看護留学

【国際看護師】Miyazakiさん世界を舞台にして働く看護師!

国際看護師としてカナダ永住権取得ナース!

国際看護師としてカナダで働いているmiyazakiさん

「看護師の経験を活かして、海外で暮らしてみたい!」
「カナダでどんなふうに看護師が働いているのか知りたい!」

そんな皆さんに必読のインタビュー記事をお届けします。

カナダ・トロントの病院で正看護師(Registered Nurse/RN)として勤務されているMiyazakiさんが、ココア留学のインタビューに特別に応えてくださいました。

海外で何を学び、どのように看護師を志すようになったのか?
トロントでは日頃どんなふうに生活し、働いているのか?

そんな皆さんが気になることも、Miyazakiさんがお話してくださいました。

Miyazakiさんのカナダ国際看護師生活とは?

トロントのアパートからの様子

(↑トロントのアパートから見える風景。冬は天候が崩れやすいが夏になると快晴)

ココアスタッフ:
Miyazakiさん、現在のお住まいはどちらですか?

Miyazakiさん:
いま一時的に東京に戻ってきていますが、年内にトロントに戻る予定です。

ココアスタッフ:
そうなのですね!トロントではどんなところに住んでいらっしゃるんですか?

Miyazakiさん:
ダウンタウンの東側あたりですね。出勤のしやすさで住む場所を選んでます。
わたしが勤務しているリカバリー(術後回復室)に、オンコール(自宅待機)があるので職場へのアクセスは大切な条件です。

ココアスタッフ:
ダウンタウンとなると、都会ですよね!
オンコールは、どういった形になるのでしょうか?

Miyazakiさん:
週末や祝日の午後シフトですと、15時に出勤・23時に退出なのですが、23時以降はオンコールになるので「今から手術!」と言われたら1時間以内に病院に戻らなければならないんですね。
なので、時間帯問わず出勤ができるように、地下鉄とかバスとか様々な交通手段があるところに住むようにしていますよ。

東京だったら、電車でもバスでも、大体時間通りに動いてますよね?
でもカナダの場合は、時間通りに来るとは限らないですし、そもそも早朝出勤だと地下鉄とか動いてないんですね。
遅延なども考慮しながら、30分以内で到着できそうなところにしています。

ココアスタッフ:
たしかに、カナダの交通機関は遅延がよくありますよね。
シェアハウスではなくて、1人部屋ですよね?

Miyazakiさん:
そうです!さすがに共同生活をずっと続けるのはツラいなぁと感じたので、自分でアパートの部屋を借りてます。

ココアスタッフ:
カナダで部屋を借りるときって、室内はどうなっているのか気になります!
前の住人の家具をそのまま使えたりするんでしょうか?

Miyazakiさん:
いえ、少なくとも私のアパートは家具なしですよ!
不動産会社が管理しているアパートに住んでるので、審査も厳しくて、そういうところですと物を置いて行ってはいけないんですよね。
反対に、大家さんが一緒に住んでいるようなところだと家具を残しても良いらしいのですが、大家さんの判断に左右される部分も大きかったりするようです。
何かあったときの対応を考えると、会社が管理してくれているほうが楽だなぁと思ったりしますね。

ココアスタッフ:
管理者の判断によって異なるんですね!
学生さんだと、なかなかそういったアパートには住めないので、社会人ならではの情報だなと思います。

Miyazakiさん:
カナダでの1人暮らしは家賃が高めなので、留学生だとなかなか厳しいですよね。

ココアスタッフ:
カナダのアパート暮らしは快適ですか?

Miyazakiさん:
やはり海外なので、日本ほどの快適さは難しいかな?と思います。
たとえば洗濯するとき、日本だと各自で洗濯機をもちますよね。
でもカナダの場合は、アパートの下にある洗濯機を共有で使うので、自分以外の人もきれいに使ってくれるとは限らなかったりします。
大きめのトラブルとしては、冬場のマイナス20度のときにヒーターが止まったことがありましたね...

