スクールカウンセラーを海外で?SC留学で転職留学も!
学校における『いじめ』や『不登校』『引きこもり』など、最近では数々の生徒たちの問題が報告されており、スクールカウンセラー職業に注目が集まってきています。
そうした中で、海外で心理学を専攻したり、「海外のスクールカウンセラーを目指すための留学を作って欲しい!」という留学相談が毎日のように寄せられています。
それもそのはず海外のスクールカウンセラーを目指す留学を作る事ができるのは、日本中を探してもココア留学しかないためです。
そこでここでは、これまでココア留学が培ってきた留学情報を詰め込みながら、『海外でスクールカウンセラーを目指す方法』と『日本でスクールカウンセラーとして活躍していらっしゃる皆様の転職留学』の両サイドから詳しくご説明させていただきたいと思います。
そもそもスクールカウンセラーとは?
そもそもスクールカウンセラーの話をすると、その多くの方々は『スクールカウンセラー』と『ソーシャル・スクールカウンセラー』の違いについてあまりよく理解されていらっしゃらない印象があります。
そこでまずは、『スクールカウンセラーとソーシャルカウンセラーの違い』についてお話しさせていただきたいと思います。
スクールカウンセラーとソーシャルカウンセラーの違いとは?
スクールカウンセラー(SC)とは?
スクールカウンセラー(SC)は主に学生たちの心の問題に携わる職業で、主に国家資格である『公認心理士』や民間資格である『臨床心理士』の資格を持った皆様が担当されています。
例えば、学校のいじめによって傷ついた子供たちの心を癒すためのカウンセリングや、モンスターペアレントなどの問題により、傷ついてしまった先生の心を癒す役割も果たしています。
ソーシャル・スクールカウンセラー(SW)とは?
ソーシャル・スクールカウンセラーとは、『社会福祉士』の資格を持つ方が多く働いており、主に学校でのトラブルになる要因を物理的に解決する役割を果たします。
例えば、学校の給食費を支払うことができない家庭の対応や、通学路における問題等への対応や行政への報告など、その活躍の範囲はかなり広いです。
また、ソーシャルスクールカウンセラーは、学校の勤務以外では、ソーシャルワーカーやケースワーカーとも言われ、社会問題であれば何でも対応する心強いお仕事になります。(※ソーシャルワーカーについては、後ほど詳細記事のご案内をさせていただきます)
スクールカウンセラーの仕事とは?
そこで今回はスクールソーシャルカウンセラーではなく、スクールカウンセラーの仕事について注目してみたいと思います。
まずは、以下に文部科学省がアナウンスを行っている『スクールカウンセラーの仕事の役割』についてまとめたものをご覧ください。
- 不登校をどう理解するか、及びそれへの対応の仕方フリースクールの意味、必要性、是非など
- その他の問題行動や症状の理解の仕方、及びそれへ対応の仕方
- 生徒指導上の問題に関する心理学的観点からの助言
- 発達上の課題に対する理解の仕方、及びそれへの対応の仕方
- 学級、学年、学校が崩壊状態になっている場合のその事態の理解の仕方、対処の仕方
- 虐待の理解の仕方、被虐待児への対処の仕方
- 災害、事件、事故などへの危機対応、心のケアの行い方、PTSDの理解の仕方
- 教職員のメンタルヘルスに関する管理職の相談
スクールカウンセラーの仕事として担当する範囲が、あまりにも広いことに気づいていただけたのではないでしょうか?
