社会人が留学すると不安になってしまう3つの重大要因!
社会人の皆さんが「よし!今年こそ留学に出よう!」と思い立ったとき、やっぱり不安になるものは『お金』『将来』『恋人』だったりすると思うのですが、実は、100人の社会人から留学相談をお受けすると100人とも不安な事柄が全く違っていたり、不安の大きさもまた違っていたりします。
それもそのはず、学生の頃とは違って社会人の方が留学に出ようとすると、「留学中は学生になるから、無収入になるのが不安・・」「帰国後、仕事に就けるのだろうか・・」など、留学への憧れはあるものの、今のステータスや生活環境を失った時におこるであろう漠然とした不安が学生時代とは違って非常に大きいためです。
しかし、あまり知られていないことになるのですが、実は、社会人の留学の不安やリスクと言ったものは、留学前の準備を徹底することで大幅に削減することが可能だったり致します。
そこで今回は、社会人留学を考えていらっしゃる皆様へ、「そもそも、なぜ社会人留学は不安が大きいのか?」という不安の原因と、「どうしたら不安やリスクを減らして留学を成功させられるのか?」という不安を抑える対策についてご紹介させて頂きたいと思います。
是非、お読みいただきながら「なるほど!!そういうことだったのか!!」と通勤電車の中で、「うん、うん」と、うなづきながら読んで頂けたら嬉しいです。
動画で見たい人はこちらから!
35秒で重要なポイントのみを解説してみました。このページは長文ですので、まずは動画をご覧になって頂ければスムーズに理解できると思います!
社会人のストレスの原因TOP5はコレ!
社会人のストレスの原因TOP5は、1位『仕事のプレッシャー』(51.4%)、2位『将来への不安』(49.1%)、3位『お金に関する悩み(45.7%)、4位『職場での人間関係』(41.4%)、5位『恋愛に関する悩み』(23.5%)となっています。
きっと、何かしらの項目について「あぁ、自分もそうだな・・」と感じてしまう方がいらっしゃいますよね?
ただ、この社会人の悩みのTOP5をご覧になって頂いてお分かり頂いたように、社会人が留学に出ると1位の『仕事のプレッシャー』と4位の『職場での人間関係』は、完全に解決してしまうんですね!
留学でストレスから解放される理由
もちろん、その理由については、留学に出ると忙しい日本での仕事のプレッシャ−からは開放されますし、職場から離れることによって煩わしい職場での人間関係からも解き放たれるかたちになるためです。
つまり社会人は「留学をすると社会人としてのストレス要因を大幅に減らすことができる!」はずなのですが・・、なぜか「留学しよう!」と考えたり、実際に留学に出ると不安になってしまう方が沢山いらっしゃいます。
その原因とは一体なぜなんでしょう?
- 留学に行くと社会人のストレスは解決するはずなのに、不安になってしまうのはなぜ?
私も留学に行こうと思って会社に辞表を出すまでは不安が無かったんですが、いざ仕事を辞めるとなると不安しか無くなってしまいました・・。
大丈夫ですよ!
そうやって不安になってしまう方って本当に沢山いらっしゃるので、是非、原因について知っておいてください!
留学した社会人の中で巨大化する悩みと不安!
上記のような話を聞くと、「留学に出た社会人はストレスから解放されて自由になる!」と思っている方もきっと多いですよね!?
でも、実際に留学中の社会人の皆さんに「悩みは無いですか?」と聞くと、「何を言ってるんですか!?めちゃくちゃ有りますよ!!」と返ってきてしまいます。
実は、社会人が留学に出ると不安になるのには、次のような気持ちのメカニズムが有ったりするんです!
