AI・ロボットと共に働くことを見越した留学とは?
初めて留学に出る方はご存じないかと思いますが、実は、ほとんどの留学生は『将来を見越した留学計画』を作る事はありません。
そこでここでは、最近話題になっているChat GPTなどAIやロボットなどの最先端の見通しを踏まえながら、留学生の将来設計や留学設計に役立つようなお話をさせていただきたいと思います。
将来の仕事はどうなるの?
はじめに、皆様は10年後、『今ある職業がなくなる可能性』または『増える仕事があること』についてご存知でしょうか?
例えば、20~30年前であれば当たり前のように乱立していたカメラのフィルムの現像店も、今では見る事は全くありませんし、中古のファミコンソフトショップもありません。(もしくは既にこうしたお店があったことさえ知らない人のほうが多いかもしれませんね!)
一方で、数年前まで立ち食いのステーキ屋さんが乱立していましたが、コロナの影響を受け、その姿が次々となくなる中、街のあちらこちらにはテイクアウト販売を行うキッチンカーや食品を販売するUber Eatsの姿を頻繁に目にするようになりました。
このように時代の流れとともに、今は当然のようにたくさんあったとしても、10年後には全くなくなる職業と、その反対に、突然、町中に溢れる職業が出てきます。
- 10年でなくなる仕事がある!?
将来の仕事を考えない留学ってあり?
そうした中で、留学生の多くは『現在と将来の仕事の違い』や『環境や経済状況の違い』など全く意識することなく、ただ単に語学留学のために海外に出ていってしまっているのが現状ですが、将来を不安に感じないものなのでしょうか?
海外でせっかく一生懸命学んだ学問なのに「日本に帰国した時には需要は全くなく役に立たなかった・・」といった結果になってしまっては、留学費用と時間が余りにも勿体ないです。
特に、今後はAIやVR(仮想現実)またはAR(拡張現実)さらにはAIやロボットと共に暮らす時代がすぐそこに見えてきています。
少し難しいかも知れませんが、「世界はどのように発展していくのか?」、そして「何を学べばこれからの時代についていくことができるのか?」、是非、参考にしながら考えて頂ければと思います。
- 留学先で学んだことが役に立たなくなる未来がある?
留学先で学んだものが使えないとかあるんですね!
AIの発達によって「一気に仕事が無くなりそう・・」と指摘する専門家が増えています!
なくなる仕事と増える仕事とは?
さて、それでは皆様には、これからなくなる仕事と増えていくであろうと考えられる仕事について、具体的なお話をさせていただきたいと思います。
先ず、こうした将来の仕事に関する予想は、世界中の大学で研究されており、中でも最も有名なのはオックスフォード大学が2014年に発表した職業予想です。
10年前のオックスフォード大学の予想とは?
約10年前にオックスフォード大学の研究グループが発表した職業予想によると、将来なくなる仕事として、『ネイリスト』や『カジノディーラー』それに『ホテルの受付係』など、現在でも現役で活躍している方々の多い職業から、『レジ係』や『スポーツの審判』など現在進行形でなくなりつつある職業までがリストアップされています。
また、ワールド・エコノミック・フォーラムにおいても職業予想が発表されており、そこでは『会計士』や『データ入力担当』などが将来的に減っていく職業としてリストアップされている一方で、『データアナリスト・サイエンティスト』や『AI・機械学習スペシャリスト』が将来的に増えていく職業としてリストアップされています。
こうした将来の予想は、そのほとんどがAIやロボットの導入により、現在、人が担当している職業が機械やロボットに置き換えられることが前提となっています。
日本のコンビニなどでもすでにセルフレジが多数導入されていることを考えますと、確かに今後はレジ担当のスタッフもドンドンといなくなることが、何となく予想できてしまうだけに、将来の職業について真剣に考えなくてはいけないと思ってしまいますよね?
