カナダのワーホリ「いつの間にか無保険」アルバータ州で危機!

カナダ西部のアルバータ州(Alberta)で、ワーキングホリデーを含む短期滞在外国人労働者に対し、州の公的医療保険の適用が打ち切られたという衝撃的なニュースが報じられています。
これまで要件を満たせば加入できていた公的保険が使えなくなることで、現地で生活する日本人留学生やワーホリ参加者の医療費負担が劇的に変わる可能性があります。
CBC Newsの報道をもとに、何が起きたのか、そして私たちはどう身を守ればよいのかを解説します。
(参考記事:CBC News 2026年2月6日掲載)
突然のルール変更!ワーホリがアルバータ州保険の対象外に

アルバータ州政府は、2026年1月7日をもって、IEC(International Experience Canada)プログラムの「タイプ58」労働許可証を持つ人々を、公的医療保険制度(AHCIP)の対象外としました。
これには日本人の多くが利用する「ワーキングホリデー」や海外の人に利用される「ヤングプロフェッショナル」のビザが含まれており、実質的にアルバータ州のワーホリ参加者は公的保険に入れなくなったことを意味します。
この変更を受け、記事によると、バンフ(Banff)などの観光地で働く多くの外国人労働者が、更新時や新規申請時に突然「資格がない」と告げられ、混乱が広がっているとのことです。
- 2026年1月7日から「タイプ58(ワーホリ等)」はアルバータ州保険の対象外!
なぜ「打ち切り」になったのか?州政府の主張
アルバータ州の一次医療・予防保健サービス省(Ministry of Primary and Preventative Health Services)は、この変更の理由について「カナダの連邦政府がこれらの労働者に民間保険の加入を義務付けているため」と説明しています。
つまり、「ビザ取得時に民間の海外旅行保険に入っているはずだから、州が公的保険を提供するのは『重複(Redundant)』であり、廃止した」ということです。
しかし、現場の労働者や移民支援団体には事前の通告がなく、まさに「寝耳に水」の事態となっています。
- 州政府は「民間保険があるから公的保険は不要」と判断した模様!
更新不可の事例が続出。現場は大混乱
また、記事ではチリからバンフへ移住し、ホテルで働いているJaviera Sepulvedaさんの事例も紹介されています。
彼女は以前のルールに基づき、3ヶ月の就労後に保険加入資格が得られると信じて申請に行きましたが、窓口で「資格がない」と断られました。
政府のウェブサイト上の要件は満たしていたにもかかわらず運用がサイレント修正されていたため、彼女のような状況になっている人も少なくないようです。
(参考:アルバータ州政府のウェブサイト)
- ウェブサイトの情報と実際の運用が食い違っていた!(2026年2月7日時点でも確認)

え!そうなんですか?知らなかったです!

ですよね…。でも、今、ワーホリなどで滞在している人でも知らない人が多いと思います!
もしかしたら『無保険』となっている人も出ている?

さらにCBCの記事に加えて、Rocky Mountain Outlookの2026年1月29日の報道によると、すでに保険に加入している人も「それが今も有効かどうか公的な証拠がないためわからない」としています。
また、すでにバンフの病院には以下のように保険利用が不可となる張り紙が出されているとのことです。
“If you have a case Type 58 on your work permit you are not eligible to apply for Alberta Health.”
(ワークパーミットにタイプ58と記載がある場合、アルバータ・ヘルスへの申請資格はありません。)
- 保険切れとなっている日本人ワーホリの人もいる可能性!
無保険だとどうなるの?
万が一、保険が切れた状態となっているとしたら、アルバータ州のワーホリ参加者は、風邪や怪我などの「緊急ではないが治療が必要な症状」でも高額な医療請求を受けるリスクに直面していることを意味します。
特に、日本の海外旅行保険(留学保険)などは持ち物や誰かの物を壊してしまったときの補償が付いており、カバー範囲が広く安心できるものが多いですが、海外からの加入は原則不可となっています。
そのため、もし保険を解約してしまった場合は、現地で日系の保険には再加入できないので注意が必要です。
- 保険が切れてしまったら高額な医療請求を受ける可能性!
- 海外で日系の保険を解約してしまったら再加入は原則不可!
レントゲン検査が高すぎて受けられない!?
前述のSepulvedaさんは、数週間前に首を痛めましたが、病院に行けずにいます。
彼女の怪我は「緊急医療(Medical Emergency)」ではないため、持っている民間保険ではカバーされません。
「レントゲン検査が必要だと思うけれど、今は高すぎて払えない」と彼女は語っているとのことです。
| AHCIP(州保険) | 民間保険(格安) | 民間保険 | 日系海外旅行保険 | |
|---|---|---|---|---|
| 窓口負担 | 無料 | 全額立て替え | 無料 | 無料(提携時) |
| 対象範囲 | 医療全般 | 緊急時のみ | 医療全般 | 医療全般 |
| 既往症 | カバー | 対象外 | 原則対象外 | 原則対象外 |
| 定期検診 | カバー | 対象外 | 対象外 | 対象外 |
| 既往症 | カバー | 対象外 | 原則対象外 | 原則対象外 |
| 定期検診 | カバー | 対象外 | 対象外 | 対象外 |
| 費用 | 無料 | 数万円/年 | 約10万円~/年 | 約20万円~/年 |
※これは一般的なプランの比較なので、詳細は各保険証券をご確認ください
- ちょっとした怪我や病気をカバーしていない保険もある!

