マズローの欲求5段階と留学は深い関係がある?
皆様はマズローが提唱した『欲求の5段階』についてご存知でしょうか?
ここでは、人間の欲求と留学の関係について詳しく紹介させていただきたいと思います。
特に、短期留学と長期留学の選択に悩む皆様にとってもわかりやすい解説となるかと思いますので、もしよろしければ最後までお付き合いいただけましたら幸いです。
動画で見たい人はこちらから!
60秒でまとめた動画になりますので、ご覧になって頂いたあとで記事を読んで頂けると理解が深まると思います!また、もし気に入って頂けたらチャンネル登録や高評価・コメントもお待ちしております。
そもそもマズローの欲求5段階とは?
はじめに、「そもそもマズローの欲求5段階がどのようなものか?」というお話をさせていただきたいと思います。
マズローの法則とは?
マズローの欲求5段階とは、『マズローの法則』とも呼ばれるもので、アメリカの心理学者アブラハム・マズローが考案した法則です。
その法則によると、人間の欲求には『生理的欲求』『安全の欲求』『社会的欲求』『承認欲求』『自己実現の欲求』の5段階があり、低次元の欲求が満たされると1つ上の欲求が生まれてくるようになるとするものです。
●マズローの法則が発動する状況とは?
例えば、マズローの法則で最下位の欲求となる『生理的欲求』ですが、これは「最低限生命を維持したい!」という欲求になりますが、「友達や恋人が欲しい!」という『社会的欲求』よりも2段階下に位置しています。
そのため「お腹が減って死にそう・・」などという『生理的欲求』が満たされていないような状況では、「友達が欲しい!」という気持ちは生まれないことを示します。
他にも、例えば、『安全の欲求』が満たされないような危険な紛争地帯などでは、誰かに賞賛してもらったり、表彰してもらったりするような安全の欲求よりも上にある『承認欲求』は生まれないことを意味しています。
そして、実は、このマズローの法則と留学は切っても切れない関係にあり、皆様の留学が成功したり失敗したりする理由があるので、その関係性について詳しく紹介してみたいと思います。
- マズローの法則と留学の成功は切っても切れない関係性にある!
留学に行きたい欲だけ凄く強い気がしています!
そういう方は、是非、続きを参考にしみてください!
短期留学は欲求の下位を満たすもの?
そこで、皆様に知っておいていただきたいのは、留学というものは海外に1人出ていくことになるため、『生活基盤や交友関係等をゼロから作りあげていく必要があること』についてです。
つまり、「留学に出る!」ということは、マズローの法則に当てはめて考えると「すべての欲求が満たされていない状況からスタートする!」ということを意味します。
短期留学はマズローの下位2の欲求?
専門的には、マズローの法則の下位2つの『生理的欲求』『安全の欲求』は『物質的欲求』といわれ、上位3つの『社会的欲求』『承認欲求』『自己実現の欲求』は『精神的欲求』といわれています。
●物質的要求とは?
物質的な欲求というのは、いわゆる『衣・食・住』のことを指し、『着るもの・食事・滞在先』が該当するのですが、心を満たすための欲求ではなく、生命を維持するなどの身体的な欲求となります。
それは具体的には、留学生が最も気になる、十分な睡眠をとる時間や場所、そして安全な滞在先の確保だったり、衛生的な食事やアレルギーによる影響などを受けることがない健康的な食事を確保することに対する欲求のことを指します。
●精神的要求とは?
物質的な欲求が満たされた上で生まれてくるのが精神的な要求になるのですが、精神的要求というのは、読んで字のごとく心を満たす上で生まれてくる欲求のことを指します。
具体的には、「ホームステイのご飯よりも美味しい食事を食べたい!」や「クラスメイトとして受けて入れて貰いたい!」、それに「良い点をとって認めて貰いたい!」や「夢の実現のために勉強を頑張ぞ!」といった感情や欲求のことを指します。
- 物質的要求:衣・食・住を満たすことへの欲求
- 精神的要求:自分の心を満たすためへの欲求
短期留学では精神的な欲求は満たされない?
次に、「3ヵ月以下の海外留学では英語力を伸ばすことが難しい!」という専門家がたくさんいらっしゃいますが、上記のマズローの法則を見ていただければ、その理由もなんとなく分かると思います。
短期留学では、留学期間中、物質的な要求を満たすための行動に時間を取られてしまい、もう1つ上の段階である「学校のクラスメイトと仲良くなりたい!」や「グループ活動を通じて絆を深めたい!」といった精神的欲求が生まれ始めた頃には帰国となってしまうためです。
●学習意欲は更に先!?
さらに、「勉強して良い点を取りたい!」や「英語力を伸ばして周りから認められたい!」、または「将来のために一生懸命勉強する!」という欲求は、さらに上位2段階となる『承認欲求』『自己実現の欲求』になるため、短期間の留学で自分を伸ばすところまで意識を引き上げることは現実的に考えてほぼ不可能というのが本音です。
- 短期留学でスキルアップや自己実現を期待することは不可能!
それじゃあ、夏休みを利用して語学留学とかって意味がないんですか?
例えば、小中学生が「海外生活体験!」や「生きる力を磨く!」ということを目標にするのであれば短期留学は大いに意味があります!
長期留学で満たされる上位の欲求!
短期留学におけるマズローの法則について知っていただけたところで、続いては、「長期留学ではどのような欲求の変化があるのか?」についてお話をさせていただきたいと思います。
中期の留学になると?
