小学生の短期留学はホームステイだけじゃダメ!
『海外留学』というと、かつては高校生や大学生が主流でしたが、ここ最近は「小学生の留学の相談」が徐々に増えてきています。
そこでここでは「なぜ小学生の海外留学が注目されているのか?」に始まり、小学生のうちに留学しておくべき理由、そして理想的な小学生の海外留学について紹介をします。
小学生のお子さんを持つお母様やお父様で「小学生のうちに留学させたい!」と思っている人はもちろん、「いつかは留学をさせたいと思っている!」という人にも、是非、参考にして頂けたら嬉しいです。
特に「留学と言ったって小学生なのだからホームステイぐらいじゃない?」と考えていらっしゃる保護者の皆さまには、少しレベルの高い子供留学のお話になりますのでビックリされるかと思います!!
小学生の海外留学が注目されてきている?
小学生の海外留学についてお母様お父様からのお問い合わせが年々増加していますが、これはなぜなのでしょうか?
その理由は、主に『英語教育の必修化』『親の意識の変化』『効率的な英語学習の浸透』の3点によるものです。具体的には一体どういうことなのか、理由をまとめてみました!
1.英語教育の必修化
1つ目の理由は、2020年から始まる英語教育の必修化によって、親が子どもの英語教育に敏感になっているということです。「英語教育の必修化って何?」という人に向けて簡単に説明しますと、小学校では現在「外国語教育」という名目で英語を使った活動はしているのですが、それが2020年からは国語や算数と同様に「教科化」するということです。
具体的には、これまで小学5・6年生を対象にしていた外国語教育は小学3・4年生が行うように対象学年が引き下げられ、小学5・6年生は中学1年生レベルの英語教育を受けることになります。
教科化されることで、成績もしっかりつくようになり、また、中学生になると英語の授業は全て英語で行うように準備が進められているので、リスニング力やスピーキング力次第で子どもの成績、つまりは高校や大学の入試、将来の就職活動・・というふうに長いスパンで影響を及ぼすようになってきております。
このように、英語学習の必修化により「子どもが英語で苦労したら、進学や将来に響いてしまう・・!」と不安になったお父さんお母さんが、「先手を打とう!」と言わんばかりに小学生留学へと駆け込んでいらっしゃるのです。
2.親の意識の変化
2つ目の理由は、「親の意識の変化」です。
これまでは親が外交官であったり、海外大学を卒業した人であったりと、教育意識の高いご家族の子供だけが留学にいく傾向がありました。
しかし小学校の英語教育が必修化に向かうことで、中学受験の入試科目に英語が現れるなどの影響が出るようになり、学校外での英語教育として「小学生のうちに留学に出る子供」が増えてきたのです。
そのため「小学生の留学」という選択肢を目の当たりにする家庭が増え、「うちの子もさせたほうがよいのかな・・?」と検討をし始めていらっしゃるのです。
3.効率的な英語学習の浸透
3つ目の理由は、「効率的な英語学習の浸透」です。
小学生のうちから野球やサッカー、ピアノにダンスやお習字など、たくさんの習い事をしながら毎日楽しく忙しく過ごしている小学生もよくお見かけします。
そういったご家庭ではお子さんの英語学習に興味はあっても「習い事が増えるのはちょっと・・」とお考えになるのではないでしょうか?
しかし、それ以上に毎日を忙しく過ごしている芸能人の子役なども、仕事が忙しい中でも「短期留学」という形で英語を勉強する時間をしっかりと設けることで、効率的に英語を覚えてきていたりします。
そういった「効率的な英語学習」としての小学生の海外での学習が、世の中で徐々に浸透してきているのです。
忙しい子供たちにとって夏休みを如何に有意義に凄すか?大きなポイントになってきます。以下の体験型キッズ留学は一味違う留学になっておりますので合わせてご覧ください!
小学生の留学を扱う会社はかなり少ない!
「周りの家庭も子どもを小学生のうちから留学させているなら、我が家もさせてみたい!」とお考えになった人もいらっしゃるかと思います。
ではどうやって小学生での海外留学を実現すればよいのでしょうか。
「海外留学を取り扱っている会社だったら、どこでもOKかしら?」
実は「小学生の留学」は高校生・大学生の留学とは異なっており、小学生の留学を扱っている留学会社は未だに少ないのが現状です。
なぜ小学生の留学相談が増えてきているにもかかわらず、子供たちの留学を扱っている留学会社は少ないのでしょうか?
