不登校の留学を失敗させない3つの原因と対策を知る!
「いつの日からでしょうか?」お子様が不登校になり悩んでいらっしゃるお父様お母様からのご相談が鳴り止むことがなくなりました。
そうした中で、数多くの家庭内の状況や子供たちの状況、または学習状況など様々なお話を伺う機会が生まれました。
そこでここでは、そうした不登校の皆様の留学に携わる中で知った『不登校の3つの原因』と『留学の効果』についてのお話をさせていただきたいと思います。
不登校の最大の原因は子供の学力?
文部科学省が2018年に発表した『子供の生活実態調査』によると、不登校の最大の原因として子供たちの学力を指摘したデータが出ています。
そのデータによると、高校生・中学生・小学生と低学年になればなるほど、授業についていけないことが原因で不登校を訴える割合が増えていきます。
特に、学校の授業についていけない高校生の16~17歳の約50%以上は、中学生までの義務教育とは違うため「学力の問題で学校を辞めたくなるほど悩んだことがある」と言う回答をしており、学力と不登校や退学には深い関係があることがデータとしてもわかってきています。
貧困と学力の関係は?
そうした中で、文部科学省の委託によるお茶の水大学の発表(全国学力・学習状況調査の保護者調査の分析結果)では、世帯収入と子供の学歴は年収で1,200万円までは関係があるという風な調査結果がまとめられています。
つまり、世帯年収が1,200万円までは年収が高いほど子供たちの学力が高い傾向にあるというデータが出ています。
そこで大きなポイントなる事柄として、「例えば母子家庭や父子家庭などの貧困層の家庭だから・・」と言う理由で子供たちは不登校になることは無いのですが、貧困家庭であることが切っ掛けとなり学力が低くなってしまったため、学校の授業についていけなくなってしまい、結果として不登校になってしまう可能性が高いことが分かりました。
貧困家庭の子供たちが不登校になる流れ
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- Stage.1 貧困家庭による学力の低下
- 家庭環境の問題で子供たちの学力が落ち始める
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- Stage.2 学習についていけない
- 学力の低下により学校の授業についていけなくなる
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- Stage.3 不登校になる
- 学校に通うのが嫌になり不登校になる
【学力】学校に行きたくないと思ったことがある?
※ グラフをクリックすると詳細も見れます
グラフの操作方法
上のグラフで授業が分からない(ピンク)をクリックしてみてください。そうすると『授業が分からない子』と『授業が分かる子』でどれだけ学校に行きたくないと思っている子に差があるのか知ることができます。
シングルマザー👩やシングルファーザー👨のご家庭では、お子様の学力について心配されていらっしゃる方もいらっしゃいますが、統計によると『家庭内で3時間以上の学習をする子供の学力は高くなる傾向』がありますので少し覚えておいて頂けたらと思います🙇
学校に行きたくないと思ったことがある? | |||
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ある | ない | ||
小学5年生 | 授業が分かる | 37.1% | 60.4% |
授業が分からない | 66.4% | 30.9% | |
中学2年生 | 授業が分かる | 35.1% | 62.3% |
授業が分からない | 58.4% | 39.5% | |
16~17歳 | 授業が分かる | 28.5% | 71.5% |
授業が分からない | 51.7% | 48.3% |
※ 成長と共に不登校と学歴の関係は小さくなる。
(子ども・若者貧困研究センター:2018年度調べ)
不登校の原因は友達がいないこと?
次に、小学5年生・中学2年生に回答によると、不登校に大きな影響与えていたものとして「学校に仲の良い友達がいない」と言うものが挙げられています。
特に、不登校の小学生5年生の約50%は「仲の良い友達がいない」と回答しており、中学2年生になるとさらに状況が悪化して、不登校の中学生の約70%が「友達がいない」と回答していました。
つまり不登校の原因をなくすためには学校に友達を作る事が重要なポイントになり、友達を作ることができる環境整備は当然のことですが、子供たちの心に対して小さな変化を与えてあげることも不登校からの脱却のきっかけになることが分かります。
【友達】学校に行きたくないと思ったことがある?
