留学中に「クラスについていけない!」と感じたら?
留学中の学生から「授業についていけないんですがどうしたらいいですか?」と言うご相談を毎週のようにいただきます。
さて、そうした時に「留学のプロたちはどのように答えているのでしょうか?」
そこでここでは、ココア留学を利用されなかった皆様のために、「留学中のクラスについていけなかったときに留学プロはどのようにアドバイスを行っているのか?」という点について、ご紹介させていただきたいと思います。
真面目だからついていけないんだよ!
留学中に「クラスについていけない!」と感じる方々の特徴として、『真面目な性格』と言う傾向があります。
こうした留学中の悩みと個人の性格については、あまり表に出て語られることは無いのですが、実は、皆様が思っていらっしゃる以上にとても深い関係があります。
真面目な人はクラスについていけない?
「クラスについていけない!」と感じる方々に真面目な方が多いというお話をすると、「真面目な人は留学中クラスについていけないことが多いのですか?」というご質問をお受けすることがあるのですが、実際はそうではありません。
真面目な方と言うのは、性格柄、英語を一言一句、全てを完璧に聞き取ろうとする傾向があるため、実際には全体的な話のニュアンスや意味が掴めていても、「自分は彼の話す英語を理解することができなかった・・・」と反省されていらっしゃるケースが目立ちます。
しかしながら、ご相談に注意深く耳を傾けていると「あれ?それって〇〇さんが聞き取れていないのではなくて、クラスメイトの英語の方が間違っているんじゃないですか?」ということも数多くあり、「そもそも聞き取れる英語ではなかった・・」と言うESL(語学学校)あるあるという『落ち』がついているケースも珍しくありません。
- 真面目な人は相手の話を完璧に聞き取ろうとする傾向があるため自分の英語に自信を持てないことがある
会話のほとんどは適当?
皆さんは、「あざーっす!」は日本語でどのような意味か分かりますでしょうか?
文法も単語も発音も全部異なるのに、「ありがとうございます!」だと直ぐに分かりますよね?
実は、英会話もこれと同じように、何度も何度も同じ言葉を繰り返している間に短くなったり、単語の一部だけしか聞こえないような言葉になっていることや、中には、仲の良い友人関係だけにしか理解できないような言葉にまで進化していることさえあります。
私たちは英語のネイティブスピーカーじゃない訳ですから、そんな言葉なんて理解できなくて当然です!
ですので、もし自分のことを「真面目な人間かも?」と思われている方は、意外に思われるかも知れませんが、実は、周りにいる人たちよりも英語力がかなり高いことが多いので、これまで英語勉強をしてきた自分に自信を持って頂ければと思います。
- そもそも聞き取れない英語を周りが使っているケースもある
自分では真面目だと思うんですが、単語しかできなくて・・。
真面目に単語勉強をしっかりやってきた人は、留学中に英語力が1番伸びやすいケースになりますので自信を持ってください!
あなたか、あなた以外か!?
次に、「クラスについていけない!」という風に感じていらっしゃる人の特徴として「私に問題があるから・・」と自分自身を責めているかたが沢山いらっしゃいます。
そのため、目に涙を浮かべながら「日本にいる間にもっと勉強していれば、もっと楽しく学校に通えていたのに・・」と、おっしゃる方が後を絶ちません。
しかし、ここにいらっしゃる皆様には、是非、一緒に考えていただきたいことがあるんですが、それは「あなたか、あなた以外か!?」というポイントについてです。
留学の決断をしたのは誰?
まず「留学に行く!」という決断をしたのは誰なのか?思い出してみてください。
コロナ以降、留学する人や希望する人が世界的に急増しているとは言え、正直、日本人で海外留学を経験する人はまだまだ少なく、日本社会ではマイノリティ(少数者)という存在になります。
そんな少数の人しかできない決断をしたのは一体誰でしょう?
そうです!他の誰でも無い、あなた自身ですよね?
