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海外でプロダクトデザイナー?英語で転職キャリア留学?

海外でプロダクトデザイナー?英語で転職キャリア留学?のイメージ

デザイン経営・デザイン思考と言う言葉を知っていらっしゃる方はこちらにいらっしゃいますでしょうか?

経済産業省と特許庁が2018年5月に『デザイン経営宣言』を公表してから、日本でデザインが重要視される時代がやってきました。

そこでここでは、日本ではまだまだ馴染みの浅い職業ではありますが、『海外で他業種からのデザイナーへの転職キャリア留学』や、逆に『デザイナーから他業種への転職方法』について詳しく案内させていただきます。

デザイン経営で求められるデザイナー

壁に写真を張り付けるデザイナー

経済産業省と特許庁により2018年5月に『デザイン経営宣言』が行われましたが、この宣言の目的は、クリエイティブな人材をもっと育て、もっと活かし、世界で勝つためのデザイン経営戦略を行うことにあります。

そのため、ここでご案内する『プロダクトデザイナー』や『インダストリアルデザイナー』の需要は、今後、日本の企業からうなぎ登りになることが予想されています。

プロダクトデザインとインダストリアルデザインの違いとは?

そこでまずは『プロダクトデザインとインダストリアルデザインの違い』についてお話をさせていただきたいと思います。

インダストリアルデザイン

インダストリアルデザインとは、日本では『工業デザイン』と呼ばれるもので、工業製品の設計やデザインを指します。

例えば、身の回りにある家電、机や椅子など全てがこのインダストリアルデザインにより形作られているとお考え下さい。

プロダクトデザイン

一方で、プロダクトデザインとは主に商品やモノのデザイン創造したり・考えたり・作り上げすることを指しますが、例えば今、皆様が持っていらっしゃるスマートフォンの形やカバー、そして、その中に入っているアプリのデザインにもプロダクトデザインが入っています。

一見するとインダストリアルデザインに近いですが、プロダクトデザインはその製品を使うコンセプトや空間、または動機など幅広い分野からモノをデザインすることとお考え下さい。

インダストリアルデザインが、車という『モノ』を設計しているとするのであれば、プロダクトデザインは車に乗ることで得られる快適や喜びなどの『コト(事象)』までを含めてデザインするものになります。

デザイン経営で求められるデザイナー

デザイン経営やデザイン思考と言う考え方は、日本の企業が不得意とする分野とされてきましたが、近年になり『デザインへの投資』が加速しています。

『デザインへの投資』と聞くと、ついアートや芸術関連のイベントを想像しがちですが、その中には、プロダクトデザインのように商品に関するデザインや、インダストリアルデザインのように商品を開発する機械のデザインへの投資も含まれます。

以前の日本では『投資が無意味な対象』とされていましたが、実際に日本の大企業は率先してデザイン経営に着手しており、データによると投資額の3倍以上の利益が企業に出るとの試算も報告されています。

そのため今後の日本では、プロダクトデザイナーの育成と採用が激化することが考えられており、その状況にいち早く気づいている方々からは、欧米文化に遅れをとっている日本ではなく海外で学ぼうとするムーブメントが起き始めています。

以下に、日本の大企業から中小企業までのマネージャークラスや企画戦略・人事担当者にインタビューした「デザイン経営をうまく取り入れている会社は何処?」というアンケートの結果をグラフにしてみました。

おそらく皆様が興味のある企業から順番に並んでいる事と思いますが、つまり今後の日本企業は以下の企業の経営方針を見習っていくとお考えいただければと思います。

※ グラフをクリックすると詳細が絞り込めます

デザイン経営を取り入れているTOP25企業(単位: %)
順位 企業 割合 順位 企業 割合
1位 apple 6.7 14位 マツダ 1.2
2位 sony 4.6 15位 日産 1.2
3位 トヨタ 4.0 16位 IBM 1.1
4位 SoftBank 3.2 17位 サントリー 1.1
5位 ユニクロ 3.2 18位 Amazon 0.8
6位 パナソニック 2.1 19位 LINE 0.8
7位 Google 1.9 20位 NTT 0.8
8位 楽天 1.8 21位 電通 0.7
9位 ドコモ 1.6 22位 au 0.6
10位 ZOZO 1.4 23位 リクルート 0.6
11位 ニトリ 1.3 24位 日立製作所 0.6
12位 ダイソン 1.2 25位 yahoo 0.5
13位 ホンダ 1.2      

※ 1767社(経営・マネージャー・企画・人事担当)へ3企業の回答可にしたアンケート。
(株式会社ビビビット:2018年度調べ)

世界のプロダクトデザイナーの給料とは?

