社会人留学で大学進学を目指す難しさとは?
ココア留学は、業界で屈指の社会人留学のキャリアコンサルティング実績を持っていますが、その中でも難しいのが海外大学への進学留学についてです。
キャリアを生かすも殺すも『留学カウンセラー(コンサルタント)次第』と言うのが本音なところ。ここではそんな社会人の大学進学留学について詳しくご紹介させていただきたいと思います。
社会人の大学進学留学は難しい
ココア留学では、下は小学生から上はシニア層や会社経営者まで、様々な方々から様々な留学をご提供させていただいておりますが、その中でも群を抜いて難しいのが『社会人の大学進学留学』についてです。
それもそのはず。
こちらにいらっしゃる皆様に「社会人留学で海外大学に進学されてた方が身の回りや知人にいらっしゃいますか?」と質問すると、そのほとんどの場合において「いえ、おりません!」とお答えになられるからです。
圧倒的に少ない社会人の大学進学留学
「身の回りに海外大学進学をした社会人の人がいない」ということは、海外大学進学をする社会人というのは『とても少ない』ということを意味し、それは社会人が海外大学進学は社会のレールから外れるということを指します。
つまり、小学校・中学校・高校・大学、そして社会人と決められた安全なレールの上を歩んでこられた皆様にとって、海外大学に進学するということは『社会的マイノリティ』になることを意味し、これまで生きてきた人生で初めて社会的に弱い立場になることを意味しています。
社会人がキャリアルートから外れると「どれほど日本社会で生きづらくなるのか?」、是非、留学に出る前に知っておいていただければと思います。
- 社会人留学は社会のレールから外れることを意味する!
社会的マイノリティになるって、本当にその通りですよね・・。
海外大学を卒業していても評価してくれる企業は少ないので、少なくとも大学卒業後のことまで視野にいれておく必要があります!
キャリア崩壊も?退職と年齢が怖い
例えば、大学を卒業後に新卒採用にて世間的に見て名前の通っている大手企業への就職が決まった方が、3~5年間勤務した後、海外留学をして大学進学を考えていらっしゃるとします。
年齢にすると25~28歳の社会人の方ですね!
その25~28歳前後の社会人で海外留学を考えていらっしゃるかたの英語力と言えば、TOEICスコアが500~750点(英検なら準2級~2級)くらいになるのですが、どうしても海外大学に進学するには英語力が足りない方ばかりとなります。
そのため多くの場合において、海外大学に進学する前に語学力を伸ばす必要が生まれてくるとお考え下さい。
大学進学に必要な準備期間
そこで続いては、多くの皆様が気になっていらっしゃる『海外大学までに必要な準備期間』についてご紹介させて頂きます。
社会人留学生のほとんどは海外大学へと進学までに語学留学を経験されることになるのですが、その期間は持っている英語力や才能それに目指す大学やコースによって大きく左右され、平均して約3~12ヵ月となります。
特に、日本の学校と海外の学校では授業スタイルが大きく異なっており、日本の学校の定番とも言える『先生が独り話して生徒は黒板のメモを取る』という受け身姿勢の授業ではなく、海外の授業は『生徒にバンバン発言の機会を与える完全参加型レッスン(アクティブラーニング)』となっています。
そのため、語学学校では海外の授業スタイルに慣れるための時間も含まれているとお考え下さい。
●渡航までの日本での準備期間
次に、視野にいれておいて頂きたいのは、大学への進学方法は語学学校経由やカレッジ経由や様々な方法があるのですが、日本での準備期間についてです。
渡航までの準備期間は、留学に関する情報集めや相談機関などを含めて約8~10ヵ月がおすすめで、それ以上前に学校を決断されてしまうと、海外のスクールはコースが出そろっていなかったり、新コースなどが公開前だったりするので注意が必要です。
つまり、日本での留学準備期間や留学先での大学進学までの期間などをいれると、大学進学までの合計期間は約8ヵ月~2年ほどとなることもイメージしておいてください。
- 大学進学までの合計期間は約8ヵ月~2年ほどになる!