●オックスフォード大学による職業予想リスト
- 銀行の融資担当者
- スポーツの審判
- 不動産ブローカー
- レストランの案内係
- 保険の審査担当者
- 動物のブリーダー
- 電話オペレーター
- 給与・福利厚生担当者
- レジ係
- 娯楽施設の案内係・チケットもぎり係
- カジノのディーラー
- ネイリスト
- クレジットカード申込者の承認・調査を行う作業員
- 集金人
- パラリーガル・弁護士助手
- ホテルの受付係
- 電話販売員
- 仕立屋(手縫い)
- 時計修理工
- 税務申告書代行者
- 図書館員の補助員
- データ入力作業員
- 彫刻師
- 苦情の処理・調査担当者
- 簿記・会計・監査の事務員
- 検査・分類・見本採取・測定を行う作業員
- 映写技師
- カメラ・撮影機器の修理工
- 金融機関のクレジットアナリスト
- メガネ・コンタクトレンズの技術者
- 殺虫剤の混合・散布の技術者
- 義歯制作技術者
- 測量技術者・地図作製技術者
- 造園・用地管理の作業員
- 建設機械のオペレーター
- 訪問販売員・路上新聞売り・露店商人
- 塗装工・壁紙張り職人
- オックスフォード大学による10年前の予想は部分的に的中している!
最新のAIに予想させたなくなる仕事とは?
次に、世界的に話題になっているChatGPTと呼ばれるAIに対して、ChatGPTなどのAIが普及することにより将来なくなる仕事をランキング形式で予想と、なくなると考えられる理由を書き出させてみました。
AIに対してAIの普及によりなくなる仕事を予想させるのは考えてみると怖い話のように思いますが、なくなる仕事として1番には自動運転技術の発展による影響で『運転手(タクシー・トラック)』が挙げられました。
また、2番目にはAIによるチャットサービスの普及によりカスタマーサービス担当者、そして3番目には自動化やロボットの普及により製造業の労働者が将来的になくなる可能性が高い仕事として挙げられていました。
そして怖いのは、日本国内でこの3つの職業に就業している人は、運転手(タクシー・トラック)が約100万人、カスタマーサービス(コールセンター)は約100万人、製造業の労働者は1,000万人といわれており、日本人の約10%が該当しているという現実です。
ワースト順位 | 職業名 | なくなる理由 |
---|---|---|
1位 | 運転手(タクシー・トラック) | 自動運転技術の発展による需要の減少 |
2位 | カスタマーサービス担当 | AIチャットボットや自動応答システムの発展 |
3位 | 製造業の労働者 | 自動化・ロボット技術の進歩による効率化 |
4位 | データ入力スタッフ | AI技術による自動化データ処理の発展 |
5位 | 銀行窓口スタッフ | オンラインバンキングの普及とAI技術の進歩 |
6位 | 郵便配達員 | ドローンや自動運転車両による配達システムの発展 |
7位 | 印刷業者 | デジタルメディアの普及による印刷物の需要減少 |
8位 | 旅行代理店 | オンライン予約システムやAIアシスタントの発展 |
9位 | ビデオ・DVDレンタル店員 | ストリーミングサービスの普及による需要減少 |
10位 | ガソリンスタンド従業員 | 電気自動車の普及と自動充電システムの発展 |
※ ChatGPT4.0が答えた内容。
(ココア留学:4月2日調べ)
- AIはワースト3位の仕事だけで日本人の10%が職を失う可能性を指摘!
大手金融機関による予想は?
また、2023年3月発表された米大手金融機関であるゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)による『AIやロボットによる影響に関する予想』として以下のようなものが挙げられています。
●ゴールドマン・サックスによる予想
- 世界の年間GDPを7%増加する
- 3億の仕事に影響が出る
- 現在の仕事の3分の2は自動化される
- 最終的には4分の1の仕事がAIに置き換わる
- 管理系の仕事は46%が影響を受ける
- 建設系への影響は6%未満(ロボットが発達しない前提)
「生成系AIは3億人の雇用に影響」ゴールドマン・サックスが予測
興味深いニュースとして、アメリカでは既にIT系企業を中心として管理職を削減する動きが始まっていて、ゴールドマン・サックスが予想した未来へと動き出しているところがあります。
また、日本には約50万人の管理職従事者がいるとされていることを考えると、約25万人の仕事に何らかの影響が出る可能性が予想されていることになります。
- 米金融機関は現在の仕事の3分の2は自動化されると予想!