北欧のインテリアで揃えた部屋

どれほどプロダクトデザイナーが重宝される時代がやってくるのか何となく理解していただけたかと思うのですが、続いてはリアルな『お給料』のお話へと入ってみたいと思います。

日本のプロダクトデザイナーの年収は?

日本で活躍するプロダクトデザイナーの平均年収は約418万円と呼ばれており、日本の平均年収が441万円だと言われている中で、比較的低めの給与設計になっている事が分かります。

これは日本の芸術学校やデザイン関連の学校の卒業生たちが、これまでアート関係の就職にかなり苦戦していたことが影響しています。

世界と比較した日本のプロダクトデザイナーの年収は?

そこで続いては、世界の主要国と日本のプロダクトデザイナーの平均年収を比較したグラフを作ってみたのでご覧ください。

以下のグラフを見ていただければ一目瞭然ですが、デザインに対して大きな関心の集まる国になればなるほどプロダクトデザイナーの平均年収が高くなる傾向があります。

カナダやオーストラリアになると、日本の2倍以上の平均年収となっていることを少し覚えておいていただければと思います。

※ グラフをクリックすると詳細が絞り込めます

世界のプロダクトデザイナーの平均年収(単位: 円)
国名 給与(年収)
日本 418万円
アメリカ 711万円($63,887/year)
カナダ 873万円(C$100,550/year)
イギリス 593万円(£39,164/year)
オーストラリア 841万円(A$99,439/year)
ニュージーランド 589万円(NZ$75,105/year)

※ 三菱UFJリサーチ&コンサルティング2018年年間平均TTS為替レート採用。
(indeed:2019年度調べ)

海外でプロダクトデザイナーになる方法とは?

お洒落な外国の姉妹

海外でプロダクトデザイナーを目指す場合、少なくとも身に付けておかなくてはいけないのは、コミュニケーション能力(英語力・言語力)です。

それもそのはず、いかに素晴らしいデザインセンスを持っていたとしても、商品開発やデザイン設計の段階でコミュニケーションが取れないような人材は、残念ながら企業の足手まといとなってしまうためです。

そこで海外でプロダクトデザイナーを目指される方は、少なくともIELTS6.5、TOEIC 850点以上を目安にしながら留学計画を作っていくことが必要になります。

デザインは海外のカレッジで習得する!

基本的に海外のデザイン学校と言うのは、日本より進んでいる遅れていると言う面で考えるよりも、働きたい国のカレッジに進学しておくと人脈の出来方が全く違うと言う点に注目することです。

当然のことながらデザイン学校の卒業生の中には、プロダクトデザイナーとして就職している先輩たちもたくさんおりますので、学校が持っている海外就職へのルートが全く違ってきます。

また、インターンシップ・プログラム等を実践しているカレッジなどに進学した場合、実際に学校のコネクションを使って企業での就労も行えるため、中には在学中にヘッドハンティングにあう留学生もいます。

そのため無給だと思っていたインターンシップ期間を有給にすることができたり、インターンシップ期間だと思っていたら、卒業後の正社員契約まで決まってしまうこともあります。

デザイナーからのキャリアチェンジは?

逆に既にプロダクトデザイナーとして活躍していらっしゃる皆様が、海外でキャリアチェンジをして何か違う業種への再就職を考える場合、留学の作り方よりもキャリア設計を慎重に考えなければいけません。

特に年齢によっては全く新しい業種に入る場合、出来る限りデザイナーとしての経験が活かせる職業を模索しながら留学を作り上げなくてはいけないため、プロの留学カウンセラーやコンサルタントへのご相談を強く推奨させていただきます。

ただし、残念ながら留学カウンセラーはアルバイトの人も多く、就職に関して完全に勉強不足の人たちばかりになっていますので、もし転職を考えられる場合にはお気をつけいただければと思います。

プロダクトデザイナーを目指す人の記事
SE・プログラマーの留学!IT技術者として海外勤務!!

プロダクトデザイナーやインダストリアルデザイナーを目指していて、プログラマーへと変更を希望される方も中にはいらっしゃいます。良かったら合わせてご覧になってみてください!

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プロダクトデザイナーの理想の留学とは?

GET THE GREATIVITYと書かれた壁

続いては海外でプロダクトデザイナーを目指す皆様と、転職を考えていらっしゃる方のために、プロダクトデザイナーのための理想の留学プランについて案内させていただきます。

以下に大きな流れにはなりますが、プロダクトデザイナーの理想の留学ルートを作ってみたのでご覧ください。

プロダクトデザイナーの理想の留学ステップ!

