留学後の進路はどうする?帰国する前に決まる?
留学生のほとんどが、留学期間に「留学後の進路について悩んでいらっしゃる!」と言うことについて皆様ご存知でしょうか?
そこでここでは「留学後の進路に悩まないためにはどうすれば良いか?」または「既に留学に出てしまって困っている!」と言う方のために、留学のプロの目線から留学後についてお話をさせていただきたいと思います。
帰国後の進路に悩む留学生は多い
「帰国後の進路に悩んでいる!」とおっしゃる留学生は、実は、おそらくこちらにいらっしゃる皆様が想像していらっしゃる何倍も多かったりします。
悩みは人それぞれ大小の違いはありますが、コロナのパンデミック以降は深刻な将来に関する悩みを口にされる方が圧倒的に増えました。
その最大の要因は、ニューノーマルと呼ばれる『新しい日常』や、リカレント教育やリスキリング、それにマイクロクロデンシャルといった『新しい学び』に加えて、ジョブ型雇用にリファラル採用という『新しい採用』、またはノマドやフリーランスなどの『新しい働き方』という風に世界中が一気に変化したためです。
- コロナによる大きな変化によって将来に迷う留学生が増えている!
就職状況の大きな変化!
例えば、数年間の留学から帰国したら、フライトアテンダントや空港のグランドスタッフまたは、海外旅行関係などでの勤務を考えていらっしゃった方は、現在の求人をご覧になったら絶望されることになるはずです。
それもそのはず、求人募集が一切なかったり、募集されていても競争倍率が想像をはるかに超えた状況になっており、採用状況がコロナ前・留学前の状況とは大幅に変わっているためです。
特に、空港関係や旅行関係は留学生にとって最も人気のある職種となっているだけに、正直、帰国後の進路が不安にならない人の方が少ないに決まっていますよね?
- フライトアテンダントは大学卒業後2年以上も募集再開を待っている方も沢山いる!
留学を適当に考えていた!?
他にも、留学について「留学して学校に通えたらよい!」という風に考えていらっしゃる方も、留学中に帰国後が不安になってしまうかたが多いです。
というのも、そもそも海外のスクールは日本の学校のように「とりあえず進学・通学できれば良い」というかた向けには作られておらず、学校卒業後は学んだ内容を使って勤務することを目的として作られているため、目的意識が低いままに進学してしまうと周りの熱意についていけないためです。
もちろん、帰宅後や週末の自由時間を使って自主的に学習する状況が『普通』となっているため、日本と同じような思いでは授業についていくだけでも大変で、結局、「卒業できなかった・・」ということにもなりかねないので注意が必要です。
- 進学先は将来を考えて決めないと周りとの温度差に負けてしまう
- 海外のスクールは卒業できないということも珍しくない
語学学校は更に注意!?
語学学校に進学されるかたの多くは『とりあえず英語学習』という感覚で、将来のキャリアデザインやスケジュールなどを全く考えずに渡航してしまうかたが多いため、渡航後3~6ヵ月ほど経過すると「この先、どうすれば良いのだろう・・」と不安で押しつぶされそうになってしまっている方も少なくありません。
特に、語学留学が終わったあと「将来、外資系のホテルで勤務したいので、ホテル系の仕事を探して1年間の職歴を付ける!」といったスケジュールが決まっている方なら良いのですが、「学校も終わったし、とりあえず生活のためにアルバイト探しをする!」ということになっていては、将来が心配になるのも当然といえば当然です。
語学留学を考えているかたは!
もし「これから語学留学に行こう!」ということを考えていらっしゃる方がいらっしゃいましたら、必ずしっかりとした留学カウンセリングやコンサルティングを受けられることを強くオススメさせていただきます。
間違っても、旅行と同じように「カナダに行きたいからカナダ留学!」や「寒いところが嫌なのでオーストラリア留学に行く!」という風に、自分の好みだけを優先した留学にはしないように心がけて頂ければと思います。
- 語学留学する人はキャリアデザインについて考えていない人が多い
- 留学と旅行は違うので注意!
「とりあえず海外で長期滞在できたら良い」とばかり思っていました・・。
留学計画がしっかりしていないと、将来に渡って影響が出るので注意してください!
日本で留学が活かせる環境は少ない
次に、これから留学に出られる方にぜひ知っておいていただきたい、「そもそも日本で留学経験が活かせる場所は少ない!」という事実に関してご紹介させて頂きます。
留学カウンセラーになれる?