これ、想像以上に大きな問題じゃないですか?

そうなんです。なので、これからワーホリに行く人も含めて必須の情報となっていると思います。
保険のストップはアルバータ州だけ?

今回の変更はカナダ全土で行われたわけではありません。
CBC Newsが確認したところ、ブリティッシュコロンビア(BC)州、サスカチュワン州、マニトバ州の西部各州は、引き続きワーキングホリデービザなどタイプ58のビザ保持者を公的保険の対象としています。
つまり、アルバータ州だけがとった措置となっています。
- BC州など隣の州へ行けば、まだ公的保険に入れる可能性はある!
これから渡航する人が確認すべきこと
夏に向けて多くの観光客が訪れるカルガリーやバンフ周辺では、更なる外国人労働者の受け入れが見込まれています。
これからアルバータ州へ向かう予定の方は、現地での医療費が「全額自己負担」になる前提で準備をする必要があります。
現地の公的保険をあてにしていた計画はすべて白紙に戻し、日本出発前に日本の保険に加入するなどの対策が急務です。
- 海外では保険加入は必須です!
もしアルバータ州でワーホリをしていたら?
最後に、もしアルバータ州で、今、ワーキングホリデービザで滞在している人がいらっしゃったら、以下を確認しておいてください。
- 手持ちの保険証券を確認する:「キャッシュレス診療」や「通院補償」が含まれているか
- 現地のクリニック事情を調べる:保険が適用されない場合の診察料(Walk-in Clinic等)の相場を知っておく
- 無保険なら即保険加入:現地の民間保険(緊急医療保険など)にすぐに加入する
- 州の移動も視野に入れる:自身の健康状態に不安がある場合は、制度が維持されているBC州などへの移動も検討する(ただし他州の保険にも加入可能までの再度待期期間あり)
| 保険の新規加入 | できない |
|---|---|
| 保険の延長 | できない |
| 保険加入者の状態 | 確かではない(保険が使えない可能性あり) |
| 新しい保険への加入 | 必要 |
| 学生ビザ | 加入可能(変更の影響なし) |
※記事作成時点

私、事故での後遺症があるので病院通いが必須なのですが…。

実は、こうした後遺症や、精神的なものが保険でカバーされずに「病院を利用できない」というトラブルもあるので注意してください!
カナダのワーホリ「いつの間にか無保険」アルバータ州で危機!まとめ

今回、変更が表立って行われていないため、おそらく、現在カナダに滞在している人や、ワーキングホリデー中の方でも、この変更を知らないまま生活している人は少なくないはずです。
また、これからワーキングホリデービザで渡航する方の中にも、人気都市であるカルガリーやバンフなど、アルバータ州を滞在先に考えていらっしゃる方は少なくないと思います。
そこで、もし周りにそうした方がいらっしゃいましたら、トラブルを未然に防ぐためにも、ぜひ一声お声がけをお願いいたします。
最後に、SNSでの「いいね」やシェア、コメント等をいただけましたら励みになりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。