病院で働くアシスタントナース!留学に掛けた想いとは?
現在、オーストラリアの病院でアシスタントナースとして勤務されている茜さんのインタビューです!
日本で看護師をされていた茜さんですが、カナダへの留学を経て、現在オーストラリアへ渡航中です。
海外と日本の医療体制の違いや、オーストラリアの働く上で楽しいこと、大変なことを沢山お伺いしてきましたので、是非、茜さんのストーリーをご覧ください!
留学前のできごと ~留学のきっかけは?~
茜さんの留学ストーリー・旅立ち!
Q.留学のきっかけは?
A.もともと看護師のキャリアアップにちょっと疑問を持ってた部分があって、「自分がどうなりたいか?」っていう部分に悩んでました。
その時のキャリアアップの選択肢は、「管理職になるか?」「認定/専門看護師か?」「研究員になるか?」の、3つぐらいしか方法は思い浮かばなかったんですが、「自分のやりたいことは違うような気がする・・」と思いながら働いてたんです。
そんな時に、たまたま外国人患者さんをケアする機会があって、翻訳機を使っていたんですけど、翻訳された言語が明らかに違うように翻訳されてしまっていて、それを見た患者さんに通じてなかったりしたので、「これで良し!」としてしまっているこの環境はどうにかならないだろうか? お手伝いをできる仕事があればいいなと思ったのが最初のきっかけです。
Q.どういう理想を思い描いて留学に出られたんですか?
A.看護師としてキャリアアップを目標にしていて、ココアさんが提示してくれたプランは、『カナダで英語の底上げをして、オーストラリアで自分が持っているスキルや看護経験を活かせる仕事がワーホリでできちゃう』っていうプランでした。
このプランは、自分にとって「理想だな・・」と思いました。
- 留学の目的や留学後、「どうなっていたいか?」と考えることは重要です!
留学の目的や留学後のビジョンが思いつきません。
今までのキャリアを通して、あなたができること、社会の役に立つことを軸に、一緒に考えていきましょう!
渡航後の勉強について
茜さんの留学ストーリー・留学中のできごと!
Q.カナダやオーストラリアでどんな勉強をしたんですか?
A.実は、教科書は全く一緒で、もともとカナダで受けた医療英語の講座とだいぶ被ってたので、オーストラリアのアシスタントナースの学校で復習をしているような感覚でした。
カナダでは、日本人の先生から医療の単語を勉強する事が多かったのですが、専門用語は『単語が長い』または『ラテン語が語源』ということもあり、その時の課題は、正しくスペリングできないことでした。
また、実際に処方箋に書かれている単語や現場で使う英語は、アルファベット3文字に略されて書かれることが多くて、「何の略語だろう?」と今でも働いているときに悩むことがあります。
一方、オーストラリアでは現地の方が先生で、実践的なオーストラリアの医療システムを補うような勉強だったり、申し送り場面やクリニックで先生と患者役を生徒同士で組んでデモンストレーションを行う授業だったので、より実践的な勉強ができました。
留学中の仕事探しについて
Q.学校卒業後の仕事探しは大変でしたか?
A.就職先を見つけるまで1ヵ月かかってしまい大変でしたが、私はラッキーな方で、クラスメイトに話を聞いてると、全然見つからない子もいて、見つかっても、「エイジドケア(介護施設)で働いてる!」とか、「ホームケアで働いている!」っていう人の方が多いと思います。
でも、それは「ビザが関係している?」と思っています。
というのも、病院は年中人手不足だからこそ、長期間の勤務が可能な人や病院のシステムが分かる人を求めているので、半年しか働けないワーキングホリデービザでは目にも止まらないという状況になっているからだと思います。
私も、IndeedやSeek、それに看護職系の求人サイトにも登録したり、病院のGoogle mapを見て直接探したり、結果的に合計40~50件に応募しましたが、それだけやっても最終的に2件しか返事が返ってきませんでした。
幸いなことに、現在は、派遣のお仕事と病院の直接雇用(カジュアルワーカー)で掛け持ちで働くことができていますが、実際、私のように直接雇用で病院に勤務している状況はかなり珍しいと思います。
Q.働き方と大変さなどは、いかがでしょうか?
