プロが教える『留学エージェントなしでの留学方法』と『留学プランニングの方法』について紹介させていただきたいと思います。
そもそも留学エージェントの仕事とは?
まず、留学エージェントを利用しない留学をするために「留学エージェントは一体どのような仕事をしているのか?」お話しさせていただきたいと思います。
そこで、以下に『留学会社のサポート内容』をまとめてみましたのでご覧ください。
留学会社のサポート内容
- 進路カウンセリング
- ビザの案内・サポート
- 航空券の案内・サポート
- 海外留学保険の案内・手配
- 学校の申し込み・サポート
- ホームステイ・学生寮の手配
- 学校やご家族との仲介
- 留学中の怪我などのトラブル対応
- 留学中の心理的なサポート
- 留学中や留学後のご相談
- 帰国後の就職カウンセリング
- 海外永住権取得を目指すルート設計
上記をご覧になっていただけたらお分かりになられるかと思いますが、留学会社のサポート内容は多岐に渡っているとはいえ、「自力でできるかも?」と思える部分もあったのではないでしょうか?
そうなんです!
実は、時間さえかければ、留学は自力でも手配や準備できてしまうものだったりいたします。
そこで続いては「留学会社を使わないことでどのようなメリットがあるのか?」というお話をさせていただきたいと思います。
- 留学エージェントを使わなくても留学は可能!
たしかに、上記の内容を見ていると必要ないサポートも入っているような気がします!
ですね!
全てのサポートを完璧に必要としている人って少ないかもしれないですね!
留学会社を使わないメリットとは?
次に、留学会社を利用しないメリットをまとめてみましたので、以下をご覧ください。
留学会社を利用しないメリット
- 自分の好きなような留学にできる
- ビザ手配が覚えられる
- 航空券の手配や渡航スケジュールの調整方法が分かるようになる
- 学校の入学手続きができるようになる
- ホームステイや滞在中のトラブル時にも対応できるようになる
- 帰国後まで考えた留学計画を立てられるようになる
- 帰国後の就職や生活を意識するようになる
ざっと箇条書きに出しただけでもこれだけになりますので、留学会社を利用しないことで「自分を成長させることがたくさんのことがある!」と知っていただければと思います。
ただ、皆様よく勘違いされていらっしゃるのですが、「留学エージェントを利用することで費用が高くなる!」と思っていらっしゃる方は誤解があるので注意が必要です。
というのも、最近では無料の留学エージェントもありますので、そうしたエージェントの場合は、一般的に安い留学方法を知っているので、個人手配の留学よりも安くなることが多いです。
●個人狙いの詐欺で高額に?
例えば、個人で航空券手配を行った場合、ウェブサイトで安いものをなんとなく検索して手配すると思うのですが、最安値のチケットを購入すると、実は、「発券されたチケットが偽物だった・・」というケースも少なくありません。
当然、キャンセル連絡をいれるのですが、こうしたケースのほとんどは発券会社が海外にあるため、問い合わせしても返事がなかったり、最悪の場合には返金に応じなかったりするケースも報告されています。
また、本当の予約番号を使って偽チケットを送ってくる詐欺などもあり、そうしたケースでは渡航当日に空港に行って初めて詐欺に気が付くので、高い当日券を購入するはめになってしまったかたもいらっしゃいます。
被害に遭われた方の多くは、警察も動いてくれない海外案件となるため、現状、『人生の勉強』として泣く泣く受け入れている状況です。
- 詐欺の航空券を手配して逆に航空券代が跳ね上がってしまう人もいる
●手配した滞在先がない?
他にもあるあるケースとして、手配した滞在先が「実はなかった・・」という詐欺も、コロナ後の留学生殺到によって起こっている住宅不足による影響で急増しています。
日本人だけでなく、アジア人留学生の多くは留学前に滞在先を予約してから渡航するのですが、そうした留学生向けの滞在先予約サイトや掲示板などにも数多くの詐欺が混ざっていることが分かっています。
報告されているケースとしては、「滞在先の持ち主ではなく全く別人により掲載されていた・・」や「1年分前払いを受けた上で連絡が取れなくなるケース」または「予約していたのに先に違う人をいれてしまった・・」など、ホームステイを含めた滞在先でのトラブル報告はかなりの数になっています。
当然、こうしたケースでも滞在費用が返ってくることはないですし、「詐欺により逮捕された・・」という話も全く聞かないのでご注意ください。
- 滞在先手配の失敗で留学費用が高くなってしまうことも・・
たしかに詐欺とかの被害にあったら元も子もありませんよね・・。
留学エージェントが最も気を遣っているのが『安全な手配』なので、自己手配だとその辺りが賭けになってしまう部分があります。
留学コンサルタントは道しるべ?