大学進学後の在籍期間
いよいよ語学学校を卒業し、2年制のカレッジや4年制の大学または大学院、それに日本ではあまり馴染みはないですが大学卒業生向けの進学コース1~2年へと進学すると、予習復習に追われる毎日となり、分厚い教本や膨大な情報量が記載された電子書籍との“にらめっこ”の日々が始まります。
そして何とか大学を卒業するころには、日本で留学の準備を始めてから卒業まで約3~6年という月日があっという間に過ぎて行ったことにお気づきになられます。
留学前に25~28歳まで社会人として活躍してこられたかたは、帰国する頃には28~34歳前後になります。
- 社会人が海外大学進学をすると帰国する頃には28~34歳前後になっている
想像以上に大きな年齢ギャップ
28~34歳にもなると同級生たちは企業でも役職のあるポジションについたり、責任のある仕事をバンバン任され始め、当然ですが部下を何名も抱えるようになってきています。
そのため、これまで一緒に食事に出かけると1人2,500~4,000円の予算感覚でいた友人たちは、20代後半~30代前半にもなると平均給与は入社時から100万円ほど上がっているので、4,000~5,500円と交際費も跳ね上がっています。
「年収や交際費が変わってきている」ということは、当然ですが交友範囲や交際相手も大きく変わってきてくるため、友人たちの持っている知識や注目している話題なども変わっています。
海外で過ごしてきた期間が長ければ長いほど、日本でプレッシャーの掛かる立場で働き続けている友人たちとのギャップは大きく広がる傾向があるため、帰国後には寂しい思いをされる機会も多くなります。
- 帰国すると友人たちの年収も上がり仕事内容も大きくなっていることを感じる
- 帰国後には友人たちと大きく差がついているかも知れない
28~34歳、帰国後無職の壁
そして、社会人留学生がもっとも気を付けなければいけない大きな問題は、28~34歳で帰国されたときの就職の壁についてです。
当然ですが、大卒時の新卒採用や20代前半時の採用とは違って、20代後半から30代前半になってくると企業が求める人材は大幅に変わってきます。
●年齢によって変化する企業が求める人材
例えば、20代前半であれば「能力や経験は少し物足りないけれど成長が期待できるから採用しよう!」というポテンシャル採用の可能性がありましたが、20代後半から30代前半になってくると「経験がないのか?じゃ採用は厳しいな・・」となってしまいます。
それものそはず、30代にもなってくると企業は即戦力人材であることを期待したり、さらには課題解決能力や過去の職場における実績(前職での会社貢献度)、それにリーダーシップ力(マネジメントスキル)といった能力を評価するようになるためです。
また、そもそも海外大学出身の高学歴者を求めていない企業や、「長い間、勉強だけやってきた人材は使えない!」と判断している企業も少なくないため、正社員として就職ができずにフリーターや派遣社員として働くことになることも視野に入れておく必要があります。
- 社会人の留学は帰国後に正社員として就職ができずにフリーターや派遣社員となる人が多い
私、今27歳で、来年28歳での留学を経験しているので、帰国時は30歳になります・・。
帰国時の年齢が30歳ならば、帰国して採用まで就職活動期間が3~6ヵ月ほどあると考えると、実際には31歳になることも視野に入れておく必要があります!
予算と時間が計画の肝
そうした社会人の大学進学の中で、最も難しいのが将来のキャリアまで意識した予算と時間そして留学計画を作り上げることです。
特に、留学予算と時間に関してはいうまでもなく上限がありますので、「その限られた資源をどのように使っていくか?」本当に難しいポイントになってきます。
留学目的を見失う社会人留学生
そうした中で多くの社会人は、自分自身の留学費用を節約することばかり意識してしまい、そもそも留学に出る目的を忘れてしまいそうになってしまっている方も少なくありません。
「今より少しでも良い暮らしをしたい!」や「キャリアアップに繋げたい!」と思い留学を決意したにもかかわらず、その決意が、海外に出ることで大きなマイナスに働いてしまっては意味がありません。
特に、「とりあえず海外で住んでみたい!」ではなく、留学計画は慎重に作り上げることが社会人の大学留学では必須であると覚えておいていただければと思います。
- 「とりあえず海外で住んでみたい!」は社会人留学ではNG!
- 留学が将来のキャリアにとってマイナスになることは多い!
専門性のある学位かトレンドを追う
そうした中で社会人留学生におすすめしたい留学としては、STEM分野と呼ばれる分野で学位を習得する留学です。
STEM分野とは『Science、Technology、Engineering、Mathematics』つまり科学・技術・工学・数学の教育分野のことを指し、コロナのパンデミック時やその後の社会情勢でも関係なく世界的に人材不足となっている分野になります。
特に、男性だけでなく女性の就職にとっても、かなり魅力的な教育分野となっており、こちらの学部を卒業し日本の4年制大学卒と同等となるバチェラーの学位を取得しておけば、日本だけでなく海外での就職先も非常に多くなります。
また、他にもMBA(経営学修士)を取得されることを目指されると、特に日本の場合、『女性経営者が著しく少ない』という背景があるため、将来、女性のさらなる社会進出を受けて、その価値は大幅に上昇することも考えられています。
ちなみに、アメリカの女性MBA保持者の平均給料は既に1,000万円(円安の影響下では1,500万円)を軽く超えておりますので、「その価値や可能性がどれほど大きいか?」金銭的な意味でも実感していただけるかと思います。
- 世界的に人材不足な分野を専攻することを視野にいれる
- 将来の経済状況を予想して進路を選択する!
