スキルを身に着けたい!から始まる長期留学!社会人留学

2023年7月現在、カナダのバンクーバーにいらっしゃる由佳さんのインタビューです。
渡航するまでは、日本に帰ってきたときに活かせるスキルや経験を身に着けることを目的に留学に行かれましたが、現在はもうあと3-4年はカナダに住み続けられるご予定だそうです。
長期で住み続けたいと思うカナダの魅力がどこにあるのか、またカナダに行って、変わったと仰る由佳さんがどんなことを思って生活されているのかをお届けしていきます。
留学前のできごと ~留学のきっかけは?~

由佳の留学ストーリー・旅立ち!
Q.海外に出ようと思ったのはどうしてですか?
A.私が留学に行きたいなと思ったのは、大きく分けて2つ理由があるんですけど、1つは英語の面で、日本で小売り業で働いていて、インバウンドのお客さんと話をするときに、英語ができないことが結構自分のコンプレックスだった部分もあって、それをちょっと海外っていう土地でアップグレードさせたいなと思っていました。
2つ目が海外で生活もしてみたいっていうのがあって、日本で手に職を付けるのでもいいんですが、海外でも通用するようなスキルを身につけたいっていうのが、もう1つの大きな理由ではあります。
もともと憧れはあって、社会人になって旅行では行ったりとかしましたけど、現地に住むっていうこと自体をしたことがなかったので、それはもう今しかないなぁと思ってましたねー。
Q.留学行く前の目標は?
A.目標はもうほんと漠然としたものしかなくて、例えば英語の点数で何点取る、TOEICで何点取るとかくらいしか考えてなかったですが、学校に行こうとは思ってました。
学びたいことは自分の中で漠然とマーケティングを学びたいなという頭がなんとなくあったので、現地の学校に行って、日本の学校では学べないことを学ぼうっていうのが、その時の最終的なゴールでした。
- 漠然とした理由でも、留学に行く意味付けが必要!

やりたいこともないまま、留学に行ってもいいのでしょうか?

やりたいことがないということは問題ないのですが、何も目的や目標がないまま留学に出ることは避けられると、よりよい留学経験ができますよ!
留学中に感じた変化とは?