職業上、大義を持ってサポートに当たっているので、気がつけば「留学エージェント使った方が良いのでは?」と思えるような部分が多くなってしまい大変申し訳ありません。
続いては、多くのかたが必要と感じていらっしゃらないであろう、留学エージェントによるコンサルティングの秘密について紹介させて頂きます。
そもそも留学コンサルティングとは?
留学エージェントの仕事として留学コンサルティングや留学カウンセリングと呼ばれるものがありますが、留学相談者のほとんどが『留学コンサルティング=学校紹介』と勘違いされていらっしゃいます。
留学コンサルティングの内容は会社によって様々ですが、実は、1人の留学生の人生や将来を決定づけるほど重要なものになっているので覚えておいて頂ければと思います。
●そもそも留学は必要か?
留学コンサルティングでは、留学相談者にとって「そもそも留学が必要か?」という点について、しっかりと見極めるところからスタートしています。
というのも、留学は全てのかたに対して平等に有益なものになるものではなく、ある人にとっては生涯に渡って助けてくれる経験やキャリアになるけれども、ある人にとっては人生をかけても取り返しのつかないマイナスな決断となってしまうこともあるものだからです。
例えば、「英語を学べば自分の評価が上がるに違いない!」と思い、新卒から勤めていた会社を辞めて留学に出たまでは良かったのですが、帰国後、「辞めた会社よりも自分のことを高く評価してくれる会社はなかった・・」というケースは本当に多いです。
留学コンサルティングを受けていない人のほとんどは、将来のキャリアについて全く考えることなく渡航されているので、どうしても帰国後の世帯収入が平均以下となってしまうケースが目立ちます。
- 留学コンサルティングでは留学の必要性を見極めて貰える!
- 留学希望者の多くがキャリアを意識していないという現実がある
留学は人生の遠回り?
例えば、以下のような条件を持った男性から『ITエンジニアとしてのスキルアップ』に関する相談があった場合、どのようなルートが最短で確率が高いか想像できますでしょうか?
- 性別:男性
- 年齢:20代後半
- 職歴:IT系企業の営業
- 英語力:英検2級
- 海外経験:なし
- 留学可能期間:1年
多くの方は「海外のIT系スクールなどに進学することを視野にいれてみてはどうか?」や「学部留学などはどうか?」とお考えになられたと思いますが、実際の最短ルートは、『日本でIT系スクールへの進学や大学などの一部単位取得を行うこと』になります。
海外で英語以外の分野を学ぶには、「英語力がある程度あればOKでは?」というふうに思われがちですが、実際には、学ぶための準備期間が必須となります。
というのも、「何処に住めば生活が安定するのか?」や「何を食べれば良いのか?」または「どのような過ごせば風邪をひかないのか?」など、最低でもある程度の生活に対する満足感が得られない限り、人は「今の生活に必要なこと以外のことを学ぶ!」という気持ちになれないためです。
上記の方のようなケースですと、多くの場合において本格的に英語を使って何かを学べる段階になるまでに、約3~6ヵ月は必須になるため、単純に『ITエンジニアとしてのスキルアップ』が目標だった場合に、留学という選択肢は人生の遠回りになってしまう可能性が高いです。
- 留学コンサルティングでは国内での学習の可能性も視野にいれて貰える!
将来の方向性も示して貰える!
また、留学コンサルティングの秘密として、「年齢に応じて将来の可能性を高める!」というものがあります。
例えば、小中学生の留学の場合、海外に出て行き現地の方々と触れ合う中で、意思疎通が出来るような英語力を身に付け、国際感覚を養って帰国すれば大成功といえますが、大学生にもなると少しシビアになってきて、将来に沿った留学を行う必要が出てきます。
また、社会人の場合は、失敗したときのリカバリーが大変になるため、将来に沿った留学であることはもちろんのこと、『キャリアアップ』であれば現在の仕事にプラスαとなる学位や職歴の模索が必要になりますし、『転職希望』であれば転職先の具体的な仕事に向けた留学が必須になります。
特に、留学コンサルティングでは「1%に賭ける!」というものはご法度で、「99%成功に繋がる!」というルートを指し示すことになるので、失敗のリスクを減らし将来を計算できるようになるという大きな特徴があります。
●夢を追うためのコンサルティング
例えば、「音楽の作曲家として世界を舞台にして活躍をしたい!」という人がいらっしゃったときには、失敗のリスクを減らした留学を計画しておくことで、万が一、失敗したときのプランBとすることが可能になります。
また、人によっては安定して生計さえ立てることができれば、活動できる期間や夢を追う期間を延ばせることになり、作曲家として活躍するチャンスを将来に残せることになります。
そのため、作曲家として特化した留学を作るのではなく、あえてITやエンジニアなど将来的に固いルート専攻して頂くような将来ビジョンを指し示すのも、留学コンサルティングの秘密になります。
- 留学コンサルティングを受けると固い人生設計ができる!