その理由は『小学生という年齢』『保護者とのやりとり』『留学プランの難しさ』の3点を挙げることができたりします。
1.小学生という年齢
1つ目の理由は、文字通り「小学生の留学だから」です。
「えっ、小学生は留学ができないの?」と思われたかもしれませんが、留学に行けないということではなく、年齢が低いために海外留学のハードルが高くなりやすいということです。
大人が海外に行くのとは違い、自分で判断して動くということが年齢的にまだ難しいため、日本出国の時点から、留学先の国でどこに行くにしても送迎をつける必要があります。
ホームステイをするにしても、海外では「子供を一人きりでお留守番させてはいけない」などの法律があるなど子供のケアが厳しくなっていますので、小学生ですと条件が難しくなりやすく、受け入れてくれるホストファミリーの数が限られてきたりします。
またお子さんにアレルギーや持病がある場合には、どうしても現地で大人が注意して見ている必要があるなどサポートに大きな労力が掛かりやすいです。
2.保護者とのやりとり
2つ目の理由は、大変申し上げにくいのですが・・実は「一定数いるモンスターペアレント」だったりします。。
当然ながら、小学生のお子さんを持つお母様お父様にとっては、子供だけで海外留学に行かせることは大変心配ですし、そのサポートを留学会社に任せることにも緊張されると思います。
そこで留学会社に対してかなり強いご要求をされる、いわゆる「モンスターペアレント」と呼ばれるお母様お父様が一定数いらっしゃいますと、留学会社のカウンセラーに大きな負担がかかるようになります。
せっかくご相談頂いたとはいえ、あれこれと難易度の高すぎるご要望が出てきますと、その全てに応えられるわけもなく、また留学会社側も人間ですので、保護者を信用できなくなってしまうと留学そのもののハードルを更に上げてしまうことになります。
その結果、留学カウンセラーの熱意が損なわれてしまい、「これほど負担がかかるのであれば小学生のための留学は提供するのはやめておこう」という判断になってしまうのです。
3.留学プランの難しさ
3つ目の理由は、小学生の留学として実現できることが限られてくる点です。
小学生の場合は基本的に春休み・夏休みなどを利用した「短期留学」になりますよね?
そのため小学生の留学を、普通に1か月程度の短期留学でお作りすると、ご年齢の面でも英語スキルの面でも留学のメインがホームステイになりがちです。
「ホームステイ以外にも様々なことを経験してほしい!もっと英語学習を進めさせたい!」という留学になりますと、「渡航するお子さん本人がどこまでできるのか?」「現地でどこまでサポートできるのか?」という部分まで考慮することになります。
「小学生の留学って実はプラン作りがちょっと難しい!」ということが、なんとなくお分かりになっていただけましたでしょうか?
家庭内で遊ぶ子供たちが増えている
余談になりますが、インターネットやスマートフォンの普及により、家庭内で遊ぶ子供たちの増えたことで『コミュニケーション能力の低下』について問題視する教育専門家たちが増えてきています。
特に、今後は『コミュニケーション』と『引きこもり』や『不登校』との関係性や、ゲームやSNSが子供たちに与える影響なども調査が進むので、外に出る機会を強制的に与えられる留学が再度、見直される可能性があります。
※ グラフをクリックすると詳細を表示できます。
場所 | 割合 | |
---|---|---|
1位 | 自宅 | 92.1 |
2位 | 公園 | 49.3 |
3位 | 友達の家 | 48.0 |
4位 | ショッピングモール | 21.6 |
5位 | 学校の屋外(運動場など) | 21.3 |
6位 | 映画館 | 12.2 |
7位 | 空き地 | 6.2 |
8位 | 学童保育所 | 6.1 |
9位 | 寺社 | 2.0 |
10位 | 裏山 | 1.3 |
※ 小学生の子供が屋外で遊ぶ機会が大幅に減っている。
(株式会社バンダイ:2018年度調べ)
小学生が海外留学する意味はありますか?
ここまでお読みになって、「でも小学生から海外留学に行く意味ってあるの?」「小学生留学を提供する会社が少ないのは、そもそも留学の必要性がないからじゃない?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね?