社会人が留学に出ると不安になる理由
まず、留学に出ることで、1位の『仕事のプレッシャー』と4位の『職場での人間関係』については留学に向けて退職をした時には解決してしまって、気持ちは段々と「留学に来たんだから頑張ろう!」と高ぶっていきます。
次に、5位の『恋愛に関する悩み』についても、留学先でこれまでに経験したことの無い新たな出会いによって、多くの方々が解決してしまいます。
しかし、問題は残った不安要因になります。
人間、本当に不思議なことなのですが、これまで自分を悩ませてきたはずの悩みが無くなると、なぜか新たな悩みが生まれるという状況が発生します。
- 不安がなくなると新しい不安が出てくる
社会人だからこそ生まれる不安
特に、社会人留学の場合、2位の『将来への不安』と3位の『お金に関する悩み』については、退職した時に初めて「社会人・会社員としてのステータスが自分を守ってくれていたこともあるんだ!」と気づかれる方も少なく、社会的なステータスを失うことで、将来とお金に関する不安が恐ろしいほどのペースで大きくなっていきます。
その結果大きくなった悩みは、いつの間にか社会人としての悩みでよくある「会社に行きたくないなぁ」という思いや「あの上司に会うの嫌だなぁ」と言った悩みを持っていたころを大幅に上回るようになり、不安やストレスがいつの間にか恐怖へと変わっていくようになります。
これから留学しようとしている社会人の方々は「なんで知っているの?」と思われるかと思いますが、「ズバリ!その通りです!」となってしまった方は、このような症状について『不安障害・パニック障害・恐怖症』などという病名を付けて呼ばれてしまうこともあるので注意が必要になります。
- 留学が引き金となり不安障害・パニック障害・恐怖症になる人もいる
ストレスの種類 | 割合 | |
---|---|---|
1位 | 仕事のプレッシャー | 51.4 |
2位 | 将来への不安 | 49.1 |
3位 | お金に関する悩み | 45.7 |
4位 | 職場での人間関係 | 41.4 |
5位 | 恋愛に関する悩み | 23.5 |
※ 社会人のストレスは全てが人との関係に集約してます。
(Rakuten Kobo Inc.調べ:2017年度調べ)
仕事のプレッシャーからようやく解放されたと思ったのに、今度は別のストレスや悩みが出てきてしまうんですね・・。
『将来への不安』や『お金に関する悩み』は安定した仕事を辞めてしまうことにより一気に大きくなるので、人間の不完全さを感じてしまいますよね・・。
社会に出たから留学が将来への不安になる!?
次に、社会人が仕事を辞めて悩みから解放されたのに、今度は『将来への不安』や『お金に関する悩み』につながっていってしまう要因について探ってみたいと思いますが、実は、悩みが大きくなるのには3つの理由があります。
社会人留学で不安が大きくなる理由①
まず1つ目の理由は、社会に出た大人だからこそ分かる、留学が自分のキャリアに対してマイナスになる恐怖に関してです。
社会人になってから一生懸命に働いて積み上げたキャリアは、仕事を辞めることでストップしてしまいます。
例えば、数ヵ月から1年くらいの産前産後の休暇や育児休暇でも、「職場の上司が変わっていないか?」「ポジションがなくなってしまうのではないか?」「仕事の勘を取り戻すことができるのか?」「仕事を通して得た職場の情報や業界の知識が古くなってしまっているのでは?」など、「職場に戻るのが怖い・・」と感じる方はとても多いです。
●キャリアブランクが怖い
そんな1年ほどのブランクでも「怖い!」と感じる人がいる中、海外へと長期に渡り旅立つ留学を考えたらどうなると思いますか?
特に、社会人留学は育児休暇や産前産後休暇以上に日本を離れる期間が長かったり、『育児』という社会から理解が得られやすい理由による職場からの離脱では無いため、たとえ「リスキリングのため・・」と言っても、社会的な評価を得ることは難しいです。
そのため、留学による時間的なブランクが自分の将来に対する不安の原因となるのは、必然かも知れません。
- 社会に出たあとの海外留学はアウトローとしての扱いを受けることになる
- 社会人留学では積み上げてきたキャリアが壊れてしまうことが多い
社会人留学で不安が大きくなる理由②
2つ目は、再び学生に戻ることにより収入が無くなってしまうことへの恐怖に関してです。
普通に会社に通って仕事をしていると、毎月のようにお給料は振り込まれて、安定的な収入を得ることができるようになる訳ですが、そうした安定した収入に気が付いたら慣れてしまっている方も少なくありません。
特に、安定した収入に慣れている方の多くは、金銭感覚が学生の頃とは大きく違って社会人レベルになってしまってますので、どうしても留学して学生に戻っても生活レベルを落とせないケースが目立ちます。
●生活水準を落とせない怖さ
生活水準を落とせないと、収入の覧に数字が入ることが完全に無くなり、預金残高はただ減っていくだけになる訳ですから、「その不安や恐怖がどれほど大きいか?」は言うまでもありませんよね?
