留学する国は何処が良い?が留学を失敗にする!!
留学カウンセラーとして働いていると分かるのですが、「留学する国が決まっていない!」という方の多くは、しっかりとした留学カウンセリングを受けたことが無かったり、将来設計が甘かったりするケースが目立ちます。
ここでは『留学する国は何処が良い?が留学を失敗にする!!』とショッキングな題名となっておりますが、留学のプロから見た本音をご紹介させて頂きたいと思います。
留学する国が決まってない人の特徴とは?
ココア留学によく寄せられる質問として、「渡航先が決まっていないんですがご相談させていただけませんか?」と言ったものがかなりの数があります。
こうしたご相談をされる方が、他の留学会社等に相談されていらっしゃらないようであれば分かるのですが、実際は、既に数社ご相談されていらっしゃる方々が多いのが特徴だったりします。
これは一体どういう事でしょう?
複数の会社に対して既に留学先のご相談をされていらっしゃるのに、まだ留学先が決まっていないなんて変ですよね?
そこでここでは「留学する国は何処が良い?が留学を失敗にする!!」と題しまして、希望する留学先が決まっていないことがいかに危険なのか?ということを詳しくご説明させていただきたいと思います。
特に英語圏であればどこでも良いというように考えていらっしゃる留学希望者やワーキングホリデー希望者の皆様に読んでいただけましたら嬉しいです。
留学には必ず目的が無ければいけない!?
「私はオーストラリアかカナダのどちらかの国でワーキングホリデーをしたいです。」
こうしたご相談は、ほぼ毎日のようにココア留学に寄せられています。
「英語を学びながら働きたいんだから、オーストラリアからカナダで迷うのは当然ですよね?」と言うふうに考えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
しかし、次の質問をされると多くの方が意見を変えられます。
「あなたはプロのスノーボーダーになって、オリンピックに出場し、世界を股にかけて活躍したいと考えていたとします。オーストラリアとカナダどちらの国に留学しますか?」
答えは簡単ですよね?
よほどの理由がない限りは、『カナダ』と即答される方々ばかりだと思います。
それでは逆に以下のような質問の時はいかがでしょう?
「あなたはイルカの調教師になり、将来的には海洋生物学の教授になりたいと思っていますが、どこの国に留学しますか?」
皆さま、今度は口を揃えて『100%!オーストラリアです!』とお答えになられるのではないでしょうか?
では次のような質問はいかがでしょう?
「あなたは今年の冬休みに北海道旅行にいきますか?それとも沖縄旅行にいきますか?」
例えば、国内旅行のような2~3日程度の短期間の滞在であったとしても、北海道と沖縄で迷う人はあまりいらっしゃいませんよね?
オーストラリアとカナダは『英語圏』というと同じ括りになりますが、皆様が悩むことが無かった北海道と沖縄と比べても7倍もの距離があるオーストラリアとカナダの2国で迷っているというのはおかしな話ですよね?
つまり、「どの国に留学しようか迷っている!」という方の多くは、「自分が何をしようか迷っている(決まっていない)?」ということを暗示しているケースがほとんどだったりします。
もしいくつかの留学会社に相談に行っても、このように留学する国で迷っているとしたら、カウンセリングの方向性そのものが間違っている可能性がかなり高いので注意していただければと思います。
No | 留学先 | 留学者数 | 前年度増減 | |
---|---|---|---|---|
2017年度 | 2016年度 | 人数差 | ||
1位 | アメリカ合衆国 | 19,527 | 20,214 | -687 |
2位 | オーストラリア | 9,879 | 9,485 | +394 |
3位 | カナダ | 9,440 | 8,908 | +532 |
4位 | 中国 | 7,144 | 5,787 | +1,357 |
5位 | 韓国 | 7,006 | 6,489 | +517 |
6位 | イギリス | 5,865 | 5,840 | +25 |
7位 | 台湾 | 5,187 | 4,238 | +949 |
8位 | タイ | 4,838 | 4,278 | +560 |
9位 | フィリピン | 3,700 | 3,213 | +487 |
10位 | ドイツ | 3,125 | 2,882 | +243 |
※ コロナ前の少し古いデータになりますが参考程度にご覧ください
(日本学生支援機構2017年度調べ)
確かに、やることが決まっていないから留学先が決められないのって分かるような気がします。
例えば、海外の職業相談などに行くと、英語力がネイティブレベルでも、キャリア育成が『大学の専攻→社会人としてのキャリア→身に付けているスキル』が全て一貫していないと「就職は厳しい」と言われてしまいます。
特に日本では大学で学んだ内容と違う業種で働く人が多いので、目的が決まっていない方で海外での活躍を希望される方は注意が必要です。
国別の英語圏留学の特徴
続いて、留学先を迷っていらっしゃる皆さんへ『簡単な国別に英語圏の留学先の特徴』についてご紹介させていただきたいと思います。
是非、参考にされてみてください。
フィリピン
短期の集中英語レッスンを得意としている国。