A.最初は、いつでも解雇できてしまうカジュアルワーカーとして、週1~2日勤務する予定でしたが、先週から人手不足の影響もあり、フルタイムの人たちと同じ働き方になってきました。
仕事内容は、日本の看護師業務のお薬系と記録を除いたような内容で、ナースコール、シャワー浴の介助などの生活介助がメインですね。
また、大変なのは、やっぱりコミュニケーションだと思います。
患者さんが伝えたかった事を誤解してしまい、私の返答の仕方で不安を煽ってしまったことがあって、申し訳なかったなと感じています。
また、バイタルサインを取るのはアシスタントナースが主に担当するのですが、いかに私たちが正確に且つ迅速に看護師に報告して、正看護師がドクターに相談するかがすごく大事になってきます。
Q.日本と海外の医療現場で違うことは?
A.率先的にナースコールを取りに行くのがアシスタントナースなの仕事なのですが、とりあえず患者さんから話を聞いたりとか、具合が悪いような状況だと、バイタルを測るまでやります。
でも、私はこれ以上の対応ができない(資格の範囲があるため)ので看護師を呼ぶんです。
日本だと看護師がナースコールを取って、患者さんの要望を聞いて、薬の投薬を行ったりと一連の流れをすべて行うんですが、オーストラリアはアシスタントナースが最初の対応を行い、次に看護師さんが対応する流れになっていると思います。
- 仕事探しは、積極的な行動が必要!
- ある程度の英語力がないと、仕事先で苦労する。
現地で、仕事を見つけられるか不安になってきました。
留学前、留学中も英語の勉強や現地の情報収集を怠らない事が大切です!
渡航後に感じたことは??
留学ライフについて
Q.日本と海外で感じたギャップは?
A.英語に関して言うと、日本だと机上で勉強することしかやってなかったので、ネイティブの独特な言い回しなどについては留学して学んだことも多かったのですが、その中でも「面白いな!」と思ったのはボディ・ランゲージでした。
『お金』のボディ・ランゲージって、日本では親指と人差し指を使って丸を作って、『オッケー』の形みたいにすると思うんですが、海外では親指と人差し指をすり合わせて『お金』の意味になります。
もちろん、最初はその意味(ボディ・ランゲージ)について分からなかったんですが、そういうところは、結構、面白く感じてます。
あとは、国として見たときに、留学先がたまたまバンクーバーとシドニーっていうのもあると思うんですけど、「予想してた以上にアジア人が多いな・・」っていう印象をすごく感じます。
行く前はカナダはアメリカに近いですし、オーストラリアもイギリス領地だったのもあるので、「欧米の方が多いのかな?」って思ってたんですけど、アジアの人たちもすごい混じっている環境となっていることには驚きました。
そのせいだと思うんですが、それぞれの国籍でコミュニティがあることについても、すごい面白いなって思っています!
韓国人街とか中国人街とか、インド人街とかそれぞれでコミュニティ作っているのはすごい面白いですし、現地の人もそれを楽しんでる部分があって、「旅行に行かなくても海外の雰囲気が味わえる!」みたいな感じで、移民国家のいいところだなって感じます。
Q.今までの留学で一番嬉しかったことと、辛かったことはありますか?