ココアスタッフ:
真冬にヒーターが停止するのは、なかなかのトラブルですね!

Miyazakiさん:
その時は「さすがにこのままだと危ないな」と思いました。笑
ただ、ヒーターは止まっても電気は動いてたので、オーブンを動かして暖をとったりすることはできました。

海外生活には突然のハプニングが付き物ですが、なんとかなるものですよ。
「住めば都」というけれど、本当に、なんだかんだその生活にも慣れちゃいます。

アメリカ大学・カナダ大学院「看護」と出会う!

Miyazakiがカナダで実際に撮った写真

(↑Miyazakiさんの趣味は写真。今回ほとんどの写真をMiyazakiさんより寄稿いただきました)

ココアスタッフ:
Miyazakiさんは、昔から看護師になりたかったのですか?

Miyazakiさん:
全然!看護師になりたいなんて、本当に思ったことがなかったです。

日本の高校を卒業したあと、アメリカの大学に入って学士をとって、カナダの大学院に進んで。
その頃、はじめて「看護師やってみようかな」「それもアリかも」と思うようになりました。

ココアスタッフ:
高校からいきなりアメリカの大学に入学されたのですね!もしかして、高校時代にものすごくエリートな学校に通ってたりしましたか...?

Miyazakiさん:
いやいや、普通の学校ですよ!大学進学者が少ないような、のほほんとした学校でした。

ただ、わたし、洋楽がものすごく好きだったので、本場のライブを見てみたかったんです。
当時は、今のように外国のアーティストが日本にくることもなかったし、音楽フェスとかもない時代だったんですよね。
特に、インディーズ系のマイナーな音楽が好きだったので、「アーティストがこっちに来てくれないなら私が観に行くしかないな!」と思い立って、それでアメリカの大学に行くことにしました。

ココアスタッフ:
大胆ですね!英語はもともと話せたのでしょうか?

Miyazakiさん:
英語は、正直ひどかったと思います...初めてTOEFLを受けたとき、大学の入学基準に全然達していなかったですから。
家族からは「海外の大学に行くなら自分の力で入りなさい」と言われたので、TOEFLゼミナールみたいなものに通って、本気で勉強しました。

しかも当時はインターネットの情報とかもなかったので、わざわざアメリカの大使館に行って、分厚いブックレットの中から「何州のどこに行く?」「生徒数は何人?」とか調べて、決めた学校に自分で申し込みました。
それで、受かった大学のところに行きました。

ココアスタッフ:
すごい根性です。大学はどちらに行かれたんですか?

Miyazakiさん:
最初はミネソタ州のミネアポリスです。
好きなアーティストがいたのと、「とにかく学位を取ろう!」という想いだったので、日本人がいるかどうかも気にしてなかったですね。

ただ当時はアメリカ北部のほうが教育的に進んでいたので、そこは多少意識しました。

その後、ニューヨーク州の田舎の小さな大学に転校して、最終的にはミネソタ州に戻り、Universty of Minnesotaというマンモス校に移って、そのまま卒業しました。

ココアスタッフ:
何度か移動されているのですね。
大学時代はなにを専攻されていたんですか?

Miyazakiさん:
社会学です。

ココアスタッフ:
え!大学の時点では、まだ看護じゃなかったんですね!大学院も社会学でしたか?

Miyazakiさん:
いえ、院生のときは家族学が専攻でした。
その時はカナダのバンクーバーに移動して、ブリティッシュコロンビア大学の大学院に通っていました。

大学のときに楽しかったのが、人類学・心理学・社会学だったんですよ。
アメリカの大学では、受講するときにメジャー(主専攻)とマイナー(副専攻)を選択するシステムになっているのですが、メジャーが社会学、マイナーが人類学と心理学という形ですね。

進路に迷った時、大学の先生に「この3つの分野を混ぜたら何ができるんだろう?」という相談をしていたら「家族学はどう?」と言われて、試しに勉強してみたらすごく面白かったんですよ。
なので大学院に行って家族学を専攻しました。

ココアスタッフ:
じゃあ、看護の勉強を始めたのは、大学院を卒業してからなんですね。
なぜ看護に行くことになったんでしょうか?