日本ではマイノリティとなっている留学経験者ですが、同じくマイノリティとなっている日本で成功している人たちの大部分は、実は、留学経験者です。
少なくともあなたは成功者や勝ち組と言われる人たちと同じ思考を身に付けているので、先ずは自信を持って頂ければと思います!
- トヨタ:豊田章男社長、ソフトバンク:孫正義社長、楽天:三木谷浩史社長など、日本を代表する社長はみんな留学経験者です!
過去は変えられない未来へ!
もし、あなたが日本にいらっしゃる時に必死に勉強して留学に出られていたら・・、「今のように小さな英会話で苦労される事はなかっただろう・・」というのは言うまでもありません。
しかしながら、「今のクラスメイトと出会っていたか?」というと、例えば『あなたが日本で英語を勉強してしまっていても成立しませんし、あなた以外のクラスメイトが勉強していても成立しません』、つまり出会う事は無かったのです。
ですので、今現在置かれている『奇跡』についても少し喜びを感じて、あともう少しだけで良いので気楽に考えてみて下さい!
- もし今より英語ができてしまっていたら、今のクラスメイトとは出会わなかったかも!?
日本とアメリカの大学生の学習時間の差は?
※ グラフをクリックするとデータも見えます
グラフの操作方法
上のグラフで日本(ピンク)をクリックすると、グラフ上に日本の大学生が1日にどれだけ勉強をしているのか?グラフに表示することができます。
表示して頂けたら分かるように、日本の大学生はアメリカ人と比べて全く勉強をしていないので、留学先で「もっと勉強しておけば良かった・・」と後悔される方が多いのも理解できますよね!
日本 | アメリカ | |
---|---|---|
0分 | 0.3% | 9.7% |
10~60分 | 15.3% | 57.1% |
60~90分 | 26.0% | 18.4% |
90分以上 | 58.4% | 14.8% |
※人づくり革命のデータよりココア留学にて算出。
(文部科学省:2018年調べ)
こうして見ると、日本人って全然勉強しないんですね・・。
そもそも日本人の多くは海外と比較して自主的に勉強する時間がかなり短いので、どうしても海外留学にいくと「勉強が足りなかった・・」や「もっと勉強しておけばよかった・・」と感じる機会が多くなります!
習うよりも慣れろ!考えるより感じろ!
昔から学問の達人たちは様々な格言を残していますが、実は、それら全ての言葉が今の「クラスについていけない!」と言う悩みを持っていらっしゃる皆様の心に突き刺さっていくことになります。
特に『習うよりも慣れろ(Practice makes perfect)』『考えるより感じろ!(Don't think. Feel!)』という格言は、心に響くものになっているのではないでしょうか?
留学生活は習うよりも慣れろ!
正直言って留学中の生活は『習うよりも慣れろ!』の連続で、日本とは言語も文化も全く違う国にいるのですから理解ができないような出来事も当たり前のように起こり続けます。
例えば、カフェやレストランなどで何となく見てしまっていたイケメンや綺麗な方と目が合うと、目があった瞬間にイケメンからウィンクをされてしまいます。
日本ではありえないですが留学中はこれが当たり前の毎日で、ウィンクに慣れずに目を逸らしたり顔を真っ赤にしてしまっていたら、生活が苦しくて仕方なくなってしまいます。
学校生活は慣れるが勝ち?
今、皆様が必死に頑張っているクラスもこれと全く同じで、習うよりも慣れてしまうと一気に居心地が良くなるので「今日より明日は少しだけクラスに慣れてやろう!」と考えてみてはいかがでしょう?
「あれがダメだ!」「これが良くなかった!」と考えるのではなくて、今の自分の感情に素直になって頂くだけで、明日からの毎日が大きく変わっていきます!
- 留学生活は習うよりも慣れることで楽しくなる!
慣れるための時間?
