あなたの留学には理想と現実でギャップがあるかも!?
「27歳男性です。高卒以来は工場勤務ですが、将来は、留学してアメリカで医師になり、たくさんの人たちを助けたいと思います。留学相談カウンセリングをお願いします。」
留学カウンセラーとして働いていると、度々、こうした高い理想を掲げた留学相談を担当することがあります。
お察しの通り、こうした留学カウンセリングは非常に難しいわけですが、ここではそんな理想と現実のギャップに苦しむ皆様の留学について、プロの留学カウンセラーが「一体どのようにしてより良い道を模索し作り出していっているのか?」お話をさせていただきたいと思います。
理想と現実がギャップのある留学相談
お話は、ある日のココア留学へと寄せられた1通の留学相談から始まります。まずは以下のご相談内容についてご覧ください。
「私は、今27歳で高校を卒業以来、缶詰工場で働いていますが、将来は、アメリカ留学をしてアメリカで医師になり、日本の多くの患者さんを助けたいと考えています。
しかし、昔から英語が1番苦手な教科で、普段は仕事があるため1週間に1度、30分のオンライン英会話で英語力を伸ばしています。
これから費用を貯めようと思いますが、もしよろしければ私の留学をお作りしていただけませんでしょうか?」
多くの方は、この相談内容を読んで「そんなに人生うまくいくはずがない!」と思われたかたが大多数だと思います。
しかし、こちらのご相談者は「他人がなんと言おうとも私はアメリカで医師を目指すんです!」という強い意志があり、アメリカの医師免許の先にあるのは『日本に帰ってきて医師を続ける』と言う未来でした。
そして、更に大きなポイントとなるのが『医師免許は少なくとも英語圏の国で取得すること!』と言う条件まで付け加えられてしまい、カウンセラーさん達は頭を悩ませることになりました。
- 英語圏の国で医師免許を取得する強い意志がある方への留学カウンセリング
高卒の社会人が海外で医師を目指すとかの留学相談もあるんですね!
世界一のダンサーを目指す留学や海外永住権取得留学に企業コンサルを目指す留学など、聞いたことないような留学相談も数多くあります!
スキル・時間・お金で達成度がわかる?
さて、先程の男性が夢を実現できる確率は、一般の目線から見ると「聞いた感じだと難しい過ぎるから無理です!」と言う風に言われてしまって終わりなわけですが、留学のプロはそういう曖昧な理由で「この夢を実現することは難しいですね・・!」と判断することはありません。
「それでは一体どういう風に判断しているか?」と言うと、実は、次の3つの基準(S・T・M)を使って総合的に判断をしています。
3つの留学判断条件
そこでまずは、この3つの判断基準について詳しくご説明させていただきたいと思います(上記はクリックすると指定の判断条件の内容まで移動できます)。
(S: Skill)スキル(英語力・能力・資格)
「英語力(コミュニケーション能力)や世界で通用する何かしらのスキルを持ち合わせているかどうか?」が、海外で高い目標に挑戦することができるかどうかの1つの判断基準になります。
例えば、今回のご相談の方の場合、世界的な賞で表彰されたような医療系のCG技術やIT技術などがあれば、多少、英語力が低くても、持っていらっしゃるスキル能力が高いのでアメリカの医学部へと進学できる可能性は大きくなります。
- 海外進学では先ずは英語力が必須!
- 英語力が低い場合には世界的に通用するようなスキルが必要
(T: Time)留学に掛けることが出来る時間
留学生の中には「私はお金は無いですが時間だけはたくさんあります!」と言う方がいらっしゃいますが、実は、お金と時間と言うものは密接に関係していて、そもそもお金をもらうお給料と言うのは、自分の時間を使って労働した結果の報酬であることを忘れてはいけません。
特に、20代後半になると一般的に吸収できる英語の速度は大幅に落ちてしまい、10代後半でピークを迎えた頃の自分と比較しても『覚える能力が3分の1程度にまで落ちてしまっている人』も珍しくありません。
例えば今回のご相談者のように、海外医学部に入るための英語学習期間が、10代であれば1年で良かったところ、年齢的に学習速度が落ちてしまっていて3年以上かかってしまう…という可能性も否定できません。
そうなってしまうとメディカルスクールに入る前の英語学習期間だけで3年になってしまい、当然、1年間の予定が3倍となり、同時に留学の予算も3倍になってくるため、時間の大切さを感じずにはいられません。
- 海外進学について使える時間と年齢は重要!