Miyazakiさん:
大学院のとき、家族学の教授と一緒に、バンクーバーの日系コミュニティ関係のリサーチアシスタントをしていたんです。
その調査メンバーの中に、偶然にも、看護学の先生がいらっしゃったんですね。

その時、先生と教授に「今後どうするの?」と聞かれて、「もう論文を書くのは疲れたな」と思って。
なのでPhD(博士号)を取ろうと思えず、どうしようか考えている、という相談をしました。

ココアスタッフ:
日本に戻ろうかな、という気持ちはありましたか?

Miyazakiさん:
いやいや、まだ帰りたくなかったです。
だけど、学んでいた内容が、専門職に直結する類のものではなかったので...
カナダやアメリカに残ったところで仕事を見つけられないだろうという状況でした。

そしたら看護の先生が「じゃあ、あなた看護師になったら?」と言ってくれたんです。
看護師になれば、家族学も活かせる。臨床が嫌なら、研究の道に行くこともできる。

わたしは文系でしたが、調べてみたら、大学院の間に生理学だけとっておけば看護学部に編入して2年で卒業できることがわかりました。
奨学金も出るし、当時TA(Teaching Assistant)をしていたので収入もあったし、条件は揃っていたので「じゃあ挑戦してみてもいいかな」と思いました。

(※Teaching Assistant: 大学院生が大学などの教育機関にて学部生の講義・実験・演習などの補助業務を行うこと。報酬が発生し、大学院生にとっては教育訓練であると同時に経済的支援にもなる。)

ココアスタッフ:
それで看護学部へ行ったんですね!!!

Miyazakiさん:
はい。編入先として、大学を3つ受けました。
当時通っていたブリティッシュコロンビア大学からも連絡がきてたのですが、面接があるとか時間かかるとかで、あまり話が進まなそうだったんですよね。
その時ちょうどトロント大学からオファーがきたので、だったらトロントへ行ってしまえ!と思って、トロント大学へ行きました。

ココアスタッフ:
Miyazakiさん、すごく勢いのある生き方をされてますね!
じゃあ、そこから2年ほど大学に通って、看護師になったんですね。

カナダで看護師(RN)としての道を歩む!

カナダのトロントのマーケット

ココアスタッフ:
今はトロントの中心部にある病院で勤務されているんですよね。
職場はどうやって見つけたのですか?

Miyazakiさん:
まずは履歴書を用意して、最後の実習先に配りました。
そして同級生の数人の友達に、違う病院に実習している様子を聞いたりしているうちに、「あそこの病院の病棟が良かったよ」と薦めてくれたんです。

内科と外科の両方を学べる場所を希望していたのですが、ちょうどその条件にあった病院だったので「働きたいな」と思い、とりあえず履歴書を渡してみる事にしました。

実は当時、看護師募集はしてなかったのですが、履歴書を渡しに行ってみたら翌日には連絡がきまして、面接を受けて採用されて、とスムーズに進みました。

ココアスタッフ:
そこからずっとトロントにいらっしゃるんですか?

Miyazakiさん:
はい、そのままうっかりトロントに居続けています。

ココアスタッフ:
うっかり。笑

Miyazakiさん:
周りを見ていても「わたしは看護で生きていく!」みたいな燃えている感じというよりは、むしろ「お仕事しんどいよね」って言いながらも長く続けている印象ですね。
やっぱり医療現場ってシビアなので、ときどき愚痴をこぼしながら、それでも続けられるような人が残るんじゃないかな。

ココアスタッフ:
Miyazakiさんの学生時代の同級生はどうされてますか?