※ グラフをクリックすると詳細が絞り込めます
グラフの操作方法
上のグラフで友達がいない(ピンク)をクリックしてみてください。そうすると『友達がいない子』と『友達がいる子』でどれだけ学校に行きたくないと思っている子に差があるのか知ることができます。
グラフを見て頂けると分かるように『仲良しの友達👦👧』が不登校から脱却のための最重要ポイントになります。
例えば、学校の授業についていけない子も友達がいることで、不登校にならないケースも多数報告されています🙇
学校に行きたくないと思ったことがある? | |||
---|---|---|---|
ある | ない | ||
小学5年生 | 友達がいる | 40.6% | 56.9% |
友達がいない | 55.9% | 35.8% | |
中学2年生 | 友達がいる | 40.3% | 57.2% |
友達がいない | 74.3% | 21.0% |
※ 学力とは反対に年齢と共に友達の重要性が上がります。
(子ども・若者貧困研究センター:2018年度調べ)
不登校といじめの関係は深い
不登校といじめの関係はかなり深いものになっており、小学生のいじめを経験した子のうち約90%が「学校に行きたくないと感じたことがある」と回答しています。
また、中学生になるといじめの経験率と不登校の関係は少し改善されるものの、それでも「学校に行きたくないと感じたことがある」と言う不登校の予備軍を含む中学生の約75%が、いじめを経験していると言うデータが出ています。
つまりは、『いじめが発生することで不登校になる』という流れはかなり高い確率で発生するため、不登校の脱却のためには、間違いなく『いじめられる環境の改善』が必要になるお考えください。
しかし、残念ながら海外にも『いじめ』は存在しており、留学が不登校の完全なる解決にならない理由の1つとして、この『いじめ』が挙げられます。
しかしながら、欧米のいじめと日本のいじめでは「集中的ないじめのターゲットを作るかどうか?」に大きな違いがあり、欧米ではいじめのターゲットが日替わりのように変わっていく中、日本では小学生から始まり中学高校まで継続するという、特定のターゲットを集中的にいじめの対象としやすいと言う特徴があります。
そのため1度ターゲットにされてしまった子が、不登校から脱出するためには何かしらの環境の変化が必要であるということを心に留めおいて頂ければと思います。
留学と不登校の関係
また、留学といった著しい環境の変化は、小学生・中学生には非常に大きなを影響与えるため、『子供たちが(ご家族ではありません)』もし留学を望むのであれば2~3週間ほどの短期留学で一気に全て解決してしまうことも珍しくありません。
しかしながら、留学は必ず『お子様・ご家族・留学カウンセラー・学校』が高いレベルで連携を行いながらサポートを行わなければいけないため、ご家族の方々からも惜しみないご協力よろしくお願い致します。
完璧なサポート関係と、『子供のために掛ける惜しみない時間』こそが不登校の殻を破る最大のカギになります。
【いじめ】学校に行きたくないと思ったことがある?