由佳の留学ストーリー・留学中のできごと!
Q.由佳さんの留学のスケジュールは?
A.最初は語学学校SSLCに入学をして、本当は約1年のコースだったんですけど、そこでなるべく早いペースでレベルを上げていこう、できる限り吸収できることはして、クラスを上げていこうという気持ちでいました。
頑張っていったら、半年で終えることができて、その後SSCに入学して、そこでマーケティング学ぶのと、COOPがついてるコースをとって、半年座学半年インターンシップをして、そこでお世話になった会社で、卒業後、今年の5月頃まで働いて、今違う会社で働いているところです。
Q.語学学校って実際どんなところ?
A.第一印象、やっぱり出身の国が近い人、例えば日本だったり、韓国の方だったりとか、あとはブラジル系の人もいたかな、だいたい国が偏って、日本人なら日本人同士で仲良くなっちゃうっていうのは、「やっぱりそうだよね」っていうのはありましたね。
逆に意外だったのは、結構細かく発音だったり、言い回しとかを学んでいく感じで、例えば、wouldとcouldがどう違うのかっていう細かいニュアンスまで勉強できるし、先生方もすごく丁寧に発音から言い回しまで教えてくれるんですけど、そうすると英語のニュアンスも大体わかってきて、それはすごい面白かったなと思いますし、勉強になりました。
基礎をもう1回鍛え上げられたって感じがします。
Q.SSLCで勉強したパワースピーキングはどんなクラスなんですか?
A.いやー、大変でした。
毎週毎週何かしらのプレゼンテーションがグループか個人かであって、英語を喋るのもほぼネイティブに近い形で話すことが推奨されていたので、喋るスピードもタイムウォッチを持って、どのぐらいでそのプレゼンテーションが終わるのか測ったりとかするくらいシビアに見られてました。
よりアカデミックレベルで学ぶクラスで、単語とかの使い方にも気をつけてたりとか、先生から注意をされたり、でもそれがあったからこそ結構鍛えられました。
日常会話とかだと、文脈とかでなんとなく相手の言いたいことわかったりするんですけど、プレゼンテーションは会話じゃないので、どう相手にわかりやすく、しかもナチュラルに話せるかというのを考えるので、効果的な話し方を学ぶことができましたし、本当にパワースピーキングやってて良かったなと思います。
結構厳しかったからかわからないですけど、卒業後、別のカレッジに進む人もいましたし、今でもつながりがある人もいます。
Q.マーケティングを学んでみて、実際の授業はいかがでしたか?
A.勉強するまでは、専門的な感じでマーケティング方法を勉強するのかなって思ってたんですけど、実際学んだ内容って、それだけではなくて、例えばインスタグラムだったり、ソーシャルメディアとか、より消費者に近いところのマーケティング方法を勉強しました。
用語だったり、どう運用するのかとか、ウェブデザインだったりとか、広く、より実践に近い形で勉強できました。
あとはクラス自体もちょっとびっくりしたのは、日本の学校だと1人の先生が受け持って、全部の過程を教えるのがメジャーだと思うんですけど、SSCは専門の先生がいて、何週間かおきに学ぶ内容も変わるので、先生も変わるって感じでした。
Q.語学学校からカレッジに進んで、大変さはありましたか?
A.もう単語がわからないことがいっぱいありました!
例えばZoomでオンラインでパワーポイントを映し出して行う授業で、教科書のイーブックはあるんですが、基本的にはパワーポイントの内容に沿ってやるので、教科書というよりは、先生が言った「ココ大事そうだな」っていうところをメモを取りながらやったりするんですけど、メモとか全然追いつかなかったです。
英語で学問を学ぶってことなので、ある程度自分に知識があることならいいんですが、全く知らないその分野だと専門用語を言われてもわからないし、「何言ってんの?」状態で、単語から地道に調べて、聞き取れなかったところを教科書で復習してという感じだったのが、すごく大変でした。
なので、そこで恥ずかしがって先生に聞かないとかじゃなくて、そこもかじりついてでも聞かないと理解はできないし、わからないまま終わっちゃうので、結局自分のためにはならないですし、正しい意味を知らないとダメなんだなっていうのは本当に感じましたね。
友達に聞くのも全然いいんですけど、ちょっと意味が違ってたりとかするので、やっぱり先生に聞いた方がいいし、先生とコミュニケーションを取るっていうのもすごく大事だと思います。
自分の弱点を指摘してもらえたりとかもしますし、質問に対してちゃんと真摯に答えてくれるし、なにより簡単な英語にしてくれて教えてくださるので、わかりやすくなります。
あと、他の話にも繋がっちゃですけど、こっち(海外)って自分がわからないってことをちゃんと言わないと、わかってはもらえないんですよね。
察してはもらえないので、友達に聞くのも全然いいんですけど、聞くのはやっぱり先生の方が私はおすすめですね。
私自身も聞かないで、結局テストに出て、困ったりしたことも結構あるので、勇気がいるっていうのは本当にあると思うんですけど、でも、それ学校だけじゃなくて仕事とかでも役に立つときがあって、「こうしてほしい」とか交渉することになったときにも、ちゃんと対等に交渉できるようになったのも、学校で訓練できていたおかげだと思います。
- わからない部分はわからないままにせず、しっかり確認しよう!
- 学生の頃に勇気を出して経験したことは、必ずその後に活かせます!

やっぱり授業中に質問するとか、間違ってたらどうしようって躊躇しちゃいそうです。

授業中で間違うことよりも、テストなど間違ってはいけないところで、ミスする方がダメージは大きいはずです!聞くは一時の恥 聞かぬは一生の恥と思って、頑張りましょう!
現地で働くことってできるの?

