留学ではキャリア育成ができない?海外就職ホントの話。
留学会社が「留学でキャリア育成はできない!」と言うと、正直、自分で自分の首を絞めてるようにも感じられます・・。
ただ、無茶苦茶なことを言ってるような気がしますが、これからお話させて頂くのは全て本当の話なので、海外でキャリア育成を考えていらっしゃる方には、是非、海外就職と留学の関係性と本音についてご覧になっていただければと思います。
海外と日本の仕事の差
はじめに、キャリア育成を海外で考えていらっしゃる方に知っておいていただきたい、『海外と日本における仕事の差』について紹介させていただきたいと思います。
ただし、海外といっても幅広いので、弊社が関係している母国語が英語となっている国々を想定しているとお考え下さい。
海外ではどんな仕事をしてる?
海外にも日本同様に数多くの仕事がありますが、一般的に日本で『人気の職業』といわれる仕事に海外で就かれていらっしゃる方は、実は、日本では確実にエリートと呼ばれる方々ばかりになります。
例えば、日本における女性からの人気の職業として『事務職』が挙げられますが、海外の事務職で勤務されていらっしゃる方というのは、日本では超トップクラスのハイステータス人材となります。
また、最近になってAIに置き換えられない職業として人気になってきているカウンセラー職ですが、日本人が海外で何かしらのカウンセリング系の職に就いているとしたら、数万人に1人の逸材レベルとなっています。
他にも、海外で看護資格を持っていらっしゃる方や実際に看護師として勤務した経験がある方というのも、日本では正看護師と准看護師と合わせて150万人以上が働いている中で、多く見積もってみても世界には数千人程度しかいらっしゃいません。
- 人気の職業で働いている日本人は全員がエリート?
人気職に就いている日本人はエリート?
それもそのはず、例えば、事務職(オフィスワーク)は体力が落ちた老後では安定した収入が得られるため、世界中でも競争率が高い人気な職業となっているのですが、そうした職業へと就職するには沢山のライバルがいる就職戦線を勝ち抜く必要があります。
その際、日本人は「日本語だけでなく英語など2ヵ国語以上が話せるバイリンガル人材か?」や「就労が可能なビザを持っているかどうか?」、または『アジア人としての容姿や人種』それに『就職希望国での学位がない』など様々なハンディを背負って就職活動を行うことになります。
そうした不利な状況を跳ね除け、世界各国から就職やキャリアアップ、または移民を希望している優秀な人材たちと競い合い、さらに現地の人たちの就職枠を奪い取る形で仕事を得ている訳ですから、優秀な人材でないはずがないというのが本音です。
また、カウンセラー職に至っては、英語が話せることは当然ですが、国によっては現地の大学や大学院の卒業資格とカウンセリング実績などが必要になるため、そもそも就職を考えただけでも4~5年の留学(学習)期間を経ているわけですから、間違いなくエリートという位置づけになってくるわけです。
- 世界で働いている人は2ヵ国語以上が話せるバイリンガル人材!
海外で働く日本人の多くは何してる?
そうした中で、一般的な日本人は海外でどのような仕事をしているのでしょう?
信じられないかもしれませんが、日本では若さとやる気さえあれば採用して貰えることが多い、コンビニの店員やスーパーのレジ担当のアルバイトも海外ではやっている人はほとんどおらず、もしコンビニの店員として働いている日本人がいれば、周りの留学生から「凄い!」と称賛されるレベルとなっています。
そのため、海外に出ている多くの日本人の職業と言えば、英語やコミュニケーションがほとんど必要とされない、例えば『日本食レストランのウェイター(サーバー)』や『ホテルやオフィスの清掃員』もしくは『農作業員』それに『工場の作業員』となっているとお考え頂けたらと思います。
当然、そうした職業であっても自分の将来の方向性とマッチしていれば問題ないのですが、もし将来は全く違ったIT系のエンジニアやコンサルタントなどのキャリアを考えていた場合、「海外で職業キャリアを積み上げるのがどれだけ難しいことなのか?」少しでも伝わっていれば嬉しいです。
- コンビニの店員やスーパーのレジ担当のアルバイトさえ採用は難しい!
