留学費用を大学生はどうしてる?やっぱり親が出すの?
大学生の皆様から留学のご相談をお受けしていると、皆様、口を揃えておっしゃるのは「気になるのは、やっぱり費用ですよね・・でも高いですよね・・」と言うお話、そして「え?これ親が出すものなの?w」と言う家庭内の会話ですw
そこでここでは、大学生の皆様と大学生のお子様がご家族にいらっしゃる方々のために、『大学生の留学費用』についてプロの意見を織り交ぜて様々な角度からお話させて頂きたいと思います。
大学生の留学費用は平均どれくらい?
まず始めに、忙しい大学生とそのご家族の皆様のために「大学生が留学に出た時に平均していったいどれくらいの費用が掛かるのか?」と言う結論からスタートさせて頂きたいと思います!
そこで結論を言いますと、留学費用は会社や学校によって大きく違いますが、世界中どこに行っても『学費10万円/月』+『生活費10万円/月』=『合計20万円/月(コロナによる物価の変動で上昇傾向にはあります)』になります。
皆様、このお話をすると「フィリピン留学とか安いんじゃないですか?」とか「イギリス留学とかは物凄い高いイメージがあります!」と言う反応をされるのですが、確かに世界の国々で物価が全然違う訳ですから違和感がありますよね?
そこで、物価が違う国々に留学しても留学費用が同じになる理由についてですが、その答えは「各家庭における大学生の学費や生活に出せる費用には適正料金(限界)があるから」というところにあります。
そういうと「そもそも大学生の学費や生活に関する適正料金ってどれくらいなんですか?」と言うご質問が飛んできそうですねw
そこで続いては「日本に住んでいる大学生がどれほど学費や生活を支払っているのか?」と言うお話に入っていきたいと思います。
- 国によって留学費用が大きく変わることは無い
- 留学費用としては月間20万円前後を視野にいれておくと良い
確かにフィリピンとか安いイメージがありましたが、1人部屋とかを選択すると急に留学費用が高くなって驚いたことがあります!
世界的に見ても日本の物価はかなり安いので、フィリピンでもイギリスでも、海外で日本と同じような生活水準を求めて「安い!」と感じることは残念ながら無いです。
日本の大学生は凄いお金が掛かっている!?
それでは早速ですが「日本の大学に通っている大学生がどれだけの費用が掛かっているか?」と言うお話に入らせて頂きたいと思います。
結論から始めにお伝えすると、日本の平均的な大学生の学費と生活費の合計は「1,884,200円/年(2017年度文部科学省調べ)」となっており、毎年のように上昇しています。
そこで、以下に国内大学の初年度の平均学費を掲載してみたので以下をご覧ください。
国立大学 | 公立大学 | 私立大学 (文科系) |
私立大学 (理科系) |
私立大学 (医歯系) |
---|---|---|---|---|
817,800 | 932,519 | 1,150,863 | 1,518,333 | 4,792,928 |
※ 2020年度より大学無償化の適用で世帯収入380万円以上の家庭の費用。
(文部科学省:2017年度調べ)
特に大学生のお子様を持つご家族の方にこちらのデータをお見せすると、年間約200万円の支出になっていると言う事実に凄いビックリされるのですが、これが日本の大学生の現実、つまりは学費の適正料金になっているとお考えください。
- 大学生を下宿させると年間200万円以上は普通に必要になる
さらに、以下には大学生の生活費についての内訳を記載させて頂きましたが、ご覧頂けると分かりますように、衣食住の内で『衣』の費用が全く入っていないのに大学生の年間合計費用は軽く120万円を突破してしまっております。
食費 | 住居費 | 交通費 | 教養娯楽費 | 書籍費 | 勉強関連費 | 日常費 | 電話代 | その他 | 繰り越し | 支出合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2018年 | 26,230 | 52,560 | 4,230 | 11,520 | 1,710 | 1,830 | 7,260 | 3,710 | 3,310 | 13,740 | 126,100 |
※ 日本の大学生は学費以外の生活費に平均12万5000円掛かっています。
(全国大学生活協同組合会:2018年度調べ)
東京近郊だと5万円では厳しいですよね・・。
そうですね!
東京近郊(1都3県)の大学生の家賃相場の平均は約6万円前後と言われていて、右肩上がりで上昇しています。
海外留学は何処でも同じくらいの費用になる
さて、こちらにいらっしゃる皆様には「日本の大学生の学費と生活費で年間で約200万円くらいですよ!」だとお伝えさせて頂きましたが、本当に海外留学をした場合でもそれくらいの金額になるのでしょうか?