由佳さんの留学ストーリー・現地での仕事探しは難しい?
Q.お仕事探しは順調でしたか?
A.全然順調じゃなかったです(笑)
もう仕事探すのに多分泣いたかな、本当泣きそうになるぐらいのときがいっぱいあって、COOPで仕事探しするときもなかなか見つけられなくて、1ヵ月ぐらい押しちゃったんですけど、最終的に見つけることができまして、ただ本当に見つかるまでが大変ですね。
新卒の時を思い出すくらい大変で、少なくとも30件以上はやっぱり何らかの形で応募してましたけど、そのうちアクションがあったのは3-4件でした。
学校のサポートもあったんですが、学校が紹介してくれたところと自分が合うかって、またちょっと違う話でやっぱり向こうも人は選ぶし、こっちも合う合わないがあるので、なかなかそのマッチするのも難しかったですし、COOPアドバイザーさんからお話聞いたのはほとんど8割くらいの人が自分で仕事を見つけてくるよっていうのは聞きましたね。
私はLinkedInを使っていろいろ探したり、気になってる会社のHPを見て、応募したり、あとカナダ人向けや日本人向けの仕事さがしのサイトをみたりしてました。
ただ、私が会社にたどり着いたのは、古典的な仕事探しの仕方をしたんですけど、気になった会社に自分の履歴書とカバーレターを直接渡しに行ってました。
なかなかないと思うんですけど、訪問して自分の履歴書をもって、「話させてください、仕事探してるんです。」っていくんですけど、その場でインタビューになったこともありました。
そこで、前の会社のオーナーの目に留まったみたいで、インタビュー受けさせてもらって、いろいろ詳しく話を聞いてくださって、ご縁があって雇用してもらいました。
私が知っている限りですが、カナダの人の仕事探しって、ウェブサイトで探すというのが、そんなに主流ではないのかもしれなくて、履歴書持ってくる方とか、プレゼンテーションをしにくる人が結構多いですね。
Q.どんな会社で働いているんですか?
A.1社目はスパイスや輸入品を扱うリテール会社で、店舗のストアマネージャーのサポートさせていただいていて、ウエアハウスでの商品の管理や独自のスパイスとかも売ってたので、スパイスの調合とかもやってました。
マネージャーが日本人だったんですが、それ以外のスタッフは皆さん、現地の方だったんで、ネイティブの環境で仕事させてもらってました。
特にビジネス場面での電話の応答とメールが大変で、「もう勘弁して!」っていうのは結構ありましたね。
例えば、電話で機械越しに聞く人の声って、こもってたりして、聞き取りづらいっていうのと、話すのがめちゃくちゃ早いんですよね。
聞き取れなくて、何回も聞き返すんですけど、取引先の方もイライラしてくるんで、塩梅が大切で(笑)、本当は完全には理解してないんだけど、こういうことかなって判断してやったこともありましたね。
メールの返し方も日本と違って、日本だとお世話になりますとか、あいさつ文とか入れますけど、カナダは大事な用件だけ、ポンポンと入れるだけで余計なことは書かないって感じで、丁寧かそうじゃないかではなく、いかに情報をちゃんと伝えるかが大事になってきます。
2社目は私がお世話になっていた人が辞めてしまったのを機に探し始めて、食品関係で仕事していきたいというのを軸に、紹介で今の会社に就職しました。
こちらでは仕事を探すときに、横のつながりも大切で、学生の時のバイトも、クラスメイトが辞めちゃって、そこの紹介で働くことになったとかもよく聞きました。
今はギリシャ料理のお店でキッチンとマネージャーアシスタントとして働いていて、料理も作りますけど、シフト組んだりとかもやってますが、ちっちゃい会社なんで、ほぼオールラウンダーです。
留学中の印象的なこと
Q.留学に行く前と行った後で全然違うじゃん!みたいなことはありますか?
A.カナダのバンクーバーショックみたいなのはあって、もうちょっと都会かなと思ってたんですけど、知れば知るほどコンパクトな街だなって思います。
バンクーバーって、モゼアックカルチャーの街って言われていて、モザイクみたいにいろいろな形のものが混ざっても、それで調和がとれている状態のことを指していて、バンクーバーはいろいろな国籍・人種の方がそれぞれのパートで主張しているけど、全体的に調和がとれている街なんだそうです。
それだからか、自分がどう見られてるかとか、気にしないでいられるし、気にしたところでどうにもならないと思えるようにもなりました。
あと、地域ごとに住み分けができてるのも面白くて、リッチモンドはチャイニーズ系やフィリピン系が多くて、キツラノだったらミドルイースタン系で、コマーシャルドライブあたりはメキシカンのお店だらけですし、ロブソンはコリアン系が多いしとか見ていくとやっぱり面白いなと思いますね。
大雑把な感じ、怖い感じ、自己主張が強いとか最初は思ってたんですけど、でもそんなことなくて、すごい優しい人も多いし、気にかけてくれる人も多いので、そこはいい意味でショックを感じましたし、思ってたほど悪くないなって思いました。
あと!カナダ冬の期間本当に太陽が出なくて、それはすっごいびっくりしましたし、冬は雨が多いんですが、小雨程度だったら傘ささない人が多いです。
こっちの人って結構アクティブな人が多くて、天気が悪い期間もあるので、だからこそ、天気のいい時とか外に出なきゃって思って、外に出ていくみたいなライフスタイルに変わっていきました。
それでライフスタイルも変わると、自分の今までの性格とか考え方とかも変わったと感じるところがあって、細かいことは気にしない、まあいっか!の精神にはなってきました。
大概のことは心配しなくてもどうにかなるって思うようになって、例えば仕事探しもすごく心配してましたが、今はなんとかなってますし、周りも温かい人がも多くて、そういった環境に囲まれていると、細かいことにキリキリしなくてもどうにかなるんだなって、生活環境が変わったことによって考え方も変われました。
日本にいた時は、バスがちょっと遅れただけで、「間に合わないんだけど~(汗)」とか思っちゃってましたけど、こっちだと、もちろん遅刻はいけませんが、理由を話すと、「そうだったんだ~」で終わりなんです。
なので、そういうのがストレスだなーって感じる方にとっては、カナダってすごく楽に暮らせる国かもしれないですね。
Q.逆にバンクーバーのここ嫌だなと思うところはありますか?
A.カフェやお店が閉まる時間がまあ早くて、カフェは3時に終わるのは基本的で、レストランも8時までのところもわりかし多いんですよ。
日本みたく、はしごして、どっかに行くとかができないので、それは楽しくないですよね(笑)
ただ働く人の目線から見たら、あるべき姿かなとは思いますが、お客様目線でいうともう少し遅くまで開いててくれると嬉しいなって思います。
番外編 ~現地の物価~
物価は日本よりちょっと高くなってるか、同じぐらいで、安いってことはないですね。
定期的に最低賃金が更新されていくし、職種によってはチップがもらえたりするので、今まで私は困ったことはないですかね。
働けるようになるまではちょっと大変かもしれないです。
なので、ノーフリールズとかお得なスーパーとか見つけたり、あと、面白いアプリがあるんですけど「Too Good To Go」は学生の味方だと思います。
登録しているお店の残り物とか、廃棄になっちゃう食べ物とかを安く売ってくれるアプリケーションなんですけど、20ドル相当のものが5ドルとかで変えたりするんです。
- 仕事探しに備えて、英語力アップ、就職対策、そして行動力を備えておくことが必要!
- 見れ見るほど、魅力的なところが見つかっていくのも留学の醍醐味!