正直、海外の就職を舐めてました・・。
渡航される前に気づいて頂けて本当に良かったです!
知らずに渡航してしまって、後悔されている人は本当に沢山いらっしゃいますので!
学位のない語学留学は研修扱い?
次に、留学から帰国後の就職活動において、語学留学を『留学経験』として履歴書に記載していらっしゃる方が散見されることについてのお話をさせて頂きたいと思います。
語学留学は留学じゃない?
一般的にあまり知られていないのですが、実は、海外留学は正式な定義として海外で学位を修めることという大前提があり、語学留学のように学位や資格が取得できないような海外渡航については、留学ではなくて『語学研修』と呼ばれるものに属しています。
そのため、留学先でアルバイトなどに従事することなく一生懸命に勉強してきたとしても、語学留学は『留学』という枠組みではなく『研修』になるので注意が必要です。
- 語学留学は留学ではなく『研修』扱いになる!
社会人留学の履歴書に語学留学はあり?
そこで気になってくるのが、語学留学は研修扱いなのに「履歴書に留学と記載しても良いの?」という疑問点についてですよね?
実は、社会人が退職をして語学留学をした場合、『語学留学:1年間』といった記載は正式には不可というのが日本の履歴書を記載する際の基本ルールとなっています。
そのため、語学留学の期間が完全にブランクになってしまうため、採用担当者によっては『キャリアのブランク』または『キュリア構築の失敗』と判断してしまうことも珍しくありません。
特に最近は、「半年以上のキャリアブランク(無職期間)はメンタルヘルス問題を抱えている可能性が高い!」と判断して、選考落ちの対象としていることもあるため、留学そのものが就職にとってマイナスとなることもあるというケースもあるので覚えておいていただければと思います。
- 半年以上のキャリアブランク(無職期間)はメンタルヘルスの問題を抱えている可能性が高い!
例えば、語学学校で半年間の留学をした場合も留学にはなりませんか?
残念ながら『正式』にはなりません!
ただし、留学や海外旅行に携わる旅行代理店や留学エージェントなどの仕事の場合には、留学経験として評価が上がる可能性が高いので履歴書に記載するようにしてください!
企業は即戦力を求める時代に!
次に、コロナのパンデミックが終わり、日本企業が求めている人材についてのホントの話について紹介させていただきたいと思います。
コロナ以前から、中小企業の採用と言えば『即戦力となる人材の採用』がメインに行われていましたが、その傾向は更に加速しており、大企業においても『ジョブ型雇用』と呼ばれる採用形態をとる企業が増え始めています。
ジョブ型雇用とは?
ジョブ型雇用とは、ITインフラエンジニアであればITインフラエンジニアの募集、ウェブデザイナーであればウェブデザイナーの募集という風に、職業ベースでの採用が行われることを指します。
つまり、ITインフラエンジニアの採用募集であればエンジニアとしての学位や職歴が必須で、ウェブデザイナーであれば過去のホームページ作成実績やポートフォリオが無ければ採用どころか応募さえ不可になります。
そのため、たとえ海外留学を経験し英語力を伸ばして帰国したとしても、希望される職業の学位や職歴が無い場合には、就職活動のスタートラインにさえ立てない可能性があるので注意が必要です。
特に、最近の日本は人材不足ということで採用が緩い傾向にありますが、今後は、AIの発達やロボットの導入により、帰国したころには状況が大幅に変化する可能性があることも視野にいれて渡航する必要があります。
- ジョブ型雇用により採用方法が大幅に変わってくる!
- AIの発達やロボットの導入により採用が大きく変化する可能性がある
IT業界への転職も注意?
コロナ以降、「現在はホテルスタッフとして勤務しているんですが、帰国後はIT系へと転職したいです!」と、帰国後は職業をガラリと変えてIT系へと変更することを希望するケースが増えています。
ただ、これから海外留学を経てIT系の職業へと転職を考えていらっしゃる方は注意が必要になってきています。
IT・テック系の解雇が起きている?