特に『生徒』『親』『先生』のカウンセリング全てを担当することになるので、心理的なプロフェッショナルである人材が求められることになるのは言うまでもありません。
そこで続いては埼玉県の例に挙げて、公立のスクールカウンセラーの募集要項についてご覧いただきたいと思います。
令和2年度埼玉県スクールカウンセラー募集要項
- 公認心理師の資格を有する方(令和元年度末までに資格取得見込みの方を含む)
- 公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会の認定に係る臨床心理士の資格を有する方(令和元年度末までに資格取得見込みの方を含む)
- 精神科医
- 児童生徒の臨床心理に関して高度に専門的な知識及び経験を有し、学校教育法第1条に規定する大学の学長、副学長、学部長、教授、准教授、講師(常時勤務をする方に限る)又は助教の職にある方又はあった方
- 大学院修士課程を修了した方で、心理業務又は児童生徒を対象とした相談業務について、1年以上の経験を有する方
- 大学若しくは短期大学を卒業した方で、心理業務又は児童生徒を対象とした相談業務について、5年以上の経験を有する方
- 医師で、心理業務又は児童生徒を対象とした相談業務について、1年以上の経験を有する方
上記の内容にプラスして、健康上問題のない方であれば募集要項を満たしてスクールカウンセラーとして応募することができますが、正直言って、携わる仕事がかなり繊細なものになっているため求められるスキルもかなり高いものになっています。
ちなみに5~7番の用件で応募される方は、準スクールカウンセラーとなるため、スクールカウンセラーよりも待遇が少し悪くなります。
スクールカウンセラーの給与と採用人数
次にスクールカウンセラーの給与と採用人数について、こちらも埼玉県を例としてお話しさせていただきたいと思います。
- 日額: 30,800円
- 年収: 約107万円
- 勤務時間: 年35週程度(週1)
- 採用: 約300人
※複数校勤務可能ですが、ほとんどのSCが週1で1校を対象に勤務している。
上記の内容見ていただけて分かる通り、公立のスクールカウンセラーは、それだけで職業として生計を立てることができず、基本的に週一回の勤務になりますので、応募者の多くは第一線を退いた後の年配者の方や兼業主婦だったりします。
こんなに大事な仕事ですが、公立のスクールカウンセラーは、専任として生活するには、それだけではなかなか難しい職業となっております。
資格 | 人数 | 割合 |
---|---|---|
臨床心理士 | 6,089人 | 98.9% |
精神科医 | 2人 | 0.1% |
大学教授 | 62人 | 1.0% |
※ 最近では臨床心理士に加えて国家資格である『公認心理師』保有者も募集対象。
(文部科学省:2016年度調べ)
スクールカウンセラーの世界での評価とは?
こうした状況のスクールカウンセラーですが、公立のカウンセラーではなく日本でも私立学校のカウンセラーの場合、小中高専門学校や大学ではスクールカウンセラーとしての求人募集が行われています。
しかし、残念ながらその多くの場合は、学校の教員免許を必要としているケースが多く、『学校の先生+カウンセラー』と言った兼業カウンセラーの形が多くなっています。
海外の先進国では、スクールカウンセラーといっても対応する役割によって職種や必要□が分かれる国も多いので、日本のスクールカウンセラーの評価や認知度はかなり低いといえます。
世界のSCとの給与を比べると?
世界中のスクールカウンセラーの平均給与を比較するのは、先にお伝えしたように担当する業務や、日本のようにカウンセラーだけでなく先生も兼任しているケースがあるなど、なかなか比較が難しいのです。
そこで、世界中の求人募集等を見ながら主に「学校の生徒の心理的なカウンセリングのみを担当しているであろう」と思われる案件のみをピックアップして平均給与を導き出してみました。
なお日本のスクールカウンセラーのみの求人は、ほとんどと言ってよいほど無いため、生徒への就職案内などを行っているカウンセラー職の方の給与も含まれています。
以下にスクールカウンセラーの平均年収をグラフとしてまとめてみましたが、やはり年収を見ただけでも日本のカウンセラー職に対する評価はかなり低いといえます。
※ グラフをクリックすると詳細が絞り込めます
国名 | 給与(時給) | |
---|---|---|
日本 | 全国 | 380万円 |
北海道 | 342万円 | |
東京都 | 532万円 | |
愛知県 | 418万円 | |
大阪府 | 456万円 | |
福岡県 | 380万円 | |
アメリカ | 617万円($55,410/year) | |
カナダ | 539万円(C$62,100/year) | |
イギリス | 869万円(£57,413/year) | |
オーストラリア | 806万円(A$95,309/year) | |
ニュージーランド | 531万円(NZ$67,917/year) |
※ 三菱UFJリサーチ&コンサルティング2018年年間平均TTS為替レート採用。
(indeed:2019年度調べ)
海外でスクールカウンセラーを目指す!