例えば、留学経験が活かせる仕事として、皆様の中には私たちのような『留学カウンセラー』や『留学コンサルタント』と呼ばれるお仕事に就くことを考えていらっしゃるかたも沢山いらっしゃると思いますが、正直、かなり競争率が高い職業となっています。
そこでハローワークが発表している以下の有効求人倍率ワースト5となっている職業リストについてご覧ください。
職業別の有効求人倍率ワースト5
- 美術家、デザイナー等:0.19倍
- その他の運搬等:0.29倍
- 事務用機器操作:0.30倍
- 一般事務:0.32倍
- 船舶・航空機運転:0.39倍
上記は、日本において就職困難といわれている5つの職業で、『留学カウンセラー』や『留学コンサルタント』が含まれている事務員は日本で4番目に就職することが難しい職業として分類されています。
有効求人倍率から分かることは?
求人倍率というものは『1.00倍』を基準として、1.00倍であれば就職希望者(求職者)に対して1つの仕事募集があるという状況をさしますが、実際に募集されている仕事にはホワイト企業やブラック企業と呼ばれる様々な会社が入っています。
また、事務職というのは体力が落ちてからも安定して働くことができるため人気NO.1の職業となっており、事実、ハローワークへやってくる求職者の5人中1人以上となる21.98%の人が事務職を探しているという状況です。
留学カウンセラーの倍率はさらにヤバい?
留学カウンセラーの学歴を調べていただければすぐにわかるかと思いますが、大卒であることは当然のこと、ほとんどのカウンセラーは一流大学卒業後、海外でも学位を納めているような一般的にエリートと呼ばれる人が数多くいることに気づかれるはずです。
それもそのはず留学カウンセラーは超が付くほどの人気職となっており、例えばココア留学の場合においても、留学カウンセラーの求人倍率は0.002~0.003倍ほどになっており、つまりは300~400人に1人だけが採用となっています。
つまり「海外留学経験を帰国後に活かしたいよ!」と考えていらっしゃる方は沢山いらっしゃるため、就職難易度が著しく上がっている訳です。
- 『留学カウンセラー』や『留学コンサルタント』は超が付くほどの人気職業!
外資系企業も就職難易度は高い!
また、当然のことながら外資系企業への就職難易度は非常に高く、名前を聞いたことがあるような企業を考えているような場合は、最低でも世界の大学ランキングでTOP300位以内に入るような超名門大学を卒業していることが条件に入ってきています。
例えば、入社難易度が最も高いとされているマッキンゼー・アンド・カンパニージャパンなどは東大卒が80%となるなど、それ相応の学位がなければ相手にもされない企業が沢山あるため、留学前の採用状況の調査は必須といえます。
他にもウォルトディズニー・ジャパンなどの採用を目指す方も多いですが、実際、平均年収で850万円以上の企業となりますし、先にご案内させていただいたフライトアテンダントも就職難易度が高いことは言うまでもありません。
そのため、留学経験が活かせる職業としては教員資格が必要ない英会話スクールの英語講師や、AIの発達により先細りが予想されている翻訳・通訳業務や貿易関連の事務員になってしまいます。
その僅かな就職枠を年間約100,000人(2019年度)と言う留学生が取り合っているのですから、日本で留学経験を活かせる職場や環境がいかに少ないか分かって頂けると思います。
- 日本で留学経験を活かせる職場や環境は少ない!
留学に行くと将来の選択肢が増えるとばかり思っていましたが。。逆に狭くなってしまうような気がしてきました。
「日本で生活していて頻繁に英語を使うことってなかなか無いですよね?」つまり、それだけ英語を使ったり外国語を活かせる環境は少ないという風に思っておいてください。
留学前に最低限の進路は決定する
そこで、もしこちらにいらっしゃる皆様が、留学前だったとしたら『必ず最低限の帰国後の進路は決定しておくこと』を忘れないようにしていただければと思います。
ただ、ここで問題なのは「どのようにして留学前から帰国後の進路を決めれば良いの?」と言う単純な疑問が浮かんでくると思いますが、続いては帰国後の進路の決定方法についてお話させて頂きます。
帰国後の進路を決定するには?