Miyazakiさん:
いまも看護師として病院勤務してる人ってそんなに多くないかもしれません。
教育者になったり、他の業務に移ったりと、現場から離れる選択肢もありますからね。

ココアスタッフ:
Miyazakiさんは、看護師歴11年ですよね!長く続いていらっしゃいますね。

Miyazakiさん:
そんなことないですよ?看護師35年目とかの人も多いですからね!

ココアスタッフ:
今までに「日本に戻ろうかな」と思ったことはありますか?

Miyazakiさん:
ありますよ!たくさんありましたね。
実は、日本の人材紹介会社を通して、アメリカベースの外資に、日本で就職した事もあります。
でも24時間オンコールで、お休みもいつとれるかわからない、明日どこへ行くのかさえ分からないサバイバルな状態だったので、さっさと辞めてしまいました。

労働条件を考えるとカナダのほうが断然良いんですよね。
一度カナダで働いて、その働きやすさを知っているので、今から日本で働くのは大変だろうなと思います。

カナダで働く看護師の仕事内容とは!?

トロントのシンボル・CNタワー

(↑美しい日暮れの向こう側にトロントのシンボル・CNタワーが見える)

ココアスタッフ:
いまのお仕事は、どのような内容ですか?

Miyazakiさん:
いま担当している科が2つありまして...
1つはプリオペレーション(術前)ですね。
これは患者を手術に出す科なのですが、日本にはないかなと思います。

朝8時から手術が始まるので、患者さんが朝来たときに履歴をチェックして、服用している薬や入れ歯の有無などを確認していきます。点滴や採血をすることもあります。
そうしてチェックした内容をもとに、外科医や麻酔科医とさらに手術前の確認をしていきます。
オペ室が21部屋くらいあるのですが、全室フル稼働になり、準備を一斉に行うので、朝はまさに戦場という感じですね。

ココアスタッフ:
戦場...。ものすごく忙しそうです。もう1つの科はどんな感じですか?

Miyazakiさん:
もう1つの科は、術後回復です。リカバリーと呼ばれてます。

手術後、麻酔からの目覚めた患者さんの全身状態を安定化させて、痛みのコントロールなどをする場所です。
安定してから、病棟または状態が悪い時は集中治療室に移動させるまでを看護しています。

まず手術が終了すると、患者さんがリカバリーに運ばれ、外科医・麻酔科医・オペ看護師の全員からレポートをもらいます。
オペ看護師と患者さんのID確認をして、ご家族がどこにいるのか、皮膚の状態(高齢者などは長い間手術だと褥瘡ができる事もあるので)などレポートをもらい、その後医師から予定していた手術方法であったか、どのくらい出血したか、点滴の量など詳細なレポートを貰います。

手術以外にも、鬱病治療で電気療法や不静脈で行う「カーディオバージョン」という治療があり、その際に麻酔が必要になるので、リカバリーで看護をします。

麻酔やオペが必要になったら、患者が24時間いつでも来れるようにしている科ですね。

ココアスタッフ:
手術前と手術後、両方担当されているんですね!

Miyazakiさん:
ちなみに、集中治療室が必要な患者さんも、ベッドの空きがない場合にリカバリーへ運ばれてくるケースがあります。。
というのも、リカバリーの看護師になるには、集中治療室の経験がないといけないんですよ。

ココアスタッフ:
集中治療室の経験がある人だけが、リカバリーの看護師になれるんですね。
じゃあ、その経験があるからこそ、集中治療室の患者さんもリカバリーの看護師でカバーできるということですね。

Miyazakiさん:
そういうことですね!

ココアスタッフ:
かなりハードで忙しい環境ですよね。
当然、ふだんのコミュニケーションも急ぎになって、お互いバーッと早口で話すような感じかなと想像するのですが...

例えば、いま日本で看護師をされている方々で、英語がネイティブ並みに話せる人って本当に限られてると思うんです。
そうではない人が、今から英語を学んでカナダの医療現場に行くことは可能だと思いますか?

