カナダ永住権 経済クラス・家族呼び寄せクラスとは?

カナダへと移住・移民・永住権の取得を考える日本人の中で最も多い、「経済クラス・家族呼び寄せクラス」について移民コンサルタント上田先生のお力借りて専門的な知識を加え詳しくご説明しております。
カナダ永住権の経済クラスとは?
カナダ永住権申請については4つの種類があり、その中でも経済クラスは、仕事の専門性や能力でカナダの経済に貢献できる人たちが申請します。
経済クラスの永住権については2015年1月より「Express Entry System」という電子申請システムを通して申請するようになりました。Express Entry Systemについてはカナダ移民局が提供している以下の動画が分かりやすいので、まずは3分間、以下の動画をご覧ください。
Express Entry: Potential Candidates
※Express Entry System から招待状をもらってから永住権申請をするまでの期間は60日間から90日間に変更になりました。
Express Entry System
「経済クラス」は、カナダの経済に貢献できる人が対象になっているため、全員が永住権申請者をできる訳では無く、状況によっては申請に制限が設けられています。
そこでまずは、皆様が「カナダ永住権について特に制限無しに申し込めるのか?」それとも「カナダにて雇用主を先に見つけた上で永住権を申請する必要があるか?」を確認してみたいと思います。
その永住権申請の可能性については、以下のExpress Entry Systemを使って、移民点数で何点取れるか?が重要になりますので、是非、チェックしてみてください。
http://www.cic.gc.ca/english/immigrate/skilled/crs-tool.asp
※ 自分の正確な点数を知るためには、IELTSまたはTEFのテスト結果及び、Educational Credential Assessmentの結果が必要です(Educational Credential Assessment(ECA)とは?)。
なお、Express Entryはカナダ政府によって数週間に1度抽選会が行われており、点数が高い方から順に永住権申請の招待状が発行されます。また、この合格点は常に変動していますが、近年の合格水準は400点台を推移しています。
また、移民点数(ポイント)は、ポイントが合格最低点と比較して高い方は直ぐにでも永住権申請をしやすく、それ以外の方は先に雇用を見つけたり、何らかのスキルアップや学校に通うなどしてポイントを引き上げる必要があります。
Express Entryプロフィールの作成
続いて、Express Entryプロフィールの作成になりますが、先に受けて頂いたExpress Entry Systemで合格点に近い方は、以下の政府リンクから「Express Entryプロフィール」を作成し、移民申請に入ります。
http://www.cic.gc.ca/english/immigrate/skilled/profile.asp
Express Entryプロフィール作成で必要なもの(情報)
- 語学テスト結果の準備
- 英語の履歴書
- パスポート情報
- 連絡先
- 同行する家族情報(配偶者・子供)
移民点数が合格点に満たない場合は、登録したプロフィールは1年間合格ラインを待って保管され、結婚、仕事、新しい語学テスト結果などに変更があった場合は、途中でプロフィールをアップデートすることができます。
また、必ず後から証拠となる書類を提出することになるため、プロフィールの登録は真実の情報であることは不可欠です。
また、合格点に達している場合は、Eメールを通して永住権申請のための招待状(Invitation to Apply)が届きます。
※Express Entryの点数が合格点に満たない場合は、カナダでのフルタイムでの雇用が必要になりますが、場合によってはExpress Entryの点数が低くとも、州政府の推薦プログラムに申請できる場合もあります。
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Express Entryプログラムでの追加点について
就労形態での加点について
Express Entryプログラムで基準となるポイントを超えられなかった場合、以下のようにカナダでのフルタイムの雇用(正社員等)があることを通して、追加点を取得する方法があります。
- Labour Market Impact Assessment(労働市場への影響評価)
- シニアマネジャークラスで200点、それ以外は50点と低め
- Provincial Nominee Program(州推薦者プログラム)
- LMIA(Labour Market Impact Assessment)に比べて易しく600点の追加
カナダ国外(日本)での学位加点について
Educational Credential Assessment(ECA)とは?
カナダ国外で、高校または高校以上を卒業している場合、永住権申請前にEducational Credential Assessmentを受けることになりますが、Educational Credential Assessment(ECA)は、例えば、「日本で学士を取得している場合、カナダでも同じく学士として見なされるかどうかの査定すること」を意味しています。
このEducational Credential Assessmentの結果は、Express Entry及びFederal Skilled Worker programの点数に加算されますが、カナダでの学歴がある場合は、この査定を受ける必要はありません。
また、Educational Credential Assessmentの査定はいくつかの機関で可能ですが、ココア留学提携の移民サポート会社YuPass Canadaでは、比較的早くて良いサービスのWorld Education Servicesを推奨しています。
カナダ永住権申請プログラムとは?

