社会人の短期留学って意味ありますか？意味ない？

社会人の短期留学の魅力とは？

「社会人の短期留学がキャリアにどのような影響与えるか？」ということについてお話しさせていただく前に、まずは「短期留学の魅力はどのような部分にあるのか？」皆様に知っていただければと思います。

高校生や大学生などの学生が行う短期留学とは大幅に違ってくるので、ご注意ください。

子供の頃からの夢が叶う！？

社会人にとっての短期留学の最大の魅力とは「子供の頃からの海外留学の夢が叶う！」という点にあります。

最近では1週間程度の短期留学を行う留学会社も増えてきており、習い事感覚で短期留学を経験される社会人が多くなりました。

そのため「留学に行きたい！」と言う思いを持ったまま社会人になってしまった方にとって、大きな夢を叶える機会として短期留学の人気が高まりました。

海外旅行の延長線の感覚で気楽？

次に、短期留学の大きな魅力として、「海外旅行の延長線上の感覚で楽しめる！」と言う点にもあります。

2泊3日程度の海外旅行を経験された方の中には、「もう少し長く滞在したい！」や「この国の空気が好きだから住んでみたいな！」と思ったことがあるかたも少なくないはずです。

そうしたときに、1～2週間程度の短期留学であれば、「長めに滞在する！」という希望を実現できるだけでなく、会社やご家族に報告する際も『海外旅行(遊び)』ではなく『留学』と報告できるので、長期間、日本や会社から離れる建前としても便利という背景もあります。

仕事を辞めなくても良い！

そして最後に、多くの社会人にとって大きな魅力になるのが「仕事を辞めずに留学を経験できる！」と言う点です。

どうしても「社会人が留学に行こう！」と思ったら休職制度などを利用しない限りは、なかなか退職以外の選択肢は難しいのが現状です。

そうした中で、1～2週間程度の短期留学であれば、会社を辞めることなく留学を体験できるので、社会人留学を考える方々にとって大きな魅力となっています。

短期留学はキャリアアップに効果がある？

さて続いては、社会人の短期留学が与えるキャリアへの影響についてお話しさせていただきたいと思います。

留学会社はなかなかキャリアについて語ってくれないのですが、これからはキャリアに関する専門家として率直にお答えさせていただきたいと思います。

短期留学で英語力は伸びない

そもそも短期留学では、語学に対して抜群の吸収力を誇る小学生や中学生であったとしても、英語力が伸びることはほとんどありません。

それもそのはず。日本では『小中高大学と長い方で10年以上も英語学習を続けてきたのに英語ができない人がほとんど』という状況を考えても、「短期間で語学力を伸ばそう！」と考えていること自体が無謀だと分かります。

そのため、短期留学で英語学習を行ったからと言って、キャリアアップやキャリアチェンジ、または英語講師として活躍したり、英語を使った仕事に転職するなどは非常に難しいとお考え頂ければと思います。

長期休みの取得が会社に悪影響

続いて、短期留学に出るために取得した長期休みですが、留学は海外旅行と違い、バカンスや余暇とは大きく異なりますので、多かれ少なかれ必ずストレスが溜まるものになります。

しかしながら、会社としては慰労やストレス発散のために取ってもらった長期休暇なのに、休暇明けにストレスを溜めて帰ってくるという状況は想定していません。

そのため、短期留学をしてしまったがために会社からの評価が落ちたりキャリアに悪影響が出てしまう可能性があるので、注意して頂ければと思います。

比較材料があると辛い？

他にも、海外滞在経験を経て異文化に触れることが、日本で生きていく社会人にとって大きなマイナスになることも珍しくありません。

というのも、留学先の国によっては、日本の働き方と違って『ビックリするほど働かない』というケースも少なくないためです。

例えば、17時の定時になったらたとえ仕事が途中だとしても退社してしまったり、夜8時になったらビルの電源は完全に消灯されてしまうというような状況も珍しくありません。

短期留学によりそうした働き方の良い部分だけを変に受け取ってしまって、帰国後、「留学前と比較して全く仕事に集中できなくなってしまった・・」というケースも数多く報告されているので注意が必要です。