さて、いよいよ海外でスクールカウンセラーを目指す皆様に対しての情報提供になりますが、実は、海外のスクールカウンセラーはかなりシビアな職業となっています。
実は、海外のスクールカウンセラー(語学学校)のほとんどが、学生のカウンセリングはもちろんのことですが、留学マーケターを兼任しているケースがほとんどとなっています。
そのため日本人スクールカウンセラーの場合、日本人の留学生のケアやサポートはもちろんですが、例えば学校の案内や説明、さらに留学生の招致までを担当しているため様々なスキルが求められます。
海外のスクールカウンセラーに必要なスキル
語学学校のスクールカウンセラーの場合、留学生の心のケアは当然のことなのですが、マーケターとして、学校の売り上げがスクールカウンセラーの評価となります。
そのため留学中に学ぶ事は、心理学よりも『ビジネス・マーケティング』を主軸として学びながら、マーケターとしてのスキルを磨くことをおすすめいたします。
そうした経験をしていく中で、留学生の悩みや問題等の解決スキルも自身の生活の中で身に付いていきますので、心理学は落ち着いたタイミングで始めると良いです。
スクールカウンセラーとして就職するには?
留学生の多くが憧れる海外のスクールカウンセラーとしての職業ですが、実際にスクールカウンセラーとして勤務するのは簡単ではありません。
と言うのも、大手のスクールのほとんどはスクールカウンセラーの募集を行っておらず、学校の卒業生や現行のスクールカウンセラーの友人など、学校に対して何かしらの繋がりがある方から選ばれることがほとんどだからです。
そして、逆にスクールカウンセラーの募集を頻繁に行っているような学校は、その多くの場合において経営状態が苦しかったり、何かしらの問題を抱えていることが目立ちます。
更に加えて、そんな厳しい募集状況となっているにもかかわらず、たまたまスクールカウンセラーの募集があったとしても、以下のような募集要項となっていたりします。
- 最低でも1年以上のスクールカウンセラーとしての経験
- 永住権保有者
- 高い英語のコミュニケーション能力
正直言って、海外でスクールカウンセラーを目指すのは、本当に難しいと感じていただけたのではないでしょうか?
海外のSCとして働いているのはどんな人?
そこで、実際に海外でスクールカウンセラーとして働いているのは、どのような人か知りたいですよね?
海外の学校でスクールカウンセラーとして働いていらっしゃる皆様の共通点は何か?と言うと、ほぼ100%の確率で言えるのは、日本の外資系企業でもバリバリ働けるような優秀な人材たちです。
また、当然のことながら英語力は勿論ですが、交渉力や生徒とのコミニケーション能力、それに営業力やバランス力などに優れた方々ばかりですので、当然と言えば当然のことになります。
そのため海外でスクールカウンセラーを目指される方は、もし万が一夢が破れて海外SCとしての道が開かれなかったとしても、日本では確実に何かしらの高給となる職に就くことができるので、スクールカウンセラーを目指すSC留学はとてもオススメできる留学になります。
スクールカウンセラーを目指すSC留学とは?
海外のスクールカウンセラーを目指すSC留学ですが、先にお話ししたようにキャリアアップの転職留学としても、非常に優秀な留学スタイルになります。
特に日本でスクールカウンセラーとして活躍された皆様のキャリアアップや転職の際には、留学を通じてビジネス関連のスキルの習得も盛り込まれるため、日本で今一番欲されている『ビジネススキルを持った心理経験者』となれますので、後は帰国後の業種選びになってきます。
細かなカウンセリング内容までお話しすると大変な量になってしまいますので、以下にざっくりですが、SC留学のモデルプランを用意してみましたのでご覧ください。
海外スクールカウンセラーを目指す理想の留学ステップ
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- Step.1 留学相談をスタートさせる【留学6~8ヵ月前】
- 留学相談のスタートさせて、留学に関してある程度のプランニングを考えていきます
(※ キャリアアップ・転職・海外永住希望など、海外でのビザを主軸にしたプランを作ります)
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- Step.2 留学計画を立てる【留学3~5ヵ月前】
- 『語学の計画』や『将来のライフプランの設計』を行います
(※ 永住権取得までのルートとなる平均約5年の留学を作り込む)
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- Step.3 英語力を測定して留学期間と時期を決める【留学3~5ヵ月前】
- 学校のオンラインテスト(民間の英語試験)などを受講して英語力を診断します
(※ 英語力を明確化することで語学学校期間やカレッジ期間、さらに就労までの期間も分かります)
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- Step.4 学校の申し込みを行う【留学3~5ヵ月前】
- 学校に願書・入学申し込みを行い入学証明を受ける
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- Step.5 ビザ手配をスタートさせる【留学3~5ヵ月前】
- カウンセリングのプランに合わせて必要なビザを手配し完了させる
(※ 特にワーホリビザの使い方とタイミングが重要になるので、個人手配や先に手配は絶対にやめてください)
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- Step.6 学校や退職調整や航空券・荷物の準備をする【留学3ヵ月前】
- 学校と会社の調整と航空券や保険の手配を完了させる
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- Step.7 住民票を抜くなど役所の手続きを済ませる【留学1ヵ月前】
- 留学によって役所での手続きが幾つか発生します
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- Step.8 荷物をパッキングして出発!
