カナダのオススメ留学先「北米のパリ・モントリオール」
「人気の留学先ってあるんですか?」そんな質問を生徒さんからお受けすることがあり、もちろんマッチする留学先は生徒さんそれぞれですが、日本人留学生が行きやすい国としてカナダが挙げられることがあります。
しかしカナダといっても大変広い国ですので、どのエリアを選んで渡航するかも考えていかなければなりませんね?まず思い浮かぶのはトロントやバンクーバーだという人は多いかもしれませんが、実は「モントリオール」がひそかな人気になっていたりします。
そこでここでは、モントリオールとはどんな街なのか、モントリオール留学のメリット・デメリットについてご紹介します。「カナダに留学したいけど、どこのエリアを選べばいいのかイマイチ分からない・・」という方は参考にしていただけますと幸いです。
モントリオールってどんな街?
モントリオールはカナダの東側・ケベック州にある最大の都市で、アメリカ合衆国との国境に近い場所に位置しています。
カナダの都市部というとトロントが挙げられやすいですが、実はモントリオールはトロントに次ぎ、人口・経済規模で第二の都市で、ビジネス・人材・文化・政治などを対象とした総合的な世界都市ランキングにおいて、世界第24位の都市と評価されたこともある都市です。
第24位と言われてもピンとこない方もいらっしゃるかと思いますが、小さな島国である日本にも48都道府県があることを考えると、世界全体の中で第24位であることは非常に高く評価されているとご理解いただけるかと思います。
また、カナダというと「英語圏でしょ?」とイメージされている方がほとんどだと思いますが、実はケベック州に限っては公用語がフランス語なのです。
住民の多くがフランス系カナダ人であるため、フランス文化が色濃く、美しい石造りの住宅街や教会、ヨーロッパ調の旧市街の街並みなどから、観光客向けには「北米のパリ」といわれることもある地域です。
最近では観光以外の分野として、デジタルエンターテイメント系の企業がモントリオールにスタジオを構えて拠点にしたり、大学などでもアート分野に力を入れている等、デジタルテクノロジー先端都市として今後伸びていくクリエイティブな地域でもあります。
モントリオール留学のメリットとは?
ではモントリオールに留学するメリットにはどんなものがあるでしょうか?
1. 英語とフランス語を両方学べる
モントリオールはフランス語圏ではありますが、英語を学ぶ語学学校もあり、街中でも英語とフランス語の両方を耳にすることができます。
そのため「英語圏じゃないところで暮らしてみたいけど、言葉が全然分からないのは不安...。」という方でも英語を使って生活することができますし、第二外国語でフランス語を学んでいる大学生や、英語と同時にフランス語を学びたい人、マルチリンガルを目指す人にとっては効率的に二種類の言語の力を伸ばすことができる貴重な環境となります!
さらにモントリオールは大学生や社会人だけでなく、中学生・高校生の留学先としてもオススメです。治安が良いのはもちろんですが、英仏日トリリンガルになると大学入試の際にも、受験方法の選択肢が広がります。
他の都市と比べて、未成年の留学の場合は手続きがやや煩雑にはなりますが、今や小学生でも英語の科目が義務教育となりますので、差別化ということを考えると「英語ができるのは当たり前」の世の中になりつつありますので、モントリオール留学をきっかけに英仏日トリリンガルにチャレンジするのもおすすめです。
2. 家賃が比較的リーズナブル
海外というと「とにかく家賃が高そう」というイメージがありますよね?(ココア留学でも、よくこのご相談はあったりします)。でも、実はモントリオールは意外と家賃がリーズナブルで、留学生が生活しやすいことも特徴だったりします。
例えば日本のワンルームに相当する一人暮らし向けの部屋で考えたときに、トロントやバンクーバーですと1,000ドルを超えますが、モントリオールは600ドル強で済みます。(2018年11月発表、カナダの住宅金融公社Canada Mortgage and Housing Corporation’s (CMHC)が毎年11月に発表している賃貸レポートより引用)
北米のパリと呼ばれる美しい街並みの中で、リーズナブルに生活できるのであれば、そんなに良いことはないですよね?
3. 街並みの美しさ
モントリオールの魅力といえば、何よりもまず街並みの美しさです。
石畳みの道が続く街、素敵な大聖堂、ステンドグラスから光が差し込む教会や旧市街など、ヨーロッパの雰囲気を味わえる景観となっていますので、ヨーロッパに憧れがある人にとってはとても魅力的な環境といえるでしょう。
ドラマの撮影地としても有名で「聖地巡りをしたい!」という留学生が他の都市から旅行に訪れることもしばしばですので、英語を勉強したい、でもヨーロッパのような雰囲気を味わいたい!という方にはおすすめの留学先です。
語学力向上に必要な環境が整っている
そして忘れてはいけない大事なポイントは、「語学の勉強に向いている環境」であるということです。
モントリオールはバンクーバーやトロントと比較すると、日本人やアジア人が圧倒的に少ないため、「できるだけ外国人と話したい!」という生徒さんにとっては強制的に英語またはフランス語を使える環境になります。
そのため英語初心者の方にとっては少々レベルが高くなりやすいので、ある程度の英語力を得てから臨んだほうがベストではありますが、この街に行けば「英語やフランス語を話さざるを得ない」ので自分を追いこめる良い環境と言えるでしょう!
