留学先で友達作り？本当に必要なことってなに？

留学中に友達を作るメリットは？

皆様の中には、「留学中は集中したいから友達なんてい必要ない！」と考えているかたもいらっしゃると思いますので、まずは「海外で友達を作るとどのようなメリットがあるのか？」3つ紹介させて頂ければと思います。

1.英語力アップに繋がる！

日本では小学校・中学校・高校と、英語に触れる機会はありますが、学習目的は「定期試験や受験対策のため！」といったものになっていることから、学校や塾での授業は教科書の文章をなぞり内容を理解することが中心になってしまっています。

その結果、英語(言語)にとって最も大切な、自分以外の人と情報や感情を渡したり受け取ったりするコミュニケーションをする機会はほとんどなく、相手のことを意識しない一方通行のスピーキングや、受けとったら返答の必要がないリスニングになってしまっていることがほとんどです。

そのため、日本では英語上級者になってニュースや難しい参考書が読めるようになったり、メールやSNSなどで文章により意思を伝えることができたりしても、いざ外国人とスピーキングやディスカッションをしようとすると全く言葉が出てこない人も珍しくありません。

●友達パワーで伸びる英語力

そうした時に、最も英語を使うことに意味を持たせて、会話のキャッチボールをする機会を与えてくれるのが、友達とのコミュニケーションです。

正直、会話内容は天気の話や、昨日の晩御飯の話、または先生の着ていた洋服の話など、取るに足らない話題となっているかも知れませんが、そうした会話を繰り返している友達の多い人は、驚くほどの早さで英語力がアップします。

2.価値観が広がる・変わる！

日本にいると、どうしても周りの人たちもまた自分と同じような考え方や発想をしていることが多くなるため、自分の価値観や意識というものについて、他人との違いや違和感を感じる機会というのは少ないです。

そんな中で、留学先で世界中からやってきた留学生の友達ができると、自分の考え方や感じ方、それに価値観や意識、行動など全てにおいて自分が標準ではないことに気づかされることになります。

例えば、私たち日本人にとって「枝豆は皮を取って食べるもの！」という認識があるため、深く考えることなく皮だけを残して皮専用のお椀に入れますが、枝豆を人生で初めてみた南米の留学生は「食べ方が分からず皮ごと食べてしまう・・」なんてことも起こります。

留学で海外の友達ができると、自分の認識や考え方、価値観が広がったり、180度変わってしまうこともあります。

3.行動範囲が広がる！

留学中に友達がいるのといないのとでは、留学生の行動範囲は大きく異なってきます。

例えば、1人では入ることができなかったクラブイベントも、メキシコからやってきた友人に誘われて参加することになったり、韓国からやってきた友人からはキムチ鍋や韓国焼き肉のホームパーティーに誘われる機会があるかも知れません。

また、スイスからやってきた友人と一緒に旅行やハイキングに行くことになるなど、1人では絶対に体験することがなかった経験をすることになるのが、留学中に友達がいることのメリットと言えます。

他にも日本から遠く離れた地で暮らす中で、何かトラブルや困ったことがあった時に心の支えになってくれる人がいるのは最大のメリットとなります。

留学先での友達づくりの落とし穴

しかしながら、海外留学中の友達づくりは、一歩間違えると留学をただの海外旅行にしてしまう可能性もあるため注意しておきたいものでもあります。

留学先での友達づくりの注意！

海外留学中の友達づくりとして注意して頂きたい最大のポイントとしては、「意識レベルの低い人と友達にならない！」という点があげられます。

留学前に「短い留学期間に少しでも多くのことを吸収してやる！」や「英語力を何としてでも伸ばしてやる！」という強い思いを持って渡航しても、一緒に過ごす友達の意識レベルが低いと、いつの間にか周りに流されてしまうことになります。

特に、社会人留学は学生の留学と違って、留学に出るだけでもリスクが高くなってしまうため、遊び目的の留学や海外旅行気分で来ている人たちと一緒にいてしまっては、帰国後に困ることになるのは間違いありません。

ただ、一緒の教室にいて仲良くしないわけにはいかないので、例えば、短期留学生やバカンス目的の人が多い地域やスクールは避けたり、カレッジや大学などに進学を希望している人たちの多いスクールを選ぶなど工夫して頂くことを強く推奨いたします。

