留学は就活に有利は本当!でも実は100%不利!?

「コロナで留学が就職活動にどのように影響するようになったのか?」多くの方々が心配になっていらっしゃるところを、ズバッと本音でお話させて頂きます!
留学が就職活動に有利は旧石器時代の話!?

数年前までは「海外留学行ってた!」と言うだけで就職活動がかなり有利になる時代がありました。
しかしそれは、ドラえもんの声が変わる前、Windows 95が世界中の噂になり、一家に1台のパーソナルPCが広まる前の子供たちの話だったりします。
そんな懐かしい時代もありましたが、現在は「人材不足だよ!!」と叫び続けている日本ではあるのですが、必要とされている人材は海外から毎年のように何万人単位で入ってきている「日本語ができて老人への介護ができる優秀な人材」であり、「英語がカタコトレベルでビジネス英語レベル未満となっている日本人では無い」と言うのが現実です。
しかしなぜ、「留学が就職活動に有利!!」と言うような恐竜時代のような昔の話が、IT時代の21世紀になっても多くの日本人の間でささやかれ続けるのでしょう?
それには、実はこうした理由があります!!
これから留学に出られる方、そして帰国後に就職を考えていらっしゃる皆様にぜひ読んでいただければ幸いです。
1ヵ月も100年留学も帰国したら留学経験者!

タイトルを読んでいただければ、ここにいらっしゃる皆様は、既にご理解していただけた方が多いのではないでしょうか?
そうです。
夏休みの1ヵ月間のような超短期留学体験者も、高校を出てから海外の大学卒業までの4年間に渡るような長期留学経験者も、日本ではみんなまとめて『留学経験者』と呼ばれてしまいます。
つまり留学の質や内容を問わず、少しでも留学を経験した人は『留学経験者』となっています。
そのため、本来は評価されるべき留学経験者というブランドは気が付けば、遊びの留学者も本気の留学者もごちゃまぜになってしまっていて、評価すべき対象から完全に外れてしまっています。
- 日本では留学期間が関係なく全員が『留学経験者』
- 留学というブランドは傷ついている
英語資格を持たない長期留学生
そのような留学の状況となっている中、留学生たちは少しでも自分の留学は有益なものだと示そうと、何かしらの資格取得を目指すようになります。
そこで面白いのが、「長期海外滞在者になればなるほど英語の資格試験を受けなくなる」と言う傾向があり、「短期留学体験に出ようと考えている人になればなるほど、英語の資格試験にこだわる」と言う現実がある点です。
海外に長期間滞在していると、周りにいる人々もまた海外に長期間滞在している方々ばかりになるため、「英語を話すことができる!」と言う状況が当然の環境になってきます(海外企業で働いているとTOEIC900点レベルでは全く歯が立たないことを痛感します)。
そのため長期海外滞在者や海外永住権取得者の日本人に対して、「英語はやっぱり得意ですか?」と質問すると、みんな決まって「苦手だと思います。もっと勉強しておけばよかったと思っています」と言うふうに返答されます。
その一方で、短期語学留学で英語試験に対するテクニックだけを身につけ、TOEICなどの英語試験でハイスコアを収めただけの『ペーパー英語力保有者』に同様の質問をすると、「私は英語が得意だと思います」と言うふうに回答されます。
それは、どうしても自分の周りにいる人たちが英語初心者の人たちばかりなので、その中にいると『自分は英語が得意だ!』と感じてしまうためです。
「環境によって大きく返答を左右してしまう・・」と言う、日本人らしさが出ていて面白い回答の差だと思います。
企業意識 | 割合 |
---|---|
留学者を積極採用したい | 11.2% |
留学経験の有無を考慮しない | 75.3% |
分からない | 13.0% |
未回答 | 0.5% |
※ 日本企業の90%は採用時に留学経験を評価することはない
(文部科学省:2020年3月調べ)
最近の就職現場の最前線とは!?