- 固い将来を作り出すことで夢を追い続けられる環境を作る!
そこまで考えて留学を作るんですね!?
いえ、これは本当に留学を考える上で、初歩中の初歩の内容になるので、実際は、可能性を引き上げるために持っている知識を絞りつくしています!
留学エージェントなしの留学ルート
さてそれでは最後に、「留学エージェントなしでどのように留学を設計すれば良いか?」自分で本格的な留学プランニングを行う流れを紹介してみたいと思います。
留学設計のステップ
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- Step.1 自分の将来設計とイメージ
- 自分がどのような将来像(約3~5年後の将来)をイメージしていて、どこの国で何をすればその目的に到達することができるか調べます
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- Step.2 仮計画を立てる
- おそらくほとんどの方が初めて経験されることなので「実際に実現可能か?」「計画に矛盾はないか?」「本当にそれで良いのか?」「将来性は?」など計画を立てては壊してと繰り返します
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- Step.3 学校に問い合わせる
- 「自分の学びたい学位が将来的に有望か?」や、自分が留学するタイミングで学位を取得できるかなどを確認します(海外の学校のカリキュラムは変更が多々あるので注意です)
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- Step.4 計画を再度作り直す
- ほとんどの場合、自分の学びたい内容が学校にあっても自分自身の英語力が足りない等で入学不可となるため、再度プランニングをします
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- Step.5 学校と将来までのルート設定
- 実際に学校と将来のルートまでの決定ができたら、自分の留学費用的に大丈夫かを考えます
(予算オーバーとなっていることが大半だと思います)
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- Step.6 留学費用をどうするか考える
- ご家族のサポートや教育関係の奨学金について調べたり、アルバイトなども視野にいれます
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- Step.7 時間経過で計画が変わる
- 時間が経つと自分のプランニングが不安になります。熱い気持ちがなくなった後でも「本当に良いか?」問い詰めます
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- Step.8 学費納付のスケジュールの設定
- 学校と学費納付のスケジュールを立てていきます。学費納付が完了したらビザの準備に入るので、渡航日を逆算した日程の設定が必要になります
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- Step.9 ビザの手配
- 学費納付完了により発行された入学許可証を持ちビザ手配に入りますが、ビザが遅れたら留学すべてのスケジュールがダメになるので注意です
(証明写真やパスポートそれに残高証明など国によって必要なものが違います)
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- Step.10 航空券の手配
- 慎重に航空券を手配しますが、少なくとも2、3ヵ月前からチケット状況は見るようにしておいてください
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- Step.11 保険の手配
- 保険の手配を行いますが、保険だけは失敗したときのリカバリーが効くものを選ぶことをオススメ致します
(保険を利用するのは自分が大変な状況の場合なので、保険の担当者に動いていただける環境作りを行なっていってください)
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- Step.12 渡航準備
- クレジットカードの作成や国際キャッシュカードの用意、役所の手続きなど、身の回りの全てを整理します
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- Step.13 留学へ
- 思い残すことは無い状態にして全力で留学に向かいます
(渡航状況や海外の経済情勢はコロコロ変わるので、毎日情報収集を行います)
- 海外情勢や経済状況なども必ずチェックするようにする!
経済状況もチェックしなくてはいけないのですね・・。
政治情勢や政府がどの方向に向かおうとしているのかまで分析して、「自分の留学が大局から外れていないか?」常にチェックしながら進めるようにしてください!
留学エージェントなしでの留学は無謀ですか?まとめ
最後までご覧になっていただき本当にありがとうございます。
実は、私たち留学コンサルタントは、「自分が行った留学を失敗したな・・」と感じて留学コンサルタントとして皆様の留学のサポートに携わっている面が強いです。
やっている事は完全に縁の下の力持ちのような部分で、華やかな留学生の影のような存在となりますが、例えば、深夜の連絡に対応したり、元日に留学生のトラブルに対応して動くことも普通にあります。
留学は、もちろん自己手配は可能ですが、その精度を引き上げることが留学エージェントの仕事となります。
もし、留学や将来に不安を感じるようならば確率の引き上げが必須になりますので、しっかりとしたプランニングを行うよう心掛けて頂ければと思います。