  1. Step.1 留学相談をスタートさせる【留学6~8ヵ月前】
    留学相談のスタートさせて、留学に関してある程度のプランニングを考えていきます
    (※ キャリアアップ・転職・海外永住希望、海外でプロダクトデザイナーとして活躍するなど盛り込んで考えていきます)
  2. Step.2 留学計画を立てる【留学3~5ヵ月前】
    『語学の計画』や『将来のライフプランの設計』を行います
    (※ プロダクトデザイナーを目指すかたの中には、大学卒業後直ぐの方も少なく無いです)
    大学を卒業して留学すると就職がヤバいリアルな訳!
  3. Step.3 英語力を測定して留学期間と時期を決める【留学3~5ヵ月前】
    学校のオンラインテスト(民間の英語試験)などを受講して英語力を診断します
    (※ 英語力を明確化することで語学学校期間やカレッジ期間、さらに就労までの期間も分かります)
  4. Step.4 学校の申し込みを行う【留学3~5ヵ月前】
    学校に願書・入学申し込みを行い入学証明を受ける
  5. Step.5 ビザ手配をスタートさせる【留学3~5ヵ月前】
    カウンセリングのプランに合わせて必要なビザを手配し完了させる
    (※ 海外でプロダクトデザイナーを目指すならば絶対にワーホリビザは先に取らないでください)
  6. Step.6 休学・退職調整や航空券・荷物の準備をする【留学3ヵ月前】
    学校と会社の調整と航空券や保険の手配
  7. Step.7 住民票を抜くなど役所の手続きを済ませる【留学1ヵ月前】
    留学によって役所での手続きが幾つか発生します
  8. Step.8 荷物をパッキングして出発!
    荷物の最終チェックをして留学に出発します!
    留学に必要・便利な持ち物リスト【2024年版】【印刷可】
  9. Step.9 留学生活スタート!
    語学学校やカレッジ進学で留学がスタートします!
  10. Step.10 インターンシップorボランティア【就労体験期間】
    海外のプロダクトデザイン転職希望のかたは完全に
  11. Step.11 滞在延長or帰国!【帰国予定3ヵ月前】
    就労資格を使って更に滞在期間を延長させて英語力やスキルに磨きをかける!
    (※ ここで帰国ルートに入る場合にはStep.12をスキップしてください)
  12. Step.12 海外での就労経験+収入!【就労期間】
    海外プロダクトデザイナーor転職予定の職業で海外勤務します!
    (※ ステップを踏んでいるので転職or継続のどちらの場合も給与は日本よりもかなり良いです)
  13. Step.13 帰国前に就職カウンセリングを受ける!【帰国予定2ヵ月前】
    帰国をしてしまう前に必ず就職カウンセリングを受け、帰国と同時に面接を手配する
    (※ 転職の場合には先にキャリアコンサルを入れることで自分に足りないスキルを確認。場合によってはStep.11で留学期間の延長へ)
  14. Step.14 帰国!
    帰国前に留学先での銀行や賃貸契約などを全て切ってから帰ります
    (※ 帰国後には面倒ですが役所の手続きなども済ませます)
  15. Step.15 企業面接!【帰国2週間以内】
    帰国前に手配しておいた企業との面接を受けます
    (※ 転職の場合も現地就労経験+英語力になるので、面接も順調に手配できます)
  16. Step.16 就職していよいよ日本での新生活スタート!【帰国1ヵ月以内】
    滞在先の相談もココアで合わせて手配しているので新生活がスムーズにスタートします!
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海外でプロダクトデザイナー?英語で転職キャリア留学?まとめ

家庭でパソコンを使ってデザインする外国の男性

プロダクトデザイナーを海外で目指すことは、正直言って一般的な留学の何倍ものハードルの高さになってしまいます。

それもそのはず、海外でプロダクトデザインやインダストリアルデザインの専門学校やカレッジを卒業した日本人はほとんどいらっしゃらないためです。

しかしながら、第一陣は『プロダクトデザイン+ IT技術+英語力』までを目指す留学相談を行い始めており、既に第二陣、第三陣の留学相談が始まってきています。

いち早く流れに乗ることさえできれば、キャリア構築までの道のりも楽になりますので、もし海外でプロダクトデザイナーとして活躍することにご興味がある方がいらっしゃいましたら、早めにご相談いただくことを強く推奨させていただきます。

そして、もし皆様のお手伝いができるような機会がございましたら、お気軽にご相談いただけましたら幸いです。