社会人留学

社会人留学やワーホリの90%以上が苦しむ理由とは?

社会人留学やワーホリの90%以上が苦しむ理由とは?のイメージ

「社会人でも留学に出られますか?」、実は、こうした相談をお受けすることは沢山あります。

ここではそんな社会人留学の可否と、本当はとても難しい社会人留学の実態について詳しく案内させて頂きたいと思います。

社会人留学は誰にでもできる?

海外に夢を見ている社会人のイメージ

「社会人でも留学に出られますか?」

こうした社会人の皆様からのご質問に対して、「社会人でも留学のクオリティさえ求めなければ留学に出る事は本当に簡単ですよ!」という回答をしています。

正直、かなり冷たい一言ですよね・・。

社会人留学で『質』を求めないということは?

しかし、残念なことに社会人が留学のクオリティを求めないと言うことは、小中高生がメインとなる語学留学をするということに直結してしまいます。

そこでこちらにいらっしゃる皆様には、社会人の留学での注意点と、社会人が留学やワーキングホリデーで渡航された『その後』について知って頂けたら嬉しいです。

是非、22歳~35歳くらいまでの社会人経験者で、留学やワーキングホリデーを考えていらっしゃる方々に読んで頂けたら嬉しいです。

  • 留学に質を求めなければ留学は簡単!
  • 社会人の留学は質が求められるから難しくなる!
留学生
留学生

何となくですが、「英語を勉強さえすればこの後の人生は楽しくなるかな?」って思ってました・・。

COCOA
COCOA

同じように考えていらっしゃる方、実は、本当に沢山いらっしゃるので細かく紹介させて頂きますね!

社会人の留学目的とは?
社会人の留学目的がこの3つならリアルにヤバいです!

皆様の留学目的はいったい何でしょう?この3つに含まれているようならば、今のうちに変更しておいた方が良いかも知れません!

社会人の留学目的がこの3つならリアルにヤバいです!

社会人が日本食レストランでアルバイト?

海外のジャパレスで働くイメージ

さて、はじめに「社会人留学と言えば?」と言えてしまうほどに良くご相談がある、ワーキングホリデービザを使っての社会人の留学についてです。

ワーキングホリデーは規約により、日本人は30歳までしか利用することができません。

そのため、25歳以上になってギリギリ駆け込みで相談される方もたくさんいらっしゃるのですが、実は、このワーキングホリデービザを利用することによって著しく社会人留学の質が落ちているという現実があることはあまり知られておりません。

それは、ワーキングホリデーが『仕事もできる』『旅行もできる』『遊びもできる』『ボーっと過ごすこともできる』と言う、「余りにも自由が利くビザである」と言う特徴が大きな問題となっているためです。

社会人のよくあるワーホリ例とは?

例えば、良くあるワーホリの例として、「社会人経験2~3年の頃に退社し、夢にまで見た海外へと留学したまでは良いが、現地ローカル企業(留学先の企業)での仕事が見つからずにジャパニーズレストランなどのアルバイトになってしまった・・」というケースがあります。

これの何が問題なのでしょう?

ワーホリの根深い問題として、日本では絶対にレストランでの勤務はしないであろう人々が、何故か海外では居酒屋や日本食レストランでの勤務をするという状況に陥っている点にあります。

●搾取される労働力!?

海外の日本食レストランの多くは、国によっては物価の影響やチップの有無によって日本で働くよりも高時給となっていることもありますが、その国が定めている法律で最も安い給料、つまり最低賃金に設定されています。

そのため、日本に海外からやってきている技能実習生もそうですが、「奴隷契約だ!」という政府やメディアに指摘されるケースも少なくありません。

ただ、渡航前から海外で調理師やウェイターとして働くことを目標にして留学を設計していたのであれば『キャリアアップのための修行期間』と設定することもできるわけですが、ほとんどの場合において『海外で仕事が選べないから日本食レストランでアルバイト』となってしまっています。

特に、社会人の場合、20代で積み上げたキャリアによって、30代~40代の給料が大幅に変わってくることになるため、「海外だから・・」といって将来に繋がらない仕事に就くことだけは避けて頂ければと思います。

  • 社会人が「海外だから」と言って日本ではやらない仕事に就くのは注意!

海外での就職難易度は?

次に、海外での就職に関しての難易度に関してですが、例えば、オーストラリアの人材コンサルタントに対して「有名大学卒27歳、TOEIC満点で日本の大手IT企業勤務歴5年(離職歴無し)の男性がいるんですが就職先はありますでしょうか?」と質問をすると、真っ先に「オーストラリアの永住権資格はお持ちですか?」と聞かれてしまいます。

そしてその後、「永住権資格が無ければお仕事のご紹介はかなり厳しいので・・今回のお話は無かったことに・・」と連絡が入ります。

正直、日本では引く手あまたとなることは間違いないキャリアを持った男性ですが、海外就職を目指した時に一気に状況が変わってしまうことをお感じになられた方も少なくないのではないでしょうか?