Miyazakiさん:
通常、最初は一般病棟での勤務になりますよ。あるいは比較的ペースが緩やかな内科とかですね。

患者の容体が急変しない限りは、そこまで忙しくはないのではないでしょうか?

ココアスタッフ:
そうか、最初からハードな環境に入るわけではないんですね。

Miyazakiさん:
ICUなどのハードな環境で勤務するためには、クリティカルケアーを学ぶために学校へ行き、専門的な勉強をしてトレーニングを受けなければならないのですが、その前に看護師としての実務経験が必要になります。

海外では日本と仕事のやり方が全然違うので、どうしても現地で数年の実務経験が必要になると思うんですよ。
なのでみんな、その期間に英語を慣らしているんじゃないでしょうか。

トロントで看護師として働き続けること

ココアスタッフ:
トロントにいらっしゃる日本人看護師は、みんな元々永住権を持っている方なんでしょうか?

Miyazakiさん:
どうでしょう、そんなこともないんじゃないかな。
わたしは最初、就労ビザで働いていて、その後に自力で永住権を取得して比較的大変でしたが、いまは申請方法も変わったようです。
看護師として正規で働いていれば永住できるチャンスは十分にあると思いますよ。

ココアスタッフ:
ところで、Miyazakiさんがカナダに住み続ける理由ってなんでしょうか?

Miyazakiさん:
まずは仕事面ですね。自分のキャリアがカナダにあるのと、労働環境や労働条件の良さだと思います。
看護師は女性が多い職場なので、職場の人間関係が複雑であることは日本と変わらないですが、それが全てではないですし、カナダの人々は精神的余裕があると思います。

日本だと街中でスモールトークなんてしたら変な人になっちゃいますが、カナダではもっとフラットにお互いがコミュニケーションを取っていますよね。
余暇を楽しもうとする姿勢も強いので、ライフワークバランスが整いやすいと思いますよ。

ココアスタッフ:
ちなみにMiyazakiさんは余暇をどのように過ごされますか?
実は気になっていました!

Miyazakiさん:
仕事で疲れていると、とにかく寝ていたいときもありますが、日本人の友達にも会いに行きますね。
ふだん英語ばかり話しているとストレスが溜まりますし、やはり日本とは違う文化に不満を感じることもあるので、日本人同士であれこれ話して発散してしまうのが良いと思ってます。

ココアスタッフ:
日本人の友達もいらっしゃるんですね。
どんなところで出会うんですか?

Miyazakiさん:
知り合いの知り合い、という感じで出会っていきます。
わたしはたまたま、ブログでオタワにいる日本人看護師のことを知って、自分からコンタクトをとってラブコールをして(笑)その人とは仲良くなれました。
基本的には現地で結婚して永住している人が多いかと思います。

Miyazakiさんのナースとしての将来ビジョン!

美しいトロントの公園の様子

ココアスタッフ:
Miyazakiさんは、今後はどうされるのですか?

Miyazakiさん:
このまま看護師の仕事を続けることになると思うのですが、選択肢を広げていきたいです。
カナダからアメリカに移ることも検討しているところです。
もしくは、また2年ほどカナダで大学院に通ってNP(Nurse Practitioner)の資格をとる事を考えています。

ココアスタッフ:
正看護師(RN)とNPはどのような違いがあるのでしょうか。

Miyazakiさん:
NPは看護師と医師の間くらいのポジションで、診断もできるんですよ。
あとNPになれば夜勤がなくなるので、そういう意味でも良いなと思ってしまいます。

(※Nurse practitioner: 上級看護師。臨床医と看護師の中間に位置づけられ、医師の指示を受けずに自ら診察・検査・投薬・薬処方ができる。)