- 学校卒業時や帰国時の年齢を考えておくと良い
(M: Money)留学に掛けることができる予算・お金
既にお気づきになっているかと思いますが、正直言ってお金さえあればこうした高い目標を掲げた夢を叶える事は比較的に簡単になります。
例えば、留学にいくらでも予算を割くことができるような富裕層であれば、夢のために工場の仕事をすぐに辞めて、その後、2ヵ月以内には海外留学へと出てしまって、語学学校に通いながら午後からは『メディカルスクールの講師や外国人医師をプライベート講師につけて学習することも可能』だからです。
それだけで、世界的なスキルも必要無いですし、27歳という年齢からくる時間的な問題面に対しても一気に解決させることができてしまいます。
- 年間1000万円の学費を超える大学も普通なので、留学費用は進学において非常に重要な要素となる
3つ揃えることが重要!
留学のプロが見ている『留学の判断材料となる3つのポイント』についてお話しさせていただきましたが、一番大切なことは3つのポイント全てを平均的に持つことです。
3つの判断基準のうち1つでも足りなければ、残りの2つの判断基準で補う必要があるのですが、それが本当に大変なことになってしまいます。
例えば、30代になり、運動能力を筆頭に学習能力や集中力など、何もかも全ての能力が20代の全盛期と比べて落ち始めている中で、『留学に掛けることが出来る時間』を失ってしまっている状況を、スキルとお金で解決しようとすると、どれほど大変なことになるか?というのは先ほどにもご説明した通りですよね。
そこでまずは、時間的な問題でハードルがどんどん上がってきてしまって、スキルやお金で解決するのが難しくなってしまう前に、「現在の自分自身が理想としている自分に対してどういったギャップがあるのか?」を冷静に判断しておくことが大切だと思っておいてください。
- 3つの基準(S:スキル・T:時間・M:お金)をバランス良く揃えておくことが大きな夢を実現するためのポイント!
3つの留学判断条件と実現可能な確率(単位: %)
※ グラフをクリックすると詳細が絞り込めます
グラフの操作方法
上のグラフでは努力が必要な部分(ピンク)をクリックをクリックしてみてください。グラフ上に追加された部分が、皆様の理想を叶えるために必要な努力の幅になります。
3つ揃わない方は、夢を100%叶えるためにも足りない部分を努力等で埋めていかなければいけないのですが、足りないものが多ければ多いほど努力量も大きくなるとお考え下さい。
スキル | お金 | 時間 | 必要努力 | |
---|---|---|---|---|
スキルが足りない | 0% | 33% | 33% | 34% |
お金が足りない | 33% | 0% | 0% | 34% |
時間が足りない | 33% | 33% | 0% | 34% |
スキル・時間が足りない | 0% | 33% | 33% | 67% |
スキル・お金が足りない | 0% | 0% | 33% | 67% |
時間・お金が足りない | 33% | 0% | 0% | 67% |
全てが足りない | 0% | 0% | 0% | 100% |
※ 費用が足りない場合、働くことで時間が減ることも意識しておくこと。
本当に難しいのは学費💴が足りないからと言って、仕事を頑張っても次は時間⏰が足りなくなるところなんですね😭
そうなんです😭
だから、「今から仕事を頑張ってお金を貯めて留学に行きます!」と言うのが危険で、お金が貯まった時には既に時間切れ⏰と言うケースにはならないようにしないといけないんです💦
アメリカの医師免許に5,000万円!?
さて、3つの判断基準について皆様に理解していただけたところで、再び、先程の留学のご相談へとお話を戻らせて頂きたいと思います。
一般的に、アメリカの大学で医師免許を取得するためには約6年間のアメリカ留学が必要になるのですが、その費用というのは少なく見ても約4,000~5,000万円位は必要になります(円相場や物価にも大きく左右されます)。
特に、メディカルスクールに入るためには日本の医学部同様に高いレベルの成績を求められるため、そもそも『英語ができないと言う段階』では、全く誰も話も相手にしてくれないレベルになってしまいます。
また、先ほどご相談いただいた男性の場合は年齢的に既に27歳になってしまっているので、たとえ留学費用として5,000万円を用意することができたとしても、『スキル』と『時間的要因』から、それでは全く足りない可能性さえあります。
このように相対的(全体的)な判断をして、プロの留学カウンセラーは「その留学が可能かどうか?」を判断しています。
- 留学カウンセラーは「実現できるかどうか?」「その先の人生についても無理なく設計できるか?」を見て留学設計をしている
ギャップ留学になってしまう人の特徴とは?