そこで、冒頭に少しお話しておりました「フィリピン留学とアメリカ・イギリス留学の費用が同じくらいになる!」と言うお話について詳しくお話させて頂きたいと思います。
物価が安いから留学費用は安いんじゃないの?
「例えば海外旅行で考えるとフィリピンとハワイはやっぱり物価が違ってフィリピンのほうが少し安いから・・フィリピン留学のほうがイギリス留学よりもやっぱり安くいけますよね?」とおっしゃる方が多いのですが、それは旅行のお話で、実は、留学の場合には視点を少し加えて考えて頂く必要があります。
まず、旅行で安い地域と言うのは基本的に、『時期が悪い』『環境が悪い』『治安が悪い』の3つの悪いが揃っていて、つまりは『旅行先として人気が無い』というところが旅費に大きく影響をしています。
そのため、例えば、どんなに物価が高い国で普段は人気の都市であったとしても、現地で暴動や問題が起きた時には人気が無くなるので、ツアー代などの旅行費は必ず大幅に安くなります。
- 海外旅行と留学では費用の掛かり方が違ってくる
滞在先の治安レベルを合わせたら実は格安に!
次に、世界で最も家賃の高いと言われているイギリスのロンドンやアメリカのニューヨークでワンルームを借りる場合、当然ですが家賃は1ヵ月は軽く20万円を超えてきてしまう訳ですが、「そんな物価の高い国々と、現地の一般収入が月収4万円ほどのフィリピンとで留学費用が同じになる?」なんて信じられないですよね?
実は、留学には様々なカラクリがあるので留学費用が同じになってしまう訳なのですが、そのポイントとなるのが『生活レベルが周りの留学生たちに合わせて変わっていく!』という点にあります。
例えば、ニューヨークの生活を普通に月10万円前後でやろうとすると、かなりカツカツな生活になるのですが、実際に留学生の多くは少し治安の悪いところに住んだり、郊外でシェア生活をしたりして、何だかんだ言いながらも留学生は10~14万円/月くらいでまとめています。
その一方で、フィリピン留学に出ている方々は、安全のために滞在先はしっかりとした住居を選ぶなど、なんだかんだで一緒に滞在している留学生の派手な遊びに流されて、1ヵ月で7~9万円/月くらいの生活費が平均的になっていたりします。
国民の平均所得で言うと、『フィリピンの平均年収は約48万円』であるのに対して『ニューヨークの平均年収は約770万円』ですので、所得は軽く15倍以上にもなるのに生活費の開きが想像以上に小さいことに気づいて頂けるかと思います。
- 物価や平均所得から比べると留学生の生活費に大差が出ない
- 結果的に生活は留学生の適正価格に収まってくる
学費も全然変わらない・・
次に、留学生の多くが気にしている学費についてですが、こちらは少し国によって違うように思われがちですが、実は、こちらにも先にご案内している『適正料金の発想』が適用されており、フィリピンとアメリカでも語学学校の学費はあまり大きく変わらなかったりします。
「そこで何が変わるのか?」と言うと、最も変わるのはレッスン体制だと思っておいてください。
フィリピンは治安の関係もあるのですが、基本的に『フィリピン人講師との朝から夕方までのマンツーマンレッスン』に力を入れており、アメリカの場合には「世界各国から生徒と一緒に行う昼過ぎまでのグループレッスン」が主軸になります。
「これがどういうことか?」と言うと、学費は一定の月10万円前後の適正料金に据え置きになっていて、レッスンの形態に違いが出るようになっているとお考え下さい。
この予算について、先ほどご覧に頂いた日本の大学の学費についても同じ私学を対象に見て頂けると、だいたい同じくらいに収まってきていることを確認して頂けるかと思います。
- 学費もまた適正価格が意識され国によって大差が出ることは無い
大学の学部留学の学費は大幅に変わる!
しかしながら、大学への学部留学のようにレッスンをグループにしたり、レッスン時間を短くすることで対応ができないような留学の場合には、各国の物価がリアルに学費に反映されてしまいます。
そのため、実際に、アメリカへの大学留学をお考えになられる場合には、日本の大学の学費の2~6倍となる250~1,200万円程度までは想定して頂くことを強く推奨させて頂きます。
- アメリカの大学では年間600~800万円の学費は普通となっている
確かにこうして見ると留学しても留学先が変わっても、費用的には大きく変わらないんですね!