A.嬉しかったことは、カナダの序盤に英語が話せなかった時よりも、カナダ留学終盤とか、オーストラリアに来た時に、英語が話せるようになった自分とか、「英語でのやりとりが普通に会話できてる!」と感じられていることがすごい嬉しいです。
辛かったのは、カナダで目標としたIELTSスコアを取るために勉強していた時で、全然自分の英語力が上がっている実感もなく、IELTS受験が近づいてきている中で、どん詰まりになっちゃった時があって、そこは辛かったですね。
そういった努力の甲斐もあってか、留学行く前は言いたいことを飲み込むようにする時も多かったんですけど、海外は自己主張がはっきりしているので、もちろん聞くこともするんですが、その上で「自己主張もしなきゃ!」っていう意識はするようになりました。
そうしないと誰も話聞いてくれない環境で、「何考えてるの?」「この人わかっているのか?」っていう反応をされることがあるので、しっかり主張していかないとなと感じてます。
Q.留学行く前とかに、やるべきことはありますか?
A.「多分、留学される皆さんが言うんじゃないか?」と思うのですが、英語ですね。
日本人って机上で勉強するのが板についちゃっていると思うのですが、今は、オンライン英会話とか出回っているので、最初のベースを上げるためにもそういう学習方法も使っていきながら、「日本で英語を勉強することも意識できてたらな・・」っていうのは思ってました。
考えておけばよかったことは、私は、結構、情報収集するタイプだったので問題なかったですけど、友達が「こういうの調べておけばよかった・・」とかよく言っていて、私が教えてたりするんです。
ビザの様々な制限などが原因で『帰国せざるを得ない』という状況の人も周りにいっぱいいたので、興味あるのなら調べておくべきかなと思います。
- 自分の意見をはっきり伝えないと、誰も聞いてくれない!
- 渡航前もスキマ時間を見つけて英語の勉強をしよう!
英語が苦手で、何から手をつけていいかわかりません。
まずは、基本的な文法や単語を覚えるところから始めるといいですよ!
これからの事どう考えている?
帰国後について
Q.帰国後の野望は?
A.キャリアアップのために留学していたので、帰国後は「在日外国人の医療保健分野に関してのサポートできるお仕事につきたいな・・」と思っています。
こちらは、まだ情報収集中ですが、インターナショナルスクールの先生や看護師から検疫官になる人・・、ただ、一番理想は医療コーディネーターや医療通訳できる立場の人になりたいです。
あと、実は、「他国の日系クリニックに就職できるかもしれない・・」というご縁もあるので、そんなご縁も大事にしながら、経験を積んでいきたいです。
Q.これから留学する方、留学に迷っている方にアドバイスをお願いします。
A.周りの多くの方は、留学すること自体が目的・目標になっていて、渡航しただけで目的を達成してしまって、先の目的を見失っている方もいたんです。
『目的=留学』は、価値観の変化などプラスになることもありますが、それ以外にも「留学後の目的がしっかりあった方がもっと得られることが多いのかな?」と考えているので、そこはしっかり自分の中で落とし込んできた方がいいのかなと思います。
- 留学の目的や留学後、「どうなっていたいか?」と考えることは重要なポイントです!
留学に行くことがゴールになっていました・・。
留学中に目標・目的を見失う方もいらっしゃるかたは少なくないことも忘れないでくださいね!
茜さんの留学インタビューまとめ
皆さま、茜さんの留学インタビューいかがだったでしょうか?
「看護師の資格を活かした留学にしたい!」という強い想いから、現地で積極的に行動した結果、無事に病院のアシスタントナースのお仕事をつかみ、充実した生活を送っていらっしゃいます。
ただ、茜さんもおっしゃっていた通り、アシスタントナースとして勤務されていらっしゃる方は沢山いらっしゃいますが、こうした成功のモデルケースまで進まれる人は本当に少ないです。
また、「留学後にどんな自分になっていたいか?」や「方向性や計画性を作ることが人生にとってどれほど重要なことなのか?」についても再確認させて頂きました。
最近は、AIやロボットの影響もあり、『英語だけでは戦えない時代』となってきています。
「英語の他に何ができるのか?」
留学を通して将来の可能性を最大限に伸ばすため、これからも茜さんのような成功者を1人でも多く育成できればと心より願っております。