※ グラフをクリックすると詳細が表示されます。
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
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モントリオール 平均気温 |
-9.7 | -7.7 | -2.0 | 6.4 | 13.4 | 18.6 | 21.2 | 20.1 | 15.5 | 8.5 | 2.1 | -5.4 |
モントリオール 降雪量 |
49.5 | 41.2 | 36.2 | 12.9 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1.8 | 19.0 | 48.9 |
東京 平均気温 |
5.6 | 7.2 | 10.6 | 13.6 | 20.0 | 21.8 | 24.1 | 28.4 | 25.1 | 19.4 | 14.7 | 8.3 |
東京 降雪量 |
0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
※ モントリオールと東京の気温を比較すると冬の厳しさが分かります。
(Wikipedia)
モントリオール留学のデメリット
一方、モントリオール留学のデメリットもあります。気になりますよね?
お店や標識などがフランス語で表記されている
基本的には英語とフランス語が併記されていますが、モントリオールはあくまでフランス語圏。ですのでお店などでフランス語表記のみのメニューを出される場合があり、英語はオプションという扱いになっています。
フランス語に全く馴染みが無い方ですと、「あれっ英語を勉強しにきたはずなのにフランス語をよく見るなぁ」と最初はびっくりしてしまうかもしれませんね?
なのであらかじめガイドブックなどでトイレや駅など生活に必要な言葉は覚えておいたり、現地でもスマートフォンフォンの翻訳アプリを利用して調べるなど工夫しながら生活してみましょう。
住めば都といいますが、しばらく滞在していると、必要な言葉は自然に覚えていったりもします。
注意点としては、スマホアプリを現地でダウンロードするときに、アカウント登録国が日本・現在地がカナダだとシステムエラーでダウンロードできないケースがあります。なので、使いそうな翻訳アプリなどは日本にいる間にダウンロードしておくと安心です。
とはいえ、テクノロジーがこれだけ進んだ今、いくらでも対処の方法はありますので、実際のところフランス語圏であることはそれほどデメリットと感じることはないかもしれません。
とにかく冬が寒い
モントリオールの2つ目のデメリットとしては、寒さが苦手な方にとって、冬はものすごく寒く感じるでしょう。。
というのも、モントリオールは北緯45度に位置するため、冬はとにかく気温が下がり、12月から3月の平均気温は氷点下が普通。寒さが厳しいときはマイナス15度を下回ることもあります。雪もたくさん降るので、スキー用のウェアを用意するなど徹底した防寒対策が重要となるでしょう。
ただし、そのような季節風土のため、モントリオールの冬は現地の人にとっても寒いので、都市として生活の工夫がなされています。
実は地下街がものすごく発達していて、スーパーや駅、レストランへのアクセスが地下街を使ってできるようになっているので、留学中に冬を迎える留学生にとってはとても助かるはずです。
アルバイトをする際にフランス語がほぼ必須
モントリオールはフランス圏ですので、条件的に仕事探しの際にはフランス語がほぼ必須になったりします。
英語を話す文化はありますが、フランス系のカナダ人が多いため、現地の人は生活の上でのやりとりはフランス語になることが多いためです。
またフランス語と英語のバイリンガル都市であるため、逆にフランス語のみでも求人条件に合致するのが厳しくなることがあります。
ですのでワーキングホリデーでモントリオールに滞在しますと、片方の言語だけでは仕事探しに苦戦する可能性がありますが、日本食レストランなどの「英語だけで働くことができる職場」も数が限られますが存在しますので、もし英語力のみでアルバイトを探す場合は、他の都市よりもちょっと大変になるということを頭の片隅に置いていただけたらと思います。
カナダのオススメ留学先「北米のパリ・モントリオール」まとめ
様々な魅力があふれるモントリオールですが、やはり「英語もままならないのに、フランス語もいるの・・?」と思われた方もいるでしょうし、逆に「英語とフランス語両方勉強できるなんてお得!」と思われた方もいることと思います。
カナダといえばバンクーバーやトロントが留学先としては有名になっていますが、「私にマッチする留学先はどこだろう?」と考えたときに少し視野を広げてみると、モントリオール留学には多くのメリットがあり、特に日本人が少ないことは語学習得がしやすい絶好の機会と言えるので、ぜひチャレンジしていただきたい街です。
また、モントリオールは学ぶ以外にも、実は見どころのある観光都市でもあります。例えば、ノートルダム大聖堂や、中世のヨーロッパの雰囲気を楽しめるモントリオール旧市街、モントリオール市民がレジャーで訪れる名所で夏の避暑や秋の紅葉、冬のスキーを楽しめるローレンシャン高原があります。
その他、冬の寒さが厳しいモントリオールならではの名所、「モントリオール地下街」も訪れてみると楽しいでしょう。地下街の道路の長さが世界最大の規模で、地下鉄駅から市内のあらゆるビルやショッピング施設までアクセスできるつくりになっているので、雪が降る日でも外食やレジャー、ショッピングを楽しむことができます。
シルクドソレイユが本拠地を構えるほどエンターテイメント産業も発展している街ですので、留学中の休日やホリデー休暇の過ごし方も充実させることができるでしょう。