そうなんです!
だからこそ留学を決める時は「安い留学がしたい!」では無くて、「何を学びたいか?」「将来になぜ留学が必要になるのか?」と言った、しっかりとした『留学の目的』を持つことが重要になるんです!
留学費用はアルバイトで払う?親が払う?
実は、この「留学費用を支払う人は誰なのか?」と言う会話は、ココア留学においては毎日のように大学生の親子の間で行われています。
その多くの場合において、「留学する子供がアルバイトをして20%払って、親が80%払うよ!」と言うような形で収まるのですが、それには深い意味があります。
大学生の1年間の休学留学の相場は250万円!
次に、大学生が1年間の休学留学に出る場合、その多くの大学生の留学費用は生活費を合わせて約250万円前後となっているのですが、イメージとしては200万円前後が『学費+生活費』の部分で、残りの50万円前後が『娯楽費+保険代+航空券代』となっているとお考え下さい。
ここでも「あれ?保険代や航空券代を抜いたら、ほぼ生活費と学費は日本の学費と変わらないんですね!」と思って頂けるかと思うのですが、ここでお伝えしたいのは「留学に出る子供が留学費用の内で50万円前後、ご家族が200万円前後を支払っている」と言う点です。
このくらいの留学費用の負担の割合になっている最大の理由は、大学生の渡航時期による問題と、アルバイトにおける扶養問題があります。
- 大学生の子供が留学に出る時、親の金銭的な負担は約200万円、子供の負担は約50万円前後となっている
大学生の1年留学時期は3年生
大学生が1年間の長期留学に出る際、そのほとんどが就職活動への影響や費用の影響を考えて大学3年生時を休学して留学に出るのですが、「3年時までの留学準備期間がどれくらいか?」というと大学1年生と2年生の間となる2年間になります。
次に、大学に入ってからアルバイトをして留学費用を貯めようとした場合、ご家族の扶養に入っている学生はどうしても税金の問題から年間100万円以上は収入としては得ずらい環境にあるため、アルバイト代の半分を貯金すると約100万円ほどの貯金しかできない計算になります。
また、計画的な留学を作り込むと、アルバイト代の一部である30~50万円ほどを使って長期留学前の短期留学を2年生時に行っていくことも可能ですので、3年時の1年間留学までにアルバイト代として使える予算を50~70万円とすると、予算的にも完璧な留学になります!
つまりは大学生の親として支援すべき留学費用としての目安は、2度の留学費用を考えて頂いて約200万円ほどになるとお考え頂ければと思います。
- 子供がアルバイトで100万円を超えて稼ぎ過ぎると、扶養から抜けてしまったり働き損になる可能性がある
収入 | アルバイト収入(5万円×20ヵ月) | 1,000,000 |
---|---|---|
親の支援 | 2,000,000 | |
支出 | 娯楽費 | -500,000 |
短期留学費用(1~3ヵ月) | -500,000 | |
長期留学費用(1年) | -500,000 | |
合計 | 0 |
※ 2度の留学でバイト期間を減らしても全く無理のない留学計画になっています。
留学費用を大学生はどうしてる?やっぱり親が出すの?まとめ
正直、留学費用やお支払いのお話をするのは、留学を作り上げる留学カウンセラーにとっても、留学に出る留学生にとっても、そしてサポートする留学生のご家族にとっても、最も嫌な時間になることは間違いありません。
ただ、大学生の皆様には事前にこうした留学費用の予算計画を持って頂けたら、あとは留学カウンセラーの腕次第で最高の留学を作り出すことが十分にできる予算計画になっています。
最近の留学生の傾向は「とにかく安く!」ですが、「留学は旅行と違って、ただ海外に出ればゴールと言うわけでは無く、必ず成果を得て帰って来なければいけないもの」になりますので、その中身にも、是非、こだわりを見せて頂けたら嬉しいです。
『My favorite things in life don't cost any money.
It's really clear that the most precious resource we all have is time.』
「私にはお金が掛からないもので一番好きなものがあるんだ。
それは誰もが持っていて、世の中で一番素晴らしいもの。そう『時間』なんだ。
スティーブ・ジョブズ」
もし留学計画を立てるときに困ったら、是非、ご家族の方と共にココア留学をご利用ください。