実は、この記事を記載している2023年2月15日現在、アメリカでは2022年末からの大規模なIT・テック系の解雇がおきており、その流れは中小企業へとドンドンと広がっています。
そして、この流れは将来的には日本にもやってくることが予想されており、今後はIT系企業の求人が減っていき、現在のように『IT未経験者歓迎』といった求人は無くなっていく可能性が指摘されています。
つまり、もし将来的にIT業界で働くことを考えていらっしゃるとしたら、今、転職してIT系のキャリアを積むか、留学先で学位か職歴を積む必要があるとお考えいただければと思います。
ただし、海外でITエンジニアとして勤務することは、先にお話しさせていただいた通り難易度が非常に高く、日本でITエンジニアやSEとして2~5年の実務経験があるかたでも簡単ではないので注意が必要です。
- IT系への転職を考えた留学は留学先で学位か職歴を積む必要があるので注意!
IT系に転職しようと考えていたので、ちょっとショックが大きいです!
今から留学準備を始めて1年間の留学を経験することを考えると、帰国後の就職活動は2年先になります。
2年先の就職事情は今と大幅に変わっていることが予想されるので、本当に注意です!
留学でキャリアを伸ばすには?
さて、それでは海外留学ではキャリアを伸ばしていくにはどのような留学を経験すれば良いのでしょう?
正直、人によって、キャリアデザインや将来目指す方向、または英語力や持ち合わせたスキル、それに人間性や適性など条件が違うため、キャリアを考えた留学は必ず個別に作成していく必要があるものになります。
そのため、1つの留学パターンとしての紹介しかできませんが、ざっくりと言うならば以下のような流れで留学をされると、最低限のキャリア育成が可能になるといったものになりますので参考にして頂ければと思います。
キャリア留学の流れとは!?
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- Step.1 留学相談・プランニング
- 留学相談を行って出来るだけ成功ルートを作り上げます
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- Step.2 留学先へ到着
- 作り込んだ留学ルートに従って将来ルートを歩み始めます
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- Step.3 英語力をアップさせる
- 海外でキャリアを構築するには最低限英語が必須です
(英語力は高ければ高いほど良いですが最低TOEIC850点を意識)
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- Step.4 キャリア構築に入る
- コロナで就職活動が厳しい国ではカレッジ進学やインターンなども模索する
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- Step.5 キャリアアップ期間
- 実際に就労やボランティア、インターンを経験し職歴に加える
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- Step.6 スキルアップ期間
- 仕事に慣れる期間から自身のスキルとして磨く期間
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- Step.7 帰国を視野に入れ始める
- 日本で同様の職種であればTOPレベルとなれることを確信できるようにする
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- Step.8 帰国!
- 帰国前に留学先での銀行や賃貸契約などを全て切ってから帰ります
(※ 帰国後には面倒ですが役所の手続きなども済ませます)
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- Step.9 企業面接!【帰国2週間以内】
- 帰国前に手配しておいた企業との面接を受けます
(※ 転職の場合も現地就労経験+英語力になるので、面接も順調に手配できます)
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- Step.10 就職していよいよ日本での新生活スタート!【帰国1ヵ月以内】
- 滞在先の相談もココアで合わせて手配しているので新生活がスムーズにスタートします!
- 海外でのキャリアアップは難しいので計画が非常に重要!
キャリアアップって人生設計に似てますよね・・。
私も将来のために相談させて頂きたいです!
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留学ではキャリア育成ができない?海外就職ホントの話。まとめ
今回は、「留学でキャリア育成をすることがどれだけ難しいのか?」というお話をさせていただきましたがいかがでしたでしょうか?
ただ、社会人の皆様の中には、日々の激務によって体調や心のバランスを崩されて留学を希望される方も、正直、少なくありません。
そうした方々の場合には、キャリアに特化した留学ではなく『キャリアを落とさないような留学』や『職場復帰ができやすい留学』に作り上げていくという方法もあります。
留学は人によって「何をやってくれば良いか?」が大きく異なってきますので、少しでもクオリティの高いコンサルティングを受けて頂くことを強く推奨させて頂きます。
特に、「どこの学校に通うべきか?」ではなくて、「帰国後は何の職業で生計を立てるのか?」や「何の仕事をして海外永住権を目指すのか?」といった具体的なところまで計画的に動くことで将来の収入が大きく変わることも忘れないでください。