実は、最近の外資系企業や一流企業の人事担当者は、先ほどご案内した『留学経験者』の状況をよく理解しており、「海外留学経験者が全てコミニケーション能力が高いと言うふうには考えていない」と言うのが就職のトレンドとなっていたりします。
それもそのはず。
もう何年にも渡って、1ヵ月程度の超短期留学体験者の履歴書には、『日常会話レベルの英語は可能!』と堂々と書かれてきてしまっている歴史があるためです。もしかすると、あなたのお父様やお母様も短期留学体験者ならば、履歴書に「英語力は日常会話レベル!」と記載されていたかも知れません。
その一方で、海外長期滞在者の履歴書にもまた、次のような問題が有ったりします。
それは、海外長期留学経験者の履歴書にもまた、「自分の英語は日常会話レベルは可能です!」と書いてあることです。
「ええええ!!どうして同じなの?」って思いますよね!!
このように、両者の英語力には大きな違いがあるのに海外長期滞在者もまた短期留学経験者と同様の履歴書になっているのは、海外長期留学経験者にとっての日常外国語会話レベルとは『政治・経済・科学・天体・数学・法律と言ったトピックでの会話ができること』を意味しているためです。
短期留学生が考えている『天気や朝の挨拶』が日常会話レベルの英語力とは全く思っていないため、同じような記載になってしまう訳です。
また、海外長期滞在者の中には「私は海外での勤務経験が無いからビジネスレベルの英語力は無いな・・」と考えてしまう、日本では翻訳・通訳ができるようなトップクラスの英語力を持っている人もいるため、『日常会話レベル』という表現の難しさがあります。
- 留学者によって日常英会話のレベルが様々
- 「Hello! How are you doing?」で日常会話が出来ると思う人も
英語力テストを受けない長期留学経験者
海外長期留学経験者にとって一般的な英語の資格試験そのものが、「テストは何年も前の進学時に受けたし、英語の資格試験の勉強もテストを受けるのも面倒くさい」と言った感情や「海外の就職活動ではTOEICとか全く意味無いから今更・・・」と軽視している傾向があるため、英語関連の資格試験を受けないまま就職活動へと望んでいる学生も少なくありません。
こうしたバックグラウンドがあるため、「履歴書ベースではどちらがコミニケーション能力において優秀か全く分からない」と言うような状況になっています。
(実は、ココア留学には毎年何百通と言う履歴書が送られてくるのですが、海外の4年生大学卒業および大学院を卒業している方は英語資格を持っていないケースがほとんどです)

確かに海外大学に進学している友人たちは英語力に関する話をすることは無いです・・。

英語力に関して色々と話題に出るのは留学後だいたい1年ほどで、それ以降は英語が出来ないと困るので、英語スコアの話には本当にならないんです!
企業はどのように優秀な人材か見抜くか?

上で述べさせて頂いた通り、現在のトレンドでは「海外留学が就職に有利と言う安易な発想は企業採用担当者には全く無い」と言うのが本音です。
そこで最近ではさらに一歩進み、『留学経験者』を高評価とする傾向は無くなって、『海外インターンシップ経験者』や『海外カレッジ卒業者』それに『海外大学卒業者』と言った、海外でしっかりと学位や経験、それに成果を収めた上で帰国した留学生を評価するようになりました。
そして、海外高学歴者の採用が進んでいる中で、最近の外資系企業や大企業は就職斡旋会社を通じて、「卒業時期が日本とは違う海外に滞在している日本人大学生専用の就職説明会」を、日本ではなく海外現地で開催するようになってきています(コロナの影響でオンラインによる面接も広まっています)。
こうした海外留学生を評価する動きは『高いお給料』という形でデータとしても出てきています(日本経済新聞によると、「海外で学位を取った学生(短期留学経験者を除く)は、男性で約70万円、女性で約109円万円も平均給与が高くなる」とのことです)。
会社が「どのような留学生が優秀だと判断しているのか?」、そして「どのような留学生を積極的に雇用しようとしているか?」皆様にも少し感じて頂けたてたら嬉しいです。

留学に行きさえすれば就職活動が有利になると思ってました・・。

先にご紹介した文部科学省のデータを見ても日本の90%の企業は留学を評価しないので、注意しないといけないですね!
留学は就活に有利は本当!でも実は100%不利!?まとめ

就職や留学について考えていらっしゃる皆様。就職の最前線のリアルはいかがでしたでしょうか?
「このように留学に出さえすれば就活が有利になる!!」と言うのは、何十年も前の迷信で、21世紀では残念ながら現在では全く通用しないんですね。
特に、海外を志す学生の多くは「英語を使った職場環境や国際色豊かな仕事」を選んで面接へと進むため、そうした仕事の採用担当者の目は既に鍛えられており、間違いなく優秀な人材を見抜ぬくようになっております。
もし、留学で就職活動を有利に進めようと思っていらっしゃる方がこちらにいらっしゃいましたら、1度で良いので「人生を掛けた本気の留学されること」について検討していただければと思います。
特に社会人になってから留学に出ようとすると、そのリスクは大学生の留学の何十倍、何百倍にも膨れ上がります。
「学生のうちの決断がいかに重要なのか?」心の片隅に置いておいていただければと思います。
ココア留学には、日本の大学を中退して海外を志す若者たちがたくさん集まっていますが、こうした本気の留学に興味がありましたらココア留学にお気軽にご相談いただけましたら幸いです。
最後まで読んでいただき本当にありがとうございます。