最近はAIに対する期待よりも「怖いな!」って思うことが増えました・・。
そうですよね・・。
だからこそ、今後の職業選択がとても重要になってきていると考えています!
AI・ロボットと生きる時代
AI・ロボット化が急速に進む中、台湾のオードリー・タン・デジタル担当大臣はAIやロボットと人間の将来について「ドラえもんとのび太くんの関係になる!」と述べています。
つまり、AIやロボットと人間は共に生活するようになり、ドラえもんがのび太君を支えるように、AIやロボットは人を支える存在になるということを意味しています。
ただし、その一方で、ドラえもんがのび太くんの代わりに勉強することがないように、AIやロボットが人間の代わりになって勉強をすることはないということです。
AIやロボットは、あくまでも人間をサポートするための存在であって人間の代わりになることはない、ただし「人の代わりにはならないけれども、皆様が想像する何倍も身近な存在になる!」と言うわけです。
●世界的にChatGPTは禁止の動きへ
こちらは余談ですが、上記の発言はChatGPTの登場前のものとなっており、AIによる論文作成や宿題の代行は現実的に可能になってしまっている今、世界中の学校でChatGPTの使用を禁止する動きが広がっています。
- AIやロボットは人間をサポートする存在になる!
AIやロボットと共に働ける職業とは?
さて、将来AIやロボットが身近な存在になることを知っていただけたところで、それでは、私たちはこれからなくなる職業かどうかをどのように見極めれば良いのでしょう?
その答えは、皆様がそれぞれ就いていらっしゃる職業について、「アルバイトや未経験者、それにスキルの無い人でもできるか?」を考えて頂けたら簡単に分かります。
もし、「はい、置き換えることが可能です!」という職業であれば、今後、数年以内に高い確率でロボットやAIに置き換えられる可能性があるため、転職やリスキリング(学びなおし)などを考えておいたほうが良さそうです。
その一方で「いいえ、難しいと思います!」とお答えになられた職業に関しては、将来、ロボットやAIの助けを借りて業務の効率化やスピードアップが行われる可能性が高いため、新しい働き方がやってくる可能性が高いとお考えください。
- AIやロボットに置き換えられる職業はなくなる!
- AIやロボットに置き換えられない職業は新しい働き方に変わる!
AIやロボットと共に働くこととは?
そして、これから留学を検討されていらっしゃる皆様には、もしかしたら今から学ぼうとする知識は、「のび太くんがドラえもんに質問やおねだりをして一瞬で解決してしまうような形で、専門的な地位を失い、将来的にはなくなってしまう可能性がある!」ということも視野に入れておく必要があります。
例えば、ホテルの受付担当や銀行窓口スタッフ、事務スタッフなどは、今後数年で、急速にAIを搭載したロボットへと置き換えられて採用のボリュームが大幅に縮小されることが予想されています。
そのため、ホスピタリティ系を専攻したり、将来の職業として貿易事務などへのキャリアチェンジを考えていらっしゃるかたは、一段階上の学位や資格の取得を目指されたり、同じ職業内でもAIやロボットに置き換えられない分野を集中的に学ぶなど工夫しておくと良いです。
●AIやロボットがアドバイザー?