特に、長期の離職経験がある方であれば、こうした気持ちが出てくるのは何となく想像できますよね?
- 安定した収入が無くなることでの恐怖はとても大きい
- 学生時代の生活レベルへと戻せない社会人も多い
社会人留学で不安が大きくなる理由③
3つ目は、当時、就職活動をしていて内定を貰った自分は、周りにいる『いつまでもアルバイト生活をしている人』や『夢ばかり追いかけて全く成果を出せていない人』に対して、「大丈夫?将来的に困ったりしないのかな?」といった冷めた感情を持って見ていたのに、気づいたら自分がその立場になってしまうという恐怖です。
これまで自分が心配していた立場の人たちと全く同様のステータスになるわけですから、「逆に自分がこれからどのような目線で見られてしまうのか?」なんとなく想像できてしまうため、恐怖しかない訳です。
- 夢を追いかけていた人やフリーターとして働く人たちの社会的なステータスを肌身で感じたことがあるため、不安が大きくなってしまう
確かに・・。
「大学卒業してフリーターやるとか勇気あるな」って思ってました。
「自分が夢追い人の立場になると、周りがどのような目で自分のことを見るのか?」想像できてしまいますよね・・。
留学の不安に打ち勝つ3つの攻略方法とは?
さて、このままでは留学が怖くて夜も眠れなくなってしまわれる方が出てしまいそうなので・・・これからは、「どうしたら留学への不安に打ち勝つことができるのか?」という本題へと入っていきたいと思います。
不安に打ち勝つ攻略方法は全部で3つありますので引き続きお付き合いください。
社会人留学の不安に打ち勝つ攻略方法①
1つ目は単純ですが、留学計画を少なくとも3年ベースでしっかり立てることです。
例えば、良くある留学の目標として「様々な国籍の人と交流をしたい」「生きた英語を習得したい」「海外の生活を体験してみたい!」というものがありますが、これらは中高生が留学目標と掲げている内容と全く同じだったりします。
社会人の留学目標や目的としては、あまりにも漠然としすぎていて、これでは留学が近づくに当たって不安が大きくなってしまって当然です。
●適切な留学目的の設定と計画設計を行う
そこで、『3年後に〇〇という外資系企業の営業で△△を売る職業に就く』という留学目的を設定した場合には、以下のような留学計画を立てます。
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- 1年目 人脈を作る
- 海外で友人や知人を通して英語力アップと人脈の形成を行う
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- 2年目 ノウハウを身に付ける
- 世界で通用する資格を習得するためにカレッジ進学をしながら△△の販売ノウハウを学ぶために企業インターンを経験する
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- 最終年(3年目) キャリアを育成する
- ワークビザ(ワーホリビザ)を利用して現地企業で正規社員として就職し、日本でも即戦力となるキャリア(実績)を持ち帰る
また、年齢や具体的な数字などを織り込んでおくと、計画と現実の差を明確にすることもできますし、留学期間中に計画を軌道修正しながら迷いなくゴールへと進むことができるようになるのでオススメです。
- 社会人の留学は少なくとも3年間の計画を立てる
- 年齢や数字目標を設定しておくと、留学計画の軌道修正もやりやすくなる
社会人留学の不安に打ち勝つ攻略方法②
2つ目は、留学を考える際に『ライフワーク』と『ライスワーク』を分けて考えることが留学の不安攻略法になります。
これは、「今回の留学の目的はライフワークなのか?それともライスワークなのか?」という留学の位置づけを明確にして留学のゴールを設定することを意味します。
●ライフワーク・ライスワークってなに?
まず「ライフワークってなに?」と思っていらっしゃるかたも多いと思うのですが、ライフワークとは『仕事とプライベートに境目がない、自分のやりたいことや興味など、趣味に近い部分の活動のこと』を指します。
一方、ライスワークとは『自分が生きるため、または生活のための活動』つまりは『仕事』のことを指します。
そこで皆様に考えて頂きたいのは「今回の皆様の留学はどちらなのか?」という点についてです。
●ライフワーク・ライスワークのどっち?