次に、皆様には「新しい生活に慣れるにはどれくらい時間が必要になるのか?」というお話をさせて頂きたいと思います。
新社会人に対してアンケートしたデータや習慣化に関する最新の研究によると、人が新しい物事に慣れるには平均して約2~6ヵ月必要であることが分かっています(社会人の50%以上が新生活に慣れるのに3ヵ月以上掛かったと回答)。
留学中の学校やクラスに慣れなくて悩んでいる方がいらっしゃいましたら、「新生活や新クラスがスタートしてどれくらい期間が経過しているのか?」について考えてみてください。
もし半年以上経って慣れていなかったとしたら、新しい生活に慣れるための時間が短すぎるので、焦ってしまっているだけかも知れません。
How are habits formed: Modeling habit formation in the real world
意思の疎通も大変だし言葉も文化も違うし、「どうすれば良いのか?」ばかり考えてしまってました。
考えて前に進む話だったら、たくさん考えちゃってください!
でも、もしたくさん考えてダメだったら、慣れることを考えてみてください!
それでもクラスについていけないと思ったら?
「それでもクラスについていけないと思ってしまったら・・?」、続いては、そんな辛い状況に追い込まれていらっしゃる皆さんが取るべき行動について、順番にまとめてみたのでご覧ください。
クラスについていけないと思ったとき!
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- Step.1 クラスのレッスンについていけない!
- 新しくクラスが始まった時や初めて感じた時です
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- Step.2 クラスの様子を見る期間
- 下手に大きく騒ぎ立てずに少なくとも1週間程度の様子見をします
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- Step.3 1週間経っても状況が改善しない
- 留学カウンセラーや学校の先生に相談をします
(※ 相談内容はあくまでも自分へのアドバイスを受けることを目的とします)
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- Step.4 アドバイス通りにやっても改善しない!
- アドバイスを受けて1週間経っても全く改善しないなら動きます!
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- Step.5 真剣に状況改善の相談をする!
- クラスやコースを変更したり、レベルの変更も視野入れます
(※ クラスのレベルは低いよりも高い方が英語力は伸びます)
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- Step.6 状況の改善が行われたか報告する!
- 学校や留学会社に状況の改善が行われたどうか報告します
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- Step.7 レベルを落としてもクラスについていけない!
- レベルを落とした場合は、1~2ヵ月程度様子をみます
(※ レベルを落とした場合には学校に通うだけでほぼ100%状況が改善します)
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- Step.8 学校や留学会社に報告する
- 正直、Step.7まで行く人は、まずいませんのでご安心ください!
- クラスが合わないと思ったときは少し様子をみるようにする
- 最悪の場合にはクラス変更やレベルを落とすこともできる!
少しですが頑張ってみる気持ちが大きくなりました!
最近は留学中にうつ病を発症する方も増えています。
1人で悩むことも大切ですが、留学カウンセラーや友人や家族など、相談できる人がいる環境を整えることも忘れないでくださいね!
留学中に「クラスについていけない!」と感じたら?まとめ
ここでは今のクラスの勉強についていけない皆様のために、精神面そして行動面の両方から対応方法について詳しくお話をさせていただきました。
正直言ってしまえば、クラスと言うのは厳しければ厳しいほど、自分がそのクラスに慣れてしまった時には凄いレベルアップを実感することができるため、クラス変更等の措置をとるのは最終手段としていただければ嬉しいです。
特に最近では、以前と比較してかなり安価で留学に出ることができるようになったため、留学に対する強い思い(モチベーション)がないままにクラスに入っている方も少なくありません・・。
是非、そうした方々が身の回りに居た時や、自分がなってしまっていると感じた場合には、ほんのひとかけらの勇気で構いませんので、そのかけらを握り締め1つ上のレベルのクラスに参加するように心がけて頂ければと思います。
信じられないかも知れませんが、その小さな1歩が、あなたの人生にとって『本当に大きな1歩』になることも十分に考えられますので!