- 荷物の最終チェックをして留学に出発します!
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- Step.9 留学生活スタート!
- 永住権ルートまでの学習ルートがスタートします!
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- Step.10 インターンシップorボランティア【就労体験期間】
- SCからの転職希望の場合には必ずこのステップを踏みます
(※ SCを目指す方の場合、このステップで「何をするか?」がその後のビザに影響するため重要です)
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- Step.11 滞在延長or帰国!【帰国予定3ヵ月前】
- 就労資格を使って更に滞在期間を延長させて英語力やスキルに磨きをかける!
(※ ここで転職帰国ルートに入る場合にはStep.12をスキップしてください)
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- Step.12 海外での就労経験+収入!【就労期間】
- 海外でスクールカウンセラーor転職予定の職業で海外勤務
(※ ステップを踏んでいるので転職はかなり容易になっていますし、海外でアシスタントSCになり永住権ルートへ入ります)
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- Step.13 帰国前に就職カウンセリングを受ける!【帰国予定2ヵ月前】
- 帰国をしてしまう前に必ず就職カウンセリングを受け、帰国と同時に面接を手配する
(※ 転職の場合には先にキャリアコンサルを入れることで自分に足りないスキルを確認。場合によってはStep.11で留学期間の延長へ)
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- Step.14 帰国!
- 帰国前に留学先での銀行や賃貸契約などを全て切ってから帰ります
(※ 帰国後には面倒ですが役所の手続きなども済ませます)
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- Step.15 企業面接!【帰国2週間以内】
- 帰国前に手配しておいた企業との面接を受けます
(※ 転職の場合も現地就労経験+英語力になるので、面接も順調に手配できます)
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- Step.16 就職していよいよ日本での新生活スタート!【帰国1ヵ月以内】
- 滞在先の相談もココアで合わせて手配しているので新生活がスムーズにスタートします!
スクールカウンセラーを海外で?SC留学で転職留学も!まとめ
海外でスクールカウンセラーになるためには様々なハードルがありますが、留学のプランニングさえうまくできれば、留学ルート的にはそこまで難しいものになる事はありません。
しかしながら、全世界どこに行っても教育業に携わる人は、その国の文化にも関わることになるため、カウンセラーの人選は常に慎重に慎重を重ねて行われています。
また留学のプランニングとしての難易度は非常に高く、少なくとも4~5年先の経済や各国の情勢を予想しながらカリキュラム構築を行わなければならないため、SC留学を作ることができる留学カウンセラーは、日本でも数人程度しかいません。
なかなか難しい留学ではありますが、もしここにいらっしゃる皆様の中に「スクールカウンセラーを本気になって目指してみたい!」と言う方が1人でもいらっしゃいましたら、お気軽にココア留学へとご相談いただければと思います。
スクールカウンセラー(SC)留学について、ここまで本気になって取り組んでいる留学エージェントは世界を探しても他にありませんので・・。
そして、こんな長いお話に、最後までお付き合いいただけたこと心より感謝いたします。続きは留学カウンセリングにてお話させて頂きますね!