しかし、これが海外就職における現実です。

●ワーホリの社会的評価はかなり低い?

そもそも現地の企業の採用担当は、ワーキングホリデーの人たちのことを「清掃員やレストランで働いている人じゃないの?」や「1年だけアルバイトして帰っちゃう人でしょ?」という感覚を持っているので、「正直、面接をセットすることさえ難しい・・」です。

そこで、「永住権を持っていれば何となるのか?」というと、たとえ「年齢・キャリア・人柄など何をとってもかなり優秀な人材だ・・」という人材であったとしても、世界人口80億人のうち約30億人を占めている、超エリート層となっている大学院や博士号は当たり前の学歴大国の中国人やインド人には全く歯が立たない状況です。

現状、日本人エリートたちが海外の就職活動で競い合っているのは、東南アジアや南米など、一般的に『発展途上国』といわれる国からやって来た人たちとなっていて、多くの方が希望するオフィスジョブなどいわゆるホワイトカラーの職を手にしている人は、ほんの一握りとなってしまっています。

  • ワーキングホリデーでのキャリア育成は難しい
  • 中国人やインド人はエリート過ぎて同じ舞台で勝負が出来ていないのが現実!
留学生
留学生

確かに中国の高校3年生とかは1日16時間とか勉強しているって聞きました・・。

COCOA
COCOA

日本の大学生は講義以外の学習時間ってアルバイトをして過ごす人って多いですよね?
海外大学の場合には、そもそも『時間があれば図書館にこもりっぱなしになってしまうほどの勉強量』となっている学生も珍しくありません。

社会人留学を考える皆様へ
留学・ワーホリしたい社会人へ留学のプロからメッセージ!

ココア留学では留学やワーホリで海外を目指される皆様のためにメッセージをお作りいたしております。良かったらはじめに、こちらからご覧になって頂けたら嬉しいです!!

留学・ワーホリしたい社会人へ留学のプロからメッセージ!

社会人留学を終えた再就職がヤバイ!!

留学のその後の将来に驚くイメージ

続いては、「夢の留学から帰国した社会人の皆様が、いったいどのような状況になっているケースがあるのか?」留学に出た『その後』のリアルな状況についてお話させて頂きたいと思います。

帰国後のリアルな事情とは?

そもそも留学に出られる社会人の大部分は「英語に自信が無い・・」という方々になっているのですが、そうした方々の場合、1年間という限られた留学期間では、帰国後に、英語を武器とした仕事に就くことは難しいという状況になっています。

また、社会人留学経験差の多くは、帰国後に『外資系企業などでの英語を使った仕事や国際関係のある企業での就職』を考えているのですが、こちらは求人サイトなどでの募集要項を見て頂ければ直ぐに分かると思うのですが、皆様が想像している以上に採用枠が狭いです。

●帰国後の就職枠が狭い?

経済産業省の発表によると、日本の外資系企業で働いている人は50万人ほどとなっているのですが、これは日本の全就業者数の約0.76%(132人に1人)という非常に狭き門になっています。
経済産業省令和2年(2020年)調査結果

また、国際関連の企業が求める人材は、英語が当然のように使えるバイリンガル人材で、採用には、英語にプラスしてITやエンジニアスキルなど特別なスキルが求められていることがほとんどです。

そのため、日本で、英語を主な武器として考えて就職先を探すのであれば、『英語講師』になるか、AIの発達により先細りが予想されていますが、『通訳・翻訳分野』へと入っていくことがメインシナリオになるとお考え頂ければと思います。

そこで「自分が目指す将来(ライフプラン)と、これから取り組もうとしている留学においてどれだけの乖離(ギャップ)があるか?」という点について、留学前にしっかり埋めておくことも覚えておいて頂けたらと思います。

  • 外資系や中途採用において企業は人材の育成について考えていない、現時点で『できること』のみが重要
  • 企業の多くは職業や職務内容を見ている(経験した国は参考材料としていない)

日本の人材不足は業種による?

次に、コロナ後の日本では「労働者不足だ!」とニュースメディアなどでも騒がれていますが、毎年、何万人もの人が留学やワーホリに出ているような状況となっている中、日本で国際関連の仕事の募集は、多くても1~2万人といった状況です。

そのため、留学エージェントの採用募集にも、世界中のカレッジや大学・大学院卒業者から、毎年、多数の応募が寄せられており、ココア留学の場合には採用倍率が約300倍となっているケースも珍しくありません。

希望する職業内容によっては、求職者(仕事を探している人)が殺到していることも、心の片隅において頂ければと思います。

  • 事務系の正社員としての再就職も帰国後はかなり厳しい
  • 介護職・保育士・建設作業員などは慢性的な人材不足により正社員でも就職可能
留学生
留学生

確かに気づいたら留学やワーホリで海外に行くことが目的になっていて、その先のことは全く考えていませんでした・・。

COCOA
COCOA

将来、外資系企業勤務や海外永住権の取得を意識したり、ノマドや在宅ワーカーになることや海外勤務に起業などを目指すなら、目標達成に向けての留学計画がとても重要になってくると覚えておいてください!