AIやロボットと共に働く具体的な予想イメージとして、例えば、ホテルの清掃スタッフは、AIを搭載した清掃ロボットに対して「203号室のお客さんはチェックアウトしたので清掃をして!」と伝えると、自動的にロボットが203号室に行き落ちているタオルやアメニティを片付け、床掃除にベッドメイキングなど大まかな清掃を完了させます。
そして、清掃担当者がかけているコンピュータ内臓の眼鏡とスマホには『203号室の清掃状況チェック』というTODOリストが作成され、AIは新しいお客さんの状況に対応して仕事の優先順位に並び替えられ表示されます。
しばらくして、清掃スタッフがタスクが『203号室の清掃状況チェック』に代わると、コンピュータ内臓の眼鏡には203号室へ行くための最短ルートが表示され、部屋に到着すると理想の清掃状況と現在の部屋の状況の違いが眼鏡に表示され、アメニティを揃えて並べるなどして、清掃担当の目視により部屋の清掃状況の最終チェックを行うことになります。
現在は、清掃スタッフという肩書ではありますが、将来は清掃責任者や清掃ロボット操縦士という職業に変わる日がやってくるかもしれません。
- AIが人の労働効率化を上げ、ロボットが現場で活動する時代がやってくる!
私の将来がすごく心配になってきました・・。
ほとんどの人はこうした未来に気づかず留学に出ているので、心配になって頂けただけでも、将来、大きく飛躍する可能性が高まります!
将来を見越した留学設計方法
さて、これまでAIやロボットと将来の職業について詳しくお話しさせていただきましたが、正直、こうした知識を持った留学作成というのは、膨大な知識に加えて状況判断力や留学生へのコーチングが必要になるため、AIにおきかえることは非常に難しいです。
そのため、これから留学生のサポートや教育に携わろうとしていらっしゃる方は、是非、これからAI化される単なる学校紹介ではなく、教育やキャリア育成や経済学など複合的なものを学ばれることをオススメいたします。
また、最後に、今回の記事でご案内した内容を踏まえた留学作成方法の手順を、以下に記載させて頂きましたので、ご覧になって頂ければと思います。
将来を見越した留学作成の方法
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- Step.1 自分に何ができるかを考える
- 現在の自分の立場を明確にします。社会人留学では「何ができるか?」が重要で、何がしたいかが重要ではないとお考え下さい。
学生の場合は「何がしたいか?」や「何が得意か?」まで考慮材料に入れます。
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- Step.2 将来に繋がる留学になってるか?
- 例えば、寒いからといってプロのスキー選手を目指す人が南国に留学することはありません。
留学の先には必ず自分の将来があるように設定します。
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- Step.3 将来はロボットと共存?
- AIやロボットに簡単に置き換えられてしまうような予想が立てられるなら、その道はいばらの道となっているかも知れません。
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- Step.4 個別の留学ルート作成
- 他の人と全く同じような留学プランとなっているとするならば、その留学計画は怪しいです。
人はそれぞれ別人です。
-
- Step.5 理想を叶える形の留学計画を作成
- 留学計画を作成することができたならば、それをなぞるだけで完成します。
当然、無駄な期間や費用もありません。全ては自分のための自己投資とします。
- 留学生のサポートという仕事も今後はAIに置き換えられてしまう!
本気で将来について考えないといけないと思いました・・。
「留学は成功するしないで生涯収入が1億円変わる!」といわれているので、是非、しっかりと考えた留学にして頂けたら嬉しいです!
AI・ロボットと共に働くことを見越した留学とは?まとめ
さて、今回はAIやロボットと将来の仕事について詳しく紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
留学会社のお話としては、外では絶対に聞くことができないような内容だったのではないでしょうか?
つまり、こうしたお話ができるという事もまた、ロボットやアルバイトなど、他のモノでは置き換えることができない留学を提供しているからに他なりません。
ココア留学では、完全に個別の留学をお作りしている以上、どうしても一度にご相談をお受けできる留学相談者数には制限がございますが、もし、自分の将来を本気で考えていらっしゃるようでしたら、是非、ご相談頂ければと思います。
「本格的に将来に繋がる留学とは一体どのようなものなのか?」一緒にお作りさせていただきます!