予算に縛られた計画はNG!?
また、『留学あるある』ともいえるお話なのですが、社会人留学を希望される方の中には「予算を重要視した留学にする!」というかたも中にいらっしゃいますが、こちらは留学のクオリティを大幅に下げる切っ掛けになるので、くれぐれもご注意ください。
正直、海外の大学進学を考えた場合、予算としては年間1,000万円を学費だけで軽く超えてくる学校もゴロゴロあり、そうした大学は進学すべき価値があるからこそ、たとえ高額な学費となっていても世界中から学生を集めることに成功しています。
そのため、予算内に収めることだけを強く意識するのではなく、「100万円ほどの予算オーバーならば教育ローンもある!」というくらいの気持ちで計画を立てられるほうが、留学のクオリティが大幅に上がります。
クオリティさえ保つことができれば、方向性さえ間違っていなければ、先にお話ししたように、留学で学位取得後にはキャリアアップする中で収入アップも期待できますので、将来の暮らしを楽にすることができます。
- 社会人留学は予算よりも将来に投資する気持ちが大切!
海外大学留学なんて、正直、学校さえ決めたら終わりだと思ってました・・。
それは本当に危ないです!
社会人の留学は、進学するまではできても「万が一、中退したら?」というところまで、必ず考えておくようにしてくださいね!
社会人の大学進学留学の流れとは?
さて、それでは最後に社会人の大学進学留学について、一連の流れについてご紹介させていただきたいと思います。
今回は先にご紹介させていただいた25~28歳の社会人が、27歳で留学を希望し、28歳で会社を辞め大学進学留学を志した時をモデルケースとして、案内させていただきたいと思います。
27歳社会人の留学までの流れ!
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- Step.1 留学を決意する【27歳】
- 社会人5年目、会社を辞めて転職も意識した海外大学進学留学を志します
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- Step.2 留学計画を立てる【27歳】
- 留学カウンセリングの元、海外での大学進学を目指す留学計画を立てます
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- Step.3 いざ留学へ【28歳】
- 会社を辞めて3ヵ月、留学にようやく出発できました
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- Step.4 語学留学期間【28歳】
- 大学進学のために毎日英語の勉強から
→この時点でTOEIC800点は最低でも取得できるようにします
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- Step.5 大学生活スタートです【29歳】
- もちろん専攻は将来につながる職
→STEM分野への進学になると寝る間もないほどの勉強が必須です
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- Step.6 大学を卒業【32歳】
- しっかりと留学カウンセリングを受けていたおかけで迷いなく真っすぐに大学を卒業
→帰国か海外就職のカウンセリングを行うこともあります
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- Step.7 帰国へ【32歳】
- ココア留学のキャリアカウンセリングを受けて頂きます
→優秀な人材であればあるほどご紹介できるお仕事はゴロゴロあります
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- Step.8 新生活スタート【33歳】
- 気が付けば再就職スタートの年齢が33歳になったけど、素敵な転職、そして留学を無駄にせずスタートができた!
- 帰国時に30歳を超えることを視野にいれておく!
本当にココア留学さんに出会えてよかったです!
今回、ご紹介したのは留学に関してのほんの一部のお話です。
特に経済状況は刻一刻と変化していて、学校選びだけをベースに留学を考えていると痛い目にあうので注意してくださいね!
社会人留学で大学進学を目指す難しさとは?まとめ
今回は、社会人の大学進学留学について詳しいお話をさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
ココア留学は、他社が得意としている短期留学や旅行の延長線上のような学校紹介をベースにした留学をお作りすることはとても苦手です。
正直、こういうお話をするととてもお恥ずかしいのですが、あまりにも苦手なため、キャリア志向ではない社会人の方の留学に関しては、サポートをお断りさせていただくことが大多数となっております。
ココア留学は、日本では数少ない社会人のキャリアを守り抜くことに特化している留学エージェントとなります。
他の留学会社とはサポートの質や範囲が大きく異なりますが、もし皆様の中に海外留学での本気のキャリア育成を考えていらっしゃる方がいらっしゃいましたら、ココア留学へとご相談いただければと思います。
365日休みなく全力で留学サポートにあたらせていただきたいと思います。