留学中の部屋はルームメイト何人が理想的ですか?

これまでに1度も留学を経験したことない留学初心者の皆様から「留学中の部屋は何人部屋が理想ですか?」と言うご相談をお受けすることがあります。
そこで、ここではそんな留学初心者の皆様のために「留学先によってルームメイトの理想的な人数も変わる!?」と言うお話をさせていただきたいと思います。
ルームメイトの人数と国籍に関係があるなんてことは、正直、留学のプロしか知らないことですので既に驚かれた方も多いと思いますが、もしよければ最後までお付き合い下さい!
ルームメイトの数よりパーソナルスペース?

最近では、滞在先の安さにこだわるあまり、バックパッカーのドミトリーのような部屋を希望される方が多く、ドミトリー部屋と言うのは部屋としては2段ベッドの4人相部屋や8人が相部屋と言うような部屋がそれにあたります。
正直言ってしまえば、日本で一人暮らしをしているような6畳1間のスペースにシングルの2段ベッドが2つ置いてあり、そこで4人が寝泊まりしている環境を想像していただければ、なんとなく環境の悪さについてはイメージして頂けるのではないでしょうか?
しかしながら、ここで寝るだけならまだ良いのですが、こうした相部屋での共同生活では個人の『パーソナルスペース』と呼べる場所が全くないため、留学では必須となる『個人の学習時間を得ることが難しい』という問題もあります。
そこで、ここにいらっしゃる皆様に覚えておいていただきたいのは「滞在費用の安さを追求するあまりパーソナルスペースの重要性について軽んじていないか?」と言うポイントについて、少しだけ頭の片隅において頂ければと思います。
欧米の相部屋はアジアとは少し違う?

パーソナルスペースについてのお話をさせていただいたところで、続いては『欧米の人たちのパーソナルスペースについての考え方』についてのお話をさせていただきたいと思います。
ヨーロッパなどの欧米文化を持った人たちとシェア生活をする場合、そのほとんどの場合において、2段ベッドで長期の寝泊まりを行う事はありません。
それも、海外の大学などを題材とした映画を見ていただければすぐ分かると思うのですが、学生寮の多くは相部屋となっている事が多いのですが、その全ての場合において2段ベッドが利用されている事はないんですね!
部屋のレイアウトによりベッドの並べ方は様々ですが、多く場合において部屋の両サイドにシングルベッドが置かれており、それぞれの学習机がセンターに用意されているというイメージができると思いますが、それが欧米のスタイルだと思って頂ければと思います。
そうなんです!
欧米の文化ではこうしたレイアウトをとることにより、個人の時間とプライベートを尊重し合うことができ、更に、お互いの学習環境に妨げがないように工夫されているわけですね!
例えば、日本の修学旅行等を想像して頂いて、周りの何人もの同級生たちが深夜まで騒いでいる環境で「眠ることもできませんし、次の日の勉強に集中することができないよ!」という方は、パーソナルスペースが必ず必要になる方ですので、欧米のパーソナルスペースを意識してお部屋を選択されることを強くおすすめさせて頂きます。
また、ドミトリーのような2段ベッドでの滞在形式ではお互いの寝返りも気になりますので、性格に少しでも繊細な一面があるような場合も部屋のレイアウトには少しこだわって頂ければと思います。
パーソナルスペースと相手との距離について
※ グラフをクリックすると詳細が絞り込めます
グラフの操作方法
上のグラフではストレスを感じる距離(ピンク)をクリックすると、「相手との距離によりどれだけのストレスを感じるのか?」を知ることができます。
この距離を目安に自分が受けるストレスを意識して頂けると「何人部屋まで自分は耐えることができるのか?」イメージしやすくなると思います。

調べると2段ベッド🛏の上の段と下の段との距離は約80cmだから、やっぱり圧迫感ありますよね?🤔

80cmだと『会話域💬』と言われる距離になり、会話が無いと確実にストレス💢が発生します😭
相手との距離 | 会話レベル | ストレス | 解説 | |
---|---|---|---|---|
排他域 | 50cm以内 | 無し | × | 絶対的に他人を入れたくないエリア |
会話域 | 50cm~1.5m | 強制 | × | 会話が無い場合には『そこにいる理由』が必要 |
近接域 | 1.5m~3m | 必要 | △ | 会話なしでいると居心地が悪くなる距離 |
相互認識域 | 3m~7m | 挨拶 | 〇 | 知り合いなら無視できないレベル |
7m~20m | 挨拶 | 〇 | 相手を認識可能な距離 |
※ 東京大学大学院工学系研究科建築学専攻の西出和彦教授の研究。
(人と人との間の距離より)
理想的な相部屋人数は2~3人?