セカンドキャリアも意識する!
絶対に知りたい『転職キャリア留学』とは?

社会人の皆様の中には転職を意識されるかたも少なくありません!どんな職業があるのか?良かったらこちらから理想の職業をピックアップしてみてください!

絶対に知りたい『転職キャリア留学』とは?

社会人留学はどのようにすればいいのか?

パソコンで仕事を探しているイメージ

それでは最後に「社会人留学はどのように作れば良いのか?」という点についてご案内させていただきます。

社会人が留学を検討される場合、「そもそも自分には何ができて何ができないか?」また「これまで何をやってきてこれから何をするのか?」について、渡航前にしっかりと設定しておく必要があります。

社会人は自分探しをしている時間がない?

社会人の場合、高校生や大学生の留学のように「留学先に行ってから考えよう!」や「自分が何をしたいかを見つけたい!(異文化交流や自分探しの留学)」というものは、帰国後に大きな壁に当たってしまう傾向があります。

学生ではなく社会を経験してから出る留学ですので、「社会人として経験したことを伸ばす」もしくは「キャリアチェンジをすると言うのであれば、確実に何かしら英語力にプラスしたスキルを身に付け、持ち帰ってくる必要がある」と言うことを強く意識して、事前にしっかりとプランニング・計画しておく必要があるとお考え下さい。

  • 社会人留学は事前のプランニングと計画が命!

難易度が高いカウンセリング!

しかしながら、こうした社会人のキャリア育成をする留学の構築は『学校選び等々のレベル』では無く、『かなり高いレベルでの留学計画が必要』になるため、留学をアドバイスする人間は少なくとも3~4年先の世界経済や政治情勢までを見通して、さらに日々の最新の教育情報に毎日勉強するなどハイレベルなカウンセリングスキルが必須となります。

そのため、残念ですがこうしたキャリア構築を行うことができる留学会社は国内には非常に少なく、人材派遣会社やキャリアコンサルタントと言った方々が、こうしたキャリア構築の代理をしているのが現状となってしまっています。

●キャリアコンサルタントの仕事とは?

ただ、残念なことにキャリアコンサルタントの仕事は、日本国内の仕事を斡旋をすることで利益になっているため、社会人留学希望者に対して厳しい批判を行っていることも珍しくありません。

ただし、人材関係で働いている人は、留学に関しての深い知識が無いため『一般的な留学』や『一般的なワーホリ』を例にして指摘しているため、留学を一般レベルでは無いレベルにまで留学内容を引き上げてしまえば、社会人留学でも成功ルートは多数あることだけは覚えておいてください。

  • キャリアコンサルタントは日本の企業に就職させることで給料が出ていることを覚えておく
  • 社会人留学をされる方は『一般的な留学』を上回ることを視野にいれておく!
留学生
留学生

あとは年齢の問題も重要ですよね!

COCOA
COCOA

20代後半の女性が留学に出ると、帰国後は、「どうしても正社員の仕事が見つからない!」という状況に陥りやすいです。
特に、事務系で正社員の仕事に就くのは難易度が跳ね上がるので注意しておいてください!

社会人留学の90%以上が苦しむ理由まとめ

社会人の留学が成功しているイメージ

さて、ここまで色々とお話して参りましたが、社会人留学は学生の留学と違ってかなりレベルが高いものを求められる留学になることに気づいて頂けましたでしょうか?

「自分の好きなおかずだけを先に食べてしまって、残ったものが自分の嫌いなおかずしかない・・・」という風にならないよう、「留学先でも大きな苦労をしておいて、帰国後に良い思いができる!!」、そんな留学を渡航前にしっかりと計画して頂けたらと思います。

特に、社会人が行う1年程度の短期留学では、帰国後に「給与が下がった・・」や「前の職場より待遇が悪くなった・・」と、留学におけるキャリアブランクを後悔される方々をたくさん見て参りました。

外資系企業や国際関連の採用担当者にとって、アルバイトは日本であっても海外であっても評価は同じフリーターで、求めている人材は『英語 + 仕事ができることを証明できる人』です。

そのため、社会人留学をされる方には1人でも多くの皆様に『再就職までを意識した留学』を経験して頂けましたら幸いです。

そして万が一、困ったことなどがありましたら、ココア留学にもご相談頂けましたら幸いです。また、こんな長いお話を最後までご覧頂きまして本当にありがとうございます。