理想と現実のギャップが大きく離れてしまっている人の留学の特徴として「最終的なゴールにだけフォーカスを当てて、そのゴールにいる自分ばかりをイメージしてしまっている」というケースが多いです。
そうした状況になっている方の多くは、「今はこんなに情けない感じだけど、本当は自分はできる人間だ!」と自分自身を周りが考えている以上に高く評価してしまっています。
また、そうした人たちの中には「将来を一気に変えてやる!」と思っている人たちも多く、将来の『安定的な生活』のための学びの場となる留学が、気が付けば『ギャンブル』となってしまっているケースも多いので注意が必要です。
ギャンブル留学になっていないかチェック!
またギャンブル留学になってしまっていないかの簡単なチェック方法として、留学で得られる予定のもの、例えば「英語力や海外での職歴などのキャリアの代わりに何を代償として支払うか?」を考えると分かります。
もし目指しているものに対して差し出すものが余りにも小さいようであれば、ギャンブル留学になっている可能性がかなり高いので注意が必要です。
- 「留学で得られるものに対して何を代償として支払うか?」を考えておくと良い
私も一発逆転を考えてしまう気持ちって本当に良く分かります😭
留学をギャンブル🎰にしてしまうのも自由ですが、せっかく高い費用💵と時間⏰を使って行くのですから、やっぱり確実な方が安心はしますよね😊
理想と現実が離れている人の留学は?
さて、それでは「現実」の世界と「理想とする将来の自分」の世界が、大幅に離れてしまっている人はどのようにして留学を作っていけばよいのでしょうか?
実は、答えは非常にシンプルで、あなたの目標を「夢」から「現実」へと置き換えるだけで良いのです。ただし、置き換えた目標は『必ず達成できるもの』にします。
簡単に言うと、例えば20キロ痩せることを目標にしているのであれば、20キロ痩せている自分は夢であって、「今日は5キロ走る!」というものが目標になります。
それと同じように先程の男性も、アメリカで医師免許を取得した自分は夢の自分で、「仕事上がりで眠たいけれど、毎日少なくとも5時間以上は勉強する」と言うのが目標になります。
また、現在の自分と将来の夢に応じて目標は大幅に変化しますが、目標は必ず達成するものにすることだけは忘れないようにしてください。
目標設定のプロセスはどうするの?
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- Step.1 将来の理想の自分を見つけます【留学8~11ヵ月前】
- 将来に就きたい仕事や携わりたい事業などをイメージします
絶対に知りたい『転職キャリア留学』とは?
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- Step.2 目標を夢に変換する【留学8~11ヵ月前】
- Step.1で考えた理想の自分を夢の姿に置き換えます
(※ 夢の自分は夢でしかないので、それ以上でもそれ以下でもありません)
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- Step.3 夢に向けた目標を考えます【留学8~11ヵ月前】
- 将来の夢に向けた今日から必ず達成しないといけない目標を作ります
(※ どうやって夢を目標に設定すれば良いか分からない場合は本格的なカウンセリングが必要になります)
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- Step.4 団体セミナーなどを受講する【留学8~9ヵ月前】
- 団体の留学セミナーなどに参加して留学に関して軽く学びます
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- Step.5 個別留学相談をスタートさせる【留学6~8ヵ月前】
- 本格的に完全にオリジナルの留学を個別に作っていくことになります!
ココア留学の無料カウンセリングへ
- 現実的に達成できる目標を掲げることで留学がリアルで達成できるものになる!
確かにリアルに実現可能なものを目標にすることで、次のステップへと動き出せますよね!
そうなんです!
そうした小さな成功体験を重ねることで、実際には大きな夢が近くに近づいてきてることに気づきます!
あなたの留学には理想と現実でギャップがあるかも!?まとめ
さて今回は夢と理想のギャップについて、プロの留学カウンセラーが一体どのように相談者を分析しているのか?というお話をさせていただきました。
怖いことに、時間と言うものは何をしている状況でも流れていってしまうため、時間に関しては正直言ってどうすることもできないというのが本音です。
そのため「2年後の留学に出るためにお金を貯める!」という方は、2年後の自分は確実に歳を取っているので「今ほどの学習効果は絶対に得られない!」と言うことも忘れないようにしてください。
そして身の回りに留学経験者の方がいらっしゃったら、是非、「もし10代の頃に留学するチャンスがあったら留学しますか?」と聞いてみて下さい。
そうすると、99%の方は「絶対にする!」と答えられますが、その理由は『留学と年齢の関係を身をもってよく理解しているため』です。
今回の記事が、将来の留学について考えていらっしゃる皆様の少しでも助けになり、そしてまた何か困ったことがありましたら、ココア留学とお気軽にご相談いただけましたら幸いです。