キャリアデザインの方法と言うのは1通りではなく、様々な方法が世の中にはあるのですが、ココア留学では主に『やりたいこと』と『仕事』は同じである必要はない(同じになる人は才能か努力が必要)という風に考えご案内しております。
例えば、「今年30歳になりますが、サッカー留学してプロのサッカー選手になりたいです!」といって、イギリスへサッカー留学したとしても、帰国後にプロサッカー選手として生計を立てることができる人は、ほとんどいらっしゃいません。
つまり将来の目指している場所が、『やりたいこと』にプラスして努力はもちろんのこと『才能』を必要とするため、帰国後の進路を決めて留学に行くことを難しくしてしまっている状態です。
しかしながら、「今年30歳になりますが、サッカー留学を経験する中で、将来サッカーに関われるような仕事に就きたいです!」ということであれば、日本人サッカー選手が海外進出する際のスカウトやサポート業務なども将来の職種に入ってきます。
- 『やりたいこと』にとらわれ過ぎないことで将来が見えてくる!
やりたいことは仕事になるのか?
次に、「ダンスが大好きなのでダンス留学に出たいです!そして世界的に活躍したい!」と言うのであれば、「あなたにとってお金にできる可能性の高いことで得意な事は何ですか?」と問いかけてみてください。
好きなことを仕事にすることは、興味・才能・努力の一致という確実に『運』が必要になってくる世界となっていて、その分野の仕事に携わることができている人の多くは『天才』と呼ばれています。
もし、そうした人より秀でた才能があるならば留学中に伸ばせばよいのですが、そうしたものが何か分からず迷っていらっしゃる方は『自分の人生が成功する確率を上げること』を考え、「自分の将来のビジョンがハイリスク・ハイリターンを目指し過ぎていないか?」について、再度、考えて頂ければと思います。
たったそれだけのことのように感じられるかたも少なくないと思いますが、これだけで留学中の精神状態は本当に安定します。
- 自分がやりたいことに才能がないこともある!
- 『やりたいこと』と『才能』が一致している人は『天才』と呼ばれている!
気づいたら人生がギャンブルみたいになっていました・・。
キャリアデザインがしっかりしていれば、「夢をただ追うだけじゃなくて、夢を追い続ける環境にいられる!」ということも覚えておいてください!
キャリアを維持した最短留学
それでは最後に、こちらにいらっしゃる皆様に、帰国後が心配にならないキャリアを維持した最短留学の作り方についてフローチャート形式で案内させていただきたいと思います。
皆様の留学作りの参考にしていただければと思います。
留学を不安にしない留学準備!
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- Step.1 自分が得意なことを考える
- 単に得意なことではなく、お金が稼げる得意なことです
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- Step.2 続けられるかを考える
- 得意なことが大嫌いでやっても続きません。これだけは「絶対ヤダ!」と言うものなら、再度、得意なことから始めてください
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- Step.3 仕事の継続性を考える
- 仕事は10年単位でなくなります。得意なことであっても職業として成り立たなければアウトです
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- Step.4 世界の経済状況考える
- いくら自分に能力があったとしても、海外であなた自身を欲しがる企業がなければキャリアを積み上げる機会もありません
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- Step.5 留学に出る意味があるか?
- 半年程度の留学で成果が得られるようであれば、そもそも留学の必要性を考え直す必要があります
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- Step.6 進路設計を行う!
- 海外で永住権を取得する場合も、海外で何をして生活費を稼ぐか?まで意識する。永住権は決してゴールではない
- 留学前から留学の終わりを考えることが大切!
人生設計の大切さが本当に分かりました!
「留学から帰国しても就職先はいくらでもある!」という人も多いですが、データを見れば本当のところは直ぐに分かります。
留学前のキャリアデザインを大切にして頂ければと思います!
留学後の進路はどうする?帰国する前に決まる?まとめ
今回は「留学後の進路に悩まないためにはどうすれば良いか?」と「既に留学に出てしまって困っている」についてお話しするとお伝えしていたのに、既に留学に出てしまって困っている方へのアドバイスがないのではないか?と思っていらっしゃる方もいらっしゃるはずです。
ココア留学はそもそも世界で通用するような優秀な人材を育成するために作られた組織なのですが、現在では人材紹介会社として日本政府より認定を受け、日本での就職ルートについてもご提供させていただいております。
ご相談も留学相談が殺到しておりご予約が取りづらい状況が続いておりますが、もしコンサルティングをご希望のかたがいらっしゃいましたら、以下よりご相談頂ければと思います。
なかなか世界中のキャリア状況や就職・経済情勢について、ここまで情報を持った会社はありませんので、もしかしたら皆様のお力になれることがあるかも知れません。