海外で出会う日本人を避けない！

海外留学中の友達について、「海外にいるのに日本人留学生とつるんでいる・・」という風に日本人と一緒にいたり仲良くすることに対して否定的な目を持っている人も多いですが、実は、これはそんなに悪いことではないケースもあります。

というのも、留学先の友達づくりの落とし穴となるのは、先に紹介した『意識レベルの低い人たち』だけであり、日本人留学生の多くはそうした人たちに該当しないためです。

実際に、留学に来ている日本人の多くは、「日本の生活が合わなかった・・」や「海外で活躍するため！」または「海外移住のため！」など、バラエティ豊かなバックグラウンドを持ちながらもやる気に満ち溢れている人たちが多いです。

●やる気に満ち溢れた人材の将来

そんな、やる気に満ち溢れた人材の多くは、精力的に活動するため、将来的に会社経営者になったり、政治家になったりと、「日本で大学を卒業して企業に就職して・・」という一般的なキャリアデザインルートでは、なかなか到達することができないレベルの人材になる可能性が高い傾向があります。

そして、スポーツ選手や芸能人を見ていても分かると思いますが、成功者は成功者を連れてくるようになるため、成功者の友達が周りにいると必然的に自分自身が成功する確率も上がってくることも少しだけ覚えておいて頂ければと思います。

海外での友達づくりで意識しておきたいこと

次に、「留学中に現地で友達を作りたい！」と思っていても、「話したいことがあるのにうまく話せない・・」や「会話がなかなか続かない・・」といった悩みを持っているかたも少なくありません。

そこで続いては、海外での友達づくりがうまくいかない原因や、意識しておきたいポイントについてご覧になって頂ければと思います。

基礎英語レベルを少し上げる！

｢話したいことがあるけれど、その場で言葉が出てこない・・｣というような人は、英語が基礎会話レベルに達していない可能性があるため、中学、高校で習った英単語やフレーズを復習してみると良いです。

そして、中学生レベルの英単語で良いので事前に会話が出来そうな文章を作っておき、そのリストをスマホやノートに書き貯めては暗唱して、自分のテンポやリズムで話せるようにします。

あとは、学校や職場など、必要な場面でリストの中から必要なものをピックアップして話すだけで会話が成立するようになります。

また、会話の中で相手の会話内容や単語の意味などがうまく理解できなかった時は、『わからない』をそのままにせず、その日のうちに調べて次の日に使ってみるという風に工夫しておくことで、『わからない英語』を減らしていくことも可能になります。

英語力の前に会話力を鍛えておく

また、｢もっと仲良くなりたいけど、なかなか会話が続かない・・｣そんな人は、もしかしたら英語力ではなくて『会話力』に注目してみると良い場合があります。

例えば、「日本の人口ってどれくらい？」「日本人はみんな仏教徒？」「日本の政治制度はどうなっている！」など、日本の文化や歴史、政治、宗教、地理についての質問に対して、どのくらい答えられるでしょうか？

こうした日本に関する生活やニュース、それに役に立つことなどについての知識があればあるほど、話し手の話題は受け手にとって有益なものとなり、聞き耳を立てて聞いて貰えるようになります。

●友達の国についても知る

また、日本のことだけではなく、留学先の国の基礎的なニュースや話題、クラスメイトの国についての気になることや状況などについても事前に知っておくと、話題に尽きることは無くなります。

特に、心を開いて自分のことを話すことができれば、相手も心を開いてどんどん自分のことを話してくれるようにもなりますので、たとえ英語力に自信が無くても、海外でかけがえのない友情を育むきっかけになるはずです。

英語で間違えることを恐れない

留学をすると、他の留学生や現地の学生は積極的に授業で発言しているのに対して、「自分はうまく話せない・・」といった悩みを持つ人も少なくありません。

そんな時に思い出して欲しいのは、「自分が何をするためにそこに座っているのか？」ということについてです。

そうです。英語を勉強するためにそこに座っているわけですから、上手く話せなくて当然なんです。

また、周りにいる人たちもまた英語を勉強するためにそこに座っている以上は、パーフェクトな英語を話していることは絶対にありえません。

特に、語学学校では「誰も英語の間違いなんて気にしていない・・」というのが本音なので、間違っても良いから話にいくこと、伝えたいという姿勢を見せることを忘れないで頂ければと思います。