ココアスタッフ:
なるほど。ずっと夜勤があるのはつらいですもんね。
選択肢を増やしていけるのは良いですね。

Miyazakiさん:
海外では50代とかでも新しいキャリアのために大学に通いますし、それが普通だったりするので、みんなそうやって選択肢を広げていると思います。
日本とは、そこも違うかもしれませんね。

ココアスタッフ:
まだ日本ではそういうキャリア形成のスタイルは浸透してないんですもんね。

Miyazakiさん:
周りの人からは「あなたは特殊だよ」と言われることもあるんですが、多分わたしは特殊なんじゃなくて、やってみたいと思ったことをやってるだけなんです。
自分のやりたいことだったら、大体のことはできるんですよ。

費用に関しても、私は奨学金制度を利用しましたし、大学院時代にはTA(Teaching Assistant)で収入を得ていたし、そのためにはものすごい努力をしたけれど、努力をするのは当たり前ですよね。
それだけ頑張って、ダメだったらそれはそれでいいじゃないか、考えても仕方ないからやってみるしかないじゃないかと思ってます。

ココアスタッフ:
Miyazakiさんの中で「怖いな」と思ったりすることもありますか...?

Miyazakiさん:
ありますよ。
ずっとカナダで働いてきてしまったから、日本に戻るのが怖かったですし、いま一時的に日本に戻ってきてしまってるので、今度はカナダに戻るのが怖いです。

仕事を1年離れてから復帰になるので、同僚から色々教えてもらわないと業務に戻れないし、業務上の変更が多くあるはずなのでついていけるのか不安です。
そういう不安や戦いは常にあります。

でも、やるしかないので。なんとかなるものですよ

Miyazakiさんから日本の看護師さんにメッセージ

ココアスタッフ:
Miyazakiさんから、このインタビューを読んでくださっている看護師さんに何かお伝えしたいことはありますか?

Miyazakiさん:
どんどんカナダに来てほしいです。
日本の看護師さんは優秀です。

自分で望まなくても、人事異動で色々な科を経験して、休みの日に勉強会に参加したりするから色んなことを知っていますよね。
それはカナダにはない制度なので、すごく勉強されていると思います。
なので、あとは英語だけですよ。

しかも医療英語って、カナダ人やアメリカ人ですら医療英語を学ぶんですよ。
「学校へ行って学ぶ」という意味ではみんな平等なので、英語にビビらないで、自分の能力を海外で活かすことにフォーカスしてほしいです。

まずはやってみてほしいですね。とにかく優秀な人が多いので。

ココアスタッフ:
最後に、これから渡航される留学生にアドバイスをお願いできますか?

Miyazakiさん:
「英語は現地に行ったらどうにかなるよ」とよく聞きますが、あれは「大嘘だ!」というぐらいの気持ちで行っていただいたほうが、自分のためになるんじゃないかな?と思いますね。
現地だからこそ学べることもありますが、日本にいる間にもできることがたくさんありますよね。

せっかく海外で勉強しようと思っても、単語を知らないとどうにもならないし、自分でちゃんと勉強しないと何がなんだか分からないまま時間が過ぎていくだけになってしまいます。
わたしも英語は得意じゃなかったですが、日本にいるときから英字新聞をスムーズに読む訓練とかをして、単語を頭に叩き込んで行きました。

あとは、ある程度の英語力を持てたら、自分の興味のある分野に飛び込むことです。
看護師じゃなくても、ITでもビジネスでも何でもいいです。
専門分野を学ぶことで、より英語が強制的に身に着くので、語学学校で止まらずに前に進み続けることにトライしてください。

ココアスタッフ:
前進し続けるMiyazakiさんだからこそのメッセージですね。
インタビューのお時間を頂きありがとうございました!

看護師の留学・ワーホリ相談

Miyazakiさんのような国際看護師は本当に数えるほどしかいらっしゃいません。留学を作りあげることもかなり難しいのですが、もしご希望の方がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。看護留学のために必要な知識量は膨大ですので、まずはご相談してみてくださいね。