公用語が英語では無くタガログ語であることと、アジア人というバックグラウンドから、英語を話すために必要になるスピーキングへの度胸やビジネスレベルで英語を利用しようとする際の留学先としては不向き。
ただし、残念ながらかなり少ないですが、2カ国留学の2国目として、就職活動前にTOEICのスコアを集中的に伸ばす際には、非常に大きな力を発揮します。
(※ フィリピンは正確にいうと英語圏ではありません。主な言語はタガログ語になります)
アメリカ
世界の中心とも言えるアメリカは多くの方々にとって憧れでありますが、英語を伸ばすと言うよりもさらに専門分野を伸ばすと言う意味で利用されると他の国では太刀打ちができません。
一方で、留学費用が高く学生ビザを含めてビザの配給がかなり厳しくなっているため、初めてのビザ取得時から専門分野に入れる英語力を身に付けておくと大きな違いが生まれます。
近年、不法労働者の取り締まりが非常に厳しくなっておりますので、将来海外滞在を考える方は一生経歴に残りますので絶対にワークパーミットなしのアルバイト等を避けて下さい。
また永住権の取得に関しては難しいため、基本的にITを代表とする理系分やSTEAMでの大学・大学院留学で卒業後の就労ビザを取ることが必須。ただ学費のみで300万円/年以上は視野にいれる必要。
カナダ
英語初心者向けの国で、留学のハードルが低い国。
イギリスの文化を引き継ぎながらもアメリカの隣国としてアメリカの文化を受ける国でもあります。
国の成り立ちがそもそも移民だけではなく、アメリカや欧州などを代表とする国々、または中国を代表とするアジア圏からのマイノリティーとして逃げてきた方々が住んでいる国でもあります。
そのため英語初心者の学習環境としては、人種差別も非常に少ないため、お薦めです。
一方で、残念ながら日本人留学生もたくさんいるため、大学生や社会人が短期留学に出た場合、英語が全く伸びないなどの危険性があります。
カナダに留学する際はできるだけ長期留学を設定し、短期留学生がすべて帰国した後、周りにいる人たちが気がついたら全てカナディアンになっていたとすると、専門分野や英語国でのインターンを含め非常に大きな成果が見込めます。
またアメリカの大学留学へのステップとしても使っても良いでしょう。
永住権に関しては英語圏の先進国で最も安易な状況となっており、ココア留学の生徒の中には50代で取得した例もあるなど、世界的に見て永住権に関して夢が残る国です。
オーストラリア
オーストラリアは、他の国と比べて確実に遊んでやろうと考えている渡航者が圧倒的に多くなります。
オーストラリアは、昔から厳しい環境の労働者不足に苦しんでいるため、世界各国からワーキングホリデー参加者を幅広く募集している国だったりします。
そのため外国人の多くは、どうしてもホリデー意識が強く、学校に通っている生徒たちもオーストラリアの滞在ビザが欲しいがために学生ビザを取得しているケースも珍しくありません。
その一方で、昔は大きな問題であったオーストラリアの英語の方言問題はインターネットの普及により改善されています。
しかし国柄、オーストラリアは世界一早口の国だと言われるほど英語が早いため、英会話初心者にとっては就職活動でかなり苦労する国だったりします。
また、ジャパレスなどでアルバイト仕事をしながらオーストラリア一周ラウンド旅行など、留学を超えた部分に非常に大きな魅力がある国だったりします。
ただ、残念ながら永住権ルートはあまりにも厳しいため、就労ビザの取得でさえ『高い英語力+スキル+学位』などが要求される状況です。
イギリス
イギリスは世界を代表して留学費用が著しく高い国だったりします。
しかしその一方で、最近では日本人留学生が著しく少なく、英語環境を整えようと思っている留学生にとっては非常に良い国だったりします。
そのため大学生の1ヵ月留学などの場合においても、そもそも世界から英語を学びにやってくる留学生が富裕層だったりするため、クラスメイトの雰囲気は、他の国とは大きく異なってきます。
そこで出会った外国の友人の影響で、世界を志すようになった学生も少なくありません。
短期留学で欧州の文化を経験する意味も含めて、費用に余裕があれば短期留学でも英語を超えた大きな成果を得られる国として、イギリス留学はお薦めです。
アイルランド
近年アイルランド留学のご相談がしばしば増え始めておりますが、アイルランド英語は他の地域の英語と違い、アイリッシュ・イングリッシュと言ってかなり特徴のある英語だったりします。
これが語学学校レベルだったら良いのですが、仕事探しとなると非常に大きなネックとなるので注意が必要です。
またワーキングホリデーにおいては、どうしても仕事探しのライバルとなる国が、欧州諸国からやってくるワーキングホリデー生だったりするので、日本人にとって良い仕事探しが非常に難しい国だったりします。
例えば、スーツのセレクトショップで働こうと思っていた場合、ライバルはイタリアからやってくるモデルのような男女ですので、その絶望感は大きいです。
留学する国は?で留学を失敗!!まとめ
このように英語圏には様々な国があり、様々な特徴があります。
そしてさらにこの国々の中に特徴のある学校や特徴のある地域がある訳です。
「どこの国に留学しよう?」
既に留学会社に相談されているにもかかわらず、そういうふうに思っていたらヤバイですよね!?
最後まで読んでいただきありがとうございます。もし何かありましたらココア留学の留学カウンセラーまでお気軽にご相談ください。