もし、今回の留学目的がライスワークを向上させるスキルアップやキャリアアップがターゲットになっている場合、その留学は直接的に将来の生活に関わってきますので、成果や結果が確実に得られるしっかりとした計画でなければいけません。
一方で、留学がライフワークを中心としたものであれば、余暇を通じた趣味に没頭するようなものですので、自由に留学を作ってしまったとしても不安や恐怖が起こることは少ないです。
ただし、社会人留学を考えていらっしゃる方の中には『ライフワークが60%・ライスワークが40%』といった、どっち付かずの方もいらっしゃるのですが、そういったケースでも、留学が将来の収入に直結する可能性があるため、しっかりとした留学計画を立てることが必須になるとお考え下さい。
- ライフワークの留学か?ライスワークの留学か?を明確にしておく
- 中途半端な方は必ずしっかりとした計画を事前に立てておく
社会人留学の不安に打ち勝つ攻略方法③
そして最後の3つ目は、留学からの帰国後、留学経験者として周りから『英語ができて当たり前』と見られることを想定して、「英語にプラスして何ができるのか?」といった、英語力以外の武器を身に着けておくことです。
正直、社会人留学者の多くは、年齢的と限定された留学期間による問題で実務レベル(ビジネスレベル)で英語が使えるようになることはありません。
一方で、最近は、日本への外国人観光客の増加やオンラインやアプリによる英語学習の加速、それに小学生からの英語教育の開始により、中高生の英語力は凄い勢いで伸びており、社会人が英語を目的とした留学に出ることについて強い向かい風が吹き始めています。
●英語だけでは足りない時代に
そこで、帰国後の不安を少しでも小さくできるように、英語力にプラスして留学先の国の現地企業で正社員としての勤務経験を得るなど、英語にプラスしてキャリアを持ち帰ることを強く推奨させて頂きます。
キャリアを持ち帰ることができさえすれば、少なくとも「英語なんて留学せずに日本で勉強すれば良いのでは?」という、耳の痛い外野の声を小さくすることができるようになります。
ただし、ここでの注意点として、一般的に日本企業で得た知識や資格が海外で通用しない・使えないというケースがほとんどなので、転職やキャリア育成を意識する場合は、就業までたどり着くためのルートを事前にしっかりと作っておくことは忘れないようにしてください。
- 社会人留学では英語にプラスしてキャリアや実務経験などを持ち帰ることを考えておく
ありがとうございます!
「しっかりと計画を作って社会人として胸を張って留学に行ってこれるものにしよう!」と、やることが明確になって、ちょっと自信も出てきました!
良かったです!
社会人だからこそ可能となった留学を逆に見せつけてやりましょうね!
社会人が留学すると不安になってしまう3つの重大要因!まとめ
いかがでしたでしょうか?
社会人の留学はどうしてもキャリアや収入にダイレクトに響いてしまうので、悩みや不安はつきものですが、それを乗り越えていくには、やはり高校生や大学生ではできないレベルの留学を行ってくることしかありません。
また、留学のためにまとまった費用がたとえ必要になったとしても、それを簡単に返せるほどのキャリアさえ身に付けられたら、将来のお金の不安も無くなるので、英語プラス『何ができるか』の部分を留学に行くまえに、しっかりとさせておくことも忘れないようにしてください。
そして、社会人の留学生に一番気を付けて頂きたいポイントは、「留学の計画は留学前に考える!曖昧な留学は絶対にしないこと!」です。
社会人の留学生は「事前に決めた将来の設計図をなぞるようにして留学生活を進めていく!」くらいがちょうど良いとお考えください。
最後になりますが、自身が視覚と聴覚の障害を持ちながらも、教育や福祉に大きく貢献した私の大好きなヘレンケラーさんという方がいらっしゃいますが、彼女は次のような言葉を残しています。
『人生はどちらかです。
勇気をもって挑むか、棒にふるか。』
ココア留学一同は、ここにいらっしゃる全ての社会人の皆様のように『勇気』を持っていらっしゃる方々を、心から尊敬いたしております。