留学行っている間って働けるんですか?

ビザによっては就労が認められていない場合もあるので、そのあたりもしっかりエージェントに相談してみてください!
今後の予定とアドバイス

由佳さんの留学ストーリー・学習後の今!
A.今はワーキングホリデーで滞在してますが、今後はPR(Permanent Residence=永住権)を目指しているところです。
もともと1年で帰るつもりで、ここまで滞在するつもりはなかったので、どうしようっていうのは正直なところにありまして、いい加減日本に帰りたいなって気持ちもあるんですけど、カナダでの働き方だったりとか、こっちで生活を作ってきているので、やっぱりそれを手放すのもなんか寂しいなって感じてはいます。
ただ、現状は今のところで続けて、直近4年~3年は少なくとも働きたいとは思ってます。
その後は日本に帰るっていう選択肢もありますし、永住権が取れれば、日本に帰って、またこっちに戻ってきてっていう生活の仕方もあるかなとは思ってますね。
Q.留学で悩んでる人に向けて、今のゆかさんの立場からお伝えしたいことは?
A.アドバイス的なことで言うと、英語は文法とか勉強できるところはちゃんと勉強してきた方がいいなっていうのは、本当に思います。
あとは、何を身につけたいかとか、目標や目的がはっきりしてた方が、そのあとの進路選択の時にプラスにはなるなと思います
気持ち的なところで言うと、私が言いたいのは「心配していることの半分以上は、そんなに気にしなくてもなんとかなるよ」ということです。
例えば、留学に行こうかなって悩む気持ちもすごくよくわかるんですけど、ただ行動しないとわからないことの方が多いので、行動してみて、それで後悔するのは学びがあるんですけど、行動しないで後悔するのは、ただ後悔してるだけになっちゃうので、だったら行動してみた方がいいんじゃないかなとは思います。
悩んでるんだったら、周りにまずは相談をしてみて、悩むだけじゃなくて、行動するっていうのがセットでやってみると、いい方向に変わるんじゃないかなと思います。
- 心配ごとの大半は、取り越し苦労になっていることが多いかも?
- 学びのない後悔よりも、行動して、学びのある後悔をしよう!

やっぱり不安で、留学行くかどうかも迷ってしまいます。

決断するのは大きなハードルですよね。留学に行くことでのメリット・デメリットをしっかり落とし込むことで、留学への意志をしっかり認識することもできますよ。
由佳の留学インタビューまとめ

実際に現地にいらっしゃる由佳さんのインタビューは、皆さんの目にどう映ったでしょうか?
日本にいると何かと他人の目を気にしていかなければいけない社会ですが、そうではない社会も海外にはあるようですね。
とはいえ、留学に行ったから変わるということではありませんので、由佳さんのように自分から行動してみるように自分を変えていくことや、少しの勇気をもって人とかかわっていくことが海外では必要になってきますから、留学に出る前には少しマインドを変えておく必要もありそうです。
「自分は自分なんだ」という気持ちを持って、今の社会を自信をもって生きていける自分になれるよう留学を利用してみるのも1つの方法かもしれません。
どんな目的をもって留学に出られるかは人それぞれですが、行く前の自分から少しでも変われる経験ができる留学を作っていきましょう!