短期留学は留学じゃない？

多くの社会人が勘違いしているのですが、そもそも『短期留学』という言葉は留学エージェントが作り出した造語で、正確には『短期語学研修』という形になります。

留学と違って研修は『履歴書に記載しない』という就職活動における暗黙のルールがあるため、実は、日本社会において短期留学が評価される機会は本当に少ないです。

また、欧米の文化圏においても『短期留学＝長期休暇(バケーション)』という考えが定着していますので、海外でも短期留学が評価されることはなかなか無いです。

短期留学に意味を持たせるには？

さて、それでは社会人の短期留学を行うために、キャリア面から考えて意味を持たせるには一体どうすれば良いのでしょう？

仕事の延長線として留学する

社会人の短期留学をキャリアで活かすためには、現在の職業とマッチした留学を行うことにあります。

例えば、調理師として勤務していらっしゃる方の場合であれば、フランスに留学することで、フランスの料理を食べたり、調理方法を学ぶことは、たとえ短期留学であったとしてもキャリアとして大きな効果を生みます。

デザイナーの中にはイタリアに何度も何度も通いながらデザインを学び、自身のプロダクトを売り込む方もいらっしゃいますが、それも短期留学として大きな成果となる可能性があることは容易に想像がつきます。

このように、社会人の短期留学では語学を目的にするのではなく、今の業種に合わせた留学をされることを強く推奨させていただきます。

●キャリアに繋がる留学は高い！

しかしながら、こうした留学を手配してくれる留学会社は残念ながらありませんので、もしご希望の場合には、完全にオリジナルで作り上げる必要があるとお考えいただければと思います。

ただ、こうしたものを留学会社に依頼するとどうしても留学費用とは別途で20～30万円ほどの費用が必要になるので、短期留学とはいえ高額になってしまうことは渡航に向けて大きなネックとなります。

社会人が短期留学は旅行にする？

そうした中、ココア留学では社会人の短期留学について、正直、将来の生活や収入、それにキャリアを考えるとオススメできないものだと考えております。

また、どうしても短期留学は費用対効果(コスパ)や時間帯効果(タイパ)が悪いのですが、社会人の皆様は中長期の留学と同じように大きな成果を求めてしまう傾向にあるため、理想と現実に大きな差が生まれてしまいがちです。

そのため、ココア留学では社会人の短期留学をお考えの皆様には、留学ではなく海外旅行と言う形での渡航をオススメ致しております。

短期留学と海外旅行か迷ったら？

1. Step.1 自分の目標と相談する

   留学に出る理由が旅行では解決できないかどうかを考える
   　→旅行で解決できそうなら留学の必要なしです

2. Step.2 留学先で何をするか考える

   短期留学でできることは限られています
   　→詰め込みすぎないのも大きなポイントです

3. Step.3 日本ではできないか？ポイントを明確に

   短期留学と同じ経験が日本でも可能であれば短期留学の必要はありません

4. Step.4 留学の相談をしてみる

   短期留学の相談が可能な留学会社に相談してみる
   　→ココア留学のようなキャリア特化型の留学会社は短期留学のご相談はNGです

5. Step.5 留学時のスケジュールを作る

   『学校に行って帰って寝る』はスケジュールじゃないので注意
   　→何を得るために何をするのか？まで考えておくと良いです

6. Step.6 出発までのスケジュール設定

   スケジュールのない留学は成果が小さくなる傾向があります

7. Step.7 留学に出発！

   かなり費用は高騰してしまっていると思いますが、留学の中身がほどよく詰まっていればOKです！

社会人の短期留学って意味ありますか？意味ない？まとめ

さて、今回は社会人の短期留学についてキャリア面から考え詳しく紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか？

実は、最近では社会人の習い事における人間関係の問題が多発しており、辞めるに辞められない人が続出しています。

ストレス発散のために始めることが多い社会人の習い事ですが、逆にいえば、ストレスを抱えた方々が集まりやすい傾向にあり、そこに通うことで、ストレスを溜め込んでしまうという方も増えています。

それは社会人の短期留学でも同様で、休日にストレスをため込んでしまっては元も子もありませんので、もし短期留学に悩む社会人の皆様がこちらにいらっしゃいましたら、留学ではなく旅行の選択をしていただけたらと思います。

中途半端な留学では、やはり中途半端な結果しか生まないとお考えいただければと思います。