具体的にどうしたら友達を作れる？

留学に来たからといって、何もせずに友達ができるなんて保証はありませんし、友達づくりには勇気と行動が必要ということは言うまでもありません。

しかし、「友達を作りたいけど、きっかけ作りや出会いの方法がわからない・・」という方もきっといらっしゃるかと思います。

そこで最後に、「友達づくりのためにはどのような方法があるのか？」紹介させて頂きたいと思います。

シェアハウスに住んでみる！

まず、最も簡単な方法の1つとして昔からいう「同じ釜の飯を食う！」ではありませんが、海外の人たちと寝食を共にすることができるシェアハウスに住むという方法が挙げられます。

同じ家に住んでいれば、必然的に毎日顔を合わせることになり、一緒にごはんを作って食べたり、買い出しに行ったりと、生活を共にしながら自然と会話が生まれるので、仲を深めるきっかけがたくさんあります。

また、英語環境に飛び込みさえできれば英語の上達にも繋がりますし、一緒に暮らすことでよりオープンな関係になるので、一生付き合っていける友達に出会える可能性もかなり上がります。

語学学校や大学などの交流イベントに参加！

留学先の語学学校や地域コミュニティなどでは、様々なイベントやアクティビティが行われます。

例えば、クリスマスやハロウィンなどのパーティー、サッカーやバスケット大会などのスポーツイベント、週末に日帰りツアーはもちろんのこと、BBQなどを主催している学校も数多くあります。

様々なイベントに参加することで、これまで顔を合わせることのなかった他のクラスや学科の学生と出会って友達になるのは、完全にありです！

日本語サークルや言語交換会(Language Exchange)に参加！

留学先の大学内には、様々なサークルがありますが、日本語を勉強している現地の学生は、「日本の文化をもっと知りたい！」や「日本語を話す練習がしたい！」と思っている人がほとんどです。

もし、日本語サークルなどを見つけたら、友達探しを兼ねて、是非、参加してみてください！

特に、国際交流がしたい人や他言語を学びたい人も集まるので、『Language Exchange(ランゲージエクスチェンジ)』といって、お互いの母国語を教え合う中で、素敵な友達が見つかることもあります！

Meet upなどのアプリを使ってみる！

アプリを使ってイベントや友達を探すという方法もあります。

例えば『Meet up』というアプリでは、現地の人が主催するコミュニティやイベントに参加したり、逆に自分がイベントを主催することができて友達探しにとても便利です。

ヨガやスポーツ、言語交換のイベント、ただ公園に集まって絵を描くだけのグループ(！？)など幅広くあるため、自分の趣味に合ったコミュニティーを探してみるのも良いかもしれませんね！

ただし、不特定多数から参加者を募るアプリなどでは、犯罪目的で参加している人も必ず混ざっているので注意が必要です。

とにかく誘ってみる

ここまでいろいろご紹介しましたが、やはり一番手っ取り早いのは、自分から話しかけて、誘ってみることです。

「今度こんなコンサートがあるらしいんだけど、一緒に行かない？」「良かったら、学校のみんなを誘って週末に公園でピクニック行こうよ！」など、興味を持ってもらえそうなイベントごとに誘ってみることが、友達を作る一番の近道です。

特に、国籍などしばりなく様々な人たちと一緒に遊びにいくことで、「どの国の人たちと温度感があうのか？」についても分かってくるようになるので、是非、声をかけてみて頂ければと思います。

留学先で友達作り？本当に必要なことってなに？まとめ

今回は、海外での友達作りに大切なことや、その方法についてお話しさせていただきました。

留学先では、皆様が想像する以上に、自分の行動次第で人との出会いはいくらでも作ることができます。

そして出会いの先には、これまで知ることのなかった文化や考え方、英語で世界中の人とコミュニケーションを取ることのできる感動が待っています。

もしかしたら一生に1度かもしれない海外生活、現地で友達を作って日本ではできないような素敵な出会いを体験してください！