カナダ永住権を取得するには、Express Entry Systemの合格点を満たした上で、かつ以下のようなプロラムから申請します。
熟練労働者プログラム(Federal Skilled Worker Program)
専門職、管理職として活躍している方のためのカテゴリーです。主にポイントシステムにおける合計点とカナダ移住後の経済的自立可能性について審査されます。
6つの選別要因からポイント制で100点満点のうち67点以上あると申請可能です。
6つの選別要件
- 語学(英語及び(または)フランス語)※
- 学歴
- 職歴
- 年齢
- カナダでの雇用先
- 適応性
自分が何点あるかポイントをチェックしてみよう
http://www.cic.gc.ca/english/immigrate/skilled/apply-factors.asp
Canadian Experience Class
カナダで専門職または管理職で1年以上就労することによって申請できます。
必要要件
- 申請前3年以内に少なくとも12か月のカナダ国内でのフルタイムの実務経験
- そのカナダでの経験が合法であること
- 仕事に合った語学レベル※があること
- ケベック州外に住むこと
※フルタイムは1週間のうち30時間以上働いていることを指します。もしくは30時間と同等のパートタイムの仕事でも可。例えば一週間に15時間働いた場合は2年間の仕事経験が必要です。
※必要とされる語学レベルは仕事の種類によって変わってきます。
カナダに移民に必要な英語力・資格ってどれくらい?
Federal Skilled Trade Program
例えばシェフ、パン屋、配管工、大工など主に手に職のある技術職に従事している方のためのプログラムです。カナダにある会社からのジョブオファーが必要です。
必要要件
- 語学レベル
- 申請前5年間のうち2年間はフルタイムで熟練を要する仕事(skilled trade)に就いている
- National Occupational Classificationに則った要件を満たしている(資格が必要かどうかは州ごとに確認)
- 最低1年間のフルタイムのジョブオファー、または州発行の資格の証明書
- ケベック州以外に住む
National Occupational Classification[NOC](国家職業分類)とは?
申請できる仕事の例
- 工業
- 電気
- 建設業界
- メンテナンス
- 機器操作
- 天然資源
- 農業や関連生産系のスーパーバイザーまたは技術職
- 加工
- 製造および公益事業のスーパーバイザーまたはオペレータ
- シェフ
- 料理人
- 肉屋
- パン職人
州推薦プログラム
各州政府が州の労働市場ニーズに合った人材を独自の基準で選定します。よって州によりその判定基準が違います。州から推薦を受けた後にカナダ政府に永住権を申請する2段階の申請ステップを取ります。カナダにある会社からのジョブオファーが必要です。
家族呼び寄せクラスとは?

いったん永住権または市民権を取ると、配偶者、子供、両親、祖父母の永住権取得のためのスポンサーになることができます。国際結婚などで配偶者をスポンサーする場合は、1年間ほどで永住権取得ができ、カナダ国内申請にすれば配偶者はWork Permitを同時に申請することで永住権を待つ間に働くことができます。
また、カナダの移民申請は非常に複雑なものになります。必要に応じて以下より、ココア留学専属の移民コンサルタント上田先生にご相談ください。