しかし、これまでココア留学では小学生の留学を提供してきていますので、その経験を元にお伝えさせていただきますと、小学生が留学に出る意義は正直「かなりある!!!」です。
「ではどんなメリットがあるの?」という方に向けて、小学生が留学に出るメリットをお伝えさせていただきますが、小学生が海外留学をする意味は年齢差があるので、学年別にご紹介していきますね。
小学1~2年生
この学年にとっては、ただ海外に出るというだけでも強烈な出来事になりますので、一生を通して忘れない経験になります。
まだ日本語での言語能力を育成する時期ではありますが、同時に英語への抵抗感も低いという特徴があり、上の学年の子供たちと比べますと気負わずに留学に出ることができます。
そのため、海外のお友達とも積極的に一緒に遊び、「英語」というものを身体で感じることができる貴重な時期になります。
小学3~4年生
この学年は、「英語」というものについてもう少し意識ができ始める時期です。
小学3~4年生で海外留学に出てみますと、日本語の応用力がついてきて言葉自体に興味を持つようになっているので、その延長で英語に対する興味を持ってもらえるタイミングです。
また自分と違う言葉で話している人たちと一緒に遊ぶだけで、自分とは違うバックグラウンドを持つ人がいると感覚的に学ぶことができる時期でもあります。
保護者の方が「いま留学に行かせるかどうか」「うちの子にはまだ早いかも?」と一番悩みやすいタイミングでもありますが、この時期に海外に行って英語に興味を持った子供の中には、小学校のうちに英検2級以上を取得する子もいたりします。
小学5~6年生
この学年は、すでに小学校で英語学習が始まっていることもあり、お子さん本人が「英語を教育の一環として感じられる」特徴があります。
日本語運用能力の基礎はほぼできあがっており、母国語で自分の気持ちや考えをしっかり伝えることができる時期ゆえに、英語だとうまく伝えられない...というむずがゆい思いをする年齢でもあります。
しかし逆を言えば、自分が英語力を伸ばすことで伝えられることの幅が変わってくると気づいてくれる時期でもあり、また、論理的思考が発達する時期でもあるため語学の習得が早く、留学効果が得やすい傾向にあります。
何よりも、海外留学を通して「朝は自分で起きる」などの自立心の面でも成長が見られ、海外のお友達と触れ合うことで「将来はもっと海外に行きたい!」と思い始める子供も多いため、帰国後にお母様お父様から「なんだか変わったね!」と言われることが最も多い年齢とも言えます。
小学生の留学に求めるのはホームステイじゃない!
では小学生の留学にはどんな方法があるのでしょうか?
「やっぱりホームステイでしょ」とイメージされるお母様お父様が多いかと思いますし、一般的に「ホームステイして帰ってきたらOK」とする留学会社が多いのも事実です。
しかしココア留学が提案したいのは、より留学効果を得られるようにしたいのであれば「ホームステイにプラスして日本で学んだことを活かす留学をする」ことです!
理想の留学
「日本で学んだことって勉強?」と思う方がいるかもしれませんが、勉強というよりもコミュニケーションのネタを事前に用意しておくというのが正しいイメージです。
例えば、自分の家族の写真や趣味や興味あることを海外の人たちに説明する機会を持つこと。
説明することで、英語でプレゼンテーションをする経験を得ることができます。日本ではなかなかできない経験ですので、是非トライしていただきたいです。
それから、現地の子達と話す機会をスポーツや趣味などを通して持つこと。
子どもは自分の興味があることだとコミュニケーションが活性化しやすいので、例えば息子さんがサッカーを習っていたら、サッカーのグラウンドがあるところに行くというプランを入れてみてはいかがでしょうか。
そして、やはり日本で少しでも英語に触れて下積みをして渡航するということです。
確かに子どもは吸収力が高いので英語習得もしやすいですが、短期留学を成功させるためには日本での下積みが不可欠です。夏休みであっても、長くて2か月ほどの留学になりますので、事前準備なく留学された場合には留学というよりも純粋な海外経験といった形になります。
ですので、お子さんの学年にもよりますが、海外留学で得られるメリットを最大限生かすのであれば、渡航する前に英検などを受験してみたり、英単語を耳や目でインプットする、コミュニケーションに必要なフレーズを暗記してから行くことで、より深く留学の成果を得ることができます!
小学生の短期留学はホームステイだけじゃダメ!まとめ
高校生や大学生になってからの留学とは異なり、小学生の留学は子供たちに与える影響は計り知れないです。また、是非知っていただきたい情報としては、「今の小学生の子供たちが受けている教育は親世代の教育よりもかなり進んでいるものである」ということです。
小学生留学が増えているにもかかわらず、取り扱う会社が少ないのは、渡航するのが子供であること、保護者の厳しさや、ホームステイのみになりがちなど様々なハードルがあるためではありますが、これから大人になり社会を背負う子ども達にとって、英語力は必須になってきているため、是非、小学生を持つ保護者の方には実現していただきたいと言うのが本音です。
また、肝心の留学プランについては、ただ留学して帰って来るのは当然の時代なので、留学先で学んだことを活かすといった次のステージが小学生の子供たちには必要になってくると考えられます!
ココア留学は、ホームステイで終わらない海外留学を提供することで、子ども達が大きな収穫を持って帰国し、将来へつながる展望を得られるよう、全力でサポートさせて頂きます。
『子供たちの寝顔を去年の今頃と比べてみてください』これほどまでに成長が早く何でも吸収できる時期は、もう二度とやってきませんので。