人によっては「完全に一人暮らしでしか生活することはできません!」と言う方も必ず一定数おりますが、そうした形は除いた理想的な相部屋の人数についてのお話をさせていただきたいと思います。
回答からお伝えすると理想的な相部屋の人数は2~3人で、正直言ってこれ以上になると、そもそも勉強する環境では無くなると言うふうにお考えいただければと思います。
2~3人の最大の利点と言うのは、先ほどお話しした部屋のレイアウトと大きく関係しているのですが、通常は「2段ベッドでの滞在にならない」というのが最大のポイントになります。
「2段ベッドにならない」と言う事は、つまりはアジアのドミトリーのような滞在形式ではないことを指すため、シングルベッドが2つもしくは3つ並べられている状況を想像していただければと思います。
そうした部屋であれば、当然、2段ベッドの上もしくは下の段で眠っている人に対して気を使う必要もありませんし、相手の大きめの寝返り等で目が覚めてしまうなどの睡眠妨害にあうこともありませんし、逆に与えることもありません。
それだけでも、眠っている間の体力の回復は違いますし、留学中の勉強にも差し支えも生まれません、そして最も大きいのは、溜め込んだストレスが原因でルームメイトと衝突する可能性を小さくできるのはやっぱり良いですね。
私は何人部屋に住んだら良いですか?

次に、ここにいらっしゃる方は少し気づいていらっしゃるかと思いますが、以下には「あなたが何人部屋を探せば良いのか?」をフローチャート形式で分かるようにしてみましたので良かったらご覧ください。
地域と国で理想のお部屋探し!
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- Question.1 共同生活がどちらかと言うと苦手ですか?
- 家族や恋人以外の人と一緒に眠るということを1ヵ月以上経験したことが無い人も苦手の対象です
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- YESなら できれば個室で留学がしたいレベル
- 留学期間中はホームステイなどでも個室手配を行うことが良いですが予算的に難しい方は次へ
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- Question.2 相手に気を使ってしまうことが多い?
- 仲の良い友達であったとしても気を使って話してしまう等
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- YESなら 2人部屋が限界レベル
- 日本人の友達に対しても気を使ってしまう方は2人部屋が限界です
(※ それ以上の人数の部屋で寝泊まりすると神経が磨り減るので注意してください)
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- Question.3 私は一度寝たら起きません?
- 家族や恋人、そして友達から「寝たら絶対に起きないよね!」と言われる方
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- YESなら 3~4人部屋で広い部屋レベル
- バックパッカーなどでも滞在可能ですが部屋は広めで手配してください!
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- Question.4 友達から「〇〇って無神経だよね?」と言われた
- 周りから空気を読めないや無神経だと良く言われる方はYESへ
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- YESなら 3~4人部屋のドミトリー部屋レベル
- ドミトリー部屋レべルの汚れた部屋でもきっとやっていけます!
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- Question.5 汚れた部屋や周りの人が気にならない?
- 汚い部屋だろうと、周りの人間が無神経でも全く気にならない人
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- YESなら 4~8人部屋のドミトリー部屋レベル
- おめでとうござます!ボロボロのバックパッカーや貧乏1人旅でさえ楽しめる方です!
(※ 汚れた川でも気にせずドンドン入っていき、目的のため自分が汚れることも気にせずに反対側の岸まで渡っていけるタイプです)
留学中の部屋はルームメイト何人が理想的ですか?まとめ

ここでは留学先の相部屋の人数やパーソナルスペースの考え方についてお話をさせていただきましたが、皆様には1度考えていただきたいことがあります。
それは、日本の専門学生や大学生は『必ずと言って良いほど1人部屋で生活している』のに、なぜ海外留学に行くと100%と言って良いほどルームシェアをするのか?という点です。
「その最大の原因となっているのは海外の高い家賃です!」と言う風に答えられる方が多いのですが、実は、実際はそうではなく『海外の環境がルームシェアを推奨しているため』だったり致します。
欧米圏の文化を持った国々では、基本的に一部屋一部屋が、日本のワンルームの2~3倍程度の広さで設計されているため、その広ささえあれば2人住んでも特に違和感なく生活をすることができるようになっています。
しかしながら、ここで問題となるのはフィリピンを代表とするアジア圏の国々の場合、部屋の広さは日本同様にアジアの文化を引き継いでいるため6~8畳ほどしか無いのですが、『ルームシェアを推奨している』という欧米の文化だけ受け継いでしまっています。
そのため、2人部屋であったとしても完全にパーソナルスペースが全く無いドミトリー形式となっていて、日本のワンルームマンションで2人が生活するような状況になってしまいます。
「同じ2人部屋での生活と言っても文化圏によってこうした部屋の違いがあるんだよ!」と言うことをここにいらっしゃる皆様には知っておいていただければと思います。
しかしながら、そういった集団生活をすることもまた留学の醍醐味となりますので、留学先で1人暮らしを希望される方も1週間程度で構いませんので、是非、海外での共同生活も体験していただければと思います。
「私は絶対に他人とは共同生活できません!」と言う方も、海外生活でシェア生活にハマってしまい、日本に帰国してからもシェアハウスを探される方も、意外なことに少なくありませんので!