留学期間が4~6ヵ月位になってくると、留学生の多くは社会的欲求や承認欲求を求めるようになってきます。
例えば、「学校のクラスメイトとの関係がうまくいっていないよ!」という方からは、転校や早期帰国を希望する相談を頂いたり、「英語力が伸び悩んでいる!」という方からは、「どうすればクラスメイトのように話せるようになるのか?」という悩み相談を受けたりするケースが多くなります。
これは、生理的欲求や安全の欲求が満たされたことで、精神的な欲求が生まれてきたことを意味するのですが、ようやく「仲間として受け入れられたい!」や「周りと比べて自分がどうだ?」という、自分と社会の関係性について考え始める段階となります。
●社会における自分の価値は?
社会における自分の価値を考え始めるところまでくると、人は「自分を正当に評価されたい!」と思うようになったり、「認められたい!」や「出世したい!」という欲が生まれてくるようになります。
この段階までくれば、ようやく『社会から評価されるために学ぶ』という欲求が生まれてくるようになるため、留学としては4~6ヵ月を過ぎたころから本格的に学びの期間となってきます。
- 4~6ヵ月を過ぎたころから本格的に学びの期間になる!
- 留学中に『学び』を考えるなら6ヵ月以上の留学にする!
『自己実現の欲求』は最低1年以上の留学に!
それでは、大学生や社会人が希望する将来のキャリアまで意識した留学の場合には、いったいどれほどの留学期間が必要になるのでしょう?
将来のキャリアアップやスポーツや音楽の世界で成功すること、それに出世欲に理想の家庭を築くことに対する欲求は、マズローの5段階欲求の中で最上位となる『自己実現の欲求』の段階になります。
つまり、「クラスメイトから凄いと思われたい!」や「資格を取りたい!」といった先に生まれてくる欲求となるため、最低でも1年以上の留学を視野に入れて頂く必要があります。
「留学に失敗した・・」というかたの多くは、日本での欲求と留学期間中に生まれてくる欲求に乖離(ギャップ)があることを知らないため、帰国後、理想の自分に届かないことが原因となっています。
- 日本での欲求と留学期間中に生まれてくる欲求に乖離(ギャップ)がある!
1年の留学で転職やキャリアアップまで考えていました!
社会人が1年ほどの留学を経験しても、残念ながらキャリアアップに繋げることは困難です!
マズローの欲求と留学
さて、ここまでお話しさせていただいたマズローの法則と留学の関係についてですが、以下にその段階(ステージ)をまとめてみました。
「皆様の留学と欲求がどのように変化していくのか?」が明確になってくるかと思います。
マズローの法則と留学
-
- Step.1 生理的欲求(留学期間:1~2ヵ月)
- 留学先での食事や睡眠時間を確保する段階です。
ホームステイなので最初から満たされているケースもありますが、日本人の生理的欲求は幅が広いので欲求を満たすために時間がかかります。
-
- Step.2 安全の欲求(留学期間:1~3ヵ月)
- 滞在先や登下校に関する安全など、留学先での安全を確保する段階です。
留学生は最初から満たされている可能性が高いですが、通学や課外活動など行動範囲が広がるにつれ、安全の欲求が再び生まれてきます。
-
- Step.3 社会的欲求(留学期間:3~8ヵ月)
- 学校に慣れたりクラスメイトと仲良くしたりすることを望む段階です。
この段階まで来るとようやく学ぶことに対して欲求が生まれます。
いよいよ留学が始まったと言える段階だとお考え下さい。
-
- Step.4 承認欲求(留学期間:6~12ヵ月)
- 自分自身の伸び悩みに関して感じたり、留学成果について誰かに認めて欲しいと思う段階です。
海外で生活をする事に関しては十分に可能ですが、他人の目から見て評価されたいと思い始めます。
例えば、TOEICで満点を取ることで社会的な評価を得たり、海外インターンシップなどでは就業先のボスからの評価も意識し始めます。
-
- Step.5 自己実現の欲求(留学期間:12ヵ月~)
- 留学先で何か新しいことを始めたり、将来のために動き始める段階です。
例えば「このまま帰国しても英語を仕事で使うのは無理だな・・」と感じ始めるのがこの段階です。
- 将来のことを考えるならば1年以上の留学を視野に入れる!
こうやって考えるんですね!
留学について、是非、ココア留学さんに相談させて頂きたいです!
もちろんです!
ページの下部の相談フォームから相談してくださいね!
マズローの欲求5段階と留学は深い関係がある?まとめ
今回は、マズローの法則と留学の関係性について詳しくお話しさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
皆様の中には「私完璧に当てはまってる!」という方から、「僕はちょっと違ってるな!」という方など感想は様々かと思います。
こうした感想になるのは、どうしても欲求というものは個人によって大きさが違うためで、例えば安全の欲求というものは、人によって幅が大きく違ってくるのは言うまでもありません。
ただし、共通して言えるのは「安全の欲求を満たされた上で、初めて留学の醍醐味を得られることになる!」という点です。
留学費用の高騰により「安全を犠牲にしても安い方が良い!」という方が増えていますが、それは衣食住や安全が確保されている日本にいるから感じることで、実際に、海外に出て安全が脅かされる状況になったときに後悔することになるのは間違いありません。
「安全に留学して絶対に無事に帰国すること!」これだけは、忘れないで頂けたらと思います。