※ グラフをクリックすると詳細が絞り込めます
グラフの操作方法
上のグラフでいじめ経験がある(ピンク)をクリックしてみてください。そうすると『いじめ経験がある子』と『いじめ経験がない子』でどれだけ学校に行きたくないと思っている子に差があるのか知ることができます。
お子様のいじめ問題の多くは海外という環境にまで出てしまうと一気に解決してしまうことも珍しくありません。
悩みを抱えていらっしゃるご家族の方は、いち早く専門の機関へとご相談されることをおすすめさせて頂きます。
学校に行きたくないと思ったことがある? | |||
---|---|---|---|
ある | ない | ||
小学5年生 | いじめ経験あり | 89.3% | 10.5% |
いじめ経験なし | 39.9% | 57.8% | |
中学2年生 | いじめ経験あり | 74.6% | 24.2% |
いじめ経験なし | 36.8% | 61.5% |
※ いじめに遭うと小学生は高い確率で学校に通わなくなります。
(子ども・若者貧困研究センター:2018年度調べ)
不登校から脱出する留学のスケジュール
不登校の子たちが留学に踏み出すためには、どうしても波が発生してしまいます。
と言うのは、新しい何かに踏み出そうとする勇気と言うのは持続するものではなく、常に減少していくため、周りが供給し続けなくてはいけないものだからです。
そのため不登校の子たちが留学に出る際には、留学カウンセラーと子供たちの頻繁なコンタクトと状況の確認が必要になり、その一方で、留学カウンセラー個人ではなく何人もの大人が関わり1人の状況を追い続けているサポートシステムが必要になります。
特に、留学期間中にはご家族にもそれ相応の覚悟とサポート時間を割いていただくことが必要になりますので、心の準備だけはよろしくお願いいたします。
不登校のための理想の留学スケジュール
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- Step.1 お子様と話し合う【留学8~10ヵ月前】
- 先に親だけで情報収集などに動こうとするケースがありますが、スタートは必ず『ご家族とお子様と話し合うこと』から始めてください
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- Step.2 留学に出る気持ちを本人が固める【留学8~10ヵ月前】
- 話を聞く前に必ずお子様のモチベーションが高くなっているか確認します
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- Step.3 留学相談をスタートさせる【留学8~10ヵ月前】
- お子様からの「留学に出たい!」と言う言葉を聞いた時、初めてプロが動き始めます
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- Step.4 留学計画を立てる【留学4~6ヵ月前】
- 『語学の計画』や『将来のライフプランの設計』を行います
(※ 一般的な留学よりも準備期間を短くして不安になる弱い心を断ち切るように動きます)
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- Step.5 英語力を測定して留学期間と時期を決める【留学3~5ヵ月前】
- 学校のオンラインテスト(民間の英語試験)などを受講して英語力を診断します
(※ 特に長期留学の場合にはこの過程が必須条件になります)
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- Step.6 学校の申し込みを行う【留学3~5ヵ月前】
- 学校に願書・入学申し込みを行い入学証明を受ける
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- Step.7 ビザ手配をスタートさせる【留学3~5ヵ月前】
- カウンセリングのプランに合わせて必要なビザを手配し完了させる
(※ ビザ取得には保護者からの協力が必須になります)
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- Step.8 定期的な留学連絡を受ける【留学1~3ヵ月前】
- 留学会社と学校からの定期的な連絡を受けながら留学者本人に準備をしてもらいます
(※ 本人が動くことで気持ちが入りますし、やはり留学時の成果も変わってきます)
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- Step.9 荷物をパッキングして出発!
- 荷物の最終チェックをして留学に出発します!
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不登校の留学を失敗させない3つの原因と対策を知る!まとめ
今回は不登校の留学についてのお話をさせていただきましたが、不登校に陥る原因として『家庭内のトラブルがあるケース』は正直かなり高いと言うのが本音です。
そのため、ご家族との我々留学会社とのコミュニケーションは非常に重要で、ご留学の際にはできるだけ協力していただける体制をとっていただく必要があります。
特に、留学準備を一気に進めるタイミングでは、お仕事がお忙しい時もあるかと思いますが、是非、子供たちのためにお休みを取って頂くなどご協力していただければと思います。
また、帰国後には「興奮した様子で留学について何時間も話し続ける自信に満ち溢れたお子様の姿を見ることになる」かと思いますが、時差ぼけの影響もあってなかなか眠れない子も多いので、もし良ければ深夜になっても話し続けるお子様にお付き合いしていただければと思います。
そして、不登校の留学はなかなか難しいものになりますが、もしどこにも頼ることができないような場